繋ぐもの くじ引き
シチュエーション


靖之にデートすっぽかされた〜!!
土曜に仕事入れるなよぉ!
そりゃね、待ち合わせが地下のライブハウスで携帯が通じなかったってのは認めるよ。
そんで、私がムクれて自ら連絡取ろうとしなかったのも認めるよ。
でもくやしー!!
2次会予定のバーにのこのこ現れた靖之に食って掛かった。

「ちょっと!一体どうゆうつもり?」
「携帯通じなかったじゃんか。まあいいや、オレが悪かった」
「そーよ」
「ま、誕生日も近いことだし、何かいいものくれてやるよ」
「とーぜんです」
「でも、ただくれるのも面白くないから…、そうだ、ちょっと待って」

靖之はバーのテーブルに置いてある紙ナプキンを5枚取り、

”ヴィトンのバッグ”
”グッチの新作”
”エノテカで夕食”
”すんげーいいワイン”
”縄”

と書き込んだ。

「おやまあ随分張り込んだわねぇ。バッグって、予算いくらよ」
「んー、2ケタは無理だから、その範囲で。あ、消費税入れて2桁になるのは許す」
「うそー!それでもすごい!……ちょっと待って……この『縄』って何?」

「あ、それは落とし穴。由利が縄で縛られて、未体験ゾーンへ」
「ばばばバッカじゃないの?なんであたしが縛られるのよ!
もともとそっちのペナルティでしょ?」
「だからぁ、他がスゴイぶん、ちょっとは遊び心が無いとね」
「あたしドウーイしないからね!」
「だって、確率5分の1だよ?絶対引かないって」
「そう言われればそうね」
「さぁ、そしたらくじ引きだ。俺もハラを決めたぜ。
”すんげーいいワイン”だと助かるな。比較的安く済むから」
「あたし絶対グッチのポーチ!!」
「くうう、予算いっぱいまで使う気だな」
「当然でしょー!さあ、どれにしようかなっと!」

靖之が巻いた状態で握っている5本の紙ナプキンの、真ん中の1本をピッと引いた。

「さーて、何かな〜」

紙ナプキンの巻きを解きながら、ニコニコ笑っている私の目に飛び込んできた文字……
一瞬、顔を引き攣らせ、

「えーと、もう一枚ね」

と言って手を伸ばす。

「何言ってるんだよ、一枚だけに決まってるだろ?」
「ああう」
「何が出たの?」
「えと……その……」
「貸してみな」

靖之に渡した紙ナプキンには、『縄』の文字が……

「アッハッハ!!」
「ねえ、ウソだよね?ジョークでしょ?」
「約束は約束だよ。さ、ウチへ行くよ」
「ややややヤダッ!!」
「だーめ」

靖之のマンションに着くと、ムードも何も無く脱がされた。

「ねぇ、せめてシャワー……」
「そのままでいいよ」

靖之はどこからともなく赤い綿ロープを出してきた。

「ねぇ、どうしてそんなの持ってるのよ!」
「ん〜?このまえ、なんとなくネットのアダルトグッズのサイト見てて、

安かったんで買っちゃった」

「そんなもん衝動買いするなよぉ」
「さ、真っ直ぐ立って」
「止めようよぉ」
「だーめ」

言うが早いか首に綿ロープを回され、胸の少し上で結び目を作られた。

「わ!」

私の出した声は、恐怖と驚愕の声。
なんだかわからないうちに、本当にSMの緊縛の対象になってしまいそうな恐怖と、
靖之が信じられないほど手早く縄を操作するのに驚いたのだ。
それでも使い慣れているわけではないらしく、縄と一緒に取り出した手順を書いた
紙を見ながら、胸の下あたりとお臍の下あたりにまた結び目を作った。

「足開いて」
「エッ?」

言われるままに少し足を開くと、股の間に縄を通し、下から背中にまわして、
最初の首の縄の背中側に通した。
最初、股の下を緩く通っていた縄のことは気にならず、その凶悪な目的にすら
気付かなかった。

「あ、失敗」

と靖之が言い、うなじに通した縄を一回抜いた。縄は股の下に垂れた。

「これが無くちゃね」

靖之はちょうど股の辺りに当たる部分に結び目を一つ作ると、そこから10cmほど
下にももう一個結び目を作り、再び縄を背中からうなじへ通した。

「痛かったら言えよ」
「?」

最初意味がわからなかった。ところが、靖之が首の後ろの縄をツーッと引っ張られると、
体の前を縦に通る縄全体が引かれて、股を回って背中を上る2本の縄が次第に密着して、
まだ閉じたままの私の秘所の入り口に、ぎゅっと結び目のコブが食い込んできた。

