ここは病室
瀬文焚流×当麻紗綾


これは事件から数日たった出来事である。

ここは病室。
瀬文は眠りに就いていた。まだ目はよく見えず
両腕が完治するにはまだ時間が必要だ。
ふと眠りから覚めると、下半身の違和感に気付いた。
太ももからヘソにかけて
何かが覆いかぶさっていることに気がついた。
その物体が何であるか、瀬文は一瞬で理解した。

「おいコラ。どこに寝てんだ。」
「・・・・。」

特に反応はない。
しかし、このやり取りは今回で3回目になる。
確実にアイツに違いない
瀬文はそう思って止まない。

一回目は、腕の上に。
骨折している腕の上に寝るか普通!?とブチ切れ、
二回目は、腕を極端に避けたのか
足先上に仰向けになって眠り、とんでもなく痺れた。
もちろん反撃はした。
今回は絶妙というか、ヘソに左手、右太ももに右手を折り曲げて頭を固定し、
そして、股間にしっかりと脇から二の腕のあたりにもたれ掛かっている。
何かが引っかかるが、まずやることは一つ。

瀬文はため息を吐きながら
腕以外の体全体を使い、圧迫する者を振り落とした。

ズズズ・・・ガターン・・

「うー・・いてて。」

それは瀬文が思っていた通りの人物。

「起きたか当麻。バカだろお前。」
「ひどいじゃないスか瀬文さん。起こすならもっと優しくしてくださいよー。」

腰を打ったのか、擦りながら言う。

「一言声かけてやったんだ。なんでここに居るんだ。寝るな。そして乗るな。」
「あー。前にも言いましたけど、なーんか落ち着くって。癒し効果抜群スね。」
「俺はアロマテラピーか。」

瀬文は目を閉じながら、怒っているのか何とも分かりにくい顔つきになっていた。

「ふふーん。何だかんだ言って私がここに居てうれしいんでしょ?そうでしょ?でしょ?でしょ?」
「何だそれは。気色悪い。」
「うっさいなー。あんなことがあったからたまには私も素直になろうと決心したのに。」
「どこが素直だ。なんだお前、俺に惚れているのか。」
「んなわけあるか!!大体惚れてるっつーなら瀬文さんの方なんじゃーないっスか?」
「何のことだ?」
「『お前はたった一つの光だ』そう言ったじゃないですか。」
「その記憶は地居に消されたんじゃないのか?」

瀬文はちゃんと覚えていた。気合いで。

「すっげーホントに言ったんだ。」
「どういうことだ。」
「夢を見たんスよ。今さっき。」
「俺の上に乗ってそんな夢を見やがったのか。迷惑な奴め。」
「そう。その夢を見て、起きてみると目の前に瀬文さんのちんこが!!まじ、ビビってー気まずいから、少しずつ少しずつ体をズラし・・」
「オイ。」
「そしたら、瀬文さん起きちゃうんだもん。やっぱバレてたか!えへへ。」
「いつから起きてた。」
「いつって、目の前でカッチカチに強張っているところからですよ。」

ひとつ引っかかっていたことが分かった。

「なぜ、布団の中いた。お前、変態だろ。」
「変態じゃねーし。寝相がちょっと悪かっただけだしー。てゆーか、こんな真昼間から勃つなんて。朝ち勃ならぬ 昼勃ちですか?何勃ちですか?」
「てめぇ・・・。生理現象ナメんな!」
「フン開き直りましたね。まだ勃ってるのかなー?」

布団を捲りあげてみる。

「やめろ。」
「お断りします。こんな面白い事はめったにありませんからね。あ!そうだ。」

ガサガサ

「あった。」
「何をする気だ。妙なまねは止せ。」

キャリーバッグをかき回し何故か縄を取り出し、足をベッドごと括りつけた。

「いやー。筋肉バカだから、足技があると見ました。これで攻撃は封じました。」
「SMか・・・ちょっとヤバいな。くそ。」
「お!興奮してきましたね。ちょっとお邪魔しまーす。」

衣服を下ろし、そっと瀬文のそれに触れる。
すると、ムクムクと大きくなってくるではないか。
当麻は慣れない手つきで、可愛がってみた。

「くっそ。病人になんてことしやがる。」

瀬文は少し高揚しているようだ。
それを見ていた当麻は、何故か愛おしくてたまらない気分になった。
その時。

ブチッ

「あ?」

ものすごい力で足の縄を千切った。そして、すかさず足で当麻の胴を挟み込み
そのまま気合いで反転した。
当麻にのしかかる図になった。

「バカが。俺の筋肉舐めんじゃねーぞ。」

形勢逆転。

「ううう。苦しい。重いっすよ瀬文さん!!」
「自業自得だ。」

そういうや否や、首筋に舌を這わせていった。

「あれ?顔どこだ?見えねーな。」
「ここっスよ。」
「ん。お前の悲しい顔はみたくないが、困った顔はちょっと見たいな。」
「んなに言ってん・・ふ」

瀬文は顔が見えない分、唇で当麻の顔全体を記憶した。
そして深い深いキスを与えた。

「腕治ったらこんなもんじゃ無いからな。」
「筋肉バカらしく駅弁とかっスか?ぷぷ」


目と腕完治後・・・

「ちょ・・ン・・瀬文さん。や。」
「オラぁァァァ!!」
「やぁぁ!!えっ・・へ・・ん・・はぁ・・ハァ・・ほんと・・う・・」
「あ?なんだ??オラオラ刑事なめんなー!!!」
「駅弁とかー・・マジこっ恥ずかしい〜やーだー!!」






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