白夜
番外編


歴史のある豪しゃなホテルの一室の前で、住吉美寿々は気持ちを落ち着かせるために深呼吸をした。先ほどこれから会う男から内線電話があり、部屋へ来るよう告げられていた。

「業界で有名な男があなたに興味を持ってしまったらしいの・・・」

美寿々が所属する芸能事務所の社長に言われたのは二週間ほど前のことだった。
その『有名な男』は目をかけた女優や女性歌手を芸能界の裏表から支援し、芸能界で確固たる地位を築かせてきたらしい。
社長は、今まで彼が支援してきた女優や歌手の名前を挙げた。誰もが知っている者ばかりだった。しかし、その男が目をかける条件、それは・・・『夜を共にすること』である。
この手の申し入れは、所属事務所に今まで何度もあったが、美寿々をスカウトする際、両親に〈お嬢さんの貞操は守ります〉と土下座までして約束した事もあり、社長はその都度突っぱねてきた。しかし、今回は相手が相手だけに断ることができなかった。

美寿々は即座に断った。
確かにこれからも女優として活動していきたいが、枕営業をしてまで芸能活動をする執着心はない。
聞くまでもなく社長は、美寿々の返事は分かっていたが、困り切った顔でそれでも考えてほしいと言った。
そして美寿々が部屋を立ち去ろうとした時、言いにくそうに口を開いた。

「これまで断ったケースだけど・・・」

才能がありながら消えていった女優や歌手の名前を告げた。

「AVに転向させられた娘もいるけど、あなたの場合は有名だからその可能性はないわ。ただ・・・今までみたいにはいかなくなるだろうし、御家族やお友達にも迷惑になるかもしれないわね。もちろんウチの事務所や所属タレントにも相応の影響が出ると思うの・・・」

そう社長は言った。

「でもあなたがイヤならしょうがないわね・・・。いいわ、私から断っておく」

社長はあきらめた顔でうつむいた。

「分かりました。自分が断れば、周りの人たちに迷惑がかかるんでしょう?自分さえ我慢すれば、みんなが今までどおりうまくやっていけるなら、耐え難いことだけど我慢します」

自分のことで周りの者に迷惑がかかることを人一倍嫌う美寿々は、不本意ながらも承知した。

「本当にいいの?後悔しない?分かった。よく決心してくれたわね。ありがとう、あなたのおかげで事務所は救われるわ」

社長は美寿々のけなげな言葉を聞いて涙ぐみながら言った。

「じゃあ、その日なんだけど、あなたは来週からカレンダーの撮影とオフで3週間ほどイギリスに滞在するけど、先方も偶然再来週から商用で10日間ほどヨーロッパを廻るらしいの。
この時で良いわね?外国の方がマスコミに嗅ぎつけられることがないから、あなたもその方が都合が良いわ」

社長は、『有名な男』のスケジュールを把握しているようで、後日逢瀬の日時と場所を知らせてきた。もちろん今更美寿々には断ることができなかった。

いつまでもこの場で立ち止まっていたい。美寿々は『有名な男』のいる部屋の前で痛切に思った。このドアを開けてしまえば元の自分に戻ることはできなくなる。
美寿々のいるフロアのエレベーターが開く音を聞いたのはその時だった。

(誰か来る・・・!)

決心のつかないまま美寿々は、急いでドアをノックして部屋に入ってしまったのだった。
煙草と酒の臭いが充満する部屋の中、ベッドの上でバスローブ姿の中年男が煙草を吸っていた。ずいぶん前から酒を飲んでいたらしい。そして灰皿には吸い殻が山のようになっている。

「・・・吉・・・美寿々です・・・」

消え入りそうな声で美寿々は男に名乗った。

バスローブを身につけ、ベッドの上で男はウィスキーを飲みながら煙草をくゆらせていた。
今回の女は何ていう名前だったか。思い出そうとするが『美寿々』という名前しか覚えていない。
テレビで観たことがあるので、顔は分かっている。組織の若い者にそれとなく聞いてみると相当有名な若手女優とのことである。
ノックの音がして、その女が部屋に入ってきた。内線電話で呼びつけた時間どおりだ。

「・・・吉・・・美寿々です・・・」

消え入りそうな声で女は名乗った。名字はわからなかったが名前さえわかれば良い。
『美寿々』と名乗った女はボタンダウンのシャツ、ジーンズといった軽装だった。
男は美寿々の顔を見つめる。渡された顔写真は、少し幼いのが気になったが、こうして少しおびえながらも何かに負けまいと必死に男を見つめている顔は決して悪くない。いや、間違いなく相当な美人だ。

顔から順に視線を下に下げていく。ゆったりしたシャツを着ているからよく分からないが、スタイルはあまり良い方ではないようだ。シャツからは、小振りだが形の良い乳房の存在が感じられた。
男はにやりと笑った。今回も楽しめそうだ。

「シャツを脱いでここに座れ」

美寿々はシャツを脱ぎ、ソファーの上に丁寧に畳むとTシャツ1枚になり、ベッドサイドの男の横に腰かける。清涼感漂う若い娘の匂いが男の鼻孔をつく。
美寿々は、無気力で諦めたかのように床に目を落としている。

「年は幾つだ?」
「20歳です・・・」

男は、しばらく美寿々の横顔を見つめた後、左手で美寿々の肩を掻き抱く。美寿々は抵抗せずまだ床の上に目を落としている。男は右手を美寿々のTシャツの下から差し入れ、ブラジャーを上に押し上げて、弾力のある若い乳房を無理やり揉みしだく。

「こっちを向け」

何かを必死に耐えているような横顔に息を浴びせかけるようにしながら、男は美寿々に命令する。
美寿々は男に顔を向ける。少し瞳が潤んでいる。男はすかさず美寿々の口にむさぼりつく。舌を出し美寿々の口内に割り込ませようとするが、美寿々はきつく口を閉ざし、男の侵入を許さない。

男は口を割らせようと、執拗に美寿々の唇の隙間から舌を侵入させようとする。そしてそれは結果的に美寿々の唇を舌で舐め回すことになった。

(若い娘はいい)

男はいつしか舌で口内に割り込むことよりも、美寿々の唇を舐め回すことに専念する。
しかし決して美寿々の口内に侵入するのを諦めた訳ではない。
男は美寿々の乳房を揉みしだいていた右手で素早くジーンズのベルトを外しファスナーを下ろしてショーツのなかに手を差し入れた。
手の平で美寿々の恥毛を感じながら、指先で割れ目の先端の突起を押し潰すかのように刺激する。当然濡れていない。

「・・・ぁ!」

美寿々がたまらず小さな声を洩らす。男の舌はその好機を逃さず、遂に美寿々の口内に侵入した。

美寿々の口内に侵入した男の舌は美寿々の舌に絡み付こうとするが、そうはさせまいと美寿々の舌は逃げる。
男はもはや何の慈悲もなく右手での突起の刺激を再開した。何度も何度も刺激する。

「んンッ・・・!」

ついに男の舌は獲物を捕えた軟体生物のように美寿々の舌に絡み付いた。
今までチロチロと逃げ回っていた美寿々の舌を、男は初めて心ゆくまで味わう。健康的なレモンの様な味がした。そのまま舌苔をくすぐるとその味が強くなった。人工の物質を一切含まない、生々しくも愛らしい若い娘の味だ。
大金を積んでも味わえない珍味をたっぷりと堪能している男は、美寿々がきつく目を閉じ、涙を流しているのに気付いた。

先ほど横へ座った時に感じた清涼感のある娘の匂いが、再び男の鼻孔をついた。唇を奪った時は、美寿々の口内への侵入に必死で気付かなかったのだ。
美寿々の口腔を犯しながら男は何度も鼻で息を深く吸い込み、肺を美寿々の匂いで充たすようにする。獲物の匂いで男の獣性が加速する。
男は口腔を凌辱したまま美寿々を無理矢理ベッドに押し倒した。
口いっぱいに煙草のヤニくさい臭いが広がっている。アルコールと男の荒い鼻息が渾然となったすえた臭いが鼻をつく。早く逃れたいが男は肩と後頭部を手で押さえ全体重をかけてのしかかってきているので動くことが出来ない。
軟体生物のような男の舌はようやく見つけた同族との交尾を楽しむかのように美寿々の舌に絡み付いていた。

『業界で有名な男』。口腔をなすがままにされながら、美寿々は部屋に入る前に考えていたことを思い出した。どんな男だろう。もしかしたら、ものすごくハンサムかもしれない。
しかしその幻想はドアを開け、部屋のベッドの上で煙草を吸っているバスローブ姿の男を見たときに脆くも崩れ去った。
年齢は40代後半、身長も体重もかなり大柄な部類に入るだろうか、肥満体型である。
ハンサムとはほど遠い脂ぎった大きな顔、頭髪は天頂部がかなり薄い。吹き出物が点在している荒れた肌。バスローブ越しに見える地肌は体毛で毛むくじゃらだった。猜疑心の強そうな小さくて鋭い眼はどう見ても一般人には見えない。
男は美寿々を舐め回すように見たあと、横に座るように命じた。煙草、酒、そして加齢臭が入り混じった嫌な臭いがした。

美寿々は目のやりばに困り、床を見つめていた。痛いほどの視線を横から感じる。
男に年齢を聞かれ、それに応えると、男は突然美寿々を掻き抱き胸を揉みしだいた。痛みしか感じない。何故か屈してはいけないと思い、声もあげずに黙って耐える。瞳が自然と潤んできた。
男は何かが腐ったような息を美寿々に浴びせかけながら、こちらを向くように命じた。男が何をするか美寿々にはわかった。
唇を奪われる。舌を口内に入れまいと必死だったが男は素早く美寿々のジーンズに右手を差し入れクリトリスに手をのばす。激痛が脊髄を貫き思わず声をあげる。と同時に口内への侵入を許してしまった。
煙草とアルコール臭が口いっぱいに広がる。男はさらにクリトリスを刺激し、舌を絡みつけてきた。生臭い化け物に舌を犯されているような感触。巧みな舌使いで逃れることが出来ない。

「ん・・・ん・・・」

くぐもった声が洩れる。男に口を奪われ鼻でしか息が出来ない。男の荒い鼻息が顔にかかる。
顔が密着し動けない以上、自分が吸う空気のほとんどは一度男の体内に入ったものなのだ。鼻から息を吸おうにも吐き気を催す男の体臭を含んだ湿った空気が直に鼻孔をつく。
舌を犯されることよりもこの男の臭いで肺が充たされていくことに美寿々は恐怖した。もう構ってられない。美寿々はキスの最中に呼吸をしたことがなかったが、このままでは窒息してしまう。鼻から呼吸を始めた。
突然、男は強引に美寿々をベッドの上に押し倒し、のしかかってくる。
手で押し返そうとするが男は全体重をかけ体を密着させている。右手で肩を抱くようにしておさえ、左手で頭部を押さえて美寿々を完全に動けないようにしていた。

男は獲物を捕えた肉食獣のように美寿々の口に貪りつきながら、さらには自分の体を美寿々の脚の間に割り込ませ、美寿々の太股に自らの股間をなすりつけるようにした。男の着ているバスローブと美寿々のジーンズ越しにも嫌な感触が伝わってくる。
男が美寿々の肩を押さえていた右手を放し、美寿々のTシャツをまくりあげる。
先ほど男が乳房を揉みしだいた時のままに乱れたブラ。薄いブルーのレースのついたブランドものだった。
美寿々の体は引き締まってはいるが、女性らしく少し脂肪をたくわえた白いすべすべした下腹に続いて、ブラと同じブランドのショーツがジーンズのファスナーの間から顔を覗かせている。空気に触れたひんやりした感触が美寿々を心もとなくさせた。

男は右手でジーンズを下ろそうとするが上手く行かず、美寿々の頭部を押さえている左手を離す。美寿々は思わず顔を横に向けナメクジの化け物から逃れた。
ようやく逃れることができた…満足に呼吸できなかった分を、取り返すかのように新鮮な空気を深く吸い込む。

「おい、お前ここに何しに来たんだ?」

男の言葉に美寿々ははっとした。男はニヤニヤしながら美寿々を見ている。そう、自分はこの男と一夜を過ごさなければならないのだ。自分の周りにいる人たちが幸せでいられるために・・・。
美寿々は覚悟を決めると、抵抗することを止め、口を開け自らを男に差し出すようにした。

桃の様な綺麗な色をした美寿々の形の良い唇を見て、男は思わず自分の唇を重ねてしまう。美寿々の唇はふわふわと形を変え、まるで綿あめのようだった。

「あん・・・」

美寿々はそう言って、いやいやをするように頭を振るが、覚悟を決めたのだろう、体の力を抜き、少しずつ前歯を開いた。
男は舌先で美寿々の滑らかな歯並びを確かめ、続いて象牙質と歯肉の境目の粘膜を愛撫する。

「・・・あっ、ああん・・・くぅん・・・」

男に執拗に攻められた美寿々は艶やかな嬌声を漏らす。クルクルとよく動く美寿々の両眼が男の視線と交わる。湿っぽいすがるような瞳だった。
そのまま粘膜の愛撫を続けていると、男を満足させるために美寿々から舌を絡めてきた。
男はしばし、そのまま美寿々の舌を堪能する。甘く生臭い美寿々の唾液を味わい、同時に自らの唾液を美寿々の口内に流し込む。美寿々の喉からくぐもった可愛らしい声が洩れた。

大金を積んでも味わえない珍味をたっぷりと堪能した男は、ようやく唇を離す。

「あん・・・やだぁ・・・」

長く深いキスに陶然としていたのだろう。舌っ足らずな声で美寿々が呟く。

「どうした?嫌なのか?」

今までの反応から嫌われているのは分かっていたが、自分の立場を理解しているであろう美寿々の覚悟のほどを確かめるため、男は問いかけた。そんな男の考えを敏感に察したのだろう。美寿々があわてて返事をする。

「えっと・・・嫌じゃなかった、です」
「じゃあどうして嫌と言ったんだ?」

男は詰問する。

美寿々はそれが男の機嫌を損ねたものと解釈したらしい。泣きそうな顔になり、今度は男の顔を両手で掴み、自分から唇を重ねてくる。拙いながらも懸命に舌を使い、アイスキャンディーをしゃぶるようにチュッチュッと男の舌先に吸いついてきた。
自分の立場を理解している美寿々のことだ、男を満足させようとしているのだろう。
そんな美寿々の態度に満足し、男は美寿々の細くて柔らかい腰や背中を抱きしめた。ジーンズやTシャツの生地を通して美寿々の肌の感触が伝わってくる。
美寿々の体は、やや意外なほど筋肉が付いているが、その周りには羽毛よりもふんわりとした脂肪があるのだろう。どこまでも柔らかく、みずみずしい張りを持った素晴らしい感触だった。それに加えて骨格自体が華奢なので、ふとももは片手で折る事が出来るほど細い。

そして、ようやく男が唇を離すと、美寿々は恥ずかしそうに呟いた。

「嫌じゃないけど・・・歯を舐められたりするの、知らなくて・・・あの・・・」

驚いた、ということだろう。

「お前は、男とこういう事をしたことはないのか?」
「ドラマや映画の撮影でキスしたことは何度かあります。でも・・・こういう激しいのはありません・・・」
「キス?お前は男に抱かれたことはないのか?」

美寿々は男の視線から目をそらせ、小さく頷いた。

「お前は可愛いから、言い寄ってくる男も多いだろう。彼氏はいないのか?」
「事務所からお付き合いは駄目だと止められているんです。・・・それに今まで知り合った男の人はなんだか好きになれませんでした」

話を聞いてみると、美寿々に言い寄ってくる男は自意識過剰のナルシストばかりらしい。
美寿々ほどの美女に近づこうと考える男は、よほど自分に自信があるはずだから当然かもしれない。それに加えて美寿々は今では有名な女優だ。世間の目がある手前、普通の恋愛は難しいのだろう。

男は、美寿々の上体を起こすとまくり上げたTシャツを脱がし、半ば脱げているブラをはぎ取った。柔らかそうな白い乳房がプルンとこぼれる。こぼれ出た瑞々しい果実を男は鷲掴みにした。
すっかり諦めきった美寿々は、男の生ぬるい手の平が乳房を鷲掴みにしても、撥ね除けるだけの気力は失せていた。

「へぇ、可愛いオッパイしてるな」

男の悪魔の様な声を聞かされ、美寿々は全身を炎で焼かれた様に火照らせた。ぎゅっと目をつぶり、身体を強張らせ、地獄のような時間が早く終わればいいと、願っていた。

男に上体を抱かれ乳房を愛撫されながら、美寿々は目に涙を溜めて怯えている。狼と化した男は、そんな美寿々を見てますます凶暴さを増していった。美寿々の肉体は、荒々しい乳房へのタッチに、戦慄したように震えた。

「ああっ!」

愛撫による歓喜ではない悲痛な声は、かえって男の邪な情欲に油を注ぎ、火を放つ結果となった。苦痛に歪んだ美寿々の顔を見ただけで、男のペニスは張り裂けるほど勃起した。再び美寿々を寝かせると、思いっきり乳房を掴んだ。

「ううっ・・・」

確かな手応えを手の平に感じると、男は臭い舌で目の前の美寿々のうなじや耳朶を舐めた。美寿々の顔が激しく左右に揺れた。それでも乳房に加えられる暴力的な握力は一向に緩まないばかりか、ますます強くなる。

「あああ、許してください!」

美寿々はあまりの激痛に耐えかね、弱々しく許しを乞うた。

「じゃあ、もう抵抗しないな。それを約束するなら手を離してやる」

美寿々は、力なく頷くしかない。

「とにかく、痛いから離して・・・」

美寿々はぐったりしながら命令に従った。
男も乳房を掴んでいた手の力を緩めた。勿論すべてを解放したわけではない。指先をいやらしく蠢かせ、乳首を弄んでいる。恐怖におののく可憐な乳首を執拗に弄り続ける。
一方で、美寿々の足の間に右足を割り込ませ、太腿の辺りへ怒張したペニスを押し付けた。男はそれだけでとてもいい気持ちである。
美寿々とて、ゴツゴツした物体が何であるか、分からない年齢ではない。それにしても異様に硬い。恐怖心が湧いた。

「やっぱりイヤ、もう、やめて・・・」

美寿々の沈みきった声を聞いて、男にも少し余裕が出てきた。ようやく半身を起こし、美寿々から少し離れた。
思わず美寿々は右手の肘を曲げ、二つの乳房を隠した。それでも白い肌の大半は、男の好色な視線の前に晒された。
美寿々は目を固く閉じ、息を殺し、男の出方を待つしかなかった。ものを判断する力とか、相手をなじる気持ちなどまったくなく、ただ恐怖心だけが美寿々を支配していた。

「まだまだこれからだぞ!」

覆い被さる様に覗き込んだ男はドスを効かせた声で言うと、容赦なくジーンズを剥ぎ取った。視線は直ぐに、柔らかい縮れ毛を隠しているショーツにはり付いた。
男は白いレース地のショーツの恥丘に手の平を当てて、少し湿った感触を楽しみながら撫でた。盛り上がった部分がまるであつらえた様にすっぽりと手の平に収まる。そこを撫でながら、髪の毛の先から足指まで、舐め回す様に眺めた。

