〜不器用な淫魔のお話4〜
シチュエーション


「へいか…へぇかぁ…っ。」

胸からお腹まで、肌を晒した部分を目いっぱい押し付ける。
わたしの身体全体で、陛下の身体を押し潰すように。

「んぅー。」

…それにしても、こうして密着すると改めて思い知らされるのが、陛下の身体の細さ。
本当に細い。

胸とか尻はまぁまだしも、ぶっちゃけお腹周りにも結構脂肪ぶら下げちゃってるわたしとは大違い。
こんな無暗にぷよんぷよんした身体なんかより、陛下の身体の方が絶対綺麗だよなぁ。

本人はしきりに長身マッチョが夢とかぼやいてたけど、そんなの勿体ない。
陛下は絶対このままの体型でいるべき。

「んふぅ。」

…柔らかくてきもちいい。
所々骨が浮きがちで硬い手応えもあるけど、お肌はとってもスベスベ。
骨と肌の間にちょびっと張りついたうすーいお肉が、絶妙な柔らかさ。
本格的な成長前の男の子の特権だよ、このきもちよさは。

手の平でぺたぺたさすってみたり、頬ずりしたり、胸の贅肉を陛下の肌の上で滑らせたり。
自分の身体中の肌を押し付けて、陛下の肌触りを堪能する。
クセになっちゃうね。
もうなってるけど。

…それと、こうやって密着してると面白いことがまた一つ。
びんびんに張った陛下のちんちんが、わたしのお腹を突き刺してるのがまたいい。

わたしがこうやって変な声漏らしながらニヤニヤと陛下の身体に擦りついてるのをよそに、
陛下はいつも通りの無表情を全然崩そうとしないけど。
肝心のちんちんは攻撃的な姿勢を維持したまま固まりっ放しってことは…そういうこと、だよね。

…可愛いなぁ。

「…ふふ…。」

ああ…可愛いよぉ。
陛下かわいい。きれい。もう大好き。

どこ触ってもきもちいいけど、特にお腹の触り心地がいい。素晴らしい。最高。
撫でたり、つまんだりした時のぷにぷに感なんか最早凶器だと思う。
気付いたらとりあえず触ってるぐらい好き。大好き。陛下大好き。

「重たいんだけど。」

そんな感じでいると、陛下の苦情が飛んできた、が。

「陛下はこの重さが好きだってこと、知ってるもーん。」

そんな文句一言にあっさり屈するようなわたしじゃない。

…実際の所、以前にも一度「重い」って言われたことがある。
そりゃあまぁわたしの身体に対する陛下の細さとか、そもそもの身長差とか考えたら当然の話ではあるけど。

ある、けど、あんまりキッパリハッキリ言われたもんだから、その時はかなりショックだったなぁ。

ごめんなさい急いでダイエットします、って慌てふためいてたら…続けて陛下に言われたんだよね。
わたしの身体のやわらかさが好きだから是非このままでいてくれ、って。
この「重さ」こそが好きなんだ、って。

…この一件以来、陛下の「重たい」に返すべき反応は。

「わたしに押し潰されて嬉しいんでしょぉ、陛下はぁ。」

むしろこうだと悟った。

今でも陛下みたいな細くて綺麗な身体に憧れる気持ちも多少はあるけど、
あの言葉のおかげで、自分のたぷたぷした身体を少しは受け入れられるようになったんだよ、わたし。
ほんと、そういう所でも陛下には感謝してるんだから。陛下大好き。

「…お前って気分が乗ってくると急に強気になるよな。」

ふふ…陛下ってば照れてるのかな?
ちんちんはカチコチな上にぴくぴく疼いてて素直なのにね。

「んもぉ…どういう意味ぃ?」

「昼間は恥ずかしがっておねだりもできなかったのにな。」

…あー、指舐めてもらった時のアレか。
今思い返しても確かに気遅れし過ぎだったね。

「だってぇ、夜なら陛下も好きなだけごちそうしてくれるしぃ…。」

でも、そもそも陛下だって忙しいから後で後で、ってずーっとお預け喰らわせてたじゃんか。
だからわたしも出来る限りは我慢してたわけだし。
…まぁ、結局ちょびっとつまみ食いはさせてもらったけど。

