千秋真一×野田恵
![]() いつのまに… 寝てたんだな、オレ…ブランケット… ソファーでうつらうつらしていたらしい。 のだめとヴィエラ先生のCDを聴いていて…のだめ? 「あれ、先輩お目覚めデスか〜?」 「…ん、オレ結構寝てた?」 「そうデスね〜。とても気持ち良さそうに寝てたから、起こすのもどうかと思って…」 起き上がってふるふると頭を振る。 ぶんやりとしていた意識が、徐々にはっきりとしてくるのがわかる。 横に座っているのだめを見ると…手には楽譜と、おにぎりを持っていた。 「作ったのか?」 「ハイ〜なんだかちょとお腹が空いちゃって」 …相変わらずよく食うよな。 昼もかなり作ってやったはずなのに、ペロリとたいらげてたし…。 「先輩も食べますか?」 そう言って楽譜を置き、手に持っていた食べかけのおにぎりを割って オレの口元に運んでくる。 「…中身、なに?」 「今日は何も入ってないですね〜…あっ!のだめの愛がいっぱい詰まってマス。ぎゃはっ」 コイツが作るおにぎりは…たしかにウマイ。 他の料理は恐ろしいものがあるけど、おにぎりだけはちゃんと食える。 はい、ドウゾと言って、割った残りも、また俺の口の中に運ばれてきた。 「おいしいデスか〜?」 「うん。お前、おにぎりだけは本当にうまいよなー」 「むー…おにぎりだけって…」 ふと、のだめの指先に目がいく。 「お前、指についてる」 「ぎゃぼ、ほんとデスね」 米粒がいくつかついているのに気がついたのだめが、テーブルに置いてあった濡れタオルで拭こうと すっと手を伸ばす。 その手を…グイっと掴んで、俺の顔の前に持ってくる。 「むきゃっ、先輩?」 きょとんとしているのだめに構わず、俺はその指を口の中に含んだ。 「ひゃあ…せ…せんぱい」 あっというまに、のだめの顔が赤くなる。 一本ずつ、ゆっくりと丁寧に指を舐め上げていく。 「も…もういいデスよ」 なんとか手を引こうとするけど、力が入らないようで… 恥ずかしそうにうつむいて、何かに耐えるように息を潜めている。 5本の指を全部味わって、口腔からゆっくりと離す。 そのままその指と自分の指を絡めて、のだめの顔をじっと覗き込む。 「…気持ち良かった?」 「な…せんぱい…のカズオ…」 フイっと目をそらしてしまうのだめの頬に、空いてるほうの手で触れ こちらにむかせてゆっくりと唇を重ねる。 何度か角度を変えた軽いキスをして、少しずつ深いキスになっていく。 …やっぱりコイツ、かわいいよな。 絶対口に出しては言わないけど。 ゆっくりそのままソファーに押し倒していく。 「せ…せんぱい?やっ…ん」 敏感な耳に息を吹きかけ、舌を差し込むとピクッ…体が反応する。 「せ…んぱい…ここ…ソファー…ですよ」 「…うん」 「あっ…ん…すごく…明るい…ですよ」 「…うん」 絡めたままの指に力が入る。 耳元から首筋へと唇を移動させると、それ以上は何も言わずに、のだめはただ甘い声を遠慮がちに漏らす。 「もっと声出せよ」 「…イヤです…んっ」 イヤとは言いつつも、今してること自体が嫌なわけではないようだ。 「ふーん」 そう言うと、いつもは存分に感触を楽しむ柔らかな胸には触れず ワンピースの裾から手を滑り込ませる。 予想と違う行動だったのだろう。 びっくりしたようにのだめがギュッと足を閉じようとする。 そんなのだめの唇をまた激しく貪り、力が入らなくなった様子を確認して 指を下着の中へ進入させる。 予想通り…もうそこはすっかり濡れていて、俺の指を誘うように絡み付いてくる。 「やぁ…だめ…ぇ…あっ…」 蜜を掬い取り、一番敏感な突起に擦りつけてやると、一際大きくのだめの体が反応する。 ぎゅっと目を瞑り、ピンク色に染まった頬にキスを落としながら 少しずつ指の動きを速くする。 徐々に強く与えられる刺激に、抑えられなくなったのだめの甘い声が濡れた唇から漏れ 目尻からは涙がこぼれていく。 「あ…だめ…だめぇ…のだめ…だけ…いっ…」 「いいから…いけよ…」 絡めた指に、すごい力が入ったと思った瞬間…ビクンっと体が跳ね上がった。 荒い息をしながら、うっすらと目を開けて俺を見つめると またふい…っと目をそらす。 「なんだか…恥ずかしいデス。」 「どうして?」 「だって…こんなに明るいとこで…のだめだけ…すごく見られてるような気がして…」 「うん、見てたけど」 「…やっぱり、カズオ…」 そんなのだめに、またキスを落とす。 「じゃあ、今度は一緒に…」 「こ…このままソファーで?」 「うん」 まだ何か言いたそうにしているのだめの唇をふさぎ、ゆっくりとワンピースを脱がせていった…。 ****************************** 「おにぎりで…先輩がはつじょーするとは思ってませんデシタ…」 シャワーから出てきたのだめがポツっとつぶやく。 「…悪かったな」 赤くなった顔を見られないように窓辺に移動する。 「もう外暗くなっちゃいましたネ。のだめ、お腹が空きました」 「はぁ?オマエさっきおにぎり食ってたんだろ?」 「…誰かサンがお腹が空くようなコトするから…」 …それは俺のせいなのか… 「じゃあ何か作ってやるよ」 「むきゃっ、おいしい新呪文料理がいいデス!」 「ソースの味見してくれる?」 「いいデスよ〜」 「指で掬うけど、ちゃんと舐めて味見してくれるよな」 みるみるうちにのだめの顔が赤くなっていくのを可笑しく思いながら 俺はキッチンへ向かった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |