シチュエーション
「…という疑問が後を絶たないんだけど。お母さん、その辺はどうなんでしょう?」 現実界で生まれ人間社会にどっぷり浸って育った結果、悪魔としては世間知らずを 極めてしまった娘に、母親は苦笑した。 「魔界だけにその辺はとってもカオスだけど…魔界じゃ悪魔同士で交わって子を為すことは普通にやるわよ。 私達サキュバスは近い種族のインキュバスと子を為す場合が多いけど、別種族の悪魔とだってOKよ。 現に私の父親…あなたのおじいちゃんは堕天使だし」 眼鏡をキラリと光らせ、ふむふむと感慨深げにうなずく娘。色事よりもこういう話に関心を持つあたり、淫魔としては少々 問題のある子である。まあ、ここで止めるのも変ねと、母は説明を続けた。 「現実界に住んでいても、大抵の場合は魔物同士で子を作るわね。同族と出会える確率が少ないから、さらに混沌としてくるけど」 「でも、お父さんは人間じゃない」 予想と一言一句違わぬ突っ込みに、母は再び苦笑した。 「その辺はまあ…色々と裏技があるのよ。子供を作る予定が有るなら教えるけど?」 娘は赤面して固まってしまった。淫魔としてはかなり問題のある子である。 (…そんな裏技抜きでサキュバスを押し倒して、孕むまで犯し抜くようなあの人を、人類の範疇に入れて良いのかなぁ…) 母の脳裏をよぎる疑問は、娘には知る由も無い。ようやく再起動を果たした娘は、最後の疑問を口にした。 「あれ?そうすると私って、人間半分サキュバス1/4堕天使1/4の配合…これでサキュバスと言えるの? というか、女しかいない種族だから他種族と交わってドンドン消えて行っちゃわない?」 同年代の平均的な人間の娘より明らかに薄い胸の前で指折り数える我が子の姿を見て、母は複雑な思いを抱いた。 メリハリに乏しい体型、地味な服装に髪型、色気というものがあまりにも無い。男を干物にするどころか、若い身空で 本人がほぼ干物女である。我が子ながら淫魔としては問題がありすぎる子である。 「そうねぇ…父親が異種族でもちゃんとサキュバスが生まれてくるから心配ないと思っていたけど ……あなたを見ていると種族の未来に不安を感じるわね」 「女しかいない私たちサキュバス同士でも、実は子供を作ることができるのよ?」 母の補足に、娘は眼鏡の奥の瞳を丸く見開いた。 「そ、それってどうやって!?」 予想通りの反応に、母は苦笑しつつ頷いた。 「まあ…これこそ裏技なんだけどね。…知りたい?」 コクコクコクと頷く娘。知識欲は人並み(いや、サキュバス並みと言うべきか)外れている。 この知識欲が性の方向に向かえばなあ…と思いつつ、母は娘の前で服を脱ぎ始めた。 娘はもう慣れっこなので驚きはしないが、相変わらずため息が出るようなスタイルである。 男の欲情を煽るためにあるような魅力的なバストは垂れる気配すらなく瑞々しい張りを保っており、ウエストは細くくびれている。 そして何よりその尻…。大きく、豊かで、弾力がある。 どんな堅物の男でも、「それ」を目にしたら荒々しく掴んで男根を突きたてたくなる、罪作りな尻。 「いい? ちょっとコツがあるのよね……」 言うと、母は眉間に人差し指をあて、ムムムとうなり始めた。 「大事なのはイメージなのよ…まぁ、まだ処女のあなたには無理な話だけど、出来るだけ正確にカタチを思い浮かべて…」 するとどうであろう、母の全身が淡く輝き始め…一点に集中し始めた。 しなやかにスラリと伸びた脚の付け根…柔らかな繁みの奥へ。 「ん……あ……ぅン……ッ♪」 母の唇から漏れる、淫靡な鳴き声。 彼女たちにとっての「食事」であり「娯楽」である愉悦の行為…性行為そのものの声。 頬を赤らめる娘の目の前で、母は悶えるように優美な肢体をくねらせた。 だが、次に起こった奇跡に比べれば、母の嬌声など驚くに値しない。 「……………ふう、出来た♪」 母がクンッ、と身体を伸ばす。 「ブルンッ」と乳房が揺れるのにあわせ、「プルンッ」と揺れたモノは… 「ある程度経験を積んだサキュバスはね、オチンチンを自在に生やすことができるの♪」 驚愕に目を見開く娘に向かって、母は言葉を紡ぐ。 「もちろん、射精も出来るわ……オトコに比べれば、若干孕ませる能力は低いけど」 うっとりと自らの股間に視線をそそぎ、愛しむようにペニスを撫でさする…… 「アハ♪ 生えたばっかりだからちょっと敏感……ンッ♪」 にちゃりと音をたて、ペニスの先端から粘り気のある透明な汁が滴り落ちる。 「そーいうワケで、サキュバス同士でも子供をつくることはできるの。まあ、オトコから搾るのが私たちの普通だから、サキュバス同士で子作りするのはちょっと珍しいかな? でも、愛し合う行為に貴賎は無いから、差別されるようなことはないわ。たしかウチの親戚にも…そうそう、イセリナさんちのベレッタちゃん。あの子、イセリナとコレッタの子供よ?」 仲の良い従姉妹の、出生にまつわる驚愕の真実。 「あ〜…久しぶりに生やしたもんだから、何だかモヤモヤするわぁ…ちょっと…一度抜いておかないと……♪ あんたアッチ行ってて……♪ それとも、お母さんのオナニー見たい?私は構わないけど♪」 娘は、はばかることなくペニスをこすり始めた母から逃げるように部屋を転がり出ながら、改めて自分の属する種族の罪深さにあきれ返った。 SS一覧に戻る メインページに戻る |