それはともかく、さ。
今みたいに何でも好きなようにできる時間に積極的にならなくて、いつなるのか、って話だよ。

とりあえず昼間の様子を思い出したついでに、折角だから陛下の指を引き寄せて舐めてみる。
ぺろぺろちゅぱちゅぱ。
やってもらうだけじゃなくて、自分でやるのも楽しくていいね。

「まぁ…それもそうか。」

「そうなのぉ。」

ふふふ、陛下を論破してやったぞー。
一旦こうなったわたしは陛下より強いぞぉー。

だからこの調子でどんどんいっちゃうもんねー。
陛下の首筋とかぺろぺろ舐めちゃうもんねー。
おいし。

「…意外と図太くなってきたなお前。」

「ふーん?…そういうこと言うんだぁ?」

それでも陛下ってば強がっちゃって。
素直なのはちんちんだけかな?

とりあえず、口の減らない陛下にはお仕置きが必要だよねぇ。

「そうやってぇ、あんまり生意気言うお口にはぁ…。」

一旦自分の上体を浮かせる。
それでちょっと前の方に進んで、と。

「こうだぁ。」

陛下の顔面目がけて、振り下ろすように。
ばふっ、と。
胸を押し付ける。

「ふふふー…。」

陛下の顔が殆ど塞がって見えなくなる。
わたしが抱きしめるといつもこうなるけど、今回はこれだけじゃあ済まさない。

更に左右から手で肉塊を押さえ付けて、ぎゅぅーっと圧力をかけた。
無暗やたらと柔らかいこいつは、力を加えれば加えるほど手がめり込んで、いっそ愉快なぐらい形が歪む。

「くるしいー?」

おまけに上下にこすってみたりして。ぐりんぐりん。
自分でやっといて何だけど、胸がくすぐったい。
でも、あったかくてきもちいい。

「つぶされちゃうよー? ほらほら。」

手の平でぺちぺちはたいたら、その都度ぷるんぷるんと小さく波打つ。楽しい。
こうやってると、我ながら自分の身体の一部だってことを自覚してないような気もする。
まぁ、使わない時は重たくて邪魔なだけだしねぇ。
使う時は遊び方無限大のおもちゃになるからいいんだけど。

…それにしても陛下、さっきから静かだね。
ちょっとは苦しそうな声の一つでも上げたらどうなんだか。

「ほーれほれ。」

まぁ、気にせず続ける。
むにむに、っとな。

うりうり。

ぶにゅんぶにゅん。

…陛下無反応。
まったくもって完全無反応。
あれぇ、効いてないの?

「なんか言ってよぉ。」

一旦胸を浮かせて、陛下から離れる。
で、顔が見えるようになったので確認してみたら…やっぱり表情一つ変わってない。いつもの涼しい顔。
これだけやってもノーダメージ…だと!?

「…ああ。」

「…一言?」

うおぉい本気でノーダメージじゃんか。

陛下硬過ぎじゃね、顔。って言うか表情筋。

「いや…是非とも潰して欲しい、とか思ってた。」

何ですと。
陛下ってばマゾ?
ドマゾなの?

「…きもちよかった?」

「今のを嫌がる男がいるんならむしろ興味深いぐらいだが。」

えー…。
陛下って遠回しな言い方多いよね、なんか。

「別にそれぐらいいるんじゃないかなぁ…ほら、小さい女の子しか愛せない、って人とか。」

「仮にお前に抱きつかれた状態でもまだそんなこと抜かせる男がいたとすれば、そりゃ規格外の変態だな。
そういうのは人間の範疇に含めなくていい。」

「…そこまで言う?」

「断言するね。」

ところでツッコミ損なったけど、わたしが抱きつく男の人は陛下だけだよ。

「ともかく…きもちいいならきもちいいって素直に言ってよぉ。」

「いちいちそんな言葉で飾るまでもなく最高だと思ってるしなぁ。」

…褒めてるんだよね、それ。一応。
まぁそんな、ちょっと回りくどい陛下も大好きだけどね。
後ろをしっかり固めて倒れないようにしてから、前から思いっきりわたしを愛してくれる感じがして。

