メイドサキュ
シチュエーション


男「なあ、いいだろ…誰も見てないって」
メイドサキュ「規則なのでダメです。ご主人様は自分で処理してください。
…あ、そうだ。私はこれから昼食セックスなんですけど、
なんでしたら私の吸精風景でもおかずになさいますか?」

「…まじめに誘惑しろと言った筈だが?」

一通り主人をからかってから部屋を出たメイドに厳しい声をかけたのは、
黒服の男だった。前髪を伸ばした特徴的な髪形をしている。

「覗いていたのは校長先生でしたか。趣味悪いですよ」

軽い口調で応じるメイドに対し、校長の言葉はあくまでも重々しい。

「彼らは、卒業すれば百鬼夜行の上流社会に放り出される身。この程度の
ハニートラップに引っ掛かるくらいなら、今のうちに破滅させてやる方が
親切というものだ。今なら使用人やその家族を巻き添えにする事だけはないからな」

メイドとして淫魔をあてがう理由の一つがこれだった。3年間の在学期間中に淫魔の
誘惑に屈したら、身も心も貪り食われる。それが指導者候補生たる生徒たちに
与えられる試練の一つだ。同級生の数はすでに入学時の半数に減っている。
そして…

「まさか奴隷志願というわけでもあるまい。
全力を尽くしたまえ」

言い置いて校長は背を向ける。卒業まで試練に耐え抜いた者は、誘惑に失敗した
淫魔を101年と1日の間下僕として使役できる契約であった。試練に耐え抜いた
若者に「絶対裏切らない側近」という、上流社会では得難い報酬を贈る。これが
もう一つの理由だった。
立ち去る校長をメイドは黙って見送った。

(志願?初めて「ご主人様」と呼んだ日から、私はとっくにあの方の僕ですよ。
でもね、決して裏切らない絶対の下僕でも、主の魂を奪うことはできるんです。
私はご主人様を王者にする。そして王者の魂を奪う。それが私の望みです)






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