今では欲しくて止まない白い裸身が、目の前に横たわっている。男はその光景に狂喜した。その歓びは男の下半身に如実に表れていた。バスローブを突き上げ股間だけが異様に膨らんでいる。
もどかしげに男は美寿々の脚もとに移動すると、ワクワクしながら両脚を左右に広げた。露出した女の股間を、食い込む様に細くよじれたショーツのクロッチ部分が覆っている。両側からはみ出した陰唇の一部が見えた。

(あの奥に・・・)

ゴクリと唾を呑み込みつつ、凝視した。

男はショーツの縁に指先をこじ入れた。そのまま一気に引き下ろしてしまうのが、なんだか惜しい様な気がする。まるで子供がプレゼントの箱を開ける時の様に、期待におののきながら男はショーツをズリ下げていった。
不意に膨らんだ恥丘の一部が露出し、縮れ毛の一端が見えた。縁に沿って指先をヒップの方へまわし、出っ張りの部分をまず脱がせ再び指を前に戻してスーッと引き下ろした。

「いやっ・・・!」

行き場のない抵抗は、ただシーツを固く握りしめるしかない。

「ああ・・・」

思わず洩れた感嘆の声を、男自身が気付いていない。それほど男は美寿々の女の中心に身も心も奪われていた。
ショーツがゴムの輪の様になって足首から抜けていった。処女の女体を覆うものはもはや何一つ残っていない。
見ているだけで男は陶酔した。疼くペニスが男の本能をそそのかす様に打ち震えると、もう矢も楯もたまらず、男は無骨な指で美寿々の女芯を隠している外側の肉唇を押し開いた。

「いやっ・・・」

死んだ様に横たわっていた美寿々の儚い声は征服者によって無視された。
苦痛に歪んだ美寿々の表情が男の官能をますます刺激した。狭い膣口にはまだ湿り気も潤いもない。それだけに、男の乱暴な指の動きはただ美寿々に苦痛を与え、恐怖心を募らせるだけだった。
普通の男なら、そこで手加減をするだろう。しかし、男はかえって気持ちを昂らせて、膣口を広げようとした。

「痛っ!・・・いやっ、お願いです・・・」

美寿々の悲痛な声に男は驚喜した。

「フフフ、バージンか・・・」

美寿々の表情を仰ぎ見た。美寿々は相変わらずぎゅっと目をつぶり苦しそうに喘いでいるだけである。

小さなホールがあった。その縁には短い恥毛がまばらに生えている。その部分だけを見れば、どんな女の所有物でも卑猥にしか見えない。

「お前のここ、すごくスケベな感じだ」

美寿々は本能的に太腿をよじり合わせようとした。だが、その間を男が割り込んでいるし、両手の指が内側の花びらを弄り続けているので、隠す事ができない。
美寿々は片手で股間を覆い隠そうとした。途端に男が、本気で鼠蹊部の柔らかい皮膚を思いっきりつねった。美寿々は抵抗を断念した。無念の涙が溢れ出た。
そうした美寿々の仕草の一つひとつは、男に憐憫の情を起こさせるどころか却って性欲を助長させるだけであった。

男は気の遠くなる様な思いで美寿々の女陰を眺め、やがてそれだけでは飽き足りなくなり、両手を総動員して、夢中で太腿の付け根一帯の皮膚や粘膜を触った。

「あああ・・・」

男の口から溜め息が洩れた。
手入れをしたことがないであろう黒い茂みに縁取られた一条の亀裂は指でこじ開けない限りすぐにピッタリと柔らかい秘唇で塞がれてしまう。

(おっ、そうだ!・・・)

男は亀裂上部の肉の合わせ目辺りに視線を走らせた。美寿々のクリトリスは、恥毛が途切れた淡いピンクの肉唇の狭間に包皮で守られてひっそりと埋もれたままである。男は指先でほじくる様にして、包皮をめくった。

「いやっ、痛い・・・」

美寿々の声に耳も貸さず、男は包皮を両手の指で上にめくりあげた。米粒を輪切りにした様な小さな突起がおののく様に顔を出した。あまりの可憐さに、思わずそこへ舌を寄せた。

「ううっ!!」

美寿々の腰がピクンと跳ねた。本能的に身体を捻り、男から逃れようとした。
しかし、男はそれを許さなかった。怖れおののく肉芽を好色な目がしげしげと見入る。
美寿々は耐えるしかなかった。理不尽な暴力に屈している自分が情けなく、哀れでならない。

男が再び舌先で突起をすくった。平静になろとしているにも関わらず、自分の意志を無視する様に腰が跳ねる。美寿々は戸惑い、そして反応する身体が恨めしかった。
今度は分厚い舌が遠慮なくゾロリと肉芽を抉る様に這った。

「うううっ・・・」

強烈な衝撃に襲われて、美寿々は我れを失った。今までの痛さとはまったく別の感覚が、そこから全身に広がるのを知覚しながら、美寿々は羞恥で真っ赤になってしまった。それは、明らかに快感といった類いのものであったからだ。

(どうして?どうしてイヤな事をされているのに感じてしまうの!?)

美寿々は混乱する自分の心を必死にコントロールしようとし、正常に戻そうと努めた。それでも、男の舌の攻撃が始まると、理性が脆くも崩れ去ってしまう。
舌はもはや離れようとはせず、ピッタリとはり付いたまま、突起を押し付ける様に圧迫する。
小さなクリトリスから疼きが生じた。それは痛みとはまったく違った、新しい感覚にほかならない。

「いやっ!・・・いやよ、いやぁ!」

上半身を右に左に捻りながら、美寿々は訴えた。その声はあまりに感じすぎる自分自身に向けられたもののようであった。
自分の指で身体を慰めたことはある。けれども、他のいかなるものも股間に触れさせた事はない。それだけに股間の突起を舐める男の舌を払いのけようという気持ちが強いのだが、ともすれば味わった事のない焼け付く様な感覚に我れを失くしてしまいがちだ。

美寿々は混乱した。
美寿々の気配を察したのか、男がしなやかな両腿を抱え込んでがっちりと押さえつけた。二人の密着度がさらに強まった。
美寿々は身体の奥で何かがドロリと溶け出すのを感じて狼狽した。溶け出す何かは下腹部の奥にツーンと染み渡る疼きを伴いながら男の舌がはり付いている女の最も恥ずかしい割れ目の入り口に向かって溢れ出していく。

「いや!・・・やめて・・・いやなの!」

両脚をきつく閉じようとするのだが、自分の気持ちとは裏腹に両脚はむしろ開いてしまいそうになる。

「濡れてきたぞ!」

股間にはり付いている男が勝ち誇った歓声を上げた。
美寿々は羞恥で五体を震わせた。

「そんなに震えちゃって……お前、本当の事を言えよ。気持ちいいんだろ?」
「いやっ、違います!」
「フフフ」

一度離れた舌が再びゾロリと突起を舐めあげる。美寿々の口から悲鳴があがった。
味をしめた男は美寿々の下半身を固定させる様にしっかり押さえると闇雲にペロペロと舐め始めた。

「あああっ・・・ああっ!!」

男に自分の嬌声を聞かせたくなくて必死に両手で口を押さえる美寿々だったが、自分でも知らないうちに声が手から漏れていた。
震える嬌声は、男を狂喜させるに充分だった。

「いいんだな?気持ち良くて仕方ないんだな?色っぽい声なんか出して」

舌だけでは足りずに、指で秘肉を弄り出す。さすがに肉唇はふやけた様に柔らかくなっていたが、男もかなり用心深くなる。
その微妙な触り方が美寿々には切なくもどかしかった。いっそ痛いなら我慢もできる。しかし、焦らしている様な曖昧なタッチなので、かえって美寿々には苛立ちがつのった。

「あっ、あああ・・・ダメ・・・あっ、そんな・・・いや、いやいやっ!」

腰を振って男から逃れようとしても、男の力には抗えない。

男は張り切った。いかにもやるせなさそうに腰を振る美寿々を美しいと思った。

(この娘と姦れる!!)

男はますます激しく舌を使い、指を駆使した。明らかに女陰は美寿々自身の吐き出した愛液で濡れていた。そこに男の唾液が加わったので、股間は既にぐっしょりと濡れ、男の顔も手もヌラヌラと光っていた。
男の顔が女陰から離れた。美寿々はホッと一息ついた。しかしすぐにまた、舌と指が鋭敏な肉芽やすっかり感じ易くなっている膣口の辺りを這い回った。美寿々はひたひたと押し寄せる快感に必死になって耐えていた。

(こんな行為に反応するなんて!!)

