黒坂美幸×黒坂洋子
![]() 決行は、明日。 姉妹は作戦の、そして決意の、最後の確認をしていた。 「んっ…あっ!…お姉ちゃっ…はぁんっ!!」 暗い室内で、同じ顔、同じ体の二人が、互いの体を絡め合う。 互いの、一番敏感な所を。 「ふっ、あっ…洋、子…んっ、ここ…気持ちいいでしょ?あぁっ!」 端から見たら異様とも取れるその光景。 だが姉妹にとってはごく当たり前の行為だった。 幼い頃から、喜びも悲しみも共有してきた。処女を捧げたのだって、お互いが相手だった。 姉妹ということを隠して生きてきた二人にとって、セックスは相手との絆を確認する一番の方法だった。 「あっ、あっ…お姉ちゃ…ぁあんっ!…んあっ!」 重なった秘部からクチュクチュと卑猥な水音が響く。 「んあっ!…あっ、そう…よ…んんっ、そこ、もっと…あぁっ」 姉の指導通りに、妹は腰を動かす。 女同士のセックスは、ただでさえお互いの敏感な箇所を理解しやすい。 まして彼女たちの体は、性感帯さえまったく同じなのだからなおさらだった。 絡み合う姉妹の足を、二人分の愛液が伝う。 「きゃうっ…あ、だめぇ…もっ…!!」 「イき、そうなんでしょ?…ふふっ…私も、よっ」 艶容な笑みを浮かべ、快感に翻弄される妹を見つめる姉。 「あぁっ…お姉…ちゃっ…イくっ…イっちゃ…はぁんっ」 必死に腰を揺らす妹。 姉はお互いの最も敏感な突起が擦り合うように、激しく同調した。 「ああぁっ!!…イくわ…洋、子っ…あ、んんっ!!」 まったく同じ絶叫が木霊した。 姉妹は、達する時もいつも一緒だった。 体を離すと、銀色の糸がお互いの秘部を繋いでいた。 紅潮した表情で、荒い息の合間に、妹は姉に尋ねた。 「はぁ、はぁ、……お姉ちゃん、明日、上手くいくよね?」 妹同様、快感の冷め切っていない表情で姉も妹を見た。 「当たり前よ、警察騙すのくらい訳ないわ」 いつものように自分に微笑み掛ける姉。 洋子には分からなかった。 どうして、こんなに不安なのだろう。 こんなにも、自分は姉を愛しているのに。 こんなにも、深く自分たちは繋がっているのに。 「……お姉ちゃん」 裸の姉が、鏡をみるかのように妹を見る。 「ん?」 「…信じて、いいんだよね?」 妹の真剣な表情に、少し驚いたように姉は首を傾げた。 「もちろん。私も、洋子のこと信じてるわ」 姉の優しい微笑を見て、妹は静かに目を閉じた。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |