あたしを誰だと
シチュエーション


「ううう…咲・・・こんなヤツにこんなことされるなんて…」

DVDが届いてから二週間。僕は毎日そのビデオを見続けている。
咲があのいけすかないイケメンに調教されているビデオ。
バイブレーターを二本挿しされたまま、全身を拘束されてイマラチオをさせられている咲。
細身のくせに豊満な胸が、びっくりするくらいくびれた腰が、豊満なヒップが、
色黒のイケメンに好きなようにされている。

「さっ、咲はぁっ!ご主人様の奴隷ですっ!!
だから、だから、早く、ご主人様のお○んぽ下さい!早く!!はやくぅっ!!!」

快楽に蕩けた瞳でそう懇願する咲。
その先はどうなるか判っていた。何十回も、何百回も見続けてきたビデオだから。
絶頂に至り、潮を吹きながら失神するまで咲が責め続けられる。

僕は泣きながら自分のアレを掴んだ。そして画面の中の咲の乱れる姿を見つめながら、それをこすり続ける。

「咲…咲っ…咲ッ!!!」

モニタのなかの咲は僕には答えてくれない。男の胸板に顔を埋めながら、発情した猫みたいな喘ぎ声を発している。

クソッ!!咲!

僕の中でどうしようもない感情が高まり、絶頂がすぐ近くまで来ているのがわかる。
これを発射したらその後はもっと死にたくなるような虚しさが待っているのは知っている。
ここ二週間、何度も経験してきたからわかる。
でも、そうすることでしか僕は咲を感じられない。
もう僕の元から去ってしまったサキュバスの恋人の名を呼びながら僕は――


「たっだいまー」

玄関から声がする。

え??

「いやー、意外にあっけなかったわ。
一ヶ月は楽しめるかと思ったんだけど、やっぱ顔で選んじゃダメね。アイツ二週間で使い物にならなくなっちゃった」

ブーツを脱ぎながら、咲は玄関から僕のワンルームマンションの室内に入って来る。

「さ……咲?」

僕はふらつく足で立ち上がる。夢じゃないのか。咲が…ホンモノの咲が…

「あんたなんて顔してんの?それにチンコだしたままよ?…あらなにそのビデオ?」

咲は自分が調教されているビデオを見ると、ふーん、とでも言いたげな顔をする。

「私がいないときくらい他のオカズ使うなり、よその女使って処理すればいいのに、あんたも一途ねえ」

鼻で笑いながらも、けっして不快そうではないそんな笑みを浮かべてる。

「よし!そんなあんたにサービスしたげるわ」

立ったままだった僕のキャノン(自称)を咲が咥えて発射させるまで10秒。
そしてそれを再び立たせるまでには20秒しかかからなかった。

スカートの中から下着だけを脱いで、咲は僕の上にのしかかる。

「たまにはイケメンもいいかなって思って食べてみたけど、やっぱりダメね。イケメンは三日で飽きるわ。
毎日食べても…飽きないのは、あんた、みたいなっ、味のっ、男…だけよ」

咲の声が途切れ気味なのは僕が下から突き上げているから。

「そう・・・これこれ、これなのっ、もっと、もっと、止めないで、もっとしてっ」

咲は騎乗位の体勢のままで僕の上で腰を動かす。
僕の突き上げを受け止めるように腰を浮かせ、そして僕の腰を逃がさないように追いかける。
咲の手指が僕の肩に食い込んでくる。

「…いいっ、もっと、もっとぉっ…」

快楽に蕩けた瞳で僕を見つめながら、僕の唇を暴力的にむさぼるようなキスをしてくる。
その舌が僕の口の中で暴れる。
僕の舌を追い詰めるように動き、舌を絡めとりながら僕の唾液を吸い尽くす。
そして甘い蜜のような香りのする唾液を僕の口の中に流し込み返してくる。

声にならない声を上げながら、僕は咲の中で果てた。
そして咲も汗だくになりながら、僕の体の上に突っ伏している。
最後の一滴まで搾り取ろうとするかのような咲の内側の蠕動に、僕は再び硬くなってしまう。

そんな僕のを感じたのか、咲は悪戯っぽく微笑むと、僕の耳元に囁いてくる。

「ねえ、一緒にお風呂入ろ?久しぶりだからいろんなことしたげる」

精液まみれになった咲はそれをシャワーで洗い流している。
浴槽の中から僕が尋ねると、咲は怪訝そうな顔で問い返す。

「ハァ?調教?あんた、あたしを誰だと思ってんの?」
「だ、だってあんなビデオが」

僕の言葉を遮って、咲はちょっとおっかない顔をしながら言う。

「あたしはね、あんたの爺さんが精通するよりもずっと前から男を食ってきてんのよ?
たかだか縛られてクスリ使われてセックスされたくらいで堕ちるかっつーの。人間風情と一緒にしてもらっちゃ困るわ」

そのちょっと怖い咲の顔を見てるとなんだかまた大きくなってきてしまう。

「ほんとに…」

咲はそんな僕の反応を見逃さない。

「あたしを誰だと」

咲は浴槽の中に頭を突っ込むと、僕のいきり立ったアレを唇で咥え込む。
激しい吸引と、天国みたいに柔らかい口の内側の粘膜の感触と、
的確すぎる舌先のダンスで僕はまたすぐ絶頂に達してしまい――こんなことって、あり、か






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