美寿々は自分自身を恨めしく思った。恥ずかしくてならなかった。けれども、どうしても悦びの声が洩れてしまうのだ。歯をギリギリと鳴らして食いしばった。

「無理するなよ。気持ち良くって堪らないんだろう?楽しもうぜ、一緒に」
「お願い、もう許してぇ」
「ここを舐められるの、そんなにイヤか?」

突然、舌が割れ目全体をゾロリと下から舐めあげた。治りかけの疼く患部を掻いた時の様な爽快感が襲った。

「ううううっ・・・」

慌てて両手で口を押さえたものの、もう遅い。

「ほうら、オツユがたっぷり出てきた」

男が口をすぼめて膣口にあてがい、チュウチュウと音を立てて吸引する。恥ずかしい女の部分がそのまま蕩けて、男の口腔に収まってしまいそうだ。

「あああっ、いや!どうしよう・・・それ、いやっ・・・あああっ!」
「イヤだと言ってるくせに、ここはすっかり開いてるじゃないか。身体は正直だな」

舌先が柔肉を押し分け、膣口を抉る様に入ってきた。
突然訪れた快感は腰骨を軋ませるほど強烈で、美寿々はついつい男の顔にはしたなく女陰を押し付けてしまった。ハッと気付いた時には、舌は秘唇からとめどなく溢れる甘美な汁を激しく吸い立てていた。

「どうしよう。ああ、変よ・・・あああ、もうダメ!」

今までに経験した事のない奇妙な感覚は自分を慰める時に生ずるあの状態を遥かに超えた。何か言わない事には不安で堪らない。

「ああ、やめて!・・・もうやめてぇ・・・ダメよ、そんな・・・ひどい!いや、いやいやっ・・・ああああ〜っ!!」

その時、先刻からずっと股間を愛撫され続けていた美寿々が、この上なく切なく艶っぽい嬌声を上げた。

その声を聞いた男が、ニタリと陰湿に笑う。
生殖器のある部分に位置する小さな突起に触れた時、美寿々はビクンと大きく体を震わせて身をよじらせた。
そして小さな突起をじっくりと弄んだあと、男の指は美寿々の秘孔の割れ目の底をなぞるようにして動き、ついには狭くて柔らかい、美寿々の胎内深くへと続く穴へそっと指を差し入れたのだ。

「ああっ!イヤッ!」

男の指が第二関節あたりまで侵入してきたとき、美寿々の小さな穴は男の指をギュッときつく食い締めていた。そのしまり具合が、指に何とも言えず心地良かった。

美寿々の体内で細やかに男が指を動かすと、穴の入り口近くの柔肉がキュッキュッといった感じで小気味良く締めつけてくる。その心地良い締め付けを楽しみながら、男の指は美寿々の女の穴の内部を探索した。
美寿々の中はこの上なく柔らかく、温かく、襞も多めで、人並み以上の女性経験を誇る男の指をも感嘆させた。特に、美寿々の穴の中のお腹側、つまり天井にあたる部分がツブツブとしているのを発見した時には、さすがの男も興奮を隠し切れずに息を荒くしさえした。

(コイツ・・・カズノコ天井か!!)

清純そのもの、可憐で愛くるしい容姿からは想像もつかない美寿々の性の秘密に思わずゴクリと生唾を飲み込んだ男がそのツブツブとした天井を撫でさすった時、美寿々は先刻と同じ、艶やかな声を上げたのだった。

自分でも驚くくらいに大きな声を上げてしまった美寿々は、両手で口を押さえ悔恨と恥辱に唇を噛み締め、総身を震わせている。
しかし、男に執拗にツブツブの天井を撫で続けられると、美寿々の穴の内部から粘液は堰を切ったようにあふれだし、ついにはピチャピチャと音を立てるほどに濡れてしまう。指と穴のあるかないかのわずかな隙間から漏れ出では滴った。
それは清純な住吉美寿々をよく知る者には、信じられないような光景だっただろう。可憐な少女と言っても良い美女が、ましてや住吉美寿々という可憐極まりない清楚な存在が、愛のない愛撫で股間を濡らしているのだ。

例え肉体の生理現象、性の本能だと言われても、

『あの住吉が、まさか』

と彼女を知る者にとってはまさに信じがたい光景のように思える。
しかし、美寿々が男の愛撫によって生殖器を濡らし、肉体の官能と興奮を感じているのはまぎれもない事実なのだ。
そして、美寿々の膣内は愛液で溢れていた。いまや指を抜き差しされるたびにヌルヌルとした愛液を体外にまであふれさせ、シーツに恥ずかしい染みをつくっている。だが、美寿々自身はその事実に困惑するばかりで、男に抗うそぶりも見せない。

おそらく、奥手の美寿々には『濡れる』という現象が何を意味するのか、その知識もないのであろう。それゆえに、いま自分の体に起こっていることを理解すらできず、ただ怖れ、半ば茫然自失となって男の指を受け入れてしまっている。
しかし、男は指を動かすたびに恥液をあふれさす美寿々の体の性感の強さに感嘆し、美寿々の性奴隷としての素質に満足気に笑った。
そしてたっぷりと濡れてしまった美寿々の股間から指を抜き取ると、一度あらためて己の体を起こした。

男はもはや昂る気持ちと肉体をコントロールする事などできなかった。
ヌラヌラに濡れた指を美寿々の股間から離した男は、指を美味そうに舐めると、バスローブをかなぐり捨てて両膝で立ち、下腹を叩かんばかりに屹立しいるペニスを右手でしっかり支え持つなり、飢えた狼の様に先端を女陰にあてがった。
ふっくらと充血した秘唇に亀頭が触れた。

(処女を姦る!!)

「イヤ〜っ!やっぱりいやぁ!」

亀頭が触れた瞬間、女陰から脳天におぞましさが突き上げ、カッと目を見開き我に返った美寿々は、ペニスの挿入を阻もうと腰を左右に振り、両足をばたつかせた。

すっかり狙いを定めている男は、美寿々の必死の抵抗にも躊躇せず暴れる太ももを脇に抱えた。
下半身が身動きできなくなった美寿々は、両手で男の頭を押し返そうとするが、びくともしない。
男は、抱え込んだ美寿々の両足の太股の裏に自身の足を乗せると、身をかがめて美寿々の股間を改めて凝視した。
両足を自分の体の上に乗せられ、さらに腰を大きく持ち上げられて、美寿々の股間は上から覗き見る男に対して何もかもが丸見えだった。
たっぷりと潤んだ柔肉の割れ目はもちろん、割れ目から溢れる愛液も、その先のさらに妖しいピンクのすぼまりさえも……。
男が涙をいっぱいにためた両目を大きく見開いている美寿々に見せつけるかのように、美寿々の開かれた股間のちょうど真上でそそり立っているペニスを握って軽くしごいて見せた。

「良く見ろ。今からこいつがお前の中に入る。初めてだから痛いだろうが、力を抜いて俺のするがままにさせれば、そのうち痛みが快感に変わるだろう。だから抵抗しないことだ・・・」

20pはあろう怒張しきったペニスが視界に入ると、美寿々は戦慄した。

(こ、こんなに大きいなんて!無理、絶対無理!裂けちゃう!)

「ああっ!!」

美寿々は思わず目をつぶり、背筋を仰け反らして少しでも男から今の自分の無残な運命から逃れようとした。
もちろん男がそれを許すはずもなく、しっかりと抱きかかえられてより大きく股間を開かされてしまった。
男はペニスに手を添え、正確に再び美寿々の女陰に当てた。
お互いが吹き出す薄い粘膜同士が擦れ合った。そこからジーンと快感が全身に染み渡っていく。もうそれだけで、ペニスは爆発寸前になっている。
もはや抵抗の術がない美寿々は、ガタガタ震えながら結合部分に目を奪われ、これから起こるであろう切り裂かれる恐怖に耐えていた。
美寿々の戦慄した顔に勝利の笑みを浮かべながら、男はずるっずるっとペニスの先端を濡れきった女陰になじませるがごとく上下に滑らせる。

「お願い・・・やめて・・・」

開脚された脚の間から手を合わせて哀願する美寿々だが、その肉裂は言葉とは裏腹に、洪水のようにぬるぬるした愛液を次々と湧き出していた。

「ふふふ、何だかんだ言っても身体は正直だな・・・」

男は美寿々の肩を掴むと、挿入の準備は完了した。

美寿々の抵抗の治まるのを待って、男は興奮に震える腰をグイッと押し付け、美寿々の性器の中へペニスを埋め込んでいった。

「ウッ!!」

男のカリ太の亀頭を割れ目が呑み込んだ時、頭の天辺まで電流が走った。

「あううっ!!・・・だ、だめぇ〜!」

美寿々にとって、最も恐れていた地獄が始まった。男の硬いペニスは女陰の柔肉の間を滑りながらも押し分ける様にして進入してくる。

「痛っ!・・・いやぁぁっ!!」

美寿々は激しく両手を突っ張り、男の胸を押し返そうとした。が、それより先に、熱した火箸を股間に押し付けられた様なかつて味わった事のない苦痛を感じると、手の力も萎えてしまった。
男は前後左右に腰を揺すって身体を割るように押し入ってくる。
やがて男のマングローブのような陰毛と美寿々の薄めの陰毛とが絡み合ったとき、亀頭が処女膜を突破して女陰の最奥に達した。
そして、そのことが処女との訣別である事を知り、美寿々は激しく泣いた。泣き叫び、苦痛を訴える弱々しい処女の姿に、男は征服欲に酔いしれしばらく視姦を楽しんだ。

「どうだ、処女を失った感想は?お前はもう俺の女なんだぜ」

耳朶を啄みながら酒臭い息が美寿々の耳元に囁く。
男の言葉に涙ながらキッと睨みつけるが、男にとってそんなのは気にならない。それよりもぎゅうぎゅうと締め付ける膣の具合の良さに今にも発射しそうになっていることに驚いていた。
やがて男は、結合したまま美寿々の両足から降り、美寿々の両膝を押し広げM字開脚にすると、満足げな顔でゆっくりと腰を揺すりたててペニスの抜き差しを始めた。

「いや、いやぁ!・・・痛い、やめてぇ!動かないでぇ!」

ピクンピクンと上半身を仰け反らせ、美寿々は悲鳴をあげ続けている。ごつごつしたペニスを抽送される度、柔らかなピンクの肉襞がまくれあがり痛みが頭の天辺まで衝き上げてくる。だが男はますます鼻息を荒くして、荒々しく腰を揺すりたてて、ピストン運動を速めた。

「ううっ・・・痛っ・・・やめてぇ!お願い・・・痛い、痛いのぉ!」

美寿々が打ち込みの動きに悲痛な声を上げ、白い喉元をさらしてのけぞる。
泣き叫びながら、幼児がイヤイヤをする様に首を横に振る。黒髪がさらさらと揺れて顔を覆った。
痛みからか、秘肉が収縮してペニスに纏わりついてきた。キュッ、キュッと根元から先端部までまんべんなく締め付けてくる圧力に抗しきれず男は腰を震わせた。処女の強烈な食い締めが、男にはたまらない。
美寿々の意志とは別に処女の膣はペニスを吸いはじめている。堅いだけの筋肉の輪だった膣は、早くもペニスを受け入れようとしているようだった。


「美寿々、いくぞぉ!」

男は大きく開いた美寿々の両足を己の両腕で押さえると、ベッドに両手をつき、美寿々の体の上に覆い被さるような体勢になって、より深く美寿々の股間と密着した。そしてその体勢のまま腰だけを強烈に動かして美寿々の肉体を辱めていった。

「あっ、いや、いやぁ・・・痛い!やめてぇ!!」

ピンクの秘唇から無惨に柔らかな肉襞がはみだすほど激しく剛棒を抜き差しされて美寿々は泣き叫んだ。
女体の中心部に太い杭を打ち込まれ真っ二つに身体を引き裂かれた様なショックに襲われていた。

「出すぞぉ!」

一叫すると、即座に男の両手が美寿々のツンと上向いていて小振りな乳房を掴み、尖がるように揉み絞る。

パンッ!パンッ!パンッ!

強烈な突きで大きく膨張しきった亀頭の先が捻じ込みながら一気に子宮口の入り口まで達した。

「うぉおおおぉおおお〜っ!出すぞ!!美寿々!」

狂ったように叫びながら美寿々の膣奥へ目がけ、凄まじい腰の動きで子宮まで叩きつけるように最後の突き刺しをした。

パンッ!!!


美寿々の腰が弾けるように反った。瞬間、一段と膨張するペニスに男の射精が近いことを感じ、それを阻むように手が股間に伸びる。しかし間に合わなかった。

「やめてぇ〜!中でしないでぇ〜!!」

それまで激しく抜き差ししていた男の動きが深々と突いた途端、突然止まった。と、同時に腰が小刻みに震えた。男は渾身の射精で欲望の集大成を弾けんばかりに注ぎ込んでいた。

ドピュっ!!ドピュッ!!ドピュッ!!

「い〜っ!!!!!んんんぁあぁ〜っ!」

男は天を仰ぎ、獣のような咆哮をあげた。

「いやぁ〜!!」

はっきりと子宮口に当たる男の熱い精液を感じて、美寿々はカッと目を見開き絶叫すると、両手が思わず男の腕を掴む。

「はあああ〜っ、ぐっはああ〜、ああぁあぁ〜」

低く何かに耐えるように男は唸り、ありったけを放出している。
美寿々の乳房を強く揉みしだく度に男の精液が発射されていく。

ドクッ、ドクッ!!ドクッ、ドクッ!!

弾けるように美寿々の中で射精が続けられた。最悪の結末であった。

男の射精は凄まじく、子宮口の入り口に激しく一直線に放たれ、子宮入り口で勢い良く跳ね返り膣内を弾け散るほどのものであった。
名器と呼んでもいい美寿々の秘孔が男の射精を早め、更に濃いものにした。信じられないことだが、腰の律動を開始してから射精するまで1分も経っていない。それほど男を狂わす魔性を20歳で美寿々はすでに持ち合わせていた。

「ああああああああああああ〜っ!」

今度は美寿々が絶望の喘ぎを上げた。
美寿々は男の凄まじい射精を子宮で痛いくらい感じた・・・乳房を弄ばれながら。

男の汚らわしい白濁液を聖域に浴び、美寿々は心身ともに喪った。そして男との性関係が成立したことを深く刻み込まれた瞬間でもあった。
射精しながら男が激しく乳房を揉みしだく。人差し指と親指で勃起した淡いピンクの小さな乳首をこねくり回す。
美寿々の汚れなきピンクの膣内に生温かく濃いドロッする黄味がかった乳白色の精液があっという間に満ち溢れる。一瞬にして、膣内の美寿々の愛液と処女膜が破られた血と男の体液が混ざり合った。
果てしなく射精が続くかのような物凄い大量の精液の放出量であった。それだけ、男の性衝動を美寿々の肉体が刺激したということである。
男の乳房への揉みと射精が連動しているようであった。

ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ

凄まじい射精の感触が熱い膣内から痛いように全身に伝わる。男の射精よる痙攣も伝わった。
美寿々は目の前が真っ暗になった。鼻に男の汗臭さと濃い精液の混じったツンとした匂いが厭でも入ってくる。
目の前におぞましき白目を剥いた悪魔が全身に汗を滴らせながら、自分の中に熱い精液を精嚢が空になるまで絶えず発射している。
果てしない射精を無抵抗でぐったりして受け入れながら美寿々はただ目を男からそらし涙をこぼしていた。

美寿々の頬は絶望と悲しみがごっちゃ混ぜになり真っ赤になっていた。涙が絶えずその上を流れていた・・・
男の性器を女性の一番大事なところに入れられ、大切に守ってきた処女を奪われ、そして最後まで受け入れてしまった・・・
未来のだんな様に捧げたかった純潔。それが無残に最も嫌悪する獣に奪われ、関係をつくってしまった・・・しかも、もしかすると妊娠の可能性も起きうることをされてしまった。
それは受け入れたくなくても受け入れざるを得ない悪魔との性契約の成立、処女喪失が刻み込まれた瞬間でもあった。
奥手の美寿々でも本能的にそれを感じ取り、悲しみに打ち震えた。図らずも恋人でもない獣のような男のおどろしい凶器のようなドス黒い極太ペニスによって理性とは別のところで少なからず感じてしまった自分を恥じた。
つい数分前まで、成人の男の剥けた性器を見たことがない奥手の美寿々が。そして決して消すことのできない恐ろしい現実・・・そういう現実を受け入れなければいけない、過酷な運命を感じるやまた涙がボロボロ零れ落ちた。
対照的に男は思いのたけを十分に満たし、ドロドロの濃い精液で一杯にした美寿々の膣の中に自分のまだ勃起したままのペニスを入れたままどっと力を使い果たしたのか美寿々の上へ折り重るように突っ伏した。

男は肉厚の薄い乳房を揉みしだきながら、倒れざまに美寿々の固く尖った薄いピンクの乳首にかぶりつく。男の粘り気を帯びた唾液が美寿々の乳房を覆いつくした。
男は、乳房を絶えず揉み続け、手での柔らかい感触を楽しんだ。舌の先は乳首を捉えチロチロ刺激するように舐めまわした。執ようにチューチュー強く吸ったり、ころがす様にベロベロ舌で舐めたり、時折歯で乳首を噛んだりして味わっていた。
男の乳房の攻めの最中でも膣内のペニスは勃起した固さを保ち、ジンジンした射精後の亀頭を更に精液でコーティングされた膣襞に当てこすり刺激し、後汁を中へ放出していた。それは、新たな快感を見つけ楽しんでいるかのようであった。
美寿々の両足は投げ出されたように大きく開き男の挿入をまだ受け入れていた。抵抗の素振りは微塵もみせずただマグロのように横たわっていた。
その時、下に組敷かれた美寿々の股間は、男にされるがまま流している屈辱の涙と同じようにお互い重なりあった性器の隙間から大量に体液が流れ出すのであった。
それは美寿々が出した愛液であり処女膜の裂傷の血であり、男の精液であった、それらは混じり合い一体となったおどろしい色の液体となりドロドロ下へ垂れ流れ出ていた。二人は完全に繋がったということを天に認めさせているようであった。
傍から見ると、それは愛撫を繰り返し愛を求めている男女にも見えたからである。まさにそれは美寿々にとっては残酷の、男にとっては極楽の対照的な交わりであった。

処女の膣内は、『業界で有名な男』という卑劣な陵辱者の精液で満たされた。
この日、美寿々は少女ではなくなった。美寿々の処女を奪った男は、永遠に『業界で有名な男』という自分の父親と同じ年配のヤクザ風の男であると決まってしまった。

「ハァハァ、これでお前は、めでたく俺の女になったんだ。明日も抱いてやるからな、美寿々!」

ぴったりと身体を重ねて男は言った。まだ腰を揺すっている。

「わかったかと聞いてるんだ。返事をしろ!」
「うう・・・は、はい・・・」

陵辱に火照った顔をした美寿々は泣きながら口にした。

「よし。明日も同じ時間にここへ来い」

満足げに頷くと、男はゆっくりと美寿々に唇を重ね、いつまでも甘い口腔を味わった。
射精が終わってもヒクヒクと蠢く美寿々の膣内はまるで男自身を抱き締めているかのようであり、抜く気になれない。男はしばらく情事の余韻を楽しんだ。
やがて男は、ペニスが十分に収縮すると秘穴から引き抜いた。男は思いもよらぬ快感を与えてくれた身体を見下ろし、自然と笑みがこぼれた。

(ふふふ、最高のオマンコだな・・・。1週間女っ気がなかったとはいえ、この俺がこんなに早くイクとは・・・。コイツはとんでもない掘り出し物だ。予定を変更してもう2,3日ここにいるとするか・・・)

恥ずかしげにひっそりと閉じられていた秘密の花園の扉は無惨にこじ開けられぽっかりと空洞が開いている様だ。柔らかなピンクの肉襞が淫唇からはみだし逆流した精液と破孔の証がトロトロと滴っている様が無惨だった。
美寿々は、生気を失った焦点の定まらぬ目で呆然と外の景色をただ眺めていた。深夜だというのにほのかに明るかった。

一晩抱かれれば済むはずだった。
しかし、美寿々の処女を奪った次の日もその次の日も男は美寿々を部屋に呼びつけ、その瑞々しい身体を貪り喰らうように抱き続けた。
2日目までは、苦痛と拒絶に泣き叫んでいた美寿々だったが、3日目の昨日は、男の執拗な愛撫や責めに対し、嫌がる気持ちとは裏腹に確実に反応していた。
対面座位で絶頂を迎えた男の射精がもう少し遅ければ、あるいは性感の極みに登り詰めていたかもしれない。
その証拠に男から開放された後、自室に戻り、汚された身体を丹念に洗い流した後でも身体の火照りが治まらず寝付けなかったため、美寿々は滅多にしない自慰で解消した。
今日で4日目。明日は日本へ帰る日だ。男もイタリアへ向けて出国する日でもある。
今晩さえ凌げばこの生き地獄から解放される。ただ、昨日の身体に覚えた感覚から今日は男の責めにイカされるのではないかという予感があった。
それは男の陵辱に屈服することであり、何としてでもその事態は避けたい。美寿々は重い足取りではあったが、懸命な思いで男の部屋へ向かっていた。

