由姫
シチュエーション


僕が軽い感動に震えていると、彼女はゆっくりと僕の物をしごき始めた。

「ハァハァ…」
「気持ち良いですか…?」

彼女の指使いに合わせて、僕の息が荒くなっていく。
このままでは、数分も保たずに爆発しそうだ。

「我慢しなくていいですよ。好きな時に出してください…」

長谷川さんの声が酷く甘美で淫らな誘惑に聞こえる。
それを僕は、残った理性を総動員して耐える。

「耐える必要なんてないんですよ?逝ってください」

まるで男から精を集める、淫魔のように僕に囁く。
それと同時に彼女は手の動きを速め出した。

「う、うっ、くっ!長谷川さん!駄目だよ!」

限界だ。思わず僕は声を上げた。
しかし、絶頂の寸前で彼女の手は急に止まった。

「は、長谷川さん…?」

いきなり生殺しの状態にされてしまい、僕は長谷川さんの方を見た。

「名前で…」
「えっ…!」
「名前で呼んでくださいって…何度も言いました…」

彼女の声には明らかに怒りの色が含まれていた。

「だから、呼んでくれるまでは逝かせません!」

それから彼女はゆっくりと快感を与えながら、僕が逝きそうになると手を止めるを繰り返した。
生き地獄。今の僕は正にその状態だ。

「あっ!…んあッ!」
「逝きたいですか?でも駄目です」

(いったい、いつまで続くんだ…)

実際は数分も経っていないのに、今の僕には恐ろしく長い時間に感じられた。
頭の神経が焼かれてる様だ、喉の奥がチリチリする。

「…き、さん…」
「はい?」
「由姫さん!逝かせてください!」

もう理性の限界だった。

「はい!喜んで♪」

彼女はすっかり機嫌を直した様だった。
良かった、これで楽になる…
しかし、彼女は僕のから手を離しだした。

「えっ?由姫さん?」

逝かせてくれるんじゃなかったのか?だが、落胆する僕を更なる快感が襲った。
彼女は自分の胸で僕のモノを挟みだした。

「男の人はこっちの方が好きなんですよね?」

そりゃあそうです。おっぱいが嫌いな男はいません。
手とは違う柔らかな、感覚に僕は酔い痴れていた。でも…

(さっきより弱いかな…?)

なんて贅沢な悩みだ。こんな悩みが世の中の男供に知れたら、フルボッコ決定だろう。
しかし、その考えはすぐに改めさせられる事となる。

「うぷっ…」

彼女が僕を咥えだした。

「ゆ、由姫さん!」

びっくりしたが、それを遥かに快感が上回った。

「ちゅぷ…んっ…気持ち良いですか?」
「あっ!く…は、はい、気持ち良いです…」

ここまで強烈な快感は初めてだ。

「良かった…練習の甲斐がありました」
「れ、練習って…くっ…」
「バナナとかアイスで…あと、本もいっぱい読みました…」

いったい、どんな本を読んだんだ…
そのおかげか彼女の舌使いは、童貞の僕には刺激が強すぎた。

「ぐあっ…もう駄目だ!イクッ!!」

長谷川さんの舌が亀頭のワレメに触れた瞬間、今までの欲望を彼女の口の中にブチまけた。

「んぐぅ----!!」

いきなり口に射精され、長谷川さんは目を白黒させていた。

「由姫さんゴメン!そんなの吐いて!」

僕は射精により一気に我に返る。
だが、長谷川さんは涙目になりながら、ゴクリとそれを飲み干した。

「けほっけほっ!思ってたより粘っこいですね…」
「な、なんでそんなの飲むの!」

普通、女性は飲むのは拒むと言う。
僕も飲むのは、AVの中だけの物と思っていた。

「あなたのだから…残さず飲みたかったんです…」

なんだか、目頭が熱くなった。

「こっちも綺麗にしますね」

欲望を吐き出し、大人しくなったモノをパクッと咥え、残った精液を舐めとっていく。
その、ある意味献身的な姿に、僕は真面目に心打たれていた。

「また大きくなってきました…」

心打たれていようと、反応する情けない僕の下半身。
男はきっと頭と下半身が別々の生き物なのだ。うん。

「あの…次、いいですよね…?」
「う、うん…!」

反射的に返事をしてしまう。
もう自分が拘束されてる事なんて、頭の隅にも残ってなかった。
彼女は身に着けていた、最後の布を取り去った。
長谷川さんのアソコはわずかに湿り気を帯びている様に見えた。

「わ、私も…その…こ、興奮して…」

この子は何回、僕の心にクリティカルを決めるつもりだ…
そこまで言われたら、僕も腹を決めるしかない。

「いきますね…?」

長谷川さんは僕の上に跨がる様な形でモノを掴み、自らの入口へと導いていく。

「んッ!くうぅ…!」
「ゆ、由姫さん!無理しないほうが…」
「大、丈夫です!平気…です、から…」

まだ先端しか入っていないのに、彼女は苦悶の表情を浮かべる。
足もガクガクと震えている。
それもそうだろう、いくら濡れていると言っても、長谷川さんのアソコはまだ何の刺激も受けていない。
おまけに小さなベッドに不安定な状況だ。無理もない。
その時!彼女がバランスを崩した。

---ブチンッ!---

「あぁっ------!!!」

僕の先端が一気に何かを貫いた。
想像以上に大量の血が接合部から流れてくる。

「由姫さん!由姫さん!」

彼女に何度も呼び掛ける。

「はぁ…はぁ…大丈夫…ですよ…」

息を乱しながら、大粒の涙を流す彼女を見て思わず抱き締めたい衝動き駆られる。
しかし、今の僕にそれは叶わない。

「本当に大丈夫?キツいなら、無理しなくてもいいよ?」

こんな言葉を言うぐらいしか出来ない。
不可抗力とはいえ、自分の無力さが許せない。

「無理なんてしてないですよ?気にしないでください…」

泣きながら必死に笑顔を作る彼女に、胸がトクンと鳴った気がした。

(しかし、これはヤバすぎる…)

僕のモノは長谷川さんに凄い勢いで締め付けられている。
彼女の呼吸に対応するように、彼女の中も動いている気がする。
さっき出していなければ、とっくに爆発していただろう。

「あの…私の中どうですか…?」

痛みが落ち着いてきたのか、彼女が聞いてきた。

「凄い…凄く気持ち良いよ…」

おそらく、今日で一番。いや、人生で一番の刺激だろう。

「気に入ってもらえて、嬉しいです…」
「それより、もう大丈夫なの?」
「はい。もう平気です…」

良かった…もう痛みは引いてくれたみたいだ。

「あの…動きますね…」
「うん…でも無理はしなくていいから」
「ありがとうございます…」

長谷川さんはゆっくりと腰を上げ、落とした。

「んっ…」

小さな声が彼女の口から漏れた。

「気持ち良いですか…?」
「うん…凄く気持ちいいよ」

たった一度の往復が、ここまで気持ち良いとは思わなかった。

「じゃあ、もっと気持ち良くなってください…」

そう言うと、腰の速度を上げだした。
グチュ、グチュと接合部からいやらし音が聞こえだす。

「くっ…ゆ、由姫さん気持ちいいよ…」
「んくぅ…あぁっ!わ、私も、きもち、いぃれす…」

動きが激しくなるに連れて、長谷川さんの呂律が回らなくなってきた。

「んはぁ!…きもちぃぃ…ひもちぃぃよぉぉ!」

長谷川さんは僕の上で別人の様に淫らになっていた。
彼女の豊かな胸が、タプタプと心地よいリズムを刻む。

「ひゃあ!おかひく…おかしくなっちゃうよぉぉ!!」
「んっ!ぐぁっ…」

ヤバイ。このままじゃ中に…

「由姫さん駄目だ!このままじゃ中に…」
「んぁ!いぃんですぅ!中に…中にらしてぇぇぇ!!!」

駄目だ間に合わないっ…!

「くっ…!イクッ!」
「わらしもぉ…わたしもぉイクッッ!!」

ドクン!ドクン!と二度目とは思えぬ程の大量の精液を彼女の中に出した。

「んぁ------!!でてる!いっぱいでてるよぉ---!!」

長谷川さんは最後に一際大きな絶叫を上げ、糸の切れた人形の様に僕に倒れこんだ。






「う、んっ…」
「あっ!気が付いた?」

あれから十分程、長谷川さんは気を失っていた。

「体、大丈夫?どこも痛くない?」
「………」

彼女は返事をしない。

「あの…?由姫さん?」
「………」

スッと立ち上がり僕から離れる。
そして、脱ぎ捨てていた制服のポケットから何かを取り出した。

「それは鍵…?」
「………」

相変わらず、彼女は返事をする事なく、僕の手足の手錠と鎖を外し始めた。
僕は数時間ぶりに自由になった手足を動かしながら、彼女に話かけようとした。

「由姫さ…」
「ごめんなさい!!!」

長谷川さんは、そう言うと背中をむけて、へたりこんでしまった。

「ごめんな、さい…こんな、犯罪みたいな、事して…」

泣きながら、消え入りそうな声で謝りだした。

「どうして、も…あなたにふり、むいてほしくて…ごめんなさい…」

そうやって、ひたすら謝罪の言葉を繰り返す彼女を…

「ごめんなさい…ごめんなさ…!」

僕は後ろから抱き締めた。

「え…なんで…?」
「僕は由姫さんの…ううん、由姫の事好きだよ」
「え…!」

やり方こそ目茶苦茶だったかもしれないが、由姫がどれだけ僕の事を思ってくれているかが痛い程伝わった。
そして、僕も、そんな彼女がどうしようもなく愛しくなった。

「だ、だって私、あんな酷い事…」
「それも、僕を思ってでしょ?じゃあ何にも悪い事なんてないよ」

僕がそう言うと、由姫はまた泣き出した。

「ほら。もう泣くのは禁止」
「は、はい、ごめんなさい…」
「謝るのも禁止」
「あ、ごめ…」
「禁止って言ったろ?」

プッ。どちらともなく、笑いがこぼれた。
そして、ゆっくりと由姫を振り向かせると、僕達は初めて唇を合わせた。






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