帰還祝い
佐橋皆人×うずめ


コチ……コチ……コチ……   時計の音だけが静かに響く。

手術室の前で、うずめはただ祈っていた。

皆人たち「チーム出雲荘」の活躍で、うずめの葦牙「日高千穂」はM・B・I本社に保護
された。すぐに応急処置と全身の精密検査が行われ、点滴・投薬で全身状態がある程度
落ち着くまで数日。

そしてさらに2週間後。綿密な治療計画のもと、今、手術が行われている。

コチ……コチ……コチ……   《手術中》のランプはまだ消えない。

病院を中心とした広い範囲は、常に松の策敵・監視のもとにあり、結・月海・風花・焔
いった実力者が交代でガードにあたっていることもあり、千穂が保護されてから奪還の
試み・治療妨害といった邪魔は、今のところ入っていない。

皆人も時間の許す限り病院を訪れており、今はうずめの隣で待っている。

コチ……コチ……コチ……   ………ふっ……… と、《手術中》のランプが消えた。

「−−−っ!!!」

ほどなく、麻酔で眠ったままの千穂の手術台が引き出されてくる。

「先生! 千穂は!! 千穂はっ!!??」執刀医につかみかからんばかりのうずめ。

「(笑顔)大丈夫だよ。おそらくは、君というセキレイを〔使う〕ために、意識的に
治せるものも治さない、生かさず殺さず、のようなコントロール下においておいたん
だろう。この世界最高のM・B・I医療陣にとって、彼女を完治させることは決して困難
なことじゃない。もちろんしばらくは絶対安静が必要だし、体力の回復やリハビリに
は長い時間がかかるだろうが、君がついていれば、彼女もつらくはないんじゃないか
な?」

「……う、うぅ………あぁ……あぁ……… ああああぁぁぁぁーーーーーっっっ!!」

「………よかったね、うずめさん………」

「うん……うん……佐橋ちゃん……ありがとう……ありが……あぁ……っ」

これまで、意図せぬ戦いを、ただ千穂のためにと、無理やり強いられてきたうずめであ
る。涙を流すたび、同じ重さの重荷がとれていく気がして、うずめは皆人にすがりつい
てとめどなく泣きつづけていた。


数日後。千穂の保護以来、ほとんど寝ずに看病をしてきたうずめだったが、もうこれ
で不安要素がほぼなくなり、なかば強制的に病院を追い出された。これ以上病院にい
るとうずめのほうが過労で倒れてしまう、という病院の配慮だった。

結・月海・風花・草野を手術後の護衛団として残し、うずめは皆人・焔とともに、久
しぶりに出雲荘に帰ってきた。

「………お帰りなさい、うずめさん。うずめ……で、いいのよね?」

「……ただいま、美哉…… ……うん。No.10:比礼のセキレイじゃなく、うずめと
して、できればもう一度、ここに帰って来たい……んだけど………」

「………お部屋、そのままにしておくって言ったでしょ?」 と、うずめに手を差し
伸べる美哉。つられて手を出すうずめと握手かと思いきや、その手のひらはすっと上
を向く。

「………お家賃。(にこっ)」 「………(さすがだよ、美哉………)」苦笑する焔。

千穂は病院の大護衛団に護られて安心、ここ出雲荘は般若と焔の睨みが利いていると
あって、皆人は久しぶりに無防備な眠りについていた。……そう、ふすまをそっとあ
けてうずめが入ってくるのにも気づかないくらいに。

うずめは皆人の横にすっとすべりこむと、その首に両腕をまわし、唇を重ねていった。

「………っ!!?? う、うずめさん??? ど、どうしたんですか??」
「………えへ。あれぇ??また、部屋を間違えちゃったのかなぁ??」

どう考えても確信犯である。再度、唇を近づけてこようとするうずめの肩を押し戻し、

「こ、困りますよ、うずめさん………お、俺、うずめさんの葦牙じゃないのに………」
「へぇ〜〜、そうかぁ、つまり佐橋ちゃん、自分のセキレイにはいつもこういうことし
てる、ってことなんだね??」

語るに落ちるとはこのこと、おもわず言葉に詰まってしまう皆人だった。

「もう、〔東〕とのしがらみはなんにも無くなったんだ。あたしも、〔チーム出雲荘〕
の一員として認めてくれる……よね? 佐橋ちゃん?」

「それは……もちろん。前から俺は、うずめさんの事、大事な仲間だって思ってたし」

「ありがと。佐橋ちゃん。じゃそういうことで………」

「………じゃなくて!! うずめさんには千穂さんって人が!!」

「そうだよ。あたしにとって一番の女の子は千穂。これからもずーーっと一緒にいられ
る。佐橋ちゃんやみんなのおかげでね。んーでもまぁ、幸いあたしの葦牙は女の子だか
ら。あたしの〔男の子の一番〕を選んだっていいと思わない?」

「………うずめさん………」

「佐橋ちゃん、ここで最初に会ったときに比べて、めちゃめちゃ男になったよね……み
んなと一緒にいろんな経験積んで、生死を分ける戦いもして。………もし、千穂に出会
う前に佐橋ちゃんに会ってたら、ひょっとしたらあたしも佐橋ちゃんのセキレイになっ
てたかもしれない………って思えるくらい」

つ………と、うずめの細い指が、皆人の頬・顎・首筋へと這っていく。かすかに上気し
た顔で見つめられ、皆人もうずめから視線をはずせなくなる。

「………ま、お礼も兼ねて、ってことで、さ」

再び、うずめの両手が皆人の頬をとらえ、唇が近づいてきた時、皆人は覚悟を決めた。

「んん……ん……」

ちゅぱ……ちゅく……

「あぁ、あは……むん…………あぁ、佐橋ちゃん……」

密着した唇のなかで、お互いの舌がからみあう。皆人の舌がうずめの唇のなかに引き
込まれ、唾液といっしょに強く吸い込まれる。ひとしきり吸引された後、逆にうずめ
の舌が皆人の口内に侵入し、(ねぇ………して………)というように皆人の舌を探す。

かわるがわる舌を求めあううち、いつか二人は着衣のままかたく抱き合い、足は互い
にしっかりとからみついていった。

(うずめさん……綺麗だな)

小柄ながら出るところは出ている、トランジスタグラマーなその肢体。ピンクと紫の
トレーナーを高々と押し上げる胸は、すでにその先端を硬く尖らせて皆人の胸板をく
すぐる。皆人のものもいつしかトランクスを痛いほど突っ張らせて、ジーンズの上か
らうずめのソコを強く圧迫する。

(佐橋ちゃん……硬くなって……)

思いきり皆人にのしかかっていたうずめは、皆人の下半身の変化を敏感に感じていた。
そっ……と手をのばし、トランクスの下ではちきれんばかりに膨張しているものを、
外に開放してやる。

「あ、うずめさん………」

ぶるん……と強く胴震いをしていきり立ってしまう、節操の無い自分の分身が情けない。

「感じてくれてるんだ………嬉しいな………じゃ、大サービス」

うずめは皆人の太ももあたりにすわり込む格好になり、トレーナーの前をまくり上げる。
95センチの大きなバストとその頂上の乳首が、が皆人の目の前でふるふると震える。
思わず本能的に手を伸ばそうとしてしまい、必死に押しとどめる。

「んふ………いいんだよ。さわって………佐橋ちゃん」

うずめは皆人の手をとり、胸に導く。そのまま、皆人の手の上に自分の手を重ねて、
一緒にやわやわともみしだく。

「うわ………やわらかい………」

手のひらから伝わる弾力と、その中央でころころところがる乳首の感触に、皆人のも
のはますます張り切っていく。

「……むね……きもちいい……ね、キス、して………」

皆人は上体を起こし、細いウェストを抱きしめる。興奮でふくらみかけたうずめの乳
首が、ちょうど皆人の目の前に来る形になる。

「あぁっっ!! はぁ………んっっ!」

充血した乳首が、皆人の口のなかにとらえられ、舐められ、しゃぶられ、吸われる。
その顔を自分の乳房に思いきりおしつけるように、うずめは皆人の頭を抱きしめる。
窒息しそうな快感と甘い匂いに包まれながら、皆人はふたつの乳首を交互に愛し、濡
れ光らせていった。

「……はぁ……はぁ…… さ、佐橋ちゃん……その……」

言いながらうずめは、トランクスの前から突き出ている佐橋のものに、両手をそえる。

「……見、見てみても、いい、かな……… 男の子の、見るのはじめてなんだ……」

後ろにずり下がり、両手で皆人のものをとらえながら、顔を近づけて観察する。

「へびの鎌首? ん…やっぱり、きのこ?かな?」

包皮から完全に露出した亀頭部分を手のひらでそっとくるみながら、数センチの距離
でまじまじと見られ、皆人はほとんど生殺し状態となっていた。

「う、うずめ……さん…… そ、そんなにされると、俺………」
「? 佐橋ちゃん? ………あ、ひょっとして、これ気持ちいいの??」
「き、気持ちいいというか、苦しいというか………」

「そっか……形はぜんぜん違うけど、女の子と感じるところはおんなじなんだね……」

意味深なことを言いながら、さらに亀頭の先端やくびれの部分をさわさわとなでる。

「そ、その………お礼、だから、さ。佐橋ちゃんの……これ、気持ちよくしてあげた
いんだ。どう……すれば、いいかな?」

「うずめさん………」

(さっきのキス、気持ちよかったな……もしあの唇で……これ、して……もらえたら…)

「う、うん……… じゃぁ、えと……その…く、口、で……お願い、できるかな………」
「わかった。うまくできなかったら、ごめんね………」

期待に震え、先走りでわずかに濡れた亀頭の先端を、おずおずと舌先でなめとる。苦
味はあるが嫌な味ではなく、徐々に広い範囲に舌を這わせていく。ときどき、びくん
っ!と脈動するのにあせりながらも、思いきって亀頭全体を、その唇のなかにむかえ
入れた。

(あぁ………あったかくて気持ちいい………)

全身でうずめの口内にはいりこんだような感覚。うずめの口づかいはぎこちなく、と
きどき歯が当たったりもしたが、お互いにやり方・され方に慣れてくるに従い、加速
度的に快感が急上昇してきた。

(佐橋ちゃんの………あたしの口のなかで、すっごく大きく……)

皆人の腰が、徐々にリズミカルな動きをし始める。亀頭が唇まで引かれたかと思うと、
ぐぅぅっ、と喉のほうまで突きこまれたりする。

じゅぼっ、じゅぼっ、じゅぼっ!!

してあげる、というつもりだったうずめのほうが、もはや完全に受け身である。すで
に何羽ものセキレイとの経験を重ねた皆人相手では、攻守の逆転はあっという間であ
った。

口のなかのあたたかい唾液と、やわらかい舌、唇、ほほの刺激によって、皆人のもの
はぐんぐんと膨張をつづける。自分でも気づかないうちに、皆人の両手はうずめの頭
に添えられ、「折り返し不能地点」を目指して突き進む。

(もう……だめ、佐橋ちゃん……あたし、おかしくなって……)

それでも、最後の力をふりしぼって、うずめは皆人のものに本能的に吸い付き、ほお
をすぼめて、ちゅぅぅっ!!と吸引した。

「!!! うずめ……さんっ!! うずめ……! 俺、もうっ!!」

皆人の最後の砦は、その吸引であっけなく壊された。
うずめの頭を、強引に自分の腰にぐっと引きつけ、自分のものをおもいきり奥に突き
こんで静止する。

びゅっ! びゅるっ!! びゅるんっ!!!

精巣から高圧で撃ちだされた精液は、あたたかなうずめの口のなかに、つぎつぎとノ
ンストップで着弾する。

「んぅっ!! む……っ! ぐぅっっ……… こく…んっ……」

むせ返りそうになりながら、うずめは送りこまれた精液を、唾液といっしょに必死に
飲みこんでいった。

どくっ…… どくん…… とくっ… とく……

(佐橋ちゃんのが……あたしの、口のなかに………変な味……でも、嫌じゃない……)

上気して、ぼうっっ……と放心状態でいるのは、うずめだけではなかった。皆人も、
あおむけに倒れこみながら、ものをうずめの口内におさめたまま、射精の余韻に浸っ
ていた。

ぺろ……ぴちゃ……ちゅるっ……

うずめは、口のなかで徐々に小さくなりつつある皆人のものを、丁寧に〔お掃除〕し
ていた。亀頭にこびりついた粘液をなめとるたび、皆人の腰がぴくんっ、と動くのが
かわいい。

(あ……佐橋ちゃんの、また、大きくなった………)

自分の奉仕で皆人のものが回復していくのを目の当たりにすると同時に、タイトなジ
ーパンの下に隠されたうるみが、それと連動するように熱を帯びていく。知らず知ら
ずのうちに、手がその部分に伸び、その熱さを自覚して、かぁっ………と頬を染める。

(あたしの……すっごい熱くなってる……)

「うずめさん………お、俺……」

皆人は体を起こし、逆にうずめのからだを下に組み敷くような格好になる。

「きゃ…… 佐橋ちゃん、ちょ……ちょっと待っ…… そ、その……」

「………??………」
「あ、あのさ…… 驚かないでね…… あたしのここ、今、ものすごいことになって
る気がするんだ………」

腰をあげ、そおっ……と、ジーパンを下ろしてみる。ただそれだけで、中にこもった
熱気が発散され、外気にあたってひんやりする。さらにその下の状態を思うと、怖く
て自分では確認できない。

「うずめさん……… 可愛いです………」

皆人の顔が近づき、覆いかぶさるようにして、唇が重ねられる。再度、ちゅる…くち
ゅ…と舌の攻防が始まると同時に、皆人の右手はうずめのパンティのなかに忍びこむ。

「はあああっ……… さ、佐橋ちゃん…… あぁっ……」

本能的にきつく閉じられる太ももの力に抗い、皆人の指先は熱い源泉に到達した。

くちゅり……… 

中指を押しあてると、うずめのそこは、本人の意思とはうらはらに
その指を飲みこむ。周囲のうるみに助けられてさらに奥をさぐり、内部へ向かう通路
に侵入させる。

「っつっ………」 

瞬間、痛みに顔をしかめるうずめ。

「あっ…… ご、ごめん……」 

思わず手を引っ込める、その皆人の手を押しとどめ、

「ううん…… いいよ、佐橋ちゃん…… あたしも、もう我慢できなくなってるから
………」

と、かすかに頷いた……


全てを脱ぎすててあおむけになったうずめに、皆人は思わず見とれる。

「綺麗だ…… うずめさん……」

どこかで聞いた「裸といえば、あたしでしょ!」という言葉が思い出され、しばらく
無言で見つめてしまう。

「さ、佐橋ちゃん…… さすがにあたし、恥ずかしいんだけど、さ………」
「ご、ごめん、つい、見とれちゃって………」

どちらからともなく手を伸ばし、抱き合う。からだのあたたかさをお互いに感じあい、
うずめの〔女〕と皆人の〔男〕が充分に反応し、高まる。

皆人がうずめの足のあいだに入ると、うずめは大きく両足を開き、自然に皆人をむか
え入れる体勢をつくる。「い、いいよ…… 佐橋ちゃん、きて……」

しっかりと胸を合わせ、入り口をさぐる。うるんだその場所を自分の先でとらえると、
徐々に力をこめていく。

ぐ、ぐぐ、ぐっ…… (あぁっ…… 佐橋ちゃんのが、なかに……入って……)
破瓜の痛みをこらえ、その両足を皆人の腰にまわしてからみつける。いったん、太い
部分が通り抜けると、あとは少しは楽だった。

「………入ったよ、うずめさん…… 大丈夫?」「うん……平気……ちょっとじんじ
んするけど…… んふ…… ひとつに、なっちゃったね……… 姐さんたちに悪いな
……」