「それならそういう顔するのぉ。」

「…悪かったよ、無表情で。」

んむぅ。
とりあえず陛下の顔は攻めるだけ無駄か。無駄だね。
そうとくれば、もっとダメージが出やすい所を攻めないとね。

キスはさっき、いーっぱいやったし。
お腹もすりすりしたし、指とか首筋とかも舐めたし。
もう上半身はほぼ全部料理したかな。

と、なると…次にいくべき所は。

「もう埒明かないからぁ。」

「…明かないから?」

やっぱり。

「こっち攻めるぅ。」

下しかないね。

「うりゃ。」

陛下のお股に左手を伸ばす。
ちんちんをキャッチ。

「んふふ。」

うわぁ、骨でも入ってそうなぐらいカッチカチだね。
むしろこのまんま、ちんちんそのものを骨に使えるんじゃないかな。流石に大袈裟だけど。

おまけに先っぽ触ったらちょっと濡れちゃった。

「へ、い、かっ。」

先端から根元まで、指先で撫でていく。
でも今はまだ、あくまで優しく、やさしーく、指を這わせるだけ。
今はまだ、ね。

そうしてると、陛下の全身がぴくっと震えた。

「…ふふふっ…。」

…一瞬だけの小さい反応だったけど、それを見逃すわたしじゃないよ。
ほんと、「ここだけ」は口とか顔とかとは比べ物にならないぐらい「素直」だよ、ねぇ?

相変わらずの無言と無表情がいつまで保つか…見ものだと思わない? わたしは思う。

「ねぇ陛下…さっき、さぁ。」

「どうした。」

「是非潰して欲しい、って言ったよね。」

「言ったな。」

え、潰して欲しいって言ってたのは顔?
そういう細かいことは気にしない。

「…こっちね。」

左手人差し指でつつきながら言う、と。

「むしろ頼みたかったぐらいだ。」

ほら、陛下だってこう言ってくれた。お許しが出た。
というわけで、それじゃあ早速。
ちんちんを潰しにかかっちゃおう。

「…よっこい、しょっとぉ。」

まず上体を起こして。
後ろに下がって。

天を仰ぐ陛下のちんちんを見据える。

「…えへへぇ。」

自然と顔がにやけてくる。
傍から見ると気持ち悪いかもしれないけど、どうせ陛下しか見てないから気にしない。
二人の世界に退路は無いのだぁ。

とりあえず先端に、ちゅっと口づけ。

軽めだからすぐ離れたけど、その一瞬だけでも、陛下の匂いがわたしの鼻をくすぐった。
わたしの食欲を大いにそそる、甘い匂いが。

「…おいしそ。」

ここにくるまでにいっぱい陛下に「味付け」したから。
そりゃあもう…すっごく美味しくなってるはず、だよ、ねぇ?

…よし、よし。
もう遠慮はいらない。というわけ、で。

わたしは頭を振り被って。

かぶりついた。

「ぁむ。」

ぱっくり。

「…んふ。」

…口いっぱいに陛下の味が広がる。
キスの時に沢山味わった、唇や舌や唾液とはまた違う、陛下のお肉の味。

何で最初っからここにいかなかったのか、ってぐらい美味しいけど。
ここに到着するまでにいっぱいいっぱい下ごしらえしたからこそ、この濃ゆーい味がある。

わたしは今、ようやく食器を握ることができる段階に入ったのだ。

「…ぁぷ…ん…。」

とにかくもうここまできたら優しく撫でるだけ、なんて悠長な行いでは済まさない。
舌でぺろぺろ…いや、ベロンベロンに舐め尽くす。
唾液をいっぱいこびりつかせて、全体をねっちょねちょに塗りたくる。
そうして滑りが良くなったちんちんをもっとベロベロ。

「…ゅ…ぷ…。」

根元には左手を添えておいたまま、顔を前後させて口から出したり入れたり。
空いてる右手で袋の方をつまんだり、揉みしだいたり。

徹底的にいじめていじめていじめ抜く。
キスする時の舌とは違って、陛下自身はちんちんを殆ど動かせないから、完全にわたしの独壇場。
完全にやりたい放題。自由って素晴らしい。
ちんちんいじめ大好き。陛下大好き。

ぺーろぺろ。

…そうしてちんちん攻めに夢中になってたら、わたしの頭に何かが触れてきた。

「ん…?」

視線を上にやったら、陛下の右手に撫でられていることがわかった。

…この位置からじゃ顔まではよく見えないけど。
髪を優しく撫でてくれる手がきもちいい。
陛下の手きもちいい。
全力でちんちんいじめられててもこの余裕。流石陛下。大好き。

…やっぱり顔の方は殆ど変化無しかしら。声殆ど出てないし。

「んふっ…。」

ま、いいけどねー。
陛下が撫でてくれるおかげで余計に楽しくなってきたし。
もっともっと舌の動き激しくしちゃおう。
ぐっちゃぐちゃにしちゃう。
もうちんちん引っこ抜くぐらいの勢いで頑張っちゃう。抜けないけど。

べろっべろ。

「…あー…。」

「んゅ?」

おや、とうとう陛下が唸り声を。

「出る。」

ほほーう。
陛下も遂に我慢が限界にたっ



「ッくぁ!?」

――とか何とか脳内文章がまとまり切る前にドバッときた。

「…ぁ…。」

…うん。
ちんちんは口の中に収まったまんまだったから。
こぼしてない。こぼれてない。
…よね?

まぁ…とりあえず。
ちんちんの脈打ちは止んできたから、出る分は全部出たかな。
一先ず口を離す。

「ぅぷ…ふぅ。」

口中がネトネトする。
陛下のちんちんべちゃべちゃにしてたはずが、わたしの口までべっちゃべちゃ。

…うん、でも。

あったかぁい。
口の中あったかいよぉ。
舌の上いっぱい…口いっぱいに陛下のお汁の味が広がる。
陛下汁うんまい。甘くて超おいしい。大好き。陛下大好き。
もう何回同じこと言ってるのかわからなくなくなってきたけど、そんなのどうでもいいから陛下大好き。

「…あ、綺麗にしなきゃ。」

先っぽの穴からまだちょびっと白いのが確認できたので、それも舐めとる。

「…。」

ついでに上から下まで改めてぺろぺろ舐めて、しっかり全体を綺麗にしておく。

…あくまでついでだからね?
お掃除は隅から隅まで余すところ無くやるのが大事なんだからね?

「…ん。」

…よし、できた。
陛下のちんちんは元通り、すっかりきれいになりましたよ。

唾液でべとべと?
だからそういう細かいことは気にしないのー。

「…おいしかったよぉ、陛下。」

「ああ。」

うん、本当においしかった。



おいしいおいしい「前菜」、ごちそうさま。



「…どっこらせっと。」

今までずーっと仰向けで無抵抗を貫いていた陛下も、ようやく上体を起こした。

視線を向け合う。

…まぁ案の定、陛下の表情はぜーんぜん変化無し。
ぬぅ、こんだけやってもまだ駄目か…。

と思ったら。
また陛下の右手が、わたしのあたまを撫でてくる。きもちいい。

それと同時に、最初の「いただきます」の時と同じ、優しい笑顔を浮かべる陛下。
とっても優しくて、とってもきれいな笑顔。

…正直、この顔は見る度にドキっとさせられる。きれい過ぎるから。

でも、そんなわたしをよそに。
わたしの目をしっかり見つめたまま、陛下が一言。



「交代だな。」



…ふぇ?






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