サキュバスの宿
シチュエーション


夢魔たちと人々が共存する街がある。
人々は夢魔に襲われ、人外の快楽を享受し、代償としてその精気を飲まれる。
時折ながら、人は夢魔の美貌に溺れて恋に堕ち、夢魔は人の温もりに愛を知ったりする―――これも摂理ではある。
そしてそんな街から森を越えた先にある小高い丘に、大きく怪しげな洋館があった。
そこには、一人の男と数多の奴隷夢魔、そして男の愛人であることを望む夢魔たちが過ごしている。

「―――あぁ、どうしよう」
「あら、ご主人様。どうかしたの?」
「サキュバスか。いやいや、売るつもりの奴隷たちが売れるようになるまでの生活費がね、率直に足りないんだよ」

かははは、と男は笑う。
ご主人様と呼ばれるこの青年、かつては国中に恐れられた貴族の嫡男だった。
それが一度の戦で一気に権威を失い、国王からの命で夢魔を調教し、それを売って生活の種にしているのだ。

「サキュバス、君に頼みたいんだが。街のここにあるホテルに働きに出てくれないかな?頼むよ」
「もう、仕方ないわねぇ」
「君好みのエッチなホテルだ・・客筋はご婦人方が多いが、君なら満足させられるだろう?」
「えぇ、当たり前よ。泣いてよがりながらイカせまくってあげるわ」
「よし、じゃあ頼んだよ」
「いってきまーすっ」

玄関のドアを元気良く開くと、サキュバスは街に向かって一気に飛翔する。
彼女ならばきっと立派に稼いでくれると信じて、青年は開けっ放しの玄関を閉めた。

サキュバスは、訪れたホテルにてまずボディチェックを受けた。
このホテルは、愛し合う相手のおらぬ男女や、興味があって来るもの、一人の女に貢ぎたい男、男が苦手な女が女と愛し合うために来るような、半ばアンダーグラウンドのホテルである。
サキュバスはその裸体を晒したまま、ホテルの一室に連れていかれる。
なんでも一日にノルマがあり、フロントにて好きな娘を選択し、その娘がいる部屋に案内された客を決められた数だけ相手するというようなものだった。
そして、サキュバスの最初の相手は妙齢の美女と年端も行かぬ美少女――むしろ美幼女というべき娘だった。

「こんにちは、初めましてですね」
「貴女がサキュバスさんね?」
「そうですわ、マダム。それに可愛らしいお嬢さん」
「今日はね、この娘に女の悦びを教えてやって欲しいの――その御立派なペニスでね」
「こちらのお嬢さんに、ですか?」
「えぇ、そう。私は女の悦びも知らずに一度二度の性交で娘を孕み、夫は早世・・・未だに絶頂も知らぬ身体のまま、未亡人にまでなってしまったもの」

わかりましたわ、とサキュバスは優しく微笑んだ。
越権行為かも知れないが、まずはこの熟れた身体のマダムを味わい、食べ尽くし、その後この美幼女を開発してあげよう、そう囁いた。
案の定マダムは少しばかり困惑したようだが、すぐに納得したようだった。

マダムも幼女も荷物は全てフロントに預けるのが義務である。
よって彼女たちが身に纏う高級そうな衣服を脱いでしまえば、そこにはただの女が二人いるだけでしかない。
サキュバスは見えないように舌なめずりをすると、まずはマダムに近付いた。

「素敵なカラダですわ、マダム。美しく張りのある巨乳、白く透き通るような肌―――この身体を開発して差し上げます」
「お願いします、サキュバスさん。・・・さぁ、ママがどれだけ気持ち良くなれるか、見ていてね」
「・・・うん」

幼女は椅子に座ると、見慣れているであろう実母の全裸を凝視し始める。

「まずはオイルを塗って差し上げます」
「きゃ、冷たいっ」
「すぐに気持ち良くなれますわ」

サキュバスはマダムをベッドに寝かせると、備品のオイルを互いの身体に振り掛け、身体同士を擦り合わせる。
サキュバスの股間のペニスは既に血走っており、それをちらりとみたマダムは息を飲んだ。

「あら、もうこんなに愛液を垂らして。マダム、そんなに待ち遠しいの?」
「え、えぇ。長らく使っていなかった身体が、貴女のそのペニスを求めて疼くの」
「嬉しいですわ。ならすぐに犯してしまいましょうか」

サキュバスはマダムに四つん這いになるように囁く。
マダムは一瞬悩んだが、すぐに犬猫のように四つん這いになると、肉付きの良い尻をサキュバスに向けた。

「は、早く、お願いしますわ、サキュバスさんっ」
「では行きますわ。お嬢さん、見ていてあげてね、貴女のママの乱れ狂うところを」

サキュバスの笑みに、幼女はコクリと頷く―――サキュバスは次の瞬間マダムのヴァギナにそのペニスを突き入れた。

「ひぃぃぃああぁぁぁっ♪」
「くぅっ♪締め付け過ぎですわ、マダムっ♪」
「ら、らめれしゅわぁ、わらしのおにゃか、おにゃかのにゃか、ぶっといのがきちゃって、ふぁぁぁぁっ♪」

サキュバスがペニスを突き入れた瞬間、マダムは悲鳴のような喘ぎ声を上げて身を震わせた。
サキュバスが掴んでいる美乳の先端からはミルクがトロトロと溢れ出て、しかしペニスを締め付ける膣はより強く、ペニスを離したくないと言わんばかりに奥へと誘う。

「んふ、ミルクなんて垂らして・・・なんて淫らなマダム・・・♪」
「いやぁ、いわないれ、いわないれくらしゃい・・・♪」
「次は私がマダムに子種をたっぷりと呑ませてあげる番ですわね―――いきますわ」
「う、ひぃぃぃぃああぁぁっ♪」

サキュバスが、マダムの胸ではなく尻たぶを掴み、一気にピストンする。
パン、パンと肉のぶつかる音が響き、一突きごとにマダムは絶頂を味わい、失禁し、だらし無く涎を垂らしながら喘ぐ。
娘に見られているという、余りにアブノーマルなシチュエーションが快楽を加速させる―――マダムの中の女が、目を醒ます。

「いきますわ、マダムっ」
「ちょうらぃ、ちょうらぃ、サキュバシュしゃんのおちんぽミリュキュ、わらしのなきゃにじぇんぶらして、らしてくらしゃいいぃっ♪」
「くぅぅ、出ます、出ますわ、ふぁぁぁぁ、イくうぅっ♪」

ドクンと、音が響くような感覚。
身体中の力を失い、糸の切れたマリオネットの如く四肢を投げ出したマダムの子宮に、サキュバスの特濃の精液が、しかも人間の男の倍以上の量を持って注ぎ込まれた。

完全に絶頂の極みに至ったマダムは、息を乱したままベッドに倒れたまま。
その膣からとめどなく溢れる白濁の量は、まさしくサキュバスが夢魔である証でもあった。
実母の乱れた姿を見ていた美幼女は、頬を染めて息を荒げて。
その股間には、女についているはずのない性具――ペニスが小さいにも関わらず、そそり立っていた。

「まぁ、立派なペニスね♪」
「あの・・・恥ずかしい」
「恥ずかしがらなくてもいいわ。私だって女なのにペニスがあるでしょう?それを使って貴女のママを犯していたでしょう?」
「・・・うん」

幼女は頬を染めたまま、小さく首肯する。

「貴女はまだ小さいから、セックスすることもされることも出来ない。だけれど、射精の気持ち良さは知っておくべきなの」

だから、とサキュバスはひざまずく。
そして幼女のペニスを口に含むと、猫のようなザラザラした舌を巧みに操り、射精を促した。

「んっ、・・・でちゃうっ」

幼女はむずむずと身体を震わせると、青臭く、まだまだ薄い精液をサキュバスの口内に出す。
普段調教で味わうような臭さと喉に絡む粘りがない分、サキュバスはすっきりと飲み込んだ。

「ふふ、立派に射精出来たわね・・可愛いお嬢さん、気持ち良かったかしら?」
「・・・・うん」
「なら、次は女の快楽を教えてあげる♪」

サキュバスは悪戯気に笑うと、幼女の小さな小さな肉芽を指で優しく摘んだ。

「・・・んっ」
「ここがクリトリス。女の子の身体の中で、一番敏感で繊細なところね」
「・・ふぁあっ」

サキュバスが肉芽を軽く擦るだけで、幼女は身を震わせ、聖水と愛液をチョロチョロと零してしまう。

「あらあら、イッてしまったのね。キレイにしないといけないわね」
「だ、だめ・・・きたない」
「汚くなんてないわよ?」

幼女の股間に舌を這わせ、サキュバスは愛液と聖水のミックスを舐めとる。
恐らくはこの幼女も夢魔淫魔の類の子なのだろうが、サキュバスはそんな事を気にしたりはしない。

「マダム、そろそろお体は大丈夫でしょうか?」
「え・・・また犯して頂けますの?」
「次はマダムに、アナルセックスと排泄の快楽を教えて差し上げますわ」
「アナルセックス・・・素敵ですわ、私をご自由に調教してくださいまし」

ベッドに四肢を投げ出していたマダムも元気を取り戻したのか、未だ情欲の炎が消えない身体をサキュバスに預ける。

「(お仕事なのに素敵、とても楽しいわ・・・・こんなに素敵なお仕事なら、毎日でもやりたいぐらい・・♪ご主人様が調教してくださってたのも、無理はないわ♪)」

普段からあらゆる調教を受けてきたサキュバスは、自身が調教する側に初めて立ち、その(不本意ながらに)生やされた肉剛槍で女を泣かせることで、新たな境地に立った。

「さぁ、奥様。まずはお腹の中の汚物を全部排泄してしまいましょう。大丈夫、最初は辛いかも知れないけど、二回目からは虜になりますわ・・・♪」
「う・・冷たいの、私のお腹に入ってきちゃいますわ・・・・・っ」

苦悶の声をあげるマダムを尻目に、サキュバスは早速アナルセックスの快楽を伝えるべく、マダムのアナル調教を始めていた。
「ただいまーっ♪」

サキュバスは玄関を開けると、明るい声で帰宅を告げると、エプロンドレスを纏ったアプサラスや、メイド服を着たクズノハ、チャイナ服を着たドライアド達と共にいた主の元に、一目散に向かっていく。

「お帰りサキュバス。仕事はどうだったんだい?」
「とっても素敵だったわ♪あ、はいこれ、お給金ね。あんな仕事だったら、毎日でもやりたいぐらいよっ」
「はは、そんなに楽しかったのか。それは良かったよ」

屈託のない笑顔でサキュバスの頭を撫でてくれるご主人様に、サキュバスはやはり幸せを感じる。
元々淫乱だった自分を完全に狂わせた、開発してくれた人だから。

「それでね、サキュバス」
「何かしら」
「君のいた仕事場で、君の評判がとても良かったらしくてね?」
「あら、嬉しい」
「君さえ良ければ、また明日からも行ってくれないかって頼まれているんだよ」

電話でね、と付け足すが、サキュバスにそんな声は届かない。
その代わりに、調教する愉しさに目覚めた笑顔で、ご主人様に囁いた。

「私専用の個室で、あらゆる淫具を用意してくれるなら、私は悦んで働くわ♪」

―――それからというもの。
街にあるアンダーグラウンドのホテルに、非常に安値で指名出来る美女がいるという噂が広がり。
女はその華を開花させ、男はその貞を捧げに訪れるようになり。
やがては指名出来る美女の全てが夢魔で、とある調教師に調教されたものばかりになったという。
誰もが卓越した技量を誇り、また一目で心を奪われ、二目で愛を伝えられるような美貌を誇る夢魔たちのいる宿。

――人はそれを サキュバスの宿と呼び、破滅まで通いつづける者までいたという――――






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