お道具リベンジ
千秋真一×野田恵


「俺が道具を試してやるよ」

意地の悪い笑みを浮かべて、千秋が言う。

「うきゅ…」

のだめは不安そうな顔で千秋に組み敷かれている。

「…お手柔らかにお願いシマス…」
「なんだ…怖いのか?」
「むきゃっ!怖くなんてないデスよ。平気です。ドンとこいです!」

千秋は思わず吹き出した。

(ほんと、こいつは訳分からないな…。まあでも、その気になってるみたいだしいろいろ挑戦してみるか…)

「じゃあ…」

千秋は身体を起こすと座って、のだめの身体も引き起こす。
そのまま、自分の膝の間に後ろから抱きかかえるようにしてのだめを座らせる

千秋はベッドの上に散らばっている道具の中から水色のローターを取り出す。

「先輩、それ…何デスか?」
「ん?これは…」

カチリとスイッチを入れると、丸い水色のローターがぶるぶると振動を始めた。

「…」

その動きをのだめはじっと見つめている。

「これはこうやって…」

千秋は振動を続けるローターを、キャミソールの中に収まっている柔らかなふくらみに押し当てる。

「ひゃ…」

ビィーン…という機械音が部屋に響いていた。
千秋は、目を丸くしているのだめの表情をちらりと確かめつつ、ローターをじっくりと動かす。

「あ、ああ…」

のだめの唇から、小さな吐息が漏れ始める。ほんの少し前まで、柔らかなだけだったふくらみが硬くとがりはじめていた。千秋は空いているほうの手でもう片方の胸をすくい上げ、揉みしだく。

「はん、ああ…」
「どんな感じ?」
「…へーきです。なんてことないデス」
「ほんとか?じゃあ、こんどは…」
「ぁん」
「ここはどう?」

ローターはキャミソールの裾から素肌に触れ、なだらかな曲線を描くおなかのくぼみを刺激する。

「くすぐったいような…変な感じデス…」
「ふ〜ん…。じゃあ…」
「ぁああ、いやあああん」

のだめの声が一際高くなる。

千秋の手に収められたローターは、のだめの一番敏感な突起をショーツの上から刺激していた。
頬を赤くして、のだめは千秋の胸の中で身体を震わせている。
空いたほうの手でのだめの顔を横に向けさせ、唇を奪う。

「ん、ううんん…」

千秋の唇にさえぎられ、くぐもったあえぎ声がもれる。唇を柔らかく吸い、割りいれた舌でのだめの舌を捕らえ、もてあそぶ。千秋の動きに合わせ、のだめも更に舌を絡ませてくる。
さらに千秋はショーツの脇からローターを忍び込ませる。

「ひぁ…ああ…あ」

すでに熱く潤んだ入り口にローターの振動が伝わる。

「…どう?」
「へーき…デス」

震えた声でのだめが答える。

千秋はのだめの腰で結ばれた細い紐をするっとほどく。片方だけほどかれた小さな布を引き抜くと、再び、今度はじかに敏感な突起にローターを押し当てる。

「ひゃっ!んっ…ああ…ん!」

甘い吐息が漏れ、のだめの身体がびくびくと震える。
震える身体を腕のなかに収めて、耳たぶをねぶり首筋にキスをする。片手で敏感な突起を露出させると、じかにローターの刺激を加える。

「はぁ!いや、ぁあああん」

のだめの身体が一際激しくのけぞる。思わず刺激から逃げようとするのだめを腕の中から逃さず、やわらかな身体に腕を回しあいた手で硬くとがった乳首をひねる。

「ああ、ぁあああ…あ…」

ほほも白い素肌も淡く色づき、汗ばんでいる。きつく閉じられたまぶたにはうっすらと涙がにじんでいた。

絶え間なく与えられる刺激に、のだめはすでに何度か絶頂を迎えているようだった。

「っ、うう」

息を荒くしながら快感に耐えているらしいのだめに千秋がささやく。

「どうだ…?」
「…へ、へーきデス…よ。たいしたことない…デス」

のだめの身体からは蜜が溢れ、千秋の手をぐっしょりと濡らしている。上気した頬や汗ばんだ身体は確かに快感を表しているはずなのに。

(なんでこいつ、こんなに反抗的なんだ?)

「じゃあ、レベルを上げてみるか?」
「えっ…?」

のだめは不安そうに千秋を見上げる。不安そうな目の色を確認してから、千秋が別のものを取り出す。

それは、昨夜のだめが「千秋と似ている」と発言した例の“前用”だ。
ごくり…とのだめがのどを鳴らす。
千秋の腕の中で、のだめの身体がこわばっているのを感じた。

「…やめておくか…?」

千秋はのだめの耳元で低くささやいた。

「…全然、ヨユーです!」

言葉とは裏腹に、のだめの声は小さく、震えている。

(ほんとこいつ、どうなってるんだ?)

いつもとは違うのだめの様子に戸惑いながら、引くに引けなくなった千秋は二つ目の道具にスイッチを入れる。

ブゥーン…

二人の息遣いだけだった部屋に、モーター音が響く。
のだめの頬は先ほどとは変り、すこし白っぽくさえ見えた。
千秋は、のだめの身体をそっと横たえると、自分もその横に身体を置く。片方の腕でのだめの身体を抱きながら、そっとのだめの身体に先端を押し当てる。

「うっ…」

のだめの身体はさらに強張った。

「おい、そんなに力入ってたら、入るものも入らないだろ…?」
「…ハイ…」

やっと素直に返答したのだめに、千秋は口付ける。何度口付けても飽きることのない唇をゆっくりと、次第に激しく求めていく。
再びのだめの息遣いが荒くなっていく。
先端に押し当てられている“道具”も新たなぬめりを受けて、動きがなめらかになっていた。
口付けを続けながら、角度を調節しつつ、ゆっくりと先端がのだめの中に入っていく。

「んんん、うんんんん!!」

震えるのだめの身体を抱きしめながら千秋はゆっくりと挿入を続ける。
千秋の胸元に押し当てられているのだめの手はぎゅっと握り締められいる。

「…全部、入ったぞ…」
「…うう…」

のだめの返事は声にならない。
しばらくまって、千秋はスイッチをひねる。
途端に、のだめの敏感な入り口がぐりぐりと刺激され、振動も激しくなった。

「っう…はぅううう………」

あまりの衝撃にきつく閉じていた目を開き、のだめの身体がびくびくと震えている。

「は、ああ。ぁあああん…」

甘く子猫の鳴くような声がのだめの唇から絶え間なくもれ、きつい締め付けが道具を押し返してくる。手を離せばのだめの中から吐き出されそうな道具を千秋がゆっくりと押し戻す。

「っ!!」

のだめの身体がびくりとのけぞる。

「…」

千秋はのだめの反応をみながらゆっくりと抽出を開始する。

千秋が出し入れをするたびに、すでに十分潤った場所からいやらしい水音が響き、それにあわせてのだめの唇からも悲鳴のような吐息が漏れる。

「…イイか…?」

のだめの唇からはあえぎ声がもれるだけで、千秋への返答はなく、ただ快感の波に翻弄されているようだった。
千秋の動きに合わせてもれる声と水音、揺れる豊かなふくらみ、色づいた肌…。目と耳から与えられる刺激に、次第に千秋も高まってくる。それと同時に千秋の動きも早まっていく。

ぐちゅっぐちゅっじゅぶ…

「んはぁ、はぁ、ああ…あああぅ…ああん……ああぁあ…もう、いやぁ」
「のだめ、かわいい…」

千秋の動きが更に速くなり、のだめの嬌声はさらに高く大きくなっていく。

「千秋せんぱい、のだめ…もう。ああっ。もう…いやデス…あぅ」

千秋は動きをやめず、空いた手で片方の胸をまさぐり、もう一方は唇でなぶる。

「ああ…ああ、せんぱい、もう…許して、ぁあああああ!いや、ああああああああっ」

白い身体が大きくのけぞり、弛緩する。
千秋はのだめの荒い息が収まるのをまって、ゆっくりと道具を引き抜いた。

「ぁああ」

ちゅぷっと道具が引き抜かれると同時に、再びのだめの唇から甘い声がもれる。

乱れた髪を撫で付けながら、千秋がゆっくりとのだめの頬やまぶたに口付ける。

「どうだった…?」
「…」

のだめは答えない。どころか、ぷいと向こうを向いてしまう。

「…どうした?どこか痛かったか?」

不意に心配になり、のだめの顔を覗き込む。

「!!」

のだめはうっすらと涙をうかべ、唇と尖らせている。

「…黙ってたらわからないだろ」

千秋は背中を向けたのだめをそっと抱きしめる。

「…のだめは、先輩を喜ばせたかったのに…」
「え…?」
「…先輩にキモチよくなって欲しかったのに、のだめばっかりで…。こんなの嫌デス…」

(それでなんだかおかしかったのか…?相変わらず読めないな…)

愛しさがこみあげるのを感じながら、のだめの後姿に千秋は囁く。

「でも、おまえは良かったんだろ?」

のだめはちいさく頷いた。

「でも、のだめばっかりキモチよくなってて…嫌デス」
「…おまえ、わかってないな…」
「むきゃ!何がデスか!?」

思わずのだめが振り向く。瞳は相変わらず潤んだままで…頬は紅潮している。

(なんでこいつ、こんなにかわいいと思ってしまうんだろうな…)

千秋は自問しながら、再び乱れた髪を撫で付けてやる。

「別に、自分がキモチよくなくても楽しめるんだよ」
「…?」

怪訝そうにのだめが見つめている。きちんと説明しなければ到底納得しそうもない。

「だから…、おまえがあんあん言ってるのを見てるだけでも、俺は結構満足なんだって」
「なっ、なにを言うんデスか!?」

のだめの頬が更に赤くなった。

「おまえだって、俺にしてくれることあるじゃないか。アレはなんでしてるんだ?」
「…それは、千秋先輩がキモチよさそうにしてるのが嬉しいから…」
「だろ?同じだって!」

千秋ははき捨てるようにいうと、腕の中ののだめのからだをギュッと抱きしめた。

「わかりマシタ…」
「うん…」
「でも…」
「なんだ?」
「やっぱりのだめは一緒にキモチよくなりたいです。先輩の身体を感じて、キモチよくなるのがいいデス…アレもすごかったけど…先輩のの方が…」

小さな声でそう言うと、のだめは千秋の胸に顔をうずめる。

「うきゅっ!」
「先輩、ちょっとおっきくなりましたね…?」
「お、おまえが変なこと言うから…」

うろたえ、赤くなって千秋が言う。そんな千秋の表情を見上げながら、のだめがいたずらっぽく微笑む。

「じゃあ、今度はのだめがリベンジ…お返しをしてあげマス!」
「えっ?」
「さっきから、のだめにばっかりしてくれてたから、先輩もキモチよくしてあげマスよ!」

そういうと、千秋の腕をひっぱりバスルームへといざなう。

バスタブに湯を張りながら、のだめはシャワーのコックをひねる。暖かな湯が二人に注がれる。

「はい、先輩はここに座ってください」

バスマットの上に座るように促すと、のだめはボディソープを手にとった。両手でボディソープを泡立てると、立てひざになり、千秋にそっと口付ける。
柔らかい口付けを繰り返しながら、ボディソープで滑らかになったのだめの手が、
千秋の首筋や背中、胸の上を這いまわる。ソープでぬるついた胸にのだめのふくらみがかすかに触れる。

「っ!」

すでに硬くとがった乳首が千秋の胸に触れたとき、思わず声がもれた。
上気した顔でのだめは千秋を見た…と思うと、今度は自分の胸にソープを撫で付け始めた。

本人にまったく自覚は無いだろうが、それは…それだけでも十分いやらしい光景で、千秋は自分自身が高まっていくのを感じていた。
と、今度は手のひらではなく、自分の身体ごと千秋に擦り付け始めた。

「ぅ、のだ…め…」

柔らかな胸が、硬くなった乳首が千秋の胸をぬるぬると這い回る。

「…せんぱい、どんな感じ…デスか…」
「うん、なんか…イイ」
「嬉しい…デス」

のだめはさらに身体を密着させ、右手は千秋の内腿を撫で上げる。そして、千秋自身に触れそうで触れないところをいったりきたり…する。
すでにその部分は十分に硬さを持っていて、それは密着したのだめ自身の身体に押し当てられている。

「…のだめ…じかに、触って…」
「ハイ…」

泡だらけでぬるついた手が千秋自身を包み込む。柔らかな手のひらで包まれ、ゆっくりと上下に動き始める。

「っうう」

それは、自分でするのとは全く違う感触で、今日は更に泡のぬめりが加わって。

(これは、なかなかイイかも…)

千秋が快感に身をゆだねていると、ふいにのだめが身体を離した。

「…?」
「せんぱい、仰向けになって…」
「…?あ、ああ…」

のだめにいわれるがまま、マットの上に仰向けになる。
のだめは、仰向けになった千秋にまたがるようにすると、千秋自身の上に身体を落とす。

「おい、おまえ!っ!!」

“ゴムつけてないだろ!”と言おうとした千秋の言葉より先に、のだめが動きを開始していた。
千秋自身を迎えいれるのではなく、指でもなく、のだめ自身を擦り付けてくる。

「くっ、うう」

予想していなかった感触に千秋は背筋がぞくぞくするような快感を感じていた。
硬く反り返ったモノを千秋の引き締まった腹に押さえつけるようにしながら、のだめは自分の身体をスライドさせる。

「あ、うん…ん」

のだめの唇からも甘い吐息が漏れる。千秋自身を愛撫しながら、のだめの敏感な突起もまた、千秋自身によって刺激されているのだ…。
二人の重なった部分は、ボディソープのぬるつきだけではなく、のだめ自身からの蜜も加わり、さらに滑らかになる。

くちゅっ…くちゅっ…

規則的に響く水音と、千秋の押し殺したような吐息と、のだめ自身の唇からも小さな喘ぎ声が漏れる。

バスルームに立ち込めた蒸気と二人が重なるたびに生まれるシャボンの向こうに、千秋にまたがりいやらしく身体をくねらせるのだめの姿があった。形のよい大きな胸が揺れ、ピンク色の蕾はすでに主張をしているのが分かる。

(すごい…いやらしいな…)

思わず千秋は揺れているふくらみに手を伸ばした。

「あ、あん、先輩…ダメですよ。のだめに任せてって言った…のに」
「いいだろ…減るもんじゃないんだから」
「それは、そうデスけど…。ん…」

敏感な蕾をきゅっとひねられてのだめが身体をくねらせる。そのたびに、身体の密着度が増す。

(…自分で自分の首…絞めてるか…?)

ぬるつきを増したのだめ自身は相変わらず千秋を刺激する。

「の…だめ…そろそろ…」
「…そろそろ…なんデスか?」
「…」

(こいつ…)

「言わないと、してあげませんよ?」

もちろん、そんな事を言っているのだめを組み敷いてしまうこともできる。けれど…。

「…おまえの中に、入りたい……」

今朝起きたときのように、拘束されているわけではないのに。のだめにいいようにされているのが逆に気持ちいいような…不思議な感覚だった。

「いいデスよ…。でもその前に…」
「何…?」
「ここに、座って…」

のだめは、バスタブに座るように促す。

のろのろと起き上がり、千秋はバスタブに腰掛けた。と、のだめはすでに硬くなっている千秋自身を口に含む。

「うっ…」

抵抗するまもなく、先端をちろりと舐め上げるとのだめは千秋自身を深くくわえ込んでいた。
入りきらない部分を手で刺激をし、のだめは頭を前後に動かす。そのたびに柔らかな唇と咥内が刺激を与え、少しざらついた舌が更に裏筋に刺激を加える。喉の奥で先端を締め付けられ、千秋は激しい快感が身体を突き抜けていくのを感じていた。

「う、うう…っ、のだめ…」

快感に眉をひそめ、目を閉じている千秋の表情を見上げながらのだめの動きも速くなっていく。

「の…だめ、もう…」

千秋はのだめから自身を引き抜こうとのだめの頭に手をやる。しかし、のだめはそれには応えない。

「おい、おまえ…ま…」

千秋の声に耳をかさず、のだめはさらに激しく千秋自身を刺激する。
ちゅぶっちゅぶっ…のだめの唇からいやらしい音がもれ、溢れた唾液が伝っていく。

「くっ…!だめだ…って」

やっとの思いでのだめの唇から千秋自身が引き抜かれるのと同時に、白い液体が放出される…。

「あ…っ」

どちらともなく、声が出ていた。

勢いよくほとぼしった液体は、弧を描くと…のだめの口元から白い胸…緩やかなくびれを描いている腹部まで飛び散っていた。

「ご、ごめん…」

赤くなって千秋が慌ててシャワーヘッドをつかむ。
が、のだめはぺろりと赤い舌を出し、唇に飛び散った液体をなめた。

「飲んであげようと思ってたんデスよ?なんで止めちゃうんデスか?」
「え?」

驚いて千秋が見つめる。のだめはいたって平静だった。

「だって、飲んでもらうの嬉しいんじゃないんですか?」
「…いや、それは…人による…けど…」
「先輩はどっちデスか?」
「…」

千秋は答えられずにのだめを見ていた。少し落ちついてみると、それはなかなかそそられる姿ではある…。

「と、とにかく…洗ってやるよ」

少しもったいない気もするが、そのままにもしておけず、のだめにシャワーをかけてやる。いろいろな物でぬるついた身体を洗い流し、バスタブに身を沈めた。

「しかし、おまえ…どこであんな業を…」
「峰くんの送ってきた本に色々載ってましたヨ。先輩が眠っている間に見てたんデス。精液は美容と健康にいいと書いてありました!」

(それは間違っている…)

しかし、誇らしげにいうのだめがおかしくて、思わず笑みがもれる。

「先輩、どでしたか?気持ちよかったデスか?」
「…まあ、まあまあかな…」
「むきゃ!まぁまぁですか…。まだまだ勉強不足ですね!」

再び闘志を燃やしているのだめに不安を感じて千秋は慌てて付け加える。

「いや、十分だよ、十分…」
「…」

のだめは納得がいかないのか、黙って何かを考えている。

バシャッと大きな水音を立て、千秋の方に身体ごと振り返った。

「そうだ!試してないことがまだありましたよ!」
「な、なんだよ…今度は…」
「えっとデスね…確か…」

嫌な予感がしながらも、千秋はのだめの言葉を待った。

「そうデス!思い出しました!!ゼンリツセンです!」
「はぁ!?」

(予感的中かよ!!)

「なんでも、男のヒトは“ゼンリツセン”っていうのがあって、そこを刺激されるとたまらないらしいデス!今度はそれをやってみマス!!」

のだめは力強く宣言する。

「い、いいよ…それは……ほんと」
「むむっ?先輩、何でそんなに嫌がるんですか?のだめの頑張りを認めてください」
「いや…ほんとに、さっきので十分だよ…。そうだ、ところで、おまえのほうこそどうなんだよ?道具はまだまだあるぞ、他のも試してみないのか?昨日何に使うか分からないって言ってたやつとか…」
「うきゅ…それは…。だって、何に使うんですか…?デコボコしてるのがいいんでしょうか」

のだめは真剣に考えているようだ。

「それは…」

千秋の手がのだめのまろやかな尻にのび、その奥にそっと触れる。

「むきゃ!どこ触るんですか!!!」
「どこって、アレはここに使うんだよ…」
「……スカトロですか???」
「それは…ちょっと違う…」

のだめはふぅとため息をついた。

「今度はどうした?」
「…峰くんは、いろいろ愛用してるんでしょうか…。実は峰くんがムッツリの大先輩だったんデスね…」
「でも!」
「なんだ?」
「のだめは、千秋先輩で十分満足ですから」
「…なんだそれは…」
「むきゃ!先輩はのだめじゃご不満ですか?やっぱりゼンリツセンもチャレンジしますか?」
「いや!いい。のだめで十分満足してる」

千秋は大げさにのだめを抱きしめる。

「…今度は、ノーマルな方で…やるか?」
「…………ハイ…」

(とにかく、あの怪しげなハウツー本はのだめに分からないところに隠してしまおう)

再びのだめの唇をもてあそびながら、千秋は真剣に隠し場所を考えていた。

二人で遅めの朝食を済ませ、ふと見るとメールの着信ボタンが光っている。

「誰からだ?」

何気なく開く千秋の横でのだめが覗き込んでいる。
…峰からだった。

(ヤバイ!)

と思ったが、今更隠すことも出来ない。

「あ、峰くんからメールですね。なんデスか〜?」

『千秋、俺からのプレゼントは届いたか?まあ、千秋のことだからなかなか手は
出せないかもしれないが、チャレンジしてみてくれ。…実は俺は、キヨラに集め
たグッズを見せたらグーでパンチされたよ…。というわけで、俺たちは実践で使
えてないわけだが…。まあ、頑張ってくれよ!感想よろしく!!またな』

覗き込んで見ているのだめは、耳まで真っ赤になっている。もちろん、千秋自身も…。

「やっぱり、先輩の方がムッツリでしたね…」
「なっ、俺だけか!!」

千秋は赤くなってうろたえている。

「先輩…これ、なんて返事するんデスか?」
「…」
「な、何にも無かったことにしてお返ししましょうか?」
「…おまえ、アレを返せると思ってるのか?」

千秋の視線の先には、使用済み感が漂う下着やワンピースや………。
更に赤くなって、のだめはうなだれている。

「まあ、しょうがないな」
「しょうがないって…先輩〜。変なこと、書かないでくだサイよ…」
「どうするかな〜」
「むきゃ〜カズオ〜」

(ほんと、飽きないとうか…予想がつかないというか…)

千秋は苦笑いをしながら膨れているのだめを見ている。

(まったく、倦怠期どころじゃね〜よ)

千秋の孔雀期はまだまだ続くのだった。






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