そろ、そろ、と、ゆっくり動きはじめる。最初はわずかな動き、お互い慣れてくるに
従い、だんだんと大きなストロークでリズムを刻みはじめる。

細いウェストに、バランスのとれたうずめのからだ。腰を振るたびにふるふると震え
る胸と、あえぎながら指をくわえて耐えるそのしぐさがたまらなく愛しい。

「………佐橋ちゃぁん……… きもちいい、きもち、いいようっ………」

どうしようもない快感に耐えかねて、うずめは皆人の下でじた、ばた、と暴れる。そ
の拍子に皆人のものがうずめの中からはずれ、ぐったりとうつぶせになったうずめに、
皆人はうしろから挑みかかっていった。

皆人に導かれ、うつぶせのまま腰だけをあげる。小さく開いたままのうずめの入り口
に、皆人のものが押し当てられる。

「やん……こんな……かっこうで………」

形のよいヒップのなかに、皆人のものがふたたび埋まりこむ。いちばん奥まで入りこ
まれる感触があり、うずめのお尻と皆人の腰がすきまなく密着する。

「あ…… はあぁっ……」

なかに入った皆人のものを、吸い込んで抱きしめるように必死でしめつける。ざらざ
らした膣内と、こりこりとした子宮口の感触に、皆人は暴発しそうになるのをかろう
じてこらえる。

「すごいよ…… うずめさんのなか。きゅんきゅん締まって………」

ゆっくりと自分のものを抜きだし、突きこむ。そのたびにざらり、ざらり、ともの全
体を強くしごかれて、皆人のものはますます大きく膨張していく。

ずんっ!ずんっ!ずんっ!  きゅっ!きゅっ!きゅっ!

皆人の抽送、うずめのしめつけ。その共同作業により、どんどんと高まっていく二人。
だんだん痛みも消えてきたうずめは、自然にそのお尻をふりふりとゆすり、皆人の突
きこみをしっかりと受けとめていく。

お互いに、もっとも気持ちの良いポイントをさがしながら激しくピストンを繰り返す。
皆人の根元には射出を待つばかりの大量の精液が蓄えられ、うずめの奥はその準備
をして待ち構える。

そして、ついにその瞬間が訪れた。
最後に数回、ぱん! ぱん! ぱあん!!! と、うずめのヒップに皆人が腰をたた
きつける。背中におおいかぶさり、ふくらみきった乳房を背後から強く握りしめる。
同期するようにうずめもお尻を突きだし、わずかな隙間もないようにぴったりと密着
する。

「俺っ!! もうっ!! うずめっ!! 出る、出すよっっ!!」
「いいよっ!! さ、佐橋ちゃあん!! 出して、なかに、いっぱい出してっ!!」

二人の「もっとも気持ちの良いポイント」が、ついに完全に一致した。
皆人の〔出口〕である鈴口と、うずめの〔入り口〕である子宮口。そのふたつがぴっ
たりと合わさり、皆人の根元で爆ぜた精液が、びゅるん!! びゅくっ!! びゅっ
くん!! と、うずめの子宮のなかに直接、たっぷりと撃ち込まれる。

(あ…… あ…… あたしのなか…… いっぱい、佐橋ちゃんの、精子が………)

数十秒もそのままでいただろうか、ゆっくりと絶頂から降りてきた二人は、自然と前
のめりに折り重なる。皆人はからだ全体でうずめのやわらかさを感じ、うずめはうっ
とりと背中の心地よい重みを感じていた………




………翌朝。

「……美哉も丸くなったよね。ゆうべの佐橋たちのこと。当然気づいてるでしょ?」

「……二度目は許しません。きのうは…… ま、うずめさんの帰還祝い、ということ
にしておきましょう。それより焔?」

「な、なに……??」

「……(くすっ)混ざりたかったのではなくて??」

「……やめてよ…… 最近、それっぽいような気がしちゃうことが多いんだから……」


……というような話に気づきもせず、すっかりリフレッシュした様子のうずめは、
「いってきまーーーすっ!!」 と元気にM・B・I本社に出かけていった。

「………佐橋ちゃん」 見送りに出た皆人に背を向けたまま、うずめは言った。

「ん? なに、うずめさん」

「………ありがとう。あたし、これからもずーーっと、みんなといっしょに闘うよ。
あたしの、いちばん大事な女の子と………」


そして、朝日に負けない、輝くような笑顔で皆人を振りむいて、こうつけ加えた。


「………いちばん大事な男の子のために、ね」






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