次はいつ会えるんデスか
千秋真一×野田恵


暖かい日差しが窓を通してキラキラしている午後のことだった。
午前中、仕事の打ち合わせに出ていた千秋が静かに帰ってきた。

「のだめ…充電…。」

千秋はソファに座って譜読みをしていたのだめに後ろから抱きついた。

「ふほぉ。珍しいデスね。」
「明日から一ヶ月間、演奏旅行だから…。」
「いつもより短いじゃないデスか。」
「のだめは平気なのか?」
「平気デスよー。課題がいっぱいで千秋先輩のこと忘れちゃうかもデス!」

のだめはむんっと楽譜を上に持ち上げようと肩に力を入れるが、千秋の腕が邪魔をして上がらなかった。

「そうか…いいよ別に…。オレのことどうでもいいんだな。」
「どうでもいいわけないデス。先輩ラヴデスから!」

千秋はのだめから腕をはずし、コーヒーを入れにキッチンへ向かった。
いつものだめ用にカフェオレも一緒に入れるのだが、自分の分だけさっさと入れ、ソファの下へ座った。
その様子にのだめは違和感を感じたが、何も言葉が浮かばなかった。

「せんぱい?」
「・・・・。」

のだめの呼びかけに千秋は返事をしない。
タバコをふかしながらコーヒーを飲んでいる。
のだめはキラキラ輝く窓を眺めながら少し考え、優しく後ろから千秋の頭を抱きしめた。

「寂しいのは真一君だけじゃないデス。のだめだって寂しいんデス。」

千秋は手に持っていたタバコを灰皿に置き、のだめの話に耳を傾けた。

「でも、勉強をがんばったら、がんばった分だけ真一君に会える喜びが大きくなりマス。だから、大丈夫。」

と言って旋毛に唇を寄せた。
千秋は日差しに照らされながら伸びるタバコの煙を下から上へ眺め窓に目をやった。
今見て、感じるものはお互い同じなんだと気づいた千秋は、ゆっくりと振り返りのだめの唇にキスをした。

「っていうちょっとありえない千秋様(とのだめ)の夢を見たのよ!千秋様といちゃいちゃしてんじゃないわよ!!」
「真澄ちゃんの夢の中でもラブラブなんデスねー。」
「夢の中でも?も!?キイィィィィィィィ!!」
「…最近、先輩と会ってないデス。」
「なによ急に。」
「お仕事が忙しいんデスよ。のだめもう寝マス。」

のだめはパソコンの電源を落としベットに横になった。
目を瞑ると思い出されるのは、いままでと違うことをしたあの日のこと。

次の日がオフの千秋は仕事を終えのだめの部屋に来ていた。
いつも通りピアノを弾いて、おいしいご飯を食べて、おいしいワインを少し飲んで近況を報告しあっていた。
それぞれシャワーを浴びてベットでごろごろしながら、話し込んでいた。

「のだめ…」

と空気のこもった声で呼ばれたら開始の合図。
ゆっくりとお互いの唇を重ね合う。千秋がのだめの下唇を舐めると、のだめは小さく口を開く。
小さな入り口をこじ開けるように千秋の舌が入り込む。
のだめはそれに答えるように絡み合わせ、ときどき息を漏らす。
千秋は歯をなぞったり、のだめの舌を吸い上げたりして高ぶる気分を楽しんでいた。
顎から耳の裏までをゆっくりと舐め上げ耳たぶに吸い付くとのだめが「あっ…」と小さく声を漏らす。
千秋の手はふくよかな胸を下から揉み上げ、舌はのだめの耳からツーっと顎ラインを辿り首筋を吸い上げる。
鎖骨を舐めながら、手をのだめの服の中に入れブラのホックを外す。
直接胸を揉みしだき、のだめの声が荒くなってきたのを確認すると乳首をコリコリといじりはじめた。

「はぁ…しんいちくんっ…服脱がせ、て。」

千秋はふっと笑いのだめの服を脱がせ、自分の着ていたシャツも脱ぎ捨てた。
のだめはにっこりと笑い千秋の胸に抱きつき

「真一君の肌スベスベ。」

と言いながら頬ずりをする。

「のだめ、乳首立ってる。オレに擦り付けて感じてんの?」
「えっ!?そんなことしてまセン。」
「ふーん。じゃあ止めようか?」
「やっ…やめないでください…」
「どうして欲しいの?」
「いつもみたいに、優しくしてくだサイ。」
「どうやってた?のだめがオレにやってみせて。」
「うぅ…」
「できないなら、止める。」