「あ!やッ!」

やっとそのコブの役割を理解した私は、一瞬蒼ざめて叫び声を上げたが、そのとたんに
靖之の二本の指が割り入ってきて、左右の花弁をぱっくりと開いた。
なんの前触れもなくその部分を無防備にくつろげられ、心臓がばくんと高鳴った瞬間、
心の片隅で感じていた最悪の予測に違わず、ごつごつした綿ロープの結び目がまだ勃起の
甘い赤い突起に、ぴったりと寄り添った。
ところが、そっちに気を取られているうちに、さらにロープが引かれ、今度は後ろの穴、
普段圧迫されることなど未経験のすぼまりに、ゴロリと結び目が触れた。

「ひいいっ!」

とても普段感じることの無い未経験な2点の圧迫感に、思わず悲鳴を上げた。

「痛い?」

靖之が聞く。
ふるふると首を振る。

「痛くないなら続けるよ?」

首の後ろでロープを一度結ぼうとする。

「あ!ちょっ!」
「え?痛い?」
「痛く……は……無い……」

あたしバカだぁ。こんな時こそ『痛い』ってウソつくべきなのに、なぜか正直に
答えてしまう。首の後ろで縄を結ばれると、股にかかるチクチクとした圧力はもう
緩まなくなってしまった。

首の後ろからまだ余っている縄を左右に振り分け、前に回し、前を縦割りに走る二本の
縄をくぐらせて、また背中へ戻す。そして、キューッと圧力をかけ、また前に回し、
先ほどより一つ下の区切りを通し、また背中に戻した。
オッパイがくびりだされ胸郭が圧迫され、呼吸が制限される。実際は綿ロープが
しなやかにまとわり付きながら僅かに伸び縮みするので、窒息するほど苦しくはないが、
何かに押し込められたという包まれ感がある。縄という『線』で包まれているのに、
『面』を感じる不思議。

そして、縦割りの縄が左右に引っ張られることで、アソコへの食い込みがきつくなり、
少し体を動かしただけでもゾロリとクリがなぞり上げられるような快感が起こるように
なってきた。
ロープはまだ余っていて、靖之がそれをあたしの腰に回したとき、

「い、いやっ!」

と靖之の頭を押してしまった。

「こら〜!何すんだ」
「だ、だってぇ……これ以上食い込んだら……」
「食い込んだら?」
「い、痛いと思う」

よし、良く言ったぞ、あたし。

「あははは。痛くてこんなになるかい?」

靖之はいきなり股を通る縄をぐっと少し引いた。

「あヒッ!」

一瞬クリをザッと擦る衝撃的快感とともに、ニチッと粘り気を含んだ音が漏れた。

「正面から見てわかるほど、縄が濡れて色が変わってるよ」
「ああああああ」

さっきから心の底でわだかまってた、ある単語がむくむくと頭をもたげてきた。

「さあ、言い直すんだ。『これ以上食い込んだら』どうなるの?」
「……」

もう心臓がバクバク音を立てて、自分の耳の付け根が赤熱しているのがわかる。

「さあ、『これ以上食い込んだら』……?」
「き…………」

靖之が、股縄を僅かずつ指でクンクンと引く。
ちゅくちゅくと淫らな音を立てながら、腰を引いても逃げられないほどの割れ目の奥深くで、
クリとアヌスに送り込まれる淫らな刺激に、もう脳の中まで溶かされてきた……

「さあ、『これ以上食い込んだら』……?」

ちゅくちゅくを緩めない靖之。

「き…………気持ちよく……なっちゃう……!」

あああああとうとう言っちゃった!

「よくできました」

靖之はすばやく腰周りの縄を下腹部の縦縄に通し、しゅるしゅると背中めがけて引き絞った。

「んああああぁぁぁっ!!」

クリトリスを転がしながら潰す前のコブ、アヌスに分け入らんばかりに食い込む後ろの
コブ、二つの淫靡な刺激に頭がぼうっとなって喘ぎ声を漏らしてしまった。

自分がだんだん、快感に蕩けた肉の塊になってゆくのがわかる。逃げ道を絶たれ、
どれを爪弾いても、喘ぎの音色を奏でる吟線に絡め取られている。身を捻っても、
しなやかに付いてくる残酷な凶器、そのコブの威力を嫌というほど思い知らされて……

手がまだ自由なのに、もう体の戒めのことばかりで頭がいっぱい。

「後ろで手を組んで」

と、靖之に言われて初めて思い出した。後ろ手をお尻の上で組むと、それをグイと
背中の中心まで捻り上げられ、ごってりと縄を巻きつけられ、さらにオッパイの上と下に
3重に縄を巻かれ、きっちりと縛られた。

「はふぅぅぅ……」

ドロドロに甘い嘆息が漏れる。もう、自分が自分で無いみたいだ。

「ここまでハマるとは思わなかったな」
「フーッ」
「フーッ」
「フーッ」

靖之が嫌味っぽく言う言葉も耳をかすめるだけ。あたしは呼吸を整え、胴体の下方から
チクチクと上ってくる甘い刺激を受け流すだけで精一杯だ。

「由利、キスのおさらいしようか」

足元がおぼつかないあたしを、小手高手の後ろ手縛りごと抱いて、むちゅっと唇を奪う。
口の中の唾液を全部吸われ、入れ替わりに靖之の唾液が流れ込んでくる。だらしなくしか
動かない舌をれろれろと舐められ、上の口も下の口もぐちゅぐちゅにされてしまう。

そのまま抱えてベッドに寝かされたが、軋む体に纏わり付く縄は、あたしに僅かの休息も
与えてくれない。

「んんんんん……」
「んあああんん……」

もぞもぞと体をくねらせながら、あと僅かで高みを越えるもどかしさに喘ぐ。

「なんとかしてよぉ……」
「どうしたいの?」
「い……逝きたい……」

自分の口をついて出た言葉に自分で赤面する。

「靖之の入れてよぉ」
「ふふふ、ごめん、この股縄のキツさじゃ俺のは無理なんだ。代わりにこれで我慢して」

股縄がぐっと引っ張られ、

「アッ!」

ビクンと突き上げる衝撃に叫んだ直後、蜜でふやけそうなあたしのソコに硬い棒が入ってきた。

「なに?」
「バイブ」

もうこれ以上蕩けることはないと思っていたのに、更に心臓が鷲掴みにされる衝撃が走る。
ズルズルと火照る肉壷をかきむしるようにごつごつしたバイブが奥まで入れられると、
クリトリス用の小さな突起がトンとしかるべき位置に当たった。

「じゃ、ご希望通りに」

『逝きたい』って言ったけど、こんなの死んじゃう!!

「やあああっッ!!」

そんなあたしの絶叫も空しく、靖之がバイブのスイッチを入れた。

「ヴイイイイ……」

音の前半しか耳に残らず、あたしは昇天した。

気付くと縄は解かれ、ベッドに寝かされて、毛布を一枚掛けられていた。

「お、気が付いた?」
「あああ」

時計を見ると、大して時間は経っていなかった。

「入れてもいいか?」

突然の問いに、『何を?』って聞き返しそうになった言葉をぐっと飲み込み、

「いいよ」

と言って笑った。

体力使い切って少しマグロなあたしの足を抱え、靖之が侵入してくる。
十分すぎるほどの前戯?のおかげで、あまり抵抗無く受け入れてしまった。
靖之が抽送をはじめると、やっぱりバイブよりコレだよなぁって思う、熱い肉と肉との
触れ合いに、あれだけ強烈に逝ったくせにまたふわっと気持ちよくなってしまう。
出入りする肉棒で、縄のコブに苛め抜かれたクリトリスが擦られると、過敏になった
肉芽の発する快感に、またまた絶頂へと運ばれる。

しばらくのピストン運動の後、靖之のモノがプクッと膨らんだ感じがして、
彼が射精したのがわかる。と、同時にあたしもじわじわ〜っと逝った。

コトが終わって、シャワーを浴びたら全身にロープの跡がクッキリ。
明日が日曜でよかった。

「さて、靖之さん」
「は、はい」
「明日こそは、お時間ございますかしらねぇえ?」
「ご、ございますとも」
「では、おデート、お付き合い下さいますかしらぁあ?」
「ま、まあ、いいでしょう」
「ではブランドなお店でおデートいたしましょうねッ!」
「ひー」

「ところでさ、くじ引き、イカサマじゃないよね」
「それは無いぞ」
「でも話がうますぎる〜」
「由利ってさ、選ぶものが奇数個あるとき、絶対真ん中を引くじゃない」
「ぎゃあああああ!!」






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