美寿々は、ブラウスを左右にはだけられ、プリーツスカートもまくり上げられて乳房も下半身も剥き出しという格好でベッドの上に寝かされていた。
男は、美寿々の上で逆向きに四つん這いになり、腿を腕で抱え込みぐいとさらに左右に広げた。

「イヤっ、見ないで・・・」

丸出しにされた股間を隠そうと慌てて脚を閉じようとするが、勿論無理だ。
男の頭がぐっと股間に近付き、いきなり熱い舌が秘裂を舐めあげた。

「きゃあっ!」

思わず目を開けてしまった。目の前の光景に息が止まる。

「ひっ!」

男のペニスが堅い棒の様になって腰から生えている。顔のすぐ上に赤黒く毒々しい亀頭が視野に入る。

(こ、こんなに大きいなんて・・・)

真正面からだと、大きさや凶暴さに圧倒され、また目をつぶってしまう。ゾロリと秘裂を舐められた。

「ううっ、舐めないでっ」

いやらしい舌でずるり、ずるりと陰部を直接舐められる。嫌悪とその舌の感触に美寿々は動転していた。煌煌と明かりの点いたホテルの一室でこんな破廉恥な行為に及ぶとは・・・。
腰は抱え込まれてまったく身動きできない。その状態でひたすら女陰を舌で弄ばれる。熱い舌が淫裂を往復する。

「ら・・・めぇ・・・そこは・・・」

目を開けるとペニスが見えてしまうので開けられない。しかし目をつぶると、舐められている股間ばかりに意識が行ってしまい感覚が鋭敏になってくる。
自分の格好も容易に想像できる・・・脚を大きく広げられ、いいように股間を舐めしゃぶられているのだ。何度犯されても、舐められるのは慣れなかった。
包皮に包まれた突起を舌で探り当てられた。

「そこはダメッ!」

哀願するが聞き入れられない。舌はグリグリと探り当てたクリトリスを舐め回す。柔らかな、それでいて執拗に粘膜で包む様な責めに、クリトリスが大きく尖ってくる。びんと腰に感じてしまう。
男は、美寿々の女陰全体をべちゃべちゃに舐めしゃぶりチューチューとクリトリスを吸い上げる。

「うううっ・・・」

美寿々は身体をびくつかせ、突起から送り込まれる痺れに耐える。髪をばらばらにして、紅潮した顔を左右に振るばかりだ。
男はまだ開ききっていない淫唇を唇ではさみ、引っ張る。舌でゾロリと秘穴を舐め、先を尖らせてずぶりと埋める。粘液で濡れてきた肉裂を、左右に舌でゆっくり開いていく。

「だめ・・・らめ・・・」

ずるりと割れ目を下から舐め上げられると痺れが足先から脳天まで衝き抜ける様な快感が走る。舐め上げる軌跡の頂点で、突起を舌でぐりぐりされると、腰が浮いてしまうほど感じる。

「くぅぅっ」

クリトリスに男の下唇が当たったまま、淫裂に舌を突っ込まれてずぼずぼ激しく出入りさせられる。少し粘り気のある液体も穴から分泌されている。
男はベッドの上で、美寿々にさんざんいやらしい声を上げさせ陰唇が真っ赤に充血するまで徹底的に舐め立てた。どれだけ舐めても飽きない、素晴らしい肉体だった。クリトリスはふやけてしまったのではないかと思いくらいにしゃぶり抜かれた。
男の執拗な責めに、美寿々はマゾっぽく咽び泣く様に、はあはあ喘ぐ事しかできない。

「だめです・・・」

男は逆向きになり美寿々と正対すると、美寿々は紅潮しきった顔で男を見つめ、やっとの思いで口にする。
男は、美寿々が十分に感じている様子に満足し、顎を掴み、激しく舌を吸った。
舌を抜こうとしても、もっと強く吸い上げられる。息をするのを忘れ、気が遠くなる。
力が抜けたのに乗じて、男は美寿々の舌と自分の舌を絡ませ本格的なディープキスを始める。
二人の鼻息が荒くなってきた。一度絡めとられた舌を舌で愛撫され、舌を放すのか引っ込めるのかどうしていいか、美寿々はもうわけがわからない。
ようやく口が離れる。自分の口と男の口との間で唾液が糸を引くのに気が付き、その淫靡な様に20歳の若い娘は顔を真っ赤に染めた。
舌を吸われている間にますます股間がじんじんと熱くなっていた。

「美寿々、感じてるな」
「ええ?」

動揺する美寿々の唇がまた吸われた。その隙に、男は勃起した薄いピンクの乳首を摘み上げた。

「いひっ!」

ぐんと身体が仰け反る。連日に及ぶ男の愛撫で乳首が敏感になっていた。

「そろそろ入れてやるよ」

男は頃合だと見て、美寿々にまとわりついていた服を全て剥ぎ取ると、そそり勃つペニスを美寿々の愛液で濡れきった淫裂に押し当てた。

(こんなこと続けていたら赤ちゃんができちゃう!)

「ちょっと待ってください!お願い・・・せめて避妊してください」
「じゃあ、これを飲め」

男はベッドサイドの引き出しから錠剤を取り出すと、美寿々に渡した。
美寿々は男を嫌悪しているものの連日の情事にいくらか慣れてきたのか、それとも今の状況が分かっていないのか、裸体を隠そうともせず上体を起こすと男から錠剤を受け取った。

「これは・・・?」

訝しげに美寿々が訪ねると、男は面倒くさそうに答えた。

「ピルだ」
「ピル・・・」

ピルとはどういうものか奥手の美寿々にも分かるが、手にするのは初めてだ。

「このピルは即効性のあるもので、飲んでから5分もすれば効果が現れる。だから安心しろ。妊娠の可能性は全くない」

(ふふふ、即効性があるのは間違いないが、それはピルではなく強力な媚薬だ。今日こそイカせてやる・・・)

偽ピルを手に飲むことを躊躇う美寿々に男は、冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを放り投げる。

「この水で飲むがいい」
「あ、ありがとうございます・・・」

(これから犯そうとする男に礼を言うとは・・・育ちの良い娘は違うな、ふふふ・・・)

それでも服用することに躊躇う美寿々にしびれを切らした男は、

「自分で飲むことができないのなら、俺が口移しで飲ませてやろうか?」

と、美寿々の顔に臭い息を近づけてきた。

「いえ、自分で飲みます」

と、男に背を向け慌ててベッドサイドに座り直すと、慌ててペットボトルのフタを空け、偽ピルを口に含み、飲み干した。

男は媚薬の効果が現れるまでたばこを吹かしながら、美寿々のすぐ後ろでシミ一つない白い背中に見とれていた。
しばらくすると、美寿々は身体の変化に気がついた。股間が熱くなり始めている。

(えっ!?)

美寿々が驚いて男に振り返る。男は、ただにやにやと笑っている。
美寿々の身体は、ヴァギナや子宮を中心に熱を持ち始めた。知らず知らずのうちに、美寿々は太ももをすり合わせ始める。治まりかけていた性感がぶり返してきた。呼吸も荒くなってきて、白い素肌はだんだんと赤みを帯びてきた。

(さっきの薬・・・何か、入っていたの?)

美寿々はそう思ったが、もうどうにもならない。

「な、何を飲ませたんですか!」
「どうかしたのか?」
「なんだか身体が熱いんです。本当にこの薬はピルなんですか?」

トロンとした目で男の目を見つめる美寿々。

「ああそれはな、ピル特有の副作用だ。気にすることはない」

男は美寿々の横に座り肩を抱きながら答える。
美寿々は男から目線を外すと、男のそそり勃つペニスが目に飛び込んできた。いつもなら直視できないのになぜか目を離せない。

(どうして!)

「欲しいのか?ん?」

いつの間にか美寿々の股間で男の右手が動いている。しかし、美寿々はその行為に抗おうとしないばかりか、手が動きやすいように股間を開き始めた。

「ビショビショじゃないか。おまんこが熱くてしょうがない。そんな顔だな」
「・・・」

(わたし・・・どうしたの?ああ身体が疼く)

「ふふふ・・・」

(もうどうなってもいい・・・めちゃめちゃにして・・・)

いつものような瀬戸際での抵抗はない。むしろ一時でも早く男を受け入れたいようにも思える。美寿々は、蕩けた瞳で天に向かってそそり勃つペニスを見つめたままだ。
男は、そんな美寿々の横顔をしばらく見つめていたが、おもむろに左手で美寿々の後頭部を掴むと男に顔を向けさせた。そして美寿々の唇に貪り付くと、口腔を犯し始めた。美寿々も男の行為に応え、自ら舌を絡ませる。
しばらくすると、男はペニスに人の手を感じた。目をやると美寿々の右手が男の屹立したペニスを扱いているではないか。男は美寿々の積極的な行為に歓喜した。

(おおっ!この薬はいい!)

十分に若い娘の口腔を味わうと、男は美寿々の口から離れたが、まだ足りないとばかり美寿々は、男の口に向かって自身の舌を出して口を寄せてきた。ペニスを愛撫する右手の動きは休まない。

「咥えてみるか?」

何かを訴えるかのような潤みきった目で男を見つめる美寿々に問うと、美寿々はコクンと小さく頷いた。そして、ヨロヨロと立ち上がると男の股間に座り込んだ。

「大きいっ!」

美寿々は無意識につぶやいた。硬くそそり立っている男のペニスは、間近で改めて見ると逞しささえ感じる。この太く長いペニスを体内に受け入れる姿を想像し、美寿々の頭は少しぼぅっとなった。

(これが・・・私のオトコ)

美寿々の膣口からは更に愛液が染み出し、カーペットを濡らす。足とカーペットの狭い隙間から、幾筋かの液体が垂れていやらしい線を書いた。美寿々は男のペニスに見蕩れる。

「お、おい・・・」

勃起したペニスを凝視されている気恥ずかしさに男が戸惑う。
美寿々は決心するように小さく頷くと、そっと口元をペニスへ近付けた。ベッドサイドに腰掛けた状態の男に美寿々は正座をしながら近づく。ペニスから雄の匂いが漂って来たが、今の美寿々には不快ではない。
美寿々は、男の両股に手を置くと、小さい舌を伸ばして男のペニスを根元から舐め上げる。

「んんっ」

男の呻きとともにペニスがビクンと跳ねる。

健康な色の舌が男のペニスの裏側を徐々に移動した。上まで辿り着くと、雁首の溝をなぞるようにくるっと舐め回して上部を咥える。
美寿々の暖かい口の中でペニスが暴れ、急激に膨張した。

「うむぅ」

鈴口から次第に先走り液が漏れ出すと、美寿々はそれをくちゅっと吸い込んだ。美寿々の口の中にぬるりとした塩味が広がり、その感触が官能のアクセルを更に加速する。
一旦口を離した美寿々は、唾液でぬちゃぬちゃになった舌をそっと伸ばした。綺麗な指先を男のペニスの根元へ絡め、美寿々は甘く優しく扱き立てる。そして濃く茂った男の陰毛を掻き分て手を動かした。

「う、ううぅぅ・・・」

顔を近付け、舌腹を押し付けるようにペニスの上部を舐め擦る。

「み、美寿々っ・・・」

男は快感のあまり、美寿々の頭を掴んでいる両手に力が入る。
男が小さく身体を揺するのを感じて、美寿々は一層奉仕に力を入れた。
たらたらと唾液を吐き掛けるようにして、美寿々は男の象徴を濡らす。美寿々の濃く重い唾が、まるでシロップか何かのようにペニスを飾った。全体をぬちゃぬちゃと舐め回した後で、もう一度ペニスを口の中に含む。

「ん、ん、ん」

美寿々が顔を上下に動かす度に、ショートカットの黒髪がばさばさと広がった。下を向いている為に垂れている美寿々の小さな乳房が釣鐘のようにぷるぷると揺れる。

「うっ!」

美寿々の熱心な愛撫に堪らず男は小さな叫び声を上げた。美寿々の頭を押さえていた男の手が小刻みに震えて美寿々の技巧を評価する。額に皺を寄せた男は、身体の位置をずらして美寿々の胸元へ手を伸ばした。

「ううん、うふぅう」

男の無骨な右手が乳房を揉む。

「あああ、んん」

くにゅくにゅとまるで乳でも搾るかのように揉まれ、美寿々は甘い鼻声を上げる。
美寿々のかわいらしい乳房が男の手に包まれ、可憐な乳首が指の間で転がされた。

「お前・・・巧いな・・・フェラをしたことがあるのか?」

美寿々はペニスを頬張ったまま顔を左右に振る。そして褒められた礼を言うように情熱的に舌を使う。鼻先から情感の篭った息を吐きながら、美寿々の頭が一心不乱に動いた。美寿々が深々とペニスを飲み込む度に頬がぴくんぴくんと収縮して震える。

「むううぅぅ、んんん・・・」

ペニスに添えるように当てた美寿々の指先が口を助けるように愛撫を強めた。美寿々は、ペニスを根本まで飲み込みながら上目遣いに見上げた。

「ん・・・」

男が自分の奉仕で感じているらしいと見て取り、美寿々は、喜びのあまり目を潤ませる。
そして、すっかり濡れそぼった股間をもじもじと擦り合わせた。フェラチオによるものか、薬によるものか、今となっては判別しがたいが、だらしなく濡れている股間がとても熱い。
美寿々は、更にペニスを飲み込んでは吐き出し、吐き出しては咥えた。

「はむぅぅ・・・はあぁ」

乳房が波のように揺れ、硬く尖った乳首が存在を誇るように動く。
唇を窄めた美寿々は、きゅきゅっと肉棒を吸い込むように愛撫する。
ゆっくりと男の怒張を扱き、舌は亀頭を舐め回す行為を繰り返す。それから、美寿々は舌の全体でペニスの先端を味わって喉の奥へと導いた。美寿々の指先が上下運動を早めると、口の中でペニスが最大限に膨張する。

「ふむぅ、ふんん、くふぅ」

美寿々の唇からは、唾液とペニスの先走り液がだらしなく流れ落ちる。

「ああん、あ・・・ん・・・」

顔を真っ赤に火照らせた美寿々は、頬を収縮させて口から竿の出入りを繰り返した。

「もういい、出ちまいそうだ・・・」

不意に男は、身体を起こして美寿々の頭を掴むとペニスから離れさせた。
ペニスと美寿々の唇の間に、粘っこい唾の糸が掛かって切れた。
情欲の頂点に達した男は、美寿々をお姫様だっこをするとベッド中央に横たえた。
突然、男にとって信じられない光景が現れた。何と美寿々は男に秘孔を見せつけるかのように膝の裏に手を当ててゆっくりと脚を開いたのだ。

「ほ、欲しいの・・・早く・・・早く抱いてください・・・」

媚薬で精神が崩壊してしまった美寿々は消え入りそうな声で哀願した。
男は美寿々の言動に歓喜した。あの清純派女優住吉美寿々が尻の穴が見えるまで自らの股を広げ、自分に交尾を求めたのだ。
顔を真っ赤にし、M字開脚で男を見つめる様は娼婦そのものだ。半開きの口元からこぼれる唾液が妙にいやらしい。

(とうとうこの娘は俺に屈服した!)

興奮の絶頂に到達した男は一頭の獣になり、若い雌の裸体に素早く取り付いた。
汚れを知らないようなピンクの秘孔は、噴出する自身の愛液でぬるぬるになり、尻の穴を伝ってシーツに染みを作っている。ぱっくりと割れた淫裂は男のペニスを求めヒクヒクしている。
男は、美寿々の献身的な愛撫でこれ以上ないほど屹立しているペニスを秘孔にあてがい、腰を前に押し進めると底なし沼にはまるようにズブズブといとも容易く膣奥まで呑み込まれた。

「はああああっ!」

またしても、男の凶暴なペニスで貫かれてしまった。しかし今回美寿々は、屈辱や絶望ではなく歓喜のあまり声を上げる。男は構わずに腰を深く突き込み始めた。

「あ、あ、あ、あ、あ」

美寿々の身体は早くも快感に震え、口からは小さな悲鳴が漏れる。
早くも美寿々は男の動きに合わせ下から腰を使い、より深い結合を求めた。びっちり結合した秘部同士がヌチャ、ヌチャっと粘液がにちゃつく音を作り出す。最初からびちゃんびちゃんと激しい水音がして、男を愉しませる。

「美寿々っ、オマンコがもの凄い濡れ方だぞっ!」
「ああっ・・・いやっ、言わないでぇ!」

媚薬のせいでピンクに染まった肢体を悶えさせる。実は挿入された瞬間から達しそうな状態が続いていた。

「アウっ・・・アアッ」

美寿々は、男にみっちりペニスを埋め込まれ、抜き差しされて、日に日に感じる様になっていた。美寿々の肉襞は男の太いペニスにぴったりと張り付き、奥へ奥へと飲み込むようにぐいぐいと締め付ける。

「美寿々っ、なんて締め付けなんだ・・・そんなに俺のことが好きか!」
「いやあっ、違う、違うの!」

美寿々の腰は痺れきり、肉裂を突かれる度に快感がびんびんと全身に走る。
男もぐんぐんと募る快感に酔った。
そのまま巧みに片足を交錯させて松葉が絡み合う様なスタイルをとる。美寿々の動きはこれによってすっかり男の支配下に置かれてしまった。自由がまったく利かない。
男はしたり顔で指先を亀裂の上端へと伸ばし、クリトリスを圧迫した。

「あ、あ、・・・すごいっ!」

知らず、自分を陵辱する男を褒め称える美寿々。
媚薬による性交は、あまりにも強烈な体験だった。美寿々がいくら聡明でも、この体験が一般的な女性から見て異常過ぎる体験であると実感することができない。
美寿々は薬でおかしくなっていることが分かっていない。今日のことを予感したとおり、自分はとうとう男によって肉欲に溺れる身体になったと思っていた。

「ううう・・・ダメ!おかしくなりそう!」

美寿々が白い喉元を晒し仰け反った。
男はクリトリスを責めたてながら、ヌチャヌチャと抽送する。ここぞとばかり責めて責めて責めまくった。

「あっ・・・あああぁん・・・はぁ・・・あっ、いや・・・やめて、そんな・・・いい!いいの!」

美寿々が初めてセックスの喜びを口にした。
そんな美寿々の淫靡な肉声は、男にとって快い伴奏となった。
ペニスの動きもさることながら、前に伸ばした指の動きもかなりのものであった。クリトリスはさんざん弄られて、今にも破裂しそうに膨らみ、肉裂は後から後から溢れ出る媚液で洪水に見舞われた。

「どうだ!美寿々!」

ペニスをはめ込んだまま再び正常位へ移り、尻肉を抱えてびっちゃん、びっちゃんと腰を打ち付ける。

「そんな・・・ああっ!いい!気持ちいい!セックスがこんなに気持ちいいなんて、ああっ!」

美寿々はあれほど嫌悪していた男をとうとう心まで受け入れた。
男のペニスによる初めての絶頂の瞬間がそこまできている。
男のピストン運動は最高潮に達した。吊り下がった玉袋までがビタビタと美寿々の内股を叩き、美寿々の性欲を異様に昂らせた。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、いい・・・もう、私・・・」

陵辱されているにも拘わらず、急激に募る快感に耐えきれない美寿々はもう何が何だが訳が分からなくなり、とうとう泣き出した。紅潮したきれいな顔は、今は涙とヨダレでぐちゃぐちゃになっている。恥ずべきよがり泣きだった。
理性が飛んだ美寿々の体は、男から与えられる快感に忠実に反応していた。すっかり一匹の雌と化した美寿々は、今では男の動きに合わせ自ら腰を動かしている。そうしながら男に口付けを求め舌を出し、それに男が応えると、今度は男の顔を両手で掴み自ら舌を絡ませる。
完全に美寿々は気をやる事を身体で表した。
男の頭を抱き締めると、股間の括約筋がピリピリッと収縮を始めた。股間に埋め込まれた男のペニスをギリギリと締め上げる。そして快感を逃さないようにと無意識に男の腰に両足を絡みつかせる。

室内は美寿々の嬌声と男の荒い息づかいに満ちていた。それは、親子ほどの年齢差に違和感はあるものの、第三者には完全にお互いを求め合い貪りあう男女の交わりに写る姿であった。
男は強烈な美寿々の膣の締め付けに喜びと苦悶の表情を浮かべながら射精を耐え、一層深くペニスを突き込む。

「あはあっ・・・ああっ・・・イクッ・・・イッちゃう!」

美寿々は初めて男にイクことを告げた。清純な美寿々が〈イク〉という言葉を発したのだ。
美寿々の身体は淫らにうねり、ブルブルと痙攣を始めた。初めての絶頂が近いのは明らかだ。
必死にしがみつく美寿々の爪が男の背中に食い込んでいく。
自身の愛液で潤みきった膣は、雌の本能がそうさせるのか子宮が下りてきて男の精液を求める準備を始めた。
男は待ちに待った美寿々の反応に歓喜し、美寿々の腕を振りほどくと上体を起こして華奢な腰をしっかりと掴む。そして大きく息を吸い込み、最後のスパートに入る。
何としてでも己のモノで美寿々をいかせたい。男の腰はまるで高速に動く機械の様にびたびたと肉裂に打ち込んでいる。

「おおっ、美寿々っ!・・・出すぞっ!」
「ああっ、来てっ!お願いっ!ああぁ〜・・・」

美寿々は白い喉元を晒し大きく仰け反り、喉の奥が見えるほど大きく口を開け、歓喜の絶叫を上げるのと同時に膣がより深い結合を求めるかのように、無意識のうちに男を乗せたまま激しく身体が反り返った。
これまで以上にペニスを根元から亀頭へと吸い付くように締め上げ、男の射精を求める。子宮口は亀頭に吸着し子宮に飲み込まんばかりだ。

「あんっ、あっ、あ、ああああ〜!!!」

男の渾身の一撃が膣奥を抉ると同時に美寿々はより一層嬌声を上げ、全身をびくびくと痙攣させた。
男は、ギュッと締め付けるあまりの快感に射精寸前まで追い込まれたが、強靱な意志で耐えた。

「はぁ〜、はぁ〜、はぁ〜」

全身の力が抜け、どっとベッドに沈み込むと、美寿々は眉間にしわを寄せ、歯を食いしばり、肩で深く息をしていた。美寿々が男のペニスで絶頂に達した初めての瞬間だった。
美寿々の身体と膣内はビクビク痙攣し、溢れんばかりの愛液を放出していた。
その瞬間、男は己のペニスで絶頂に導いた美寿々の顔を見た。虚ろな半開きの目と涎が溢れる口。頬は真っ赤に上気し、発汗も著しい。それは絶頂に達したオンナそのものの表情であった。
ブルブル震える火照った肌理の細かい白い肌、固く尖った薄いピンクの乳首、自らの愛液で濡れそぼった薄めの股間の陰毛と自らの愛液で満たされた膣内の襞の感触・・・美寿々の悦びとも取れる反応と吐息を男は肌とペニスで感じ取った。

男の視線を感じた美寿々は、はっとすぐ我に返り顔を背けた。
美寿々の顔は、陵辱されているにも拘わらず自ら腰を振り男を求め、そして快感の絶頂に登り詰めたこととその様子を一部始終男に見られた恥ずかしさで真っ赤になっていた。
男は、美寿々を最後まで導いたことでプライドを満足させた。もう射精を我慢する必要はない。
男は美寿々に突っ伏し身体を重ねると強く抱き締め、一度ギリギリまでペニスを引き抜くと、最も深いところまで一気に腰を打ち付けた。
最大に膨張したペニスが奥深くまで突いたかと思うと動きがとまった。その瞬間、美寿々は男の情欲の全てを受け止めるかのように男の背中と頭を掻き抱いた。

「ううっ!」
「ああ〜!」

二人が声を上げたのは同時だった。
男は苦しそうに眉間にしわを寄せ低く唸ると、反り返った美寿々の細く長い首を噛みつくように口づけ、ヒクヒクと蠢く膣奥に腰を震わせながら射精しはじめる。心臓が止まりそうな快感だ。
登り詰めたことによって意識が朦朧としている美寿々は、荒い呼吸を繰り返しながら断続的に子宮口にかかる夥しい熱い精液を雌の持つ本能でしっかりと受け止めていた。まるで喉の渇いた者が水を飲み干すかのように・・・
男は、美寿々の首筋に荒々しく口づけながら射精を続け、一滴残らず出し切ると身を起こした。そしていつものように乳首にかぶりついた。
男の粘り気を帯びた唾液が美寿々の肉厚の薄い乳房を覆いつくした。
男は、乳房を絶えず揉み続け、手での柔らかい感触を楽しんだ。舌の先は乳首を捉えチロチロ刺激するように舐めまわした。
鼻息を荒くして固く尖った薄いピンクの乳首を執ようにチューチュー強く吸ったり、乳首をころがす様にベロベロ舌で舐めたり、時折歯で乳首を噛んだりしてなおも攻め続けた。
精のうがカラになったにも拘わらず、男は腰を揺すり続けている。まだ精液を飲み足りないかのようにヒクヒクと蠢く膣内の気持ち良さに、美寿々からペニスを抜く気になれないのだ。

一方、美寿々の両足は、未だ男の腰に絡みついていて離れようとしない。美寿々の身体と膣の二重の抱擁に男は至福の時を味わっていた。

(漸くこの娘を征服した・・・)

愛撫し続けた胸から口を離し、男が美寿々の顔を伺うと、うっすら開けた焦点の定まらぬ瞳で男を見つめていた。
男は、キスをしようと涎でてかった美寿々の唇に男のそれを近づけると、美寿々は口を開け舌を出し自ら男の口に重ね、積極的に男の口腔に舌を入れ込んだ。
媚薬に狂わされてるとはいえ、昨日までマグロ状態だった美寿々が積極的に男を求めている。
いつの間にか男と美寿々は愛し合う男女になっていた。

その後、バスルームで一度、ベッドに戻ってからも幾度となく、互いを貪りあった。
男の執拗な責めに耐えきれなくなった美寿々が何度も性感の絶頂を迎え、よがり泣きしたうえ気絶しても、男はピストン運動を止めようとはせず、文字どおり精魂が尽き果てるまで何度も何度も美寿々を犯し続けた。
白夜は時間の感覚を麻痺させる。疲れ切った男が失神している美寿々を解放し、抱き合うように眠りについたのは明け方であった。
その日の昼近く、全裸のままの美寿々が目覚めると、既に男の姿はなかった。美寿々に何も告げず、ホテルを出たらしい。
ベッドは男と美寿々の身体から噴出した体液でビショビショに濡れていた。昨夜の情事が如何に激しかったかがうかがえる証しである。
長い長い美寿々の白夜が終わった。媚薬の効果が失った美寿々にとっては、失意と後悔の念だけが残った。昨夜までの情事を思い出す度、絶望のあまり心が死にそうになる。

その日の夜、美寿々は帰国の途についた。
媚薬に狂わされていたとは知らない美寿々は、心とは裏腹になぜ嫌悪する男に抱かれてあんなにも感じてしまったのか、なぜ男の性器を咥えるほど積極的に男を求めてしまったのか、全く分からないでいた。
悪魔のような男の執拗な愛撫と性技に屈服して、肉欲に溺れる身体になったと恥じていた。

「人間の心は、悪魔には勝てない・・・か」

それでも思い出すだけでおぞましい地獄の4日間は終わった。経緯や結果はともかく、もうあのような醜態を曝さなくても良いのだと思えば少しは気が晴れた。
帰宅するや心身ともに疲労困憊している美寿々は、ベッドに横になったが、途端に悪魔が身体の上にのしかかってくる錯覚を起こし、ベッドから飛び起きては床に座り込み、恐怖でガタガタと震えた。
オフはあと3日あるが、鬱状態に陥っている美寿々は、どこに行く気にも誰とも会う気もせず、ただ漫然と自室で過ごした。
何をするにも億劫で食事も入浴もせず、日がな一日呆然としていた。
ベッドで横になっていると悪魔に襲われる錯覚を起こすので、眠るときはソファで眠った。
早く仕事がしたかった。仕事への集中と時間の経過が恐ろしい出来事を払拭できると信じていた。しかし、美寿々は知らなかった。悪魔は一匹ではなかったのだ。

『業界で有名な男』はイギリスを出国すると、一部の同じような業界人に美寿々との情事を吹聴した。その話が業界内を席巻しつつある。
かねてから美寿々の白い肌を弄びたいと願っていた男たちが『有名な男』を通して、美寿々の所属する事務所社長に圧力をかけるのはこれからである。

美寿々の白夜行は始まったばかりだ。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