シチュエーション
![]() ずいぶんと時間がかかった。 製造ラインについての問題点を洗い出すのに半日。 とりあえずの解決策の指示と、継続検討策の分離にさらに半日。 会議室を出て自分のセクションに荷物をとりに向かう時には、 両側の部屋は皆すでに暗く、廊下の灯りだけがついているだけだった。 この調子では、私のセクションも閉められているかもしれない。 1階の守衛にロック解除してもらうか、と考えながら角を曲がった。 灯りがついている。誰だ?残ってるのは。 部屋に入ると、そこに居たのは小山内だった。 小山内由紀。 私のセクション、企画室ではもう7年になるだろうか。古株になる。 ディスプレイを真剣に見つめていて、私に気づいていないようだ。 「なんで、いつも無茶ばっかり言うわけ?。あいつ、、、いつか殺してやる!」 大きなひとりごと(?)が聞こえる。 いつも冷静で、合理的なあの小山内が? 隙のないダークスーツ、きっちりした顔立ち、 その眼鏡の奥からクールに睨まれると だれでも一瞬凍り付いてしまう、あの彼女が。 「どうしたんだい?こんなに遅くまで。」 「あっ、室長、いらしたんですか。」 小山内はあわてている。かまわず話を続けて、そ知らぬフリをしてみる。 「会議に手間取って、すっかりこんな時間になっちゃったよ。 、、、それより、なにやってるの、一人で?」 私の言葉に、落ち着きを取り戻した彼女が、いつもの調子で説明する。 「例の横浜の物件、経理部から朝一番で修正報告書出して欲しいといわれました。」 「またか。早く言ってくれればちゃんと用意したのにな。」 「ま、そうですけど、恩を売っておくのもいいかと思いまして。」 小山内らしい言い方だ。しかし量的にはきついだろう、いくら彼女でも。 「手伝うよ。」 「いえ、大丈夫です。」 「こっちの半分よこせ。これは業務命令だ。」 プライドを傷つけられたらしく、渋々ファイルを転送してくる。 結局、修正が終わって、プリントアウトが済んだのは10時をまわっていた。 「メシ、食ってないんだろ、行くか? いや、無理にとは言わないよ。 これぐらいのことで『セクハラ』って訴えられたくないからね。」 私の冗談に、彼女はニコリともせず、言葉を返してくる。 「奥様がお帰りをお待ちじゃないんですか?」 ジャブ。痛いところを突いてくる。 「部下をケアできない上司にはなりたくないんで、多少の犠牲はね。 でもケアの範囲を超えたら、多少の犠牲ではすまないかもしれないな。」 端正な顔が一瞬こわばったのがわかる。カウンター炸裂。 彼女の本当の気持ちはとっくにわかってる。ずいぶん前から。 踏み出すのは私がやるべきことだ。 彼女が着替えのためロッカールームに行ってる間に、 携帯で、ホテルの部屋とバーレストランをリザーブした。 このホテルのバーレストランは、最上階にあるくせに窓が無い。 そのせいで夜景を見に来る客が来ないので、宿泊のビジネスマンがメインに利用する。 落ち着いた雰囲気がする。 いつか彼女を連れてくる気でいた。ここなら彼女に似合う。 11時までなら軽食が頼める。ワインとピッツアを頼む。 オーダーが済んだところで「ちょっと」と断って席を離れる。 フロントへでチェックインしてルームキーをもらう。 「奥様に電話ですか?」 「まあそんなとこ」 ワインで、意味も無く乾杯。 ピッツアがとどく。結構ピッツアがおいしくて二人して夢中で食べる。 仕事がうまくいったあと、食欲が体を支配してしまってるケースだ。 男はそれだけじゃすまない場合もあるが、、、いまの私のように。 「ところで、、、さっき言ってた『殺してやる!』って誰のこと?」 「えっ!」 右ストレート炸裂。効いてる。 「聞いてたんですか?」 「いや、誰でも聞こえるよ、あれだけ大きな声じゃ。」 崩れた態勢を立て直そうとしたところにボディブロー。 「、、、、、、」 こうして困った顔をしてるとこはかわいい。やはり女だ。 あまりいじめてもしょうがないので、仕事の話なんかをしてみた。 私だけが知ってるとっておきの話もした。 オフィスで見たことの無い笑顔が浮かんで居るのが見てとれる。 いま、この時間を、彼女は確かに楽しんでいる。 食事が終わった。 「あれ、もうこんな時間だ。お開きにしようか」 私の言葉に、残念そうな表情がふっと横切ったのが見えた。 