帰り道
上田次郎×山田奈緒子


ある依頼を解決した帰り道。
上田を気に入った依頼人の娘に食事をご馳走になり、
上田と奈緒子は家路についた。

「うーん、満足満足♪」

お土産のケーキの箱を振り回し、
奈緒子は幸せそうに微笑む。
その後ろ、1メートルほど離れたところに
上田が歩いていた。

「…もう少し遠慮したらどうなんだ?」

上田がため息をつく。
奈緒子が振り返り、さも
当然のように言い放った。

「あっちが遠慮するなって言ったんじゃないですか」

確かにそうなのだが、
奈緒子の食べっぷりは相変わらずだった。
超高級肉のフルコースだったのだから
無理もない。

「あんなに美味しいものは久しぶりに食べたなー。
上田のおかげだな。
感謝してますよ♪」

めずらしく素直な奈緒子に少し見とれ、
上田は視線を逸らした。

自分でも気付いていた。
最近、奈緒子を見つめることが多いこと。
体に触れたいと思っていること。

(いつからだろうか…)

「あっ、信号変わる!急げ上田っ」

走りだした奈緒子の腕を思わず掴んだ。
横断歩道の手前で、
信号が点滅し赤に変わる。

「上田っ…あーあ。ここの信号長いんですよ」

(しまった。腕を放すタイミングを逃してしまった…。
振り払ってくれ!)

上田の心の叫びも虚しく、
奈緒子は特に気にする事無く
車の流れを眺めている。
上田は戸惑い、手をそっと放そうとした。

細い腕。白い肌。
全てが愛しくなる。
上田の手はいつのまにか
奈緒子の手首の辺りを撫でていた。

「…上田さん?」

奈緒子が怪訝な目で見上げる。

(しまった…)

上田は慌てて手を離し、
無意味に腕を組んでみる。

「な、なんだ」
「お前…ケーキが欲しいのか?」

奈緒子はケーキの箱を両手で抱えて3歩下がった。

「…いや、それはお前のものだ」

上田が言うと
奈緒子は安心したように微笑み、
また上田の隣に並んだ。

(さっきより近いような…)

柄にもなく心搏数が上がる。
その時、いくつものクラクションの音が鳴り響いた。

「なんだ?」
「…上田さん、あの車ふらふらしてません?」

トラックが右に左に揺れ、
周囲のドライバーの邪魔をしている。

「居眠り運転…?」

奈緒子が呟いた時、
急にトラックの速度があがり
こちらに向かってきた。

「うわっ…!!」
「奈緒子!!!」
「ん…、いたた…うーん?」

奈緒子はゆっくりと体を起こした。
目が覚めると、辺りに人だかりができている。
奈緒子は野次馬から少し離れたところに寝かされていた。

「助かったのか…。あっ、ケーキは!?」

ケーキの箱は奈緒子の足元のほうに置かれていた。
真っ白だった箱が少し黒くなっている。
箱を開け、奈緒子はがっくりとうなだれた。

「ううー、やっぱり崩れてる…」

8割方は奈緒子が振り回したせいで崩れたのだが…。
奈緒子はケーキの箱を抱え、改めて辺りを見回した。
トラックは自分達がいたところの信号機にめり込んでいる。
救急車とパトカーがやってきた。

「ドライバーの他に怪我人はいませんか!」

救急隊員の言葉に体を見やるが、
特に傷は見当たらなかった。

「よかった…。…。」

奈緒子は少し不安になっていた。

上田が近くにいない。
まさかトラックに巻き込まれたのだろうか?
奈緒子は野次馬を掻き分け、トラックに向かっていく。

「上田さんっ!おい上田!」

どこにもいない。
自分一人置いて、どこかに行ってしまったんだろうか。

「…上田さんっ!!」

叫んだ瞬間。

不意に肩を抱かれ、
奈緒子は人だかりに連れ戻された。

「こっちだ」

人の隙間を抜け、
先程自分が寝かされていた方に向かう。

「一人でうろつくな!
タクシーを呼んでやったのに…」
「…うえだ…?」

奈緒子をタクシーに押し込み、運転手に行き先を告げると、
上田は奈緒子から手を離した。

「消毒してやるから家に来い」
「……」

奈緒子は俯いて、ケーキの箱を抱える手に力を込めた。
理由もわからないが、
目に涙が溜まっている。
何か口に出したら溢れてしまいそうだ。

「…どこか痛いのか」

首を横に振る。

「ケーキが惜しいのか」

頷きかけ、首を振る。
そんな悲しみじゃない。
悲しいより、嬉しい。
この人が、一番近くにいること。

いつも、誰よりも近くにいた。

誰よりも。

「…着いたぞ」

奈緒子は上田に体を支えられ、タクシーを降りた。
部屋の鍵が開けられ、
そのままベッドまで連れられる。

「座れ。足を出すんだ」

奈緒子はベッドの端に座り、
フレアスカートの裾を膝まで上げた。
膝の下を少しすりむいたようだ。
上田の手が足に触れ、
そっと消毒液を吹き掛ける。
冷たさと少しの痛みに、足がぴくんと跳ねた。

「痛かったか?」

奈緒子は首を振った。
上田は無言のまま奈緒子の足にガーゼをとめる。

「…ありがとう、ございます…」

消え入りそうな声。
これが限界。

奈緒子は俯いたまま動かない。
上田はベッドに背を向けて、
自分の傷を消毒した。
今日の奈緒子は様子がおかしい。
消毒液が悪かったのだろうか?
上田は念入りに消毒液の成分表を確かめた。
ふと衣擦れの音に振り返ると、
奈緒子がベッドに突っ伏している。

「上田、そっち向いたまま聞けっ」

言われるがまま、上田は奈緒子の反対側を向いて待った。
声が震えているのは気のせいだろうか?

「…私は、お前と一緒にいたいのか?」

(いやいや、こっちが聞きたい…え?)

上田は驚いて振り返った。

「自分でも変だと思うけどな…!」

(…泣いてる?)

上田は気付かれないように奈緒子に歩み寄った。
震える背中に手を伸ばそうとしたとき、
奈緒子の一言が全身を揺るがせた。

「私、一人にされて悲しかったんだからな」

好きだ。
俺は彼女が好きで、
彼女も俺が好きで…

「…っ」

上田は奈緒子の背中に覆いかぶさった。
どうなってもいい。
触れていたい。

「うっ上田さん?重…」

奈緒子が身を捩ろうとした時、
上田が首筋を指先でなぞった。

「ひゃうっ!」

変な声を上げてしまい、奈緒子は顔を赤くした。
そっと髪を掻き分け、
首の後ろから右耳にかけてゆっくり舐め上げる。
奈緒子は不安と恐怖におびえながら、
心の奥で安らぎを感じていた。

「…はぁあん、ん」

奈緒子の耳元でぴちゃぴちゃと厭らしい音が響く。

俺は彼女を抱く。
今すぐに抱く。

「…えだ、さ…ん!」

上田は背中から両手を回し、奈緒子の胸をぎゅっと掴んだ。
大きいとは言えない、
今まで散々からかわれた奈緒子の胸。
右手は撫でるように、
左手は揉むように動かす。

「…俺は君を好きで、君も俺が好きだ。抱かせてほしい」

率直な気持ち。

「…はんっ、あっ…」

上田は奈緒子の秘部に触れた。
少しずつ指が入っていく。

「ああ、っはぁ…う」

奈緒子は上田の指をすんなりと受け入れた。
熱く、きつく締め付けられ、上田も息を荒くする。

「…痛いか?」
「っ…少し…でも、気持ちいい…」

奈緒子は恍惚の表情で上田を見上げて微笑む。
上田は指を奥まで進め、くちゅくちゅと音をたててかき乱した。

「はっん、そんなっ、するな…音がっ…」

恥ずかしさで感じたのか、また奈緒子の秘部から愛液が滴り落ちる。
上田は指を二本に増やす。
処女であろう奈緒子に自分の巨根。
苦しむのはわかっているが、少しでも苦痛を減らしてやりたい。

「んん…!イタッ…」
「…我慢してくれ、頼む」

指二本でこんなに苦しませて…。
どうしたらいいのだろうか。

空いている左手で胸を撫でてみた。
時折乳首にキス。
少しでも緊張が和らげばと、丹念に指先を這わす。

「…あっ、あ…はぁ」

表情が少し穏やかになった。
奈緒子にはまだ早いかもしれないが、上田の巨根はもう限界が近い。

早く奈緒子の中に入りたい…!

「もう…いいか?」

奈緒子は一瞬戸惑いの表情を見せた。
入れるのはまだ怖いのかもしれない。
上田は少し後悔し目を閉じた。

「あの…私、初めてだから、上手くできないかもしれないけど…」

???
…そうか。

奈緒子は、フェラチオをしてくれと言っているように解釈したらしい。
いや、それもしてほしいといえばしてほしいのだが…。
躊躇していると、奈緒子が起き上がって正座した。

「…下、脱いでくれますか…?」
「そう、だな…」

奈緒子の服はさっさと脱がせたというのに、いざ自分となると
なぜこんなにも気恥ずかしいのだろうか。
上田はベッドを降り、奈緒子に背を向けてベルトに手をかけた。
下だけ脱ぐのも間抜けなので、シャツも脱ぎ去る。
ベルトを外し、ジッパーをゆっくり下ろした。
ズボンとトランクスに手をかけ、そっと後を振り返る。
先程まで着たままだったスカートを脱いだ奈緒子と目が合った。
奈緒子は気まずそうに目を逸らして髪をいじっている。

「…よし…!」

小声で気合いを入れ、ズボンとトランクスを一気に下ろした。

振り返り、奈緒子と目が合わないようにベッドに座る。
奈緒子は驚いているだろう。
こんなに大きくて、それにいつにも増して反り立っている。
怯えているかもしれない。

「い…いいですか?」
「あ…あぁ」

奈緒子が屈みこんだ。
指先が触れた。
長い髪が足を撫でる。
吐息がかかる。
唇が触れる。
そして。

「…おおうっ!うっ…」
「…あむ…んっ…んん」

先の方を銜え込み、舌を這わす。
奈緒子は精一杯口を開け、全部を口に入れようとした。

「!!うげほっ、ごほ…うぇ、はあ…」

奈緒子はベッドに倒れこむ。
涎を拭ってやり、上田は奈緒子を座らせて背中を擦った。

「悪かったな…無理はするな」
「…でも、私も…上田さんのために、してあげたくて…」

奈緒子は涙目で上田を見上げた。

…こんなにも愛されているなんて。

上田は奈緒子の頬に触れ、顔を近付けた。

お互い目を閉じ、そっと、唇が触れる。
上田は唇を離し、奈緒子を見据えた。

「…本当に君が好きだ。今日まで気付かなかったことを申し訳ないと思う…
君がいるだけで、俺は幸せなんだ。愛しているよ」

我ながらなんだかクサイ台詞だ。
奈緒子は俯いている。
引いたのだろうか?

「…だから、あれだ…そうだ。たとえば…フェラが、できなかったとしても!
君の愛で補えばいいじゃないかー!はっははは…」

変なことを言ってしまったと後悔して引きつった笑いを浮かべる。
…なんなんだ、俺は。

「…ふふふっ」

奈緒子は俯いたまま肩を震わせた。

「上田さん、焦りすぎですよ。せっかく感動してたのに…」

奈緒子は目尻に滲んだ涙を拭いて顔を上げた。

「私も、上田さんとずっと一緒にいたい。
フェラも…できるようになるまで、愛で補いますっ」

奈緒子は上田の肩をポンと叩いた。
笑顔で見つめあい、二人はもう一度唇を重ねる。
先程とは違い、長く、深いキス。
上田が奈緒子の口を開かせ、舌をねじ込む。
奈緒子はそれに応えるように懸命に上田の舌に絡み付いた。

口を離すと、二人の唇の間に糸が引く。
奈緒子は上田の唇を舐め、にっこり微笑んだ。

「…入れていいか?」
「…はい」

奈緒子は再び仰向けに寝転ぶ。
上田は特注のコンドームをしっかり装着した。

「…よし。いいか!」
「どんとこい!」

言い放ってみたが、やはり怖くて足が震える。
目をぎゅっと閉じている奈緒子を見て、上田は額に口付けた。

「力を抜くんだ、…奈緒子」
「う…。よし…」

名前を呼ばれ、奈緒子は少し気恥ずかしそうに息を吐いた。
上田は自分のモノを奈緒子にあてがった。
心配になり少し指で触れてみると、十分に濡れている。
もう一度指を二本入れ、かき回した。

「あっ!…あっああ、はぁんっ!気持ち、い…ああん」

指を抜き、大きく息を吸う。

「入るぞ!」

先端をゆっくり、ゆっくり入れていく。

「あぁっ!いたァッ…やあぁっ」

奈緒子は痛みに顔を歪ませ、シーツにしがみつく。
なんとか半分ほどが入った。
まだ半分。
奈緒子の苦痛はまだ終わらない。

「…少し、動くからな」

とりあえず半分だけでも出し入れしてみることにした。
少し腰を引き、ぐっと押し込む。

「っあ!痛い…馬鹿ぁっ」
「馬鹿とはなんだ…おおうっ」

上田は腰を力強く前後させた。
奈緒子が苦しんでいるのはわかっているが、もう何度も限界に近づいている。
これ以上理性を保つのは難しい。

「あっあっ、んやぁっ…!
なんか、変…っ」

奈緒子も最初は痛がっていたが、段々と苦痛の中に快楽を感じ始めていた。
上田のモノは更に深く挿入されていく。

「…っ、奈緒子、少しだけ我慢してくれ…!」

上田は腰を引き、思い切り打ち付けた。

「やぁぁっ!はぁっ、あ…痛ぁ…っ」

奈緒子の秘部から、愛液に交じって紅い液体が流れる。
上田は満足そうに微笑み、奈緒子の頭を撫でた。

「…全部、入った…痛かったか?」
「痛いに決まってんだろ!…まさか、こんなに大きいとは…」

…可愛い奴だ。

上田は奈緒子にキスしようと体を傾けた。
同時に奈緒子の体が跳ね、顔を押し退けられる。

「馬鹿!動くなっ…」

少し動いただけで、奥のほうが刺激されるらしい。

奈緒子はもう痛みを感じなくなっていた。

「奈緒子…好きだ…!」

上田は再び腰を動かし始めた。
愛しいという気持ちをすべてぶつける。

「はんっ、ああ…私も、私も好きっ…!大好きっ!」

奈緒子は上田の首にしがみ付いた。
同時に奈緒子のそこがぎゅっと収縮する。

「…っ出るぞ…!」

上田は奈緒子を抱き締め、一段と強く突き上げた。

「ああっっ!」
「くっ…」

長く抑えられていた欲望が、ようやく放たれる。
奈緒子の震える体を優しく抱き締め、上田は目を閉じた。
とどまることなく射精は続き、終わった頃には奈緒子は力尽きて眠ってしまっていた。

「…っ」

奈緒子の身体から、名残惜しそうに自身を引き抜く。
それは奈緒子の愛液でてらてらと輝きを放っていた。
上田はゴムを処理し、奈緒子の隣に寝転ぶ。

「…ありがとう、奈緒子」

奈緒子の頬に口付け、そっと抱き締めて布団をかぶる。
奈緒子と一つになれた。
上田は喜びと感謝の気持ちでいっぱいのまま、眠りについた。

どれほどの時が経ったのだろう。
上田は電話のベルの音で目を覚ました。

日差しが眩しい。
時計を見ると、11時20分。
随分寝入ってしまったようだ。
ふと、ベルの音に交じってシャワーの音が聞こえた。
奈緒子が入っているのだろう。
奈緒子を抱いたことを思い返しながら、放ってあった服を着た。
まだ電話は鳴り止まない。
大事な用件なのだろうか?
上田は誰にも邪魔されず余韻に浸りたかったのだが、仕方なく受話器をとった。

「あ…もしもし、昨日はお世話になりました。高松です。」

昨日、夕食をご馳走になった女性からだった。

「どうも。…何かあったんですか?」

上田は不機嫌そうに尋ねる。

高松という女性を、上田はあまり良くは思わなかった。
自分で呼んでおきながら調査の邪魔ばかりして、あげくの果てに
「あの現象は私の勘違いでした」で終わっていたのだから。

「…実は、貴方の料理に媚薬を混ぜたんですよ…
お食事の後お部屋に貴方を誘おうと思っていたのに、
いつのまにか帰ってしまわれてて」

上田の分の料理…上田はもちろん、
隣に座っていた奈緒子も上田の皿から勝手にとって食べていた。
まさか、昨夜の行為は媚薬による一時的な性欲の増長によるもの?

奈緒子を愛しいと思ったのも気の迷いだったのだろうか。
そして、奈緒子が自分を好きと言ってくれたことも。

「今夜、会えませんか?あ…怒ってます?
私、先生の本を読んで…憧れてたんです、それでつい…」

受話器からの声も全く耳に入らない。
呆然としていると、背後から元気な声が飛び込んできた。

「上田さんっ、おはよーございます!お風呂借りちゃいましたよ。
ほら、汗かいちゃったしな!
何か冷たい飲み物とかないのか?」

彼女なりの照れ隠しだろうか。
奈緒子は無駄にオーバーアクションでまくしたてて冷蔵庫の戸をあけた。
上田は無言で電話を切り、奈緒子を見つめた。

薬のことは言うべきか、言わざるべきか…。

「あ、烏龍茶発見!いただきまーす。
…上田さんも飲みます?」
「…あぁ」

奈緒子は烏龍茶の缶を二本両手にとり、右肩で冷蔵庫の戸を閉めた。
笑顔で駆け寄り、右手を差し出して上田に缶を手渡す。

「…はいっ!」

上田は缶を受け取り、ソファに腰掛けた。
奈緒子も続いて隣に座り、上田の肩にそっともたれかかる。
奈緒子は照れ臭そうに足をばたばたさせ、嬉しそうに缶を空けた。

「…奈緒子、昨日のことなんだが…」
「…昨日と今日で態度が違うとかいうんですか?」

お茶を一口飲み、怪訝な顔で奈緒子が見上げる。

「いや、その…」

上田がどきまぎしていると、奈緒子は缶を見つめてぼそぼそ話し始めた。

「昨日は、なんか…恥ずかしくて。
上田さんに対して弱音吐いちゃったから…。
美味しいもの食べたから、気が緩んでたのかな。へへ」

上田は何も言えずに、奈緒子の横顔を見つめていた。
奈緒子はまた一口お茶を飲み、笑顔で顔を上げる。

「でも、おかげで上田さんに好きって言えました。
もう一生言えないかと思ってた」

奈緒子は缶をテーブルに置き、上田の腕にぎゅっと抱きついた。

…そうだ。気の迷いなどではない。

二人にとって媚薬は、一歩踏み出すための触発剤にすぎなかったのだ。
この愛は、紛れもない真実。
上田は確かめるように奈緒子を抱き返す。

「…愛してる」

「私も、ずっとずっと愛してます」

何度もキスを交わし、暖かい光に包まれるベッドに二人は再び体を預けた。
いつまでも、愛を確かめ合っていた。






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