千秋真一×野田恵
![]() 「のだめさん、すみませんでした」 そう呟いて、オレはベットに倒れこんだ。申し訳なさでいっぱいだったから。 てっきり寝てるんだろうと思ったら、信じられないようなものを見る目つきで見られた。 酔いが回って上手くものが考えられない。 「・・・起きてたの?」 そう言うのが精一杯だった。 「・・・おすわり」 のだめの返事は簡潔だ。いやコレ返事か? けど。 正直とんでもないすっぽかしをしたし、無言で追い返されるだろうと思ってたから 返事してくれたのがすげー嬉しい。 安堵感と嬉しさと申し訳なさで、素直に正座をする。 目の前にいるのだめは、さらに目を丸くした。だよな。普段なら絶対しないし。 「・・・おて」 おてって・・・オレ犬扱いかよと思いつつ、手を出した。 あーもうそんな顔で見るなよ、いつもとキャラ違うのなんてわかってるよ。 でも逆らいたくないんだよ、今はお前に言われるがままになりたいんだって。 本当は今すぐだきしめたいし、その膝に寝っころがりたい。 ヴィエラ先生に会えたこと、リハの話、全部話したい聞いて欲しい。 オレの我儘なのわかってるけど、一番に聞いて欲しかったんだ。 「誰が正座を崩していいと言いました!?」 立膝をした途端、指導が入る。立場が・・・立場が逆転しない。 なんかほんとに勝てなくなってきてる気がする。 もしかしてオレ、逆に飼いならされてきてるのか? 「だいたいリハを見に行ったのはともかく なんで飲んでるんです!? 今何時だと思ってるんですか!?酔っぱらい!!」 うん、オレ酔っ払いだわ。ごめん。 「リハのあと先生に食事に誘われて・・・・・。でも舞い上がって食べられなくて。 ごめん、ほんと・・・・・」 もう限界、膝に寝かせて下さい。のだめに触りたいです。 「オレも今日は腹いっぱい」 「なんの話ですか」 お前は母さんの言うとおり、オレの天使だな。きっと。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |