シチュエーション
霧深い森の中を、人影がふらふらと歩いている。 胸と腰に微々たるものながら凹凸のある丸みを帯びた 150センチぎりぎりあるかないかという小柄な体、 若い…というよりも幼い少女のようだ。 東の空からうっすらと光が射して来る、もう夜明け前だ。 人工とはいえ、魔族として生を受けた少女に その木漏れ日は決して心地良いものでは無い。 傷口から流れ出している紫色の血液がこの娘が 人外の存在だということを示していた。 亜麻色の髪は艶を失い、愛らしい声色で、しかし息も絶え絶えに右手の手甲に付いた 水晶玉に呼びかける少女。 「はぁっ、はぁっ、こ、こちら、スクァーブ(子鳩)06… 作戦本部、お、応答を…だめ、通信が…途絶えて…、せめてダメージチェックだけでも…、はあうっ!」 だが、その残酷な結果に表情が曇る。 小隊からはぐれ、雑魚とはいえ、 単独で数多くのモンスターと戦うことになり、肉弾戦用とはほど遠い仕様の その幼い容姿の体は本来の精液収集も ままならぬ内に魔力、体力を浪費してしまった。 四肢を露出した水着のようなスーツに、 アーミーナイフを思わせるギザギザのついた刃が3連になっている手甲を 両手に装備している。 「はあっ、はあっ、んしょっ…」 両手のパタを外し、タンキニ状のスーツのパンツをずりおろし、 片足に引っ掛けて、木の幹にもたれるように両手の平をついて 足を開いて眉間に皺を寄せ、 人工淫魔少女の顔が苦痛に歪む。 「はっ、排卵剤の効き目が今頃…んっ、あっ、やあああああっん!!」 ぶちゅぶちゅ…ぷっしやああああっ! 最初に数匹小魚の影が絞り出されるように、 膣から躍り出ると、 続けて堰を切ったかのように滝壺と化した淫猥な音を伴い、 吸収した精液と毒々しい色のメダカほどの 大きさのドジョウに似た魚の群れが吐き出された。 06の胎内に巣くっていた寄生魚の体表液、 彼女が戦った魔物の牡どもから吸い上げた精液、 そして彼女自身の子宮から漏れでた愛液、そういった ヌルヌルと雑多な体液の混合物を嫌な 湿り気を帯びて少女の秘処をべっとりと濡らす。 「あうっ……はあっ、はあっ」 ぐったりとし、へなへなと力無くその場にしゃがみこんだ。 「はあっ、はあっ、はあっ……こっ、こんな状態でまた敵にでも 襲われたら……くうっ!ああっ!」 小柄な身体がバタッと仰向けに倒れた。今にも意識が飛んでいってしまいそうだ。 「“錬淫の花園”に比べたらこっ、こんなの……ああうっ!」 催淫性の植物が無数に植えられた訓練場の名を口にし、気力を奮い立たせようとするが、 うまく行かない。 せっかく数十匹の初の獲物からかき集めた力を使い果たしつつある彼女に さらなる危機が迫っていた。 SS一覧に戻る メインページに戻る |