ハロウィン
シチュエーション


ハロウィンだか何だかで、魔女っぽい格好した近所の幼女らがいきなりやってきた。

「トリック オア トリート!」

まったく面倒くさいイベントだ、ここは日本だぞ。
うんざり顔の俺に対して幼女たちはじつに楽しそうにキャッキャいってる。

「トリック オア トリート!」

わかったわかった、ていうかお前らそれ意味わかって言ってんのかと。
俺が問うと幼女らは何やらヒソヒソ相談しはじめた。

「えっと……なんだっけ」
「なんだっけ」
「わかった、お菓子をくれたらいたずらしてもいいよ!」

俺はそう聞いた瞬間全速で部屋にとってかえして、散らばってるコンビニ袋を片っ端から振った。
いつか買ったタケノコの里が見つかったことを神に感謝した。

「こっこれ!これやる!これやるからいたっ、いたず……!」

わずか5歩のダッシュで激しく息切れする俺。
幼女の背後でこども会のオッサンが苦笑していた。






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