エレベータに乗る。 彼女が見えない位置で、リザーブしたフロアのボタンを押す。 「そうだ、大事な話を忘れてた。」 「なんですか?」 「部屋がとってあるんだ。」 ルームキーを見せる。彼女が息をのむ。 同時にエレベータがとまり、ドアが開いた。 「着いたよ」 「でも、、、」 ためらう彼女の背中を押して廊下を進む。 部屋の前に立つ。キーカードを通した。カチャッとロックが外れる。 彼女の心の中のロックも、そのとき小さな音をたてて外れた。 二人で部屋に入り、ドアを閉める。 そのまま電気をつけず奥の窓際に連れて行く。 カーテンを開ける。きらめく夜景が目の前に広がる。 後ろから肩を抱くと、ビクッと反応した。 「きれいだろ。」 少し間があってから答えが返る。 「ええ、とってもきれい」 後ろから腕ごと抱きしめて、しばらく夜景を見る。 こちらに向き直らせて、キスをする。 最初は軽く。ついばむように。そうしていくうち、固かった唇が徐々に柔らかくなる。 「ずっと君とこうしたいと思ってた。気づかなかったの?」 驚いてる。二度目のキス。こんどはしっかりこたえる。 舌を侵入させる。一瞬のためらいのあと、舌をからめてきた。 下に降ろしていた手が私の背中に回される。そして力がこめられる。 これでいい。 からみ合う舌が性器のようにお互いの快感を呼び起こしている。 唇から受けた刺激で、私の分身が立ち上がってくる。 出番を感じたしょうもないやつ。いたいほどにズボンを突き上げる。 自分の存在を主張したいらしい。思い切って腰を押し付けてみる。 私の行動の意味に戸惑う彼女。下腹部にあたるその固さの原因に気づく。 それがなんであるかを知って、逃げることなく逆に体を押し付けてくる。 そして強く唇を吸ってきた。順調だ。 上着を脱がせ椅子にかけ、由紀を横抱きにしてベッドに運ぶ。 そっとおろしておおいかぶさり、キスを繰り返す。 唇を離すときに、かすかな喘ぎ声が混じリ始める。 眼鏡をはずす。 「あっ」 「やっぱりね。思ったとおり」 「、、思ったとおりって、、どういう意味、、なんですか?」 「眼鏡とキャリアウーマンのベールをはがすと、可愛い女なんだよ、由紀は」 あえて名前を呼ぶ。 由紀は両手で顔をおおう。 名前で呼ばれたこと、ベールをはがされたこと、きれいだといわれたこと、、。 由紀の羞恥を引き起こしたのがどれだかはわからない。あるいはすべてなのか。 そっと由紀の両手をはがす。 「おねがいだから、目を開けて僕を見てほしい」 ゆっくりと由紀の目が開かれる。濡れた瞳がこっちを見つめる。 薄明かりの中、瞳の奥、お互いの感情を確かめる。 「わたし、、、、本当にあなたを好きになってしまうわ。、、それでいいの?」 その答えはすでに出ている。 彼女のブラウスのボタンをひとつずつ外す。 白いブラがあらわになる。 ハーフカップのブラからのぞく素肌は、すきとおるような白さだった。 そして、スーツに隠されていたその乳房は、予想外のボリュームがあった。 ブラの上から由紀のふくらみを掌で包む。 由紀は何か耐えるような表情をしている。 期待していたこと。そして、それが現実になったこと。 その間の飛躍に、由紀自身の心が追いついていない。 でも、皮肉なことに体は十分な反応を見せ始めている。 ゆっくり、やわらかく、乳房をもみほぐす。 喘ぎ声がかわいい。 かすか過ぎて、注意しなければ気づかないぐらいの、小さな喘ぎ声だ。 抱き起こし、キスをし、首筋に唇を這わせながらブラウスを脱がす。 ベッドのカバーを外し、ブラとショーツだけにして上に毛布をかける。 由紀の放つ短いサイクルの息遣いが、静かな部屋の中で響く。 手早く裸になって、由紀の隣にもぐりこむ。 抱きついてくる。唇を求めてくる。舌がもぐりこんでくる。 しばらくして由紀が落ち着いたのを見計らって、ちょっと体を離す。 フロントホックをはずすと、押さえつけられていた乳房がブラを押しのける。 乳首が、小さいながらも固く勃起しているのがわかる。薄いピンク色をしてる。 男を誘うような色だ。 見られていることで感じているためだろう。 呼吸で胸が上下する以外に、乳房がときおりふるえる。 引き寄せられるように、そっとくちづける。 ビクンと由紀の体が跳ね上がる。私の頭を押さえた腕に力が入る。 私の腰に由紀の足がからむ。体全部が接触をもとめている。 