○○○×ミザリィ
亜宇他荘は築二十年。 地上4階、地下一階を有する店舗権賃貸共同住宅である。 オーナーは一階でオカルトショップ「美沙里」を営む謎の美女ミザリィ。 年齢、国籍その他全てが不明だが住民は誰も気にしていない。 その日地下の倉庫で在庫整理をしていたミザリィは、ワイシャツの襟口から彫り物を覗か せたヤクザ者の一団に襲われた。 睡眠薬入りのウイスキーを飲まされ、グッタリと床に横たわったミザリィのグラマラスな 肢体に、一人のヤクザ者が手を伸ばす。 ヤクザ者の手によってドレスを剥ぎ取られ、露わにされたミザリィの輝くような裸身。 仰向けになっても型崩れしない豊満な乳房の頂上で、美しい桜色をしたニプルが挑発的に 天を突き、男達の獣欲を掻き立てる 「この女バラすの惜しいなあ、少し名残りを惜しもう」 ヤクザ者達はミザリィの裸体に群がると、意識を失ったままのエルフ耳の美女の、穴とい う穴を犯しはじめた。 シュー。 空気の漏れるような音とともに、地下室に充満するガスの臭い。 バックからミザリィを突いていたヤクザ者が、慌ててチ○ポを引き抜く。 「まだ俺が射精(だ)してないのにガス出すことはないじゃないか」 「あまり時間がかかってもマズイ、俺だって口でしか射精(だ)してないんだガマンしろ」 精液まみれで失神するミザリィを放置し、車で逃走するヤクザ者達。 助手席の男が腕時計に目をやる。 「3、2、1…」 地下室に設置された時限発火装置が作動し、元栓を全開にした都市ガスに引火した。 一瞬にして炎に包まれる亜宇他荘。 ヤクザ者達の乗った車は、運河沿いに並ぶ倉庫の一つの前に停車した。 倉庫の中にはスマキにされ、床に転がされた男が一人。 亜宇他荘の住人の一人で、フリージャーナリストの的矢悟郎である。 「家捜ししたって証拠のフィルムは見つからんぞ!」 「そんな面倒くさいことするかい、建物ごと吹っ飛ばしてやったぜ」 「惜しかったけどなあ」 「後はテメーを始末するだけよ」 的矢を取り囲んだヤクザ者の一人が匕首を抜いた。 「そうはいかないわ」 ヘッドライトの中に浮かび上がるグラマラスなシルエット。 ミザリィだ。 しかも全裸だった。 ミザリィの髪が逆立ち、露わになった左目が閃光を放つ。 そ の と き ふ し ぎ な こ と が お こ っ た 的矢が目を開けるとヤクザ者達は跡形も無く消えていた。 「帰るわよ」 傷だらけの的矢に手を貸す素振りも見せず、颯爽と家路に着くミザリィ。 二人が戻る頃にはガス爆発で吹っ飛んだはずの亜宇他荘は、何事も無かったかのように復 活しているだろう。 この街ではよくあることだ。 SS一覧に戻る メインページに戻る |