感覚
シチュエーション


夢を見た。
我が身が悪魔に成り果てる夢。そうなってからどうしたかまで、彼女は覚えていない。

ただ、その身を内側からくすぐられるような感覚を、少女は覚えていた。
微かな感覚だった。彼女は、気にも留めない。

「いってきまーす」

と声を張ると、少女はいつものように学校へとむかうため、家をでた。

変わり映えがしないいつもの道を歩く。
いつもの曲がり角を曲がろうとしたそのとき、目覚めたときの感覚が蘇った。
火照りが、その胸から拡がってゆく。

(あれ……恋にでもおちたかな?)

持ち前の言葉が彼女の脳裏に浮かんだ刹那、その胸の火照りが疼きへと変わった。

(……なに……これ?……!!)

少女はその場に崩れ落ちた。

(カラダが……カラダが、あつ…い……!?)

制服の胸に手を当て、少女は「うぅ……」と小さく呻きながら身悶える。

すぐさま通りがかりのサラリーマンらしき男が駆け寄ってきた。
サラリーマン「大丈夫ですか!?」

苦悶の表情を火照らせ、その身をまさぐる様に身じろぎながら少女は喘いでいる。

少女「うっ……あァっ!あぁぁぁっ!」

通りを歩いていた何人かの人々が、彼女のもとへ駆け寄ってきた。
男子学生「大丈夫!?今救急車呼ぶから!」
地獄からの使者「100メートル先の少女の咽びに涙する男!」

彼等の眼の前で、少女は悶えながら何か喋り始めた。

少女「……しいの」
男子学生「苦しいの?大丈夫。もうすぐ救急車が」
少女「ほ……しいの」
サラリーマン「?」
少女「……ん…ちん……!あぁっ…ちんちん吸わせてぇっ!」






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