舌全体を乳首に押し付けて、ゆっくりと上下に刺激する。 「うっ、うっ」 というような声がする。 腰に回された足が、そのたびごとに硬直するのがわかる。 唇での胸への刺激と同時に、背中をそっと触れるように撫で上げる。 2か所からの刺激に、由紀の声が一段と大きくなる。 いったん乳首の上から舌をはなす。 ふくらみの裾野。 軽く舌先でつつくように移動しながら、乳房の感触を楽しむ。 由紀は目をつぶって、微妙なタッチをすべて感じようとしてる。 白く盛り上がる、乳房のすべてのやわらかさを舌先にからめていく。 腰の上に乗っている由紀の足をおろしてから、 反対側のふくらみも同じようについばむ。 押し返してくる弾力が心地いい。 そろそろいいかな。 乳首に向かってねっとりと、舌をひきずってみる。 だんだんと、接近速度を遅くしていく。 そして、乳首の直前で止める。 刺激を予感して由紀が息をつめる。 太腿がかすかにこわばっている。 意識が舌先とふくらみの接触してる一点に集中してるのがわかる。 そしてその先にある敏感なパーツがふるえているのがわかる。 だが期待をはぐらかせて、いったんふくらみから離れ、 乳首を通り越した地点に着地する。 安堵と不満の息が吐き出される。 もう一度繰り返す。こんどは不満の比率が多い。 触って欲しいだろ? でもね、ここで急ぐと損なんだよ。 お楽しみはゆっくりと、、ね。 3度目。由紀が、実力行使に出てきた。 こちらの頭を押さえて、乳首に持っていこうとしてる。 予測済み。ご希望には添えません。残念ながら。 欲しいおもちゃが手に入らなかった子供のように、 彼女、いやいやをしてる。これがかわいい。 「私の好きな女のしぐさベスト3」に入るかわいさだ。 由紀の場合はトップかも知れない。 今度はちゃんと、でもふくらみの下側のふもとから、 とてつもなくゆっくりと。 今までと違うスピードに由紀は気づいてる。 そしてそれが最後にもたらす大きな快感を待っている。 直前で止まる。お約束だ。 しかしそれもほんの一瞬。 スッと乳首の一部を通過する。 「ビクン」と動く。 同時に「うっ」という声が漏れる。 二つのふくらみに、同じようにゆっくりと繰り返す。 何度目かに、由紀の太もが微妙に動いて私の足に触る。 同時に、「んんっ」という感じの低い声。 かすかな動きだけど、その意味は簡単だ。 そう、濡れ始めたんだね。 でも、まだ入り口の近辺だけだろ? それじゃつまんないんだ。 こちらに向いていた由紀の体をあおむけにする。 意図がわからなくてもちゃんと従う。 女はこうして従順なのがかわいい。 親指と中指で乳首をつまむようにする。 でもつまむわけじゃない。 かすかな距離を置いて、 触れるか触れないかぐらいにしておいて、 乳首を中心に回転させる。 手でねじを締めるような感じ。 あまりにも強烈な刺激に、由紀は悲鳴のような声をあげる。 体がこわばりつづける。 連続した刺激の中で、息を吸い息を吐くタイミングが見つからない。 右と左の乳首に交互に。 「ああっ」「ふうっ」 声は連続的にでている。 そうそう、理性で押さえられるものなんて少ないんだよ。 自分の感覚にすべてを委ねてごらん。 気分を変え、上から抱きしめキスをする。 いったんキスをしたあと、唇を離し、舌先で唇をつっつく。 あちらこちらと、予測をはずすように。 そして、たっぷりとしたキス。 舌を入れる。 相手の舌の下側をぬるぬると動かす。 おずおずと受け入れているうちに、 今度は由紀の舌がすこしずつ積極的になる。 私の舌と絡み合うような動きが始まった。 私の背中の手が絶え間なく移動しつづける。 首筋にキスの雨を降らす。 耳元でささやく。 「好きだよ、由紀」 気づくと由紀が目を開けてこちらを見ている。 うれしい。恥ずかしい。楽しい。怖い。頼る。 いろいろな感情がミックスされた女の表情。 いや、そうじゃない。 由紀が見せてるのはミックスされる必要のないひとつのもの。 ただ男に抱かれる女が、すべてをさらけ出しているだけ。 この表情が私は大好きだ。 首筋から胸元を通り、脇腹を唇が通過する。 そして改めて体の中心に向かう。 頭を、いつの間につかんだ由紀の両手が押しとどめようとする。 待つ。徐々に力が抜けていく。 動く。また力が入る。 駆け引きを楽しんでるうちにショーツの近辺にたどり着く。 さっき見たときには、ピンクのビキニショーツだった。 飾りの何もない、淡色のショーツ。 ただ由紀のボディには似合っていた。 セクシーな太ももの奥に余計な飾りはいらない。 ただただ白く光る肉感、ふたつの太ももは中心へと続く。 その奥にあるべきものはショーツに隠れて男の到着を待っている。 クリトリスの位置に唇。 ふっと息を吹きかける。 「あっ」 つづけて、クリトリス一帯に向けて、 長い息をショーツの内側に送り込む。 クリトリス周辺の温度が上がる。 ショーツの腋からはみ出した毛を唇でくわえる。 少し引っ張る。 反対側でも同じようにする。 こうすると、二つのひだが少し開かれてしまうはず。 指でショーツの上から、膣のあたりを触れる。 かなりしみているのがわかる。 この間にも、絶え間なく由紀は声をあげている。 つかむ物のない状態で彼女は所在無いようだ。 いったん元の体勢に戻ってキスをする。 しかし手のほうは別の動き。 成り行きで閉じられた太ももを、開くようにうながす。 意図を察して、すべすべの太ももが恥ずかしそうに開かれた。 ショーツの上から、指でそっと縦に触れる。 後ろから前に向かって、単に生地を触るぐらいの強さで。 そこから受ける感覚に由紀は集中している。 ビクンビクンと、連続してももがこわばる。 背中に回した手に力が入る。 さらに足を広げるように促す。 ショーツのサイドに皮膚が露出する。 ふだん外気にさらされることのない部分。 ショーツの作るラインに沿って指でやわらかくタッチ。 時々越境してショーツの中にすべりこむフリ。 由紀は口をあけたまま、のけぞっている。 「うぅ、うっ、うっ」 途切れなく声が出ている。 キスをしながらそっと上掛けをはぐる。彼女は気づいてない。 そして再び顔を由紀の股間に移動しようとした。 おおうものがないのに気づいた由紀が私の体をつかまえる。 「いや!」 上半身が剥き出し、男が股間にいる。 上掛けなしでさえぎるものもなく展開されるシーン。 それらを理解したに違いない。 耳元で囁いてやる。 「由紀のすべてが欲しい。由紀のすべてを見たい。すべてを。 わがままだと思うけど、許して欲しいんだ。お願いだよ。」 少し間があって、私をつかむ力が弱くなる。 見上げると、由紀の両目はしっかり閉じられていた。 手は両脇に下ろされている。 目の前に、ピンクの布地で隠されたふくらみ。 手で、ショーツの前の部分を両サイドとも中央に寄せる。 合わせ目の部分だけがかろうじて隠れている状態だ。 中心の亀裂へと続く左右の丘が、さえぎるものもなく姿を見せている。 女の体が作り出す光景、確かにヴィーナスの丘というべきだろうが、 単に、とても卑猥な情景だ。 しばらくそのまま見る。 喘ぎ声と息遣いが不規則に聞こえてくる。 「男にあそこを見られてる」 という羞恥が生み出す快感は、波のように押し寄せては引いている。 感情をそのまま映し出すように、 目の前の剥き出しの丘とショーツのしわが、ゆっくりと伸縮をくりかえす。 感覚に身を委ねている由紀に声をかけた。 「恥ずかしいだろう?、こんなとこを見られるのって。 あれ、ショーツにしみができてるよ。 こんなに濡れちゃって、、、」 「、、やめて、、そんなこと」 由紀の体全体からいたたまれないような恥ずかしさがあふれる。 「あっ」 しかし下半身は素直だ。 非難のあとの喘ぎ声を合図に、 ショーツの小さなしみが急速に大きく広がってくる。 二つの丘を2本の指が散歩する。 喘ぎ声がするたびに、しみはさらに拡大する。 濡れたショーツを脱がした。 何も体を隠すものがなくなった女。 こちらの肩をつかんで抱きつこうとしてくる。 両方の太ももを押さえてホールド。 そのままひだの合わせ目に舌をおろす。 入り口のそばの飛び出し気味のところ。 「あああっ」 大きな、悲鳴に似た声があがる。 合わせ目から、とろとろと液体があふれる。 少しずつ侵入していく。 粘り気はとどまるところを知らない。 入り口に着く。 入り口と周辺のひだが、なまめかしく動いてる。 一刻としてじっとしてはいない。 少しずつ移動する。 そしてクリトリス近辺でジャンプし、 皮をむかない状態で、上から下に舐めおろす。 由紀は私の頭を強くつかんで、背中を浮かしてのけぞる。 衝撃が強すぎて、「うっ」と言ったまま、 息もせずにブリッジをしたまま数秒間が過ぎた。 徐々に力が抜けて平らになったところで、もう一度舐めおろす。 左サイドを、間接的に刺激する。 右サイドも。 由紀は左サイドが好きなようだ。 ためしに直接舌でさわってみる。 とてつもない反応が返ってきた。 この子はじかに触らないほうがいいようだな。 両足を閉じて上からクリトリスを刺激する。 左側をゆっくりと間接的に刺激する。 空いた両手は乳首にあてて。 3箇所から受ける刺激に混乱気味の彼女。 今度は右手の指で入り口を刺激。 入り口は熱く、べとべとになっている。 受け止める快感を徐々に蓄積する女。 放つ声が少しずつ大きくなっている。 私の頭をおさえることもやめ、両手は枕をつかんで快感を耐えている。 太もものこわばりが最高潮に達した。 「ぅぅぅぅぅぅぅぅ、、」 そして絶頂が訪れた。 「ああっ」 驚いたことに、悲鳴と同時に私の頭の上をなにかが通過した。 それもふたつ。足元の床に着地した音。 前後関係からすると、、、枕だ。 二つ同時に。 変わった娘だ。 つまらない分析をしているうちに、 全力疾走後の息遣いから、だんだんおだやかな呼吸に変わっていた。 そっとベッドを離れ、今のうちにコンドームをつけておく。 そばにもどって、体を重ね、由紀にキスをする。 そのまま足の間に腰を入れ、両足で足を広げるように促す。 太ももで由紀の足をもちあげていき、体勢を整える。 一方で、しっかり硬くなってピクンピクンと脈動してる奴を、 由紀の入り口にゆっくりとあてる。 クリトリスの刺激が落ち着いたところに、膣口への新たな刺激。 そのままかすかに動いてみる。 最初はそれで満足していた由紀のようすが、、、変わってくる。 すこしだけ奥に入れる。 由紀の動きが止まる。一瞬の感覚も取り逃がさないような体勢。 元の位置まで戻してしまう。 もう一度同じように。 離れていこうとする腰を、由紀の足がはさんで遠ざけまいとする。 「どうして欲しいの?由紀。言ってごらん」 由紀は首を横に振る。 「言えない?」 縦に一回。 「言って欲しいんだ。由紀に。どうして欲しいかを。」 そう言いながら、入り口のあたりでは細かく動き回らせる。 耳元で囁くように言ってみる。 「いじわるじゃないんだよ。由紀にそれを言ってもらうと、とてもうれしいんだ。」 由紀の口元に耳を寄せ、返事を促す。 意を決したように小さな声で由紀が言う。 「、、い、、れ、、、、て」 「それじゃわかんないよ」 「、、入、、、れ、て、、、もっと、、奥、、まで、、」 「もう一度、はっきりと言わないとダメ」 「入れて、、もっと奥まで、、入れて、入れて!アアッ」 自分の口にした言葉があまりにも淫乱に思えて。 恥辱が生まれ、快感へと変わる瞬間。 リクエストにおこたえして、ゆっくりと奥へと進む。 その間も由紀の内部は、侵入するものを途切れなくしめつけている。 「あっ、ううぅ、ううぅ」 満たされた声を由紀が出す。 奥まで入れて、さらにぐっと押し付けるようにして、キスをする。 すべてが満たされた由紀の舌が、なまめかしく私を迎える。 今、唇さえも性器と化している。 2箇所でつながった愛の神の絵になりそうだ。ひとつに溶け合うモチーフ。 ゆっくりと動かす。 気づくと由紀の左足が右足に比べて高くあがっている。 こっち側が好きなのか、、、。 リクエストにあわせて挿入角度を変える。 一瞬驚いてあえぎ声が止まった。 でも次の瞬間にはボリュームがワンランクあがる。 体が激しく波打ち始める。 私に気づかれた事自体が、また羞恥と快感のサイクルを生み出す。 そのままスピードを上げていく。 由紀の乱れ方は半端じゃない。 「だめっ、いや、もう、あうぅ、」 そして2度目の絶頂を迎えた。私と一緒に。 今度は枕がないので安心していたが、それは大きな間違いだった。 両手で思いっきり背中を叩かれた。パシッと大きな音がした。 攻撃の後、由紀の両手と両足はドーンとベッドに投げ出された。 頭の中は真っ白だろう、おそらく。見た目は息が絶えた人のようだ。 心配になって口元に耳を寄せる。ちゃんと息をしてる。 気配に気づいて目を開けた。 抱きついてくる。 まるで子供のように。 第一夜 終了 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |