エピソード1 母之泉
津村俊介×大森美和子


「……本当に、ビッグマザーが、こうしろと?」
「…あぁ、壁に手をついて、尻を私の方に向けなさい」

歯を食いしばり、美和子は津村の言うとおりにする。
人目につかないこの風呂場前の通路へ、突然連れ込まれたのが始まりだった。

ズルリと強引にズボンが引き下ろされ、目を瞑る。

「…何だ、もう濡れてるのか」

津村の馬鹿にするような言い方に、美和子は顔が熱くなる。
何かが、そこに当たったと思うのもつかの間、後ろからの突然の挿入に体を仰け反らせる。

「……っっっ!!あぁっ!」

美和子の耳元で津村がその淫靡を讃え、美和子は首を横に振り否定する。
ゆっくりと、しかし確実に、津村は腰を動かし始めた。

「んっ…んあっ…」

突かれる度に、美和子の口は淫猥に開く。

「お前の、息子は…っ!…お前が、犯した、罪のせいで、死んだ…っ」

美和子の目頭が、秘部よりも熱を帯びる。

「お前の、ここにっ…!罪が溜まってた…ってことだ」

津村が一際律動を速める。

「あっ…あぁっ…はぁんっ!!」

何かが頬を伝うのを感じながら、美和子は自ら腰を動かした。
グチュグチュという水音が耳をつく。

「俺が…ビッグ…くっ…マザーに、分けて頂いた、力で…流してやるよっ!」
「あっ…はあぁっ!!…だ…めっ…んんんっ!!」

いっそう律動を強め、自分に翻弄される美和子を満足げに津村は見下ろした。

「あっ、あっ…もぉ…やっ、変に、なる…あぁっ!」
「っ…久々、じゃねぇのか?…これ、突っ込まれんのも」
「んぁっ…はいっ、あっあっあっ」

短く喘ぎながら、美和子は頷いた。
津村が、手を回し、美和子の秘部の突起を擦りあげた。

「あぁあっ!!」

一際大きな打ち付け音が響き、美和子の爪が、木で出来た壁を抉った。

美和子は力無く、その場へ崩れ落ちた。
津村が去る足音を、耳の奥の方で微かに聞く。

太股を伝う熱い何かを、美和子は朦朧とした意識で見つめた。

「……こう、ちゃん……ママの、罪は……これで、流れたの?」
美和子は視界がぼやける理由を、必死に考えまいとした。






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