淫夢
シチュエーション


夜。
闇が深まり、住宅街から人の賑わいが消えてしまう。
勿論、ボクだってこんな時間になれば大人しく眠っている。
ボクの友達の中にはゲームやテレビ、長電話をしている人もいるみたいだけれどね。
でも、最近、おかしいんだ。
おかしい、って言うのは夜、眠っている時、エッチな夢を見てしまう事で…。
夢の中に出てくるお姉さんはとってもエッチでボクの身体を触ってきたり、口付けをしてきたり、舌を這わせてきたりする。
その暖かい感触はとても現実的で…そんな夢を見て、目覚めた後はパンツがかぴかぴになっていた。
ボクの身体、おかしくなっちゃったのかな…。
その事が最近、ボクの悩みです。
そして、ボクは今夜もそんなエッチな夢を見ていて…。


ふと、ボクは目を開ける。どうやら目を覚ましてしまったらしい。

ギシ…

ベッドが軋む音。
あれ、おかしいな。
目を覚ましたと思ったのに、目の前には綺麗なお姉さんがいて…。
青い髪に綺麗な赤の瞳。見つめられるだけでボクの頭の中はぼんやりとしてきて何も考えられなくなる。
肉感的な身体つきに露出度の高い、所々にファーの付いた衣装を纏っていた。
何よりも信じられないのは頭の上に山羊の角、そして背中には黒い翼生やしている事だった。

…ボク、まだ夢を見ているのかな?

お姉さんはベッドの上に乗り、四つん這いになってボクへと顔を近づけてくる。
そして…、

「うむっ!?」

突然、お姉さんがボクの唇を奪ってきた。
舌が入り込んできて、ボクの口の中をまさぐってくる。
暖かい舌の感触…あぁ、これって…夢の中より気持ち良い…。

「んぅ…うぅ…ふぅ……んっ!」

ボクの口の中を蹂躙しながら、お姉さんの身体がボクのぴったりと吸い付いてくる。
服越しでも分かる、ふくよかな乳房の感触。下に擦り付けてきて、おかしくなっちゃうよ…。

「ん…ふふふ…強い淫夢を見ていると思ったら、こんな可愛らしい子だったなんて…」

お姉さんの艶っぽい声がボクの耳朶を擽る。

「とっても美味しそう…ん、あぁ〜〜ん」

そして、ボクの耳の中に舌を挿し込んできて…ひゃ、ひゃああぁぁぁぁぁっっ!

「い、ひぁぁぁ……っ!や、耳の中…奥、入り込んで…んぅぅぅっっ!」

ぬるぬる舌が入ってくる!ボクの耳朶を這う舌の音で一杯になって…あ、あぁ…ボク、おかしくなって……!
それに何でこんなにも甘い匂いがするんだろう。
かいでいると頭の中がぼんやりしてきて…お、おちんちんが…ぱんぱんに腫れ上がっちゃう…!

「あぁ、もうエッチな所がこんなになっちゃって…でも、まだダ〜メ。もっと君の事、味わいたいから…良い子だから我慢してね…?」

お姉さんの甘い声が響いて、ボクの頭の中をグチャグチャにしていく。
優しくボクの頭を撫でてくれるけれど…おかしい。
こんなのは初めてだから上手く言えないけれど、お姉さんの目を見ていると、そう感じるんだ。
この人は優しくなんて全然無くって、獲物を狩る狩猟者の目で…何故だろう。こんなに気持ち良いのに…怖い!
その間もお姉さんの舌はボクの首筋を満遍なく舐めていき、パジャマのボタンを外していく。
ボクの上下に隆起する胸にも舌を這わせてくる。ボクの乳首をチロチロと転がして…んぅ…や、何、この気持ち!?

「あぁ…ひああぁぁぁっっっ」

ボクは余りの気持ちよさにあられもない声をあげる。
お姉さんは満足そうに口元を笑みで歪めて、一度、舌を離す。

「…ん…君の乳首、可愛いピンク。…こんな事されるの、初めてなんだね…?…可愛いなぁ、くすくす」

暫く乳首を弄んだ後、舌はゆっくりと下りていく。自然とお姉さんの身体も動くから乳房の感触が…あぁ、乳首の感触が素肌に伝わってくる。

「も、もう駄目…もっと…もっと気持ち良くして…はぁ……は、ぁ……っ」

下半身がぱんぱんに膨れ上がって痛い。何かを解き放ちたくて悲鳴をあげてるよぉ…。
苦しさに素直に声をあげる。
その声、身体の反応を楽しんでいるのかお姉さんの顔がニヤける。

「良い子だね…良い子にはご褒美をあげる。…ほら、腰をあげて…?」

お姉さんの言葉に誘われるがままにボクは腰を浮かせる。
そうすると、お姉さんがズボンの端を、はむっ、と咥えて引っ張り下ろしていく。
ボクの下着が露になると、その下着越しにボクのおちんちんに口付けを落としてくる。
あぁ…く、口付けだけじゃなくって、舌まで這わせてくる。
その感触を素肌で味わいたくって、ボクはがむしゃらに下着を脱ごうと手を動かすけれども、その手はお姉さんの手に抑え込まれた。

「ほら…勝手に動かしちゃ駄目。…んん〜〜、良い匂い。清童の匂いがするわ…。んふふ…じっくり、味わって食べてあげるからね…?」

食べる…お姉さんがおかしな言葉を口にした。
けれども、そんな事を気にしていられなかった。
これが夢でも良い。夢じゃ無くっても良い。気持ち良くなりたかった。この熱の衝動を抑え込まないとおかしくなりそうだった。

「…は、はやく…ひゃやく…もっと気持ち良くして…ひっ……んぅぅぅっ!」

あ、ああああぁぁぁっっっ!?
下着越しにボクのおちんちんを優しく噛まれた!?…あ、あぁ…気持ち良い、気持ち良いよぉ…!
お姉さんはボクのおちんちんをまるで玩具の様に弄んでくる。
噛み付いてきたり、舌を這わせたり、匂いをかいだり。
時折、悪戯をする様に下着の隙間から舌を這わせて、おちんちんを舐めたりもしてきた。

「可愛らしい反応。うふふ、大丈夫。私も満足したし…それじゃ、まずは出しちゃおうか?一番搾り、なんてね」

お姉さんがおかしそうに身体を揺らして笑う。
あぁ、ようやく気持ち良くなれる。ボクは待望していた事に待ちきれず腰を浮かした。
お姉さんはボクの期待に応える様に下着に手をかけ、脱がしてくれる。
下着から解放されたおちんちんを見て、目を細めた。

「ほら、先端からエッチな液が出てるよ…どうしたのかな、お漏らしかな?」

からかう様に語りかけながら、竿を包み込み上下に扱き始める。
あ、あぁ…気持ち良いけれど、恥ずかしい。ボク、おもらししてるんだ…っ!

「う、あぁ…言わないで…言わないでくださ…ひゃあぁぁっ!」

先端からはとめどもなく透明な液が滲み出してきてる。お、おしっこしている感触じゃないのに…。
優しく上下に扱きながら、時折、爪を立てたりしてくる。

「可愛い声出してる、まるで女の子みたいだね。…それじゃ、もっと気持ち良くしてあげる。…んぅ」

もっと気持ち良い事…?
不思議そうにお姉さんを見つめていると、お姉さんの唇から唾液が滴り落ちてきて…ボクのおちんちんを包み込んで…あ、あぁ…ぬるぬるする!

「滑りがもっと良くなっちゃった…気持ち良いでしょ?」

くすくす、と笑みを零しながらボクのおちんちんを上から下に…ぬるぬるって!あ、あぁ…おちんちんがひくひくしちゃう…おかしくなっちゃう!

「や、あぁ…気持ち良い…気持ち良いよ…ひゃあぁぁっっ!」
「もう…さっきから、それしか言わないんだから、くすくす…。まぁ、初めてなんだろうし仕方無いか。これは我慢出来ないと思うから…遠慮せずにイッちゃって良いよ。…それじゃ、いくね…?」

お姉さんの唇が、ボクの先端へと近づいてきて…ボクのを口に咥え込んでくる。
カリ首の部分まで咥え込んできたら、口の中で乱暴に舌を動かしてきて…擦り付けてきて…あ、あぁ、これは凄い!おちんちんの外だけじゃ中まで蹂躙されて…!本当に凄いよぉっ!
おかしくなっちゃう。身体の全ての感覚がおちんちんに集まってきて…おちんちんから出てくる!

「…あ、あぁ…駄目…ひ、あぁぁ…出てくる…出ちゃう…ああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!」

身体の中から漏れ出していく感覚。強烈な快楽がボクの脳に灼きつく。
お姉さんはボクのおちんちんから漏れ出たのを、あます事無く嚥下していき…出るのが終わった後、大事そうにボクのおちんちんを名残惜しそうに舌でペロペロと舐め始めた。

「ん〜〜…ザーメン、美味しい…あぁ、良い。良いなぁ。久しぶりに良質の精気を味わえたわ。…さて…それじゃ今度は下のお口で頂こうかな?」

そう言うとお姉さんは身体を起こしてきて、自分の下着に指を引っ掛けて引っ張り、おしっこをする部分をボクに見せてくる。
そこにはボクみたいなおちんちんは無くって、毛で覆われいて、蜜の様な液が滴り落ちてくる。

「ほら…私の中、こんなのになってるんだよ…?」

下着を引っ掛けていた指が蠢き、お姉さんの中へと入りこんでくる。

ぐちゅくちゅ。

響いてくる卑猥な水の音。
あぁ、ボク、あそこに食べられちゃうんだな…あの中はどんなに気持ち良いんだろう。
お姉さんはボクの腰の上に跨り直すと、ゆっくりと腰を下ろしていく。

「初めてで最後のエッチになっちゃうんだろうけれど…思いっきり気持ち良くしてあげるから。たくさん楽しんでね?」
「…へ?…初めてで…最後…?」
「…うん。だって君は私に食べられて死んじゃうんだから」

そんな、恐ろしい言葉を口にしながらも、お姉さんは満面の笑みを浮かべていた。

「あぁ。君みたいな子は知らないよね。私はサキュバスって言って…男の人の精気を吸い尽くして殺しちゃうんだよ?」

さらり、と当然の様な事の様に口にする。

「…お姉さんは…サキュバス…?」
「そう…サキュバス。人間じゃないんだよ」

その言葉を耳にして、恐怖を覚える。身体を襲っていた熱も少しだけれど去っていたのもあった。
このままじゃ殺されちゃう?信じられないけれど、ボクの中の本能がそうだと告げていた。

「…ひっ…!」

先端にお姉さんのぬめった肉の感触が伝わってくる。このままじゃ食べられちゃう。
し、死ぬのはヤだっ!
ボクはお姉さんを突き放そうと抑え込まれていた手を振り解いて、お姉さんを突き飛ばした!

「きゃっ」

お姉さんが驚いた様に声をあげ、後ろへと倒れこむ。
チャ、チャンスだ。ボクは慌てて立ち上がると、ベッドの上から逃げようとする。
けれども、中途半端に下ろされたズボンが邪魔して上手く動けない。
あ、あぁ…ズボンがおちんちんの先端にこすれて…ひぃ…!

「…女の子に酷い事しちゃ駄目だ、って言われた事無いのかな?」

背後から聞こえてくるのはお姉さんの怒気を孕んだ声。
こ、怖い…。に、逃げないと…逃げないと…!
ズボンをあげる事を忘れて、必死になってボクはドアの方へと逃げていく。
後、少し…後、もう少しでドアだ。いや、それよりも大声で叫べば、お父さん達が起きてきて助かるかもしれない。

「誰か…た、助け……っ!」

だ、駄目だ…気持ちよさがまだ抜け切ってなくって声が上手く出ないよ。
あぁ。そんな事をしている間にもお姉さんに身体を捕まれて…、

「大声を出しても無駄よ。結界を張っているから誰にも届かないわ。逃がすと思った?」

にこやかな声が投げかけられたんだ。
それとは反対に手には強い力が込められていて、女の人とは思えない力でボクの身体は無理矢理ベッドへと引きずり戻される。

「う、うわぁぁぁっっっっ!」

無理矢理、ベッドに押し倒されて跨られてしまう。
必死になってもがくけれども、今度はびくともしない。

「まったく…私が本気を出せば人間がかなう筈無いでしょう?…優しく、心地よく逝かせてあげようと思ったけれど、気が変わったわ」

あぁ…お姉さんの声は朗らかだけれど、目が怒っている。
ボクはどうなっちゃうんだろう。…怖くて、顔が恐怖に歪む。

「気持ちよさも度が過ぎれば地獄だって事、教えてあげる」

にやり、お姉さんは口端を吊り上げると、勢い良くボクのおちんちんをおしっこをする所で無理矢理入れてきた。

「あ、あああぁぁぁぁぁぁっっっ……ぅぅぅ!!」

お姉さんの中、とっても熱い…その熱でボクが溶けていきそうで、その肉の柔らかさでボクを締め付けてくる。
あぁ…なんて気持ち良いんだろう。駄目だ、また力が出なくなってきた…。
逃げる事さえ忘れてしまう。

「んふ…それじゃ動くから…たっぷり味わいなさい。死ぬまで狂う事も無いから、ね?」

そして、お姉さんの腰がボクの上でグラインドして…初めてお姉さんの言葉の意味を悟った。

「ひ、ぎ…いやああぁぁぁぁっっっっ!!??」

お姉さんが動き始めて感じる肉の感触が!中がざらついていて、襞みたいなのがボクを扱き、擦りあげていく!
思考が灼きつき壊れていき、精神が削られ、ボクが壊れていく。

「う、あぁぁ…や、やめ…やだ…まだ、死にたく…な、うあぁぁぁっっっ」
「だーめ。ほら、出して…私の中に出して…ザーメンたくっさん。たくっさん出して、ほら!全部搾り出してあげるから!!」
「ひ、ぃ…あぁ…また出る出ちゃう……!」

あがる悲鳴。あがる嬌声。
あぁ…お姉さんの宴は始まったばかりだ。宴のメインディッシュはボクで…食べられていく。
ボクのおちんちんから零れていくのはザーメンだけじゃない。
ザーメンと一緒にボクの精気が、生命が零れ落ちていく。全てお姉さんに吸われてしまう。

「ほら、まだ駄目。休ませてなんてあげないわ…よがり声をあげなさい。人形みたいにね」

お姉さんはボクにとって捕食者。お姉さんにとってボクは玩具にも等しいもので。
嬌声をあげるお姉さんの目は冷たい。対照的に身体は熱い。
あぁ…駄目だ…イッたばかりなのに、敏感になったおちんちんが耐え切れず、また…また出しちゃう。

「う、ひ、あぁぁぁっっっ!」

夜にボクの悲鳴がこだました。

どれだけの時間が経過したんだろう。
朝はまだ来ない。
ボクの身体の中から生命と言う生命がお姉さんの中へと流れ出していった。
もう指一本さえも動かせない。
声も出し切ってしまってかすれ声さえ出せないでいた。
身体は…どうなっているんだろう。見たくないし、見ようとも思わない。
今はただ、より瑞々しい肌となってボクの上で狂い、踊るお姉さんの姿を見ていたかった。
強い快楽を受け続けた身体はもうボロボロで、それでも送り続けられる限界を迎えつつあった。

「…あら?…もう終わりかしら?…でも、随分ともった方ね…ん…」

上下にゆれるお姉さんの身体。ふるり、とその身体が震えた。

「…あ…ぅ、あ……死にたく…な…ぃ……」
「そんな事言ってももう手遅れよ?放って置いても死んじゃうだけだし。…それに私、生命が燃え尽きる瞬間にイクのが一番好きなの、ごめんなさいね?」

お姉さんはそう言葉にすると、無邪気な笑みを浮かべた。
…あぁ、助からないんだ。

「や、だ…死にたく……」
「もうそろそろ私もイキそうだから…もう少しだけもってね」

ボクの都合などお構いなしにチュ、と口付けをしてきて最後とばかりに激しく腰を動かしてくる。
おちんちんはお姉さんの中でずっともみくちゃにされ続けているのに、これだけは今も元気だった。
あぁ、また快楽が送り込まれる。
その強い快楽を逃す事はもう出来ずに、最後のボク自身がおちんちんの一箇所へと集まっていく。

「んっ…そう…良いわ…イキそう、イク…あはっ、気持ち良い……っ!」

彼女の喘ぎ声が部屋に響き渡る。

「残念ね。惨めね…うふふ。恋も知らないで死んじゃうんだから。…それじゃ、ばいばい?」

お姉さんの邪悪で清らかな声が響き渡り、膣がより一層強まった。
そして、ボクはお姉さんの中へと流れ込んでいき、一つになって…溶かされ、消えていく。

「…ご馳走様」

最後に、妖艶な笑みを浮かべたお姉さんの言葉が響いた。


翌日、ある家屋にパトカーが集まっている。
鳴り響くサイレンの音。何事かあったのかと近隣の住人が集まってきていた。
その家から一人の老練の刑事が出てきた。
その顔には明らかに疲れの表情が浮かんでいる。
この家屋で、ある事件が起きた。
それは密室で少年の死体が発見された事だ。
だが、それは奇怪な事に少年はパジャマがはだけており、下半身を露にして、干からびて死んでいたのだ。
犯人と思しきものの体液、痕跡などは全く無い。
残っていた物と言えば、ただ部屋の中を漂う性臭と、僅かに鼻につく甘い香りのみ。

刑事は溜息を一つつく。
おそらくはこの事件は迷宮入りとなるだろう。
時折起こる人間の仕業とは思えぬ怪事件。
捜査は進まず、行き詰る。何の解決策さえ見つからぬ。まだ若い身空の少年に報いる事が出来ないのが、まだこんな歳になっても刑事にやり切れなさを感じさせた。
そして、刑事はまた溜息を一つつくのであった。






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