千秋真一×野田恵
![]() 「はうぅ…最後の晩餐…」 のだめは泣きながら、トリの丸焼きを口に運ぶ。 「いつでも食えるだろ!メシくらい」 そんな事をいいながら、オレとのだめは久しぶりに…本当に久しぶりに一緒に過ごしていた。 そして…会えなかった分、会話も弾み、酒もすすんで、気付いた時にはのだめは既に、へべれけ状態だ。 …しまった と一瞬思ったが打ち消して、洗いものを片付ける。のだめも手伝おうと席を立った。 「あへー、真一くん…のだめ…フラフラです…」 「おまえ…手伝わなくていい!風呂にでも入ってこい!」 「お風呂デスか?」 「最近、バスタブに浸かってないだろ」 「そなんデス…。実はずっと、ここのお風呂に入りたくて」 オレより風呂か!と思いつつ、のだめをバスルームに追いやり、後片付けの続きをする。 …しばらくして、バスルームから何の物音もしないことに気付いて、不安になった。 …酔っ払いに風呂はまずかったか? コンコン… バスルームのドアをノックするが、返事はない。慌ててドアを開けると、のだめはバスタブに腕をかけ、もたれ掛かっている。 「おい、のだめ」 屈み込んで身体を揺すると、のだめがぼんやりと目をあけた。 「ふおぉ…真一くんデス。夢の続きデスか?」 「おまえ、寝ぼけてんのか?」 「………ハッ!スミマセン…。あまりにも気持ち良くて」 夢心地ののだめがオレの首に腕を回す。 「ふふ…真一くんデス…」 肩に頬を乗せ、寝ぼけているのか酔っ払いか、のだめが抱き着いてくる。 濡れたシャツごしに熱く柔らかな身体が押し付けられ、首筋を吐息がくすぐる。 オレは思わず、バスタブの中にいるのだめを抱き上げた。 「せ、先輩!」 慌てるのだめをバスタオルでくるみ、そのままベッドへ降ろす。…あとはもう、数時間前の”続き”だ。 唇をふさぎ、咥内を貪りながら自分も衣服を脱ぐ。濡れて張り付いたシャツがもどかしい。 その様子を見て、のだめがボタンに手を伸ばしてくる。 プチン、プチン…とシャツのボタンを外すと、のだめが胸に顔をうずめた。 「のだめ………」 「………ムハー、真一くんの匂いデス。やっぱり本物は違いマスー」 「なっ、この変態!」 思わず顔を引きはがすと、のだめと目が合った。 「真一くん…、のだめに会えなくて…寂しかったですか?」 変態ぶりから一転して、真顔でそんな事を聞くなんて…と思いつつ 「……………少しな…」 そう答えているオレがいた。 「のだめ、嬉しいデス!」 再び抱き着いてくるのだめの背中に手をまわす。 なめらかな素肌を感じながら、背中から胸元へ手をのばし、掬い上げるように二つのふくらみを手の中におさめる。やわやわと刺激を加え、先端を指で挟んで締め上げてやると、のだめの背中がのけ反り、甘い吐息が洩れた。そのまま、つまみ、こね、口に含んで舌先で転がす。 「あん……はっ、あ…」 刺激を加えるたびに声が洩れ、その声がもっと聞きたくて、刺激を繰り返す。 すっかり硬くなったそこを口に含んだまま、オレの手はもうひとつの”のだめが可愛い声を出す場所”へ進んでいた。 オレは、何もつけていないその部分に指を滑り込ませた。 くちゅっ… 指がそっと触れただけで、水音が起こった。 「あっ……やっ」 のだめが恥ずかしがって身をよじる。そこはもう、熱く潤っていて、のだめの動きと共に、オレの指は更に深く入り込んでいた。 その指で潤みを掬い上げ、突起に撫で付ける。 「はぅ……んっ」 ピクンとのだめの身体が跳ねる。指で、円を描くように撫でていくと、そこがみるみるうちにぷっくりと膨らんでくるのが分かる。 刺激を受け、ビクビクと震えるのだめの脚を開き、顔を埋め、今度は唇で挟み込み、舌でつついてやる。蜜を溢れさせている部分はオレの指を深く飲み込み、のだめの甘い声に合わせてしめつけてくる。 「あっん……真一…くん…そんな……あんっ!のだめ……も………はぅぅ」 白い肌を染め、息を荒くし、身体を反らせながら、オレの動きに翻弄されているのだめは、本当に綺麗で、久しぶりに見るその姿に、オレの欲情は高まるばかりだ。 膨らんだ突起を吸い上げ、ぐりぐりと中を刺激した時… 「あっ!も……ダメ、あああああんっ!!」 一際大きくのだめがのけ反った。中は、規則正しいリズムで指を締め付ける。 「可愛い…」 思わずつぶやいて、再び指を動かした。 「やっ、もう……ダメ!そんな………あっ」 一度昇りつめて敏感になっている場所に、更に刺激を加え、動きを加速させ、舌で突起を揺らす。 「真一くん…待って、あっ………そんなっ…はっ……あ」 少し涙声になりながら、立て続けに与えられる快感におびえたようなのだめを、オレは一気に追い詰めていった。 溢れた蜜は手首まで濡らし、突起は真っ赤に充血している。 ちゅう、ちゅば…… 音を立てながら突起を吸い上げ、なめ、指で中をこすりあげる。 「あっ、ダメ!また……あっっ…ああああっ!!!」 きゅうきゅうとオレの指を締め上げる感触を楽しみたい…反面、オレ自身でのだめを味わいたいという誘惑に耐え切れずに、オレはぐっしょりと濡れた手で準備をして、まだ荒い息で胸を上下させているのだめに、自身をあてがう。 「はぅ!真一くん、待って!ほんとに……あっ…」 快感の余韻でうごめくそこへ、オレは自身を沈めていった。 いつものように…いや、いつもよりも熱くきつい締め付けに、背筋を快感が走り抜ける。それでも… 「待ってほしい?」 今更、な事を聞いてみた。待つつもりなんて、少しもないのに。 のだめは微かに頷いた。 「…だって、のだめ…ホントに変になっちゃいマス……。もう、身体に力…入らな……ひゃうん!」 のだめの言葉が終わらない内に、オレはゆっくり動き始めた。 ゆっくりと、けれどギリギリまで引き抜き、再び深く入り込む。その度に、白い胸が誘うように揺れる。のだむの中は熱く、ヒクヒクとうごめきながらオレに絡み付く。水音とのだめの吐息と、身体がぶつかる音が部屋に響いていく。 「なんで…もっと、ゆっくり……あんっ」 「ゆっくり、してるだろ…?」 「そじゃ、なく…て……はうっ」 「……おしおき、だよ」 「そ………ああんっ、ん!」 奥まで思いきり突き上げると、そのままのだめを俯せにして、再び、今度は強く激しく動いていく。 のだめはただ、シーツに顔を埋め、オレの動きに合わせて声を上げるだけだ。けれど快感の証に、蜜が溢れ、のだめの内股をつたっていく。 のけ反る白い身体と、赤く潤んでしめつけるのだめ自身と、甘い吐息…。オレ自身も、欲情が高まっていくのがわかる。そして、オレの動きが速く、強くなるのにあわせて、のだめもまた、高まっていく。 「あっ!ああっ、あん…また………あっ…もぅ……あっ!ああああぁっ…」 再び絶頂を迎え、のだめがオレをきつく締め付けてくる。それに煽られるように、オレ自身も限界を迎えていた。 「…大丈夫か?」 のだめを胸に抱き寄せ、聞いてみる。 「……まだ、力入りません…。それに、おしおきって何デスか…?」 「だって、わざと会わなかったんだろ?」 「ムキャ!それは真一くんが…」 のだめはそのまま、口をつぐんだ。 「何だよ」 「……のだめも、頑張りマス…」 小さくつぶやくと、頬を擦り寄せてくる。すっかり乱れた髪を撫で付けてやると、のだめは嬉しそうに微笑んだ。 あの時、”わかりました”のだめはそう言った。 出会って4年……離れても、きっと大丈夫。オレは華奢な身体にまわした腕に力をこめる。 「のだめ…」 「何デスか…?」 「風呂、入るか…」 「………のだめもう、フラフラですよ…?」 「洗ってやるよ」 オレの手がのだめの胸にのびていた。 「ムキャー、先輩のムッツリ…」 まどろむ意識の中、ピアノの音が聞こえる。 腕は、そばにいるはずののだめを探していた。………いない!? ハッとして目が覚めた。 夢かと思ったが、ピアノの音はまだ続いていた。 …しかも、あのショパンのノクターン……。 とりあえず服を着て、リビングのドアを開けた。 「おい!のだ……め…」 のだめは明るい朝の光りの中で、音楽の世界にいた。…オレのシャツを一枚だけ着て。 気ままに、歌うように…けれどいつもよりロマンチックに…のだめの世界が広がる。 結局オレは、のだめが弾きおえるまで、その場に佇んでいた。 「あっ、先輩、おはよゴザイマス!」 「おはよう…」 のだめが椅子から立ち上がると、白い脚があらわになる。 「おまえ、その格好…」 「あっ、コレですか?ちょっと借りました。のだめの服は、先輩が昨日、洗濯機に入れてしまったので…」 「あ、そうだな…」 そうかもしれないが、朝からその格好かよ!と言いたいのを堪えつつ、もう一つの疑問を口にする。 「さっきの曲…」 「ムフフ…、先輩とのだめの愛の…ムギャ!」 昨日の事を言おうとしているのがわかって、オレは慌ててのだめの唇を塞いだ。 もちろん、オレの唇で……… ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |