鷹藤俊一×鳴海遼子
「ねぇ、鷹藤君、せっかくだから温泉に寄っていかない?」 取材でとある温泉地を訪れた遼子と鷹藤。 あまり観光客もいない、鄙びた温泉街だった。 取材も無事に終え、遼子と鷹藤はとある温泉宿に入った。 「見て見て!露天風呂がついてる!」 「へえ、部屋付露天風呂なんて豪勢じゃん」 座敷の奥の障子を開けると、小さな露天風呂があった。 湯煙に誘われるように一歩踏み出すと、ざぁっと波の寄せる音が押し寄せてきた。 「波の音が聞こえる。きっと明るければ海が見えたんだね。」 取材を終えてからチェックインしたので、あたりは既にとっぷりと日も暮れてしまっている。 真っ黒に塗り潰された空間から、波の音だけがやけに大きく響いてくる。 「な、一緒に風呂に入ろうぜ?」 鷹藤が遼子を誘う。 ちょっと前までは「絶対に嫌!」とか言っていた遼子だが、何度も肌を重ねるうちに 慣れたのか、最近は拒まないようになった。 恥ずかしがる遼子をその気にさせるのも嫌いじゃないが、どうせなら二人で楽しみたい。 「あったかくってきもちいい〜〜〜!」 遼子が無邪気な声をあげる。 「お疲れさま、鷹藤くん。おかげでいい記事書けそう。」 「ま、お疲れ様はお互い様だけどな」 「…静かだね」 「ああ」 波の音以外は、2人の声しかない。 鷹藤は遼子の腕を取って引き寄せると、横抱きに抱え込み、濡れた手で遼子の髪を撫でる。 頭を鷹藤の胸に預け、遼子は気持ちよさそうに目を閉じる。 ほんのりと上気した頬に唇を押し当てて、否定の反応がないのを確認してから、唇を啄ばんだ。 「ふ…うぅん…」 甘い唾液を貪るように、遼子の口内を蹂躙する。 擦り合わせるたびに遼子の喉の奥から漏れる声が、切なく鷹藤を煽る。 うなじを滑って肩甲骨の辺りに指を彷徨わすと、遼子の背筋が反り返る。 お湯が跳ねる音がして、遼子の胸の敏感な部分に鷹藤の手が触れると、 柔らかな膨らみをこね始める。 「あっ…あんっ…」 桜色の先端にそっと吸い付き、次第に硬くなってきた頂点を柔らかく刺激すると、 遼子は色づいた肢体をくねらせた。 湯の表面が不規則に揺れる。 反対側の突起も指で摘んで優しくすり潰すと、鷹藤の肩に顔をすり付けながら悶え始めた。 「やっ、あぁんっ!!」 「今度はこっち」 鷹藤の指が、遼子の亀裂にのびる。 「やっ…」 「先にイかせてやるから」 「あ…んっ」 遼子の身体を、鷹藤が抱え上げて縁石に座らせる。両足の間に鷹藤の頭を挟む格好になって、 遼子は恥ずかしくて反射的に足を閉じようとしたが、簡単に抑えられてしまった。 鷹藤の指が充血した遼子の花芽の上で円を描くと、遼子は刺激に堪えきれずに鷹藤の腕にしがみつく。 お湯の音か遼子から発せられる音かわからない水音が響く。 既にどろどろに蕩けた部分に、鷹藤の中指が沈む。 「ひっ!ひゃうっ!」 鷹藤はゆるやかに内壁を撫で始める。 「いい…気持ちいいの…あっ、おかしくなっちゃう…」 「こんな風呂の中でもイクなんて、ホントにやらしいな」 内股に唇を寄せてきつく吸い上げ、鷹藤はいくつも遼子の肌に赤い花を咲かせていく。 「イきそうなんだろ?イくってちゃんと言えよ」 「…イ…あっ…イッちゃう…あん…あああっ!」 ぐりぐりと敏感な部分を強く引っかかれ、遼子は目の前に花火が散り、鷹藤の髪を掴んで絶叫し果てた。 「あたし、気絶してた?」 「ほんの少しな」 ぐったりと力のない身体を湯の中で抱きしめていた鷹藤に、遼子が問う。 「でも、これで満足ってわけじゃないだろ?」 「え…?」 鷹藤は遼子を縁石にしがみつかせて、その両手に指を絡め、後ろからゆっくりと貫く。 「あっ!…はぁ…ん」 奥まで沈めて、鷹藤は一旦動きを止めた。 「気持ちいいぜ、すぐにでもイッちまいそうだ。」 鷹藤の荒い吐息が、遼子の耳朶を熱くなぶる。 そして再開された激しい動きに体を揺らされ、何とか倒れないように遼子は自身の体を支えるが、 指では届かなかった部分への刺激に遼子の身体の力が抜けていく。 「あっ!あんっ!いやっ!いやぁっ!」 「そんなにキツク吸い付くなよ…もたねぇ…」 鷹藤はそう言うと、一旦楔を引き抜く。 その刺激に遼子は声をあげる間もなく、今度は体を反転させられる。 ゆっくりと腰を下ろされて再び鷹藤自身がお湯と共に中に入ってくる。 遼子は目を閉じて受けとめ、そして一番深いところまで入ったところで長く息を吐いた。 満足感に目を開けて、遼子は目の前の鷹藤と視線を絡ませる。 「鷹藤君」 「ん?」 「あったかくて気持ちいい…」 「温泉が?それともオレが?」 「ん…どっちも…かな?」 遼子は小さく笑いながら鷹藤の首に手を回して抱きしめると、ゆっくりと甘い動きが再開された。 SS一覧に戻る メインページに戻る |