物凄い美少女
シチュエーション


淫魔とかサキュバスとか言えば、俺のような健全な男子にはもう、ある意味で憧れの存在だろう。もちろん、性的な意味で。
なんかもう、フェロモンムンムンなお姉さんが、夜半、ベッドに忍び込んできて。

『うふっ、あなたのその精液……搾り取ってあげるぅ……』

なんて言われた日にゃあ、もう、死んでもいいから、俺の童貞でも魂でも何でも食ってくれって感じ。いや、マジで。
ベッドで横になりながら、そんな綺麗なおねーさんにアレやコレやされちゃったりしてる妄想で俺が身悶えしていると、

カラカラカラ――。

窓が開く音がして、俺は全身が凍りつくような思いをした。
何しろ、ここは自室。俺の自室は二階にあるのだ。わざわざこんな所から入るなんて、煙突が見つからないサンタくらいのものじゃないだろうか。

――いや、そんな事はどうでもいいんだ。うん。

「誰だぁぁぁぁぁ!」

布団を跳ね飛ばし、出きる限りの恐ろしい剣幕で、小声で叫ぶ。なんてったって、大声で叫んだら近所迷惑だからな!
だが、

「え、あ、うそ、起きてるなんて……」

窓から侵入しようとしていたのは、唐草模様の風呂敷背負った男ではなく、高校生位の見た目の……物凄い美少女だった。

「見られちゃった……きゅう」

が、俺の様子に驚いたようで、失神した彼女は力なく後ろへと倒れてゆく。

「お、おい。死ぬって!」

なんとかギリギリで、彼女の手を掴む事に成功した。肩を次いで持ち上げると、柔らかな胸が押し付けられてくる。全身も華奢で、思わず抱きしめてしまいたくなる。
が、俺も男の子。ここで我慢せねば、一生消えないレッテルを貼られてしまうだろう。主に犯罪関係で。でも不可抗力な部分は、仕方ないよね!

「せ……き……しぼ……」

何事か呟いているが、まぁ、寝言みたいなもんだろう。
軽くスルーして、ベッドに彼女を俺は寝かせた。

「……さて、どうしたもんだろう?」

とりあえず、横になっている彼女を見る。服装は……なんというか、キワドイ。
ビリビリに切り裂かれたような、黒の全身タイツのような着衣。その上から、白いパーカーを羽織っている。なんというか、素っ裸よりエロい気がする。
容姿もスゴイ。学園のマドンナ〜とか普段から持て囃されてるような奴らと比べたら、月とスッポン。ツインテールの紅の髪色は、染めてるのとは違う違和感のない色合い。
大柄ではないが、胸はその衣服の下から主張する程のサイズ。大きすぎる訳でもなく、なんというか、俺の理想そのものである。
肌も白く、可愛らしい顔立ちは、どこかのモデルと言っても通ってしまうだろう。
――って、俺は何を冷静に分析してるんだっ!

「あのー、もしもーし」

相変わらず失神……いや、なんか熟睡している彼女に声をかける。だが、

「うるすぁーい!」

顔面にパンチ一発をお見舞いされて、屈み込んで俺は呻いていた。鼻血こそ出ていないが、痛い。
――えーと、どう考えても怪しい人ですよね?放り出しても、怒られませんよね?
ある種の覚悟を固めて、俺は静かに寝息を立てている彼女の近寄った。無防備なその美貌が目の前にあり、健全な男子である俺は思わず生唾を飲んでしまう。

「あー、イカンイカン!こんな妖しい人とは関わらないに限るの!」

その、欲望じみた感情を振り切り、俺は彼女を抱き上げた。そこで、違和感。
――軽すぎ、じゃないか?
どう考えても、四十キロ以上はあるはずなのに、なんか風船でも抱いているような感覚。人間とは思えない。その不可解な気分に俺が首をひねっていると、

「あ……れ?こ、ここは……?」

少女が、目を覚ました。俺に抱きかかえられたまま。彼女は自分の状況を順番に把握し、とりあえず笑顔で敵意が無い事を示した俺に視線が映ると、

「な、な、な、なぁーー!」

ゴス、といい音を立てて俺の顔面に拳がめり込んでいた。完全なクリーンヒット。
――ああ、なんなんだこれは……。
ブラックアウトする世界の中で、俺はこの訳の解らない状況に毒を吐いていた。

目が覚めると俺は、ベッドの四隅に全身を縛られていた。
……って、何で縛られてるんじゃい!

「あ、目が覚めた?」

声のする方に顔を向けてみれば、やや吊り眼の、先ほどの少女が居た。ご丁寧にスナック菓子を貪りながら、フローリングに寝転がっている。くつろすぎだろ、オイ。

「えー、この状況について説明してもらいたい。三行くらいで」
「私はサキュバス。
キミから精気を絞ろうと思ったら、気付かれた。
だから、ちょっとお仕置きしようと思って縛った」
「簡潔にありがとう。――って、サキュバスだぁ!?」

サキュバスといえば、なんかセクシーなボンテージ系の衣装を纏って、翼と尻尾を生やした妖艶なお姉さんである。というか、俺の中での定義がそれだった。
なのに――。

「……何よ、そんなジロジロ見て。このお菓子は分けてあげないわよ?」
「いや、要らない。っていうか、元から俺の奴だ」

このふてぶてしい少女は、確かに可愛らしい美少女だけれど、俺のイメージとはかけ離れている。っていうか、これがサキュバスなんて認める理由が無い。
少女はその俺の視線の意味に気づいたようで、ふふん、と笑った。

「ああ、疑ってるって事?それじゃ、証拠を見せてあげるわよ――」

そう彼女が言った瞬間、パーカーを突き破って一対の黒翼が背中から現れた。それは、俺が思い描いていたサキュバス、というか悪魔の象徴的なもので――。

「あ〜っ、また服破っちゃった!全く、アンタが疑い深いからよ!?」
「えええ!?」

その人外との出会いの感慨に浸る暇もなく、このドジ少女の逆ギレが、俺にぶつけられたのであった。

で、数分後。ようやく少女も落ち着いたようである。

「――そろそろ、この縛ってるのを解いてほしいんだけど」

相変わらず、ベッドの上に大の字になって俺は縛られていた。そんな俺に向かって、少女はニヤニヤとしながら近寄ってくる。思わず、ぞくりとしてしまった。

「これでいいのよ?だって、抵抗されたら……ねぇ?」

そして細い指先を押し付けながら、首元から下腹部へと蛇行しながら下りてゆく。歯がゆい感覚を与え続けるその先にあるのは、言うまでも無く俺の息子。
少女は下りる勢いそのまま、パンツの中まで手を忍び込ませ、ひんやりとした手でまだ立ってすらいないナニをぐにぐにと揉み扱き始めた。

「あら、声だしてもいいのよ?我慢しちゃうなんて、可愛いわねー」

予測の範疇……いや、予想外の展開に、思わず声を上げてしまうところであった。女性に触れられた事など無い最も敏感な部分に、憧れの
サキュバス……らしき少女が触れているのだ。
サキュバス……でも、俺のイメージとは違うよなぁ……。

「ちょ、ちょっと!なんで愛撫してるのに萎えはじめてんのよ!!」

どうやら息子も俺の心に同調してパワーを失っていったらしく、少女が狼狽している。俺は溜息をついてから、少女に向かってこう答えた。

「だって……お前、俺のサキュバスってイメージと違うんだもん……。なんかもっとこう、妖艶で、色気を振りまいてるような美女を想像したのに……」

もう彼女がサキュバスかどうかなんてのは二の次。俺にとって『美味しい状況』であるのだから、流されるべき!だとは思うのだけれど、それでも拘りはある。
だが、それが彼女には気に入らないようであった。こめかみを震わせ、無理な笑いをしている。

「へぇ……それじゃ、私がサキュバスだって理由、味わわせてあげるわよ……」

言うが早いか、少女は破れたパーカーを脱ぎ捨て、妙な色気のあるタイツ服の股間だけを横にずらした。毛のないそこにあるものは、本や動画でしか見た事の無いアレである。

「お、おおお……」

思わず、情けない声で感動をしてしまった。

「ふふん、もっと近くで見てもいいのよ……?って、縛ったままだったわね」

俺の言葉に気をよくしたのか、少女は得意げに、見下すような笑みを浮かべる。そしてベッドに縛られたままの俺の顔面に跨ってきた。
生唾を飲んでしまう。目の前にはいわゆるオマンコという奴があるわけで、しかもそれを魅せているのは自称サキュバスな美少女な訳で、匂いもなんだか良い香りで――。

「ひゃんっ!」

脳が命令するよりも早く、体は動いていた。動ける僅かな余裕を利用して、顔を彼女の秘部に近づける。貪るように吸い付くと、彼女は可愛らしい声をあげて悶えた。
だがすぐに元の小悪魔的表情に戻り、ニヤニヤとした笑顔になる。

「もー、そんなに吸いたいなら――」
「むぐっ!」

ぐり、と。少女は俺の顔面に、ゆっくり腰を下ろしてきたのだ。鼻も口も、彼女の愛液まみれになり、それでも俺は舌の動きをやめられなかった。
鼻を突く言い知れない香りを嗅いでいると、頭がぼんやりとしてくる。呼吸をする度に、脳を犯されているような、浮遊感にも似たそんな感覚。
目線を挙げれば、紅潮した様子で、嗜虐的な表情の彼女が居た。

「ほら、もっと吸いなさい?犬みたいにね、あははっ♪」

俺は言われるがままに、初めて見る女性の秘部に、食いつくようにして愛撫を続けた。

数分だろうか、数十分だろうか。しばらくして、彼女は俺の顔から腰を離した。

「あら、ベットベトねー。ふふっ、可愛いわよ?なんてねー」

確かに俺の顔は、主に彼女の分泌液でぬるぬるの、ぬめぬめ。開放されたとは言え、まだ頭の中はあの甘いような麻薬のような、不思議な香りが残っている。
それをどうにかしようと深呼吸をしていると、

「あら、もう準備万端じゃない。これなら、こっちをぬらす必要もないわよね?」

俺に向けて形のいいお尻を向けながら、少女がそう問いかけてきた。準備万端というのはおそらく俺のペニスの事で、それが何の準備なのかといえば……思い当たるのは一つ。
彼女は立ち上がり、未だ身動きの取れない、直立した男性器に跨った。豊満な胸も、その突起も隠す様子すらなく、じっと俺の瞳を見つめてくる。
まるで『これから犯す』と宣言している、ような感じを俺は受けていた。

「挿れるわ……よっ!」

ずぶり、と粘着質な音を立てて、凶悪な一物が少女の膣に侵入する。だが、

「う……あ――」

どぷり。

「え?」

どぷ、どぷ。そんな擬音が聞えそうな音を立てながら、俺の腰は痙攣をしていた。
僅かな沈黙。次いで、少女がにこやかな笑顔で口を開く。

「こっの……○○○○!!」
「ひ、酷い!確かにそうだけど、男の子にそれは酷い!ナイフより凶器だ!」

俺はもう涙目になりながら、必死に抗議していた。恥ずかしながら童貞である俺が、女体の神秘に抗う事ができるはずもなかったのだ。
しかも、自称とはいえサキュバスですよ!耐えられるもんなんですか!?

「アンタはまだ三擦り半もいってないでしょーが!そんなの関係ないわよ!」
「こ、心を読むな!ええい、もう一発勝負だ!畜生!」

そう、たとえ○○○○と言われようとも、まだ俺の息子は萎えてはいない。ならば、まだここから汚名を挽回するチャンスもある……!

「それを言うなら名誉挽回でしょ」
「だから心を読むなって!」

この他愛も無いやり取りに、少女は溜息をついた。

「……じゃ、行くわよ?」

けだるそうに、少女が再び、腰を下ろしてきた。最初の感想は、熱く、ぬるりとしたものだった。だが、すぐに内側の……おそらく襞が、ペニスに噛み付いてくる。

「お、おおう……」

妙な喘ぎ声を上げてしまったが、先ほどの……思い出したくもない射精がなければ、またすぐに出してしまっていた事だろう。いわゆるオナニーほどの強烈さはないが、まるで俺の弱点を解りきっているかのように責め立ててくる。
ぎゅっと締め上げて、先端に襞が絡みつく。裏筋にもぴったりと何かが張り付き、もしも腰を動かそうものなら、どうなるかは眼に見えていた。だが、

「それじゃ、動くわよ」

無常にも、少女は体を静かに上下させはじめる。カリ首や裏筋が擦れて、なんとかその刺激から気をそらそうと視線を上げると――。
ゆっさ、ゆっさ。おお、これは眼の保養……って、イカンイカン!
体格の割に巨乳なのは、やはり自称サキュバスだからなのか。うーむ、しかしこれはいいものだ……。窓から刺す月光に照らされた白肌は、神秘的に美しい。この胸は芸術品。

「……なぁにジロジロ見てんのよ。このスケベ」
「ス、スケベだと!?……いや、正解だから別にいいや」

じとー、っと見られるが俺は気に介さない。だって男の子はスケベですから。多分。

「そんなに余裕があるならぁ……サキュバスの恐ろしさ、思い知らせてあげる♪」

心底楽しそうな表情で、彼女は腰を動かすペースを速めた!
水音と、肌と肌がぶつかる音。だがそんなのも耳に届かないくらい、俺は一気に追い詰められてゆく。
裏筋を嘗め回すように蠢く器官と、ピストンをさせられる度にカリ首が柔らかな壁にぶつかって、引っかかって、強烈すぎる刺激が脳天直撃。
強烈さに何度も何度も俺が腰を突き上げるような動作をすると、彼女は微笑んで、俺の耳元に唇を寄せた。

「ほら、出して……」
「……!」

今までにない優しい声色でそう呟かれ、ついに俺の堤防は崩れ落ちた。

びゅーっ、びゅっ、びゅっ、びゅーーーーっ!!!!

体を伝わってそう音が聞えるほどの射精。俺は背をのけぞらせ、腰を浮かせ、呼吸不足になりながら痙攣寸前の状態で、ただひたすらに精を吹き上げる。
あ、やばい。これは、やばい。なんていうか、やばい。
絶対に、おかしい量が出てる。なんとか結合部に視線をやると、膣に収まりきらなかった精液が溢れ、下腹部を汚し始めていた。自分でしていた時の量など全く話にならない。

びゅっ、びゅーっ!!!

それでも、射精は止まらない。喋ろうとしたが、口がうまく回らない。射精中のペニスに、何かが絡み付いてきた。長い舌のような、ぬめるそれがペニスに絡みつき、更に射精を促そうと扱き上げてくる。

びゅっ……びゅー……。

「……ま、この位で勘弁してあげるわ」

だが、その射精地獄はすぐに終わりを迎えた。少女が俺を解放したからだ。とは言っても、相変わらず縛られており、意識は半ば朦朧としている。体もどこか重たい。
サキュバスって、精気を吸うって言うけど……アレ、本当だったんだな……。
呆然とする俺を、ベッドに立って見下す少女。あれだけ膣出ししたというのに、最初にこぼれた分以外の精液はまったく流れ出る様子がない。

「どう?私がサキュバスだって事、理解した?」

その問いかけに、俺は頷くしかなかった。

「……しかし、よくこれだけ出せたわねー。それに精の質も悪くないし……ス、スケベだし。ア、アンタ、私のペットにならない?」

なにやら顔を桃色にしながら、少女がそう問いかけてきた。俺は即座に、

「お……お断りします……」

そう答えた瞬間、足刀が俺の顔面にめりこんでいた。
――ああ、気絶するんだろうな……せめて、この拘束は外してほしかったのに……。
再び暗転する意識の中、そんなしょーもない事を考えていた。

……その後、何故かこの少女が家に住み着いたり、学校に来たりするのだが、そんなエロゲ的展開はまた別のお話――。






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