のだめは戸惑いながら、千秋の右乳首に吸い付いた。
乳輪を舌でなぞりながら、再び中心を吸い上げる。
左は指で丁寧にこねる。
チラッと千秋を見上げると余裕そうな表情。のだめは左乳首をいじっていた手をわき腹のラインを辿り、太ももをなで上げ布の上から千秋自身を触る。

「ふっ…」

と千秋が息を漏らしたのを聞き取り、先を弱く擦り上げた。
乳首を舐めていた口を離し、布の上からチュッと自身にキスをすると千秋が小さく震えた。

「のだめ…直接舐めて…」

のだめはずるっと勢いよく下着とスラックスを脱がせた。

「っつ…」

脱がせる際に自身に布が擦れてしまったようだ。

「ごめんなサイ」

と一言言い、自身を大きく口に含んだ。そのまま口を動かさず舌をくるくると動かし、ときどき強く吸い上げる。
手は柔らかく袋を揉み、裏筋を舐め上げると千秋は大きく息を吐いた。

「も…いい…」
「ちゃんとできましたか?」
「それはこれから答える。」

そう言うなりのだめの乳首を吸い上げ、手は太ももを撫で上げている。
中心からは触らなくてもわかるほどの湿気を感じた。
ちょんっと突くと小さく声が上がる。割れ目を擦り上げ突起を捏ねる。
両端の紐をとき邪魔な布を取り去る。
十分に潤っているそこに中指をねじ込むと、のだめが「きゃんっ」と声を上げた。
指で内壁の感触を味わうようにじっくりと撫で、ときどき引っ掻くように指を動かす。
そのたびにのだめの身体が跳ねる。
指を休めることなく動かし、舌を胸から舌へ這わせる。
足の付け根を舐め、中心につくと突起を吸い上げた。

「ひゃぁああぁぁぁん。」

二つの刺激にのだめは理性を保つことはできなかった。
口元に二つの握りこぶしを置き、目を開けることができないまま声を上げ続けた。

「しんいちくっん…もっ…きてくだサイ」
「指、まだ一本だけど?」
「やっ…我慢できな…」

言い終わる前に千秋は人差し指を追加した。

「ああぁぁぁっ!やっ…!」

二本の指をバラバラに動かす。

「ホントにっ…しんいち、くんで…」
「真一君で何?」
「……イきたいデス…」

消え入りそうな声でつぶやいた。

「やだ。」
「えっ…?」

残念そうなのだめの表情を無視して、のだめの腰を掴み勢いよく腰を打ち込んだ。

「ふぁあぁぁぁんっ!」

予想外の刺激にのだめは達してしまった。
普段の千秋なら、のだめの意識が戻るまで待っているのだが、そんなこともお構いなしに打ち付けてくる。
先端でぐりぐりと擦りつけ一気に打ち込む。
奥で再びぐりぐりと腰を回す。
のだめの胸がふるふると揺れている。
のだめは意識が戻るなり快楽に酔いしれた声を上げ続けた。
その声に千秋はさらに奮い立つ。

「のだめ…そろそろイきたいっ」
「あんっ…ハイっ…のだめもっ…」

一定のリズムで上下に腰を打ち込みほぼ同時に頂点へ達した。
千秋はのだめの胸に頭を預け、息を整えている。
のだめはそんな千秋の頭を抱え息を整えた。

「で、オレの返事はわかった?」
「むぅー…ハイ。よかったってことデスよね?」

次の日の朝、目が覚めると千秋の姿はなかった。

「仕事が入った。しばらく会えない。」

と書き置きが残されていた。

それから一週間が経ったが一切連絡がない。
のだめは人差し指で唇をなぞり指先を吸い上げた。

「しんいちくん・・・」

のだめはポツリとつぶやき、枕を抱きしめた。

「次はいつ会えるんデスかね・・・真澄ちゃんの夢に出てないでのだめの夢に出てこいってんデス」






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