カズオディルド
千秋真一×野田恵


「うわ……」
「な、なんだかエロチックと言うよりこうなると間抜けデスね……。 」

吸盤のついたカズオ。
なめさせられたり、ちょっと先端でなぞられたりしたあと、さてどうしようかということになり……。
せっかく吸盤がついているのだから、それを利用してみるか?
という先輩の提案でこんなことに。
ピアノの足の部分から、まるで生えたかのようにそそり立つカズオ。
指ではじいてみるとぶるんと揺れて、でも外れることはない。

「いいんですかね、ピアノにこんなこと……」
「しょーがねーだろ。壁はクロスだからつかないし、結局ここしかだめだったんだから」

先輩の顔が赤いのはきっと、こんな光景の不思議さと、そんな光景の中これからすることを考えて、だろう。
間抜けは間抜けですけれど。
……ちょっとどきどきしている自分もいる。

「入れるの、ちょっと冷たそう……」
「温めてやれよ」
「どーやって……」

先輩は指を伸ばして、私の口に触れ、唇をまくった。
そうか、なるほど……さすがむっつり。

体を横たえて、カズオを口に含む。

「ん、んぐん……」

そそり立つそれを、先輩にするのと同じように愛撫する。
先輩のよりちょっと大きめだけれど、柔らかいから口の中でくにゅっと形が変わる。
先輩はそれをのぞき込むようにしながら、私を濡らすことをしてきた。
指が私をなぞって、中でポイントを探ってくる。

「あ、ああん、そ、こ……」
「いくなよ……まだ」

私の感じる場所を逃さないような指の動きをしながら、いっちゃだめと言う。
ひどい……でも……。

「すご、びしょびしょ」
「うむんん……」

体の奥が熱くなるの、なぜだろう。

「あ、ん、もう欲しいです、真一くん……」
「じゃ、入れてみて」

や、やっぱりこっちデスか。
はずかしい。
でもどきどき。
こんなおっきいのはいるかな。
ちょっと怖い。
でも、入れてみたい……。
いろいろな感情が渦巻きながら、先輩に促されるまま四つんばいになって、自分のそこをカズオにあわせた。

「は、あああぁぁ……」

やっぱり大きい……でも、ちゃんと……カズオはちゅるんと私の中に入ってくれた。
体をずらしながら、もっと奥まで。
あ、ああ……長いデス……。

「どう?」
「わ、かんない……あ、でも、へん……」
「変?」

目の前に座っている先輩の、見慣れたそれがあるのに、私の中にはそれに似たものが入っていて、いっぱいに満たしている。
だからそれがとても変。
先輩……先っぽが濡れて、揺れてる。

「おまえが好きなカズオが入ってるのに、気持ちよくない?」
「……ひ、ひどいデスそんな言い方……」

私は目の前の先輩のものに手を伸ばした。
手のひらに包んで、先輩のにじむものをこすりつけるように上下させると、先輩は膝立ちになって私の目の前にきた。

「のだめ……やっぱり先輩のがいいです。これが、好き……」

先輩が私の頭をつかんで、ちょっと乱暴に口の中へそれを入れてきた。
あ、もう……こんなにぱんぱん……。

指が伸びて、私の胸をいじる。
先輩の荒い息が、上から降りかかってくる。
先輩のものが口の中で固くなっていくにつれ、私もなんだか気持ちよくなってきた。
腰を、少し動かしてみよう……。

「なあ、のだめ……ちょっと想像してみろ。目、閉じて」
「……?」

目を閉じると、先輩の手が私の腰をつかんてきた。
そして、前後に揺すられる。

「ん、んぐ……ふむ……」
「後ろから入ってるのも、オレのだと想像して……?」

オレが二人いると思って
オレのをしゃぶりながら、後ろからも突かれてる
そんな想像をしてみろ

……自分から腰を大きく動かしたのはそう言われてすぐだった。

「ほら、もっと腰動かして」

腰を揺さぶる動きは、バックからしているときの手つきそのもので、本当に後ろから先輩に突かれているみたい。
最中に、入り口をなぞるのも、いつもの先輩の愛撫。
そして、口の中にも先輩がいる。
あそこもおくちも、先輩でいっぱい。
自分が、大好きな先輩二人に、こんなやらしくされている。
奥まで、たくさん、いっぱい。
気持ちよすぎて、気が遠くなる……!

体が浮かんだ後急降下する感覚に身をゆだねて、私は何度も達した。
そしてがくんと全身の力が抜け落ちる。

はあはあと乱れる息の中、先輩の吐き出したものが自分の肩に掛かるのをぼんやりと見つめていた。


* * * * *


「どうだった……?」
「……先輩はやらしいです……むっつりの域を超えています」
「は?」
「心理的3P……はう……」
「だいたいおまえがこんなもの買うからだろ!この変態!!ったく、しんじらんねー」

そんなことを言いながら、先輩は後で「大人のおもちゃのメンテナンスと保管方法」なんてサイトを見ていた。
……まったく、どっちが、デス。






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