受話器ごしの戯れ
シチュエーション


23:00ジャスト。
篤志からの電話。

『聡美? うん、俺』

高1の時にクラブで知り合って、高2の夏に告られた。
同じクラブに入るだけあって結構趣味が似てた。
ちなみに歴史クラブ。私はどっちかというとミーハーで、新撰組とかああいうのが好きだった。
篤志はなんか、ゲームから入ってきたみたい。前に見せてもらったけど地図の上で馬とか兵隊とか戦ってるの。
将棋みたいなものって言ってたけど、将軍さんの絵がもっと美形のほうが良かったかな。
持ってる本を貸し借りしたり、議論みたいなことしてみたり。
文化祭の前、図書館で一緒に資料漁りしたり、本屋さんをハシゴしたり。
気が付いたら一緒にいる時間が長くなって、休日も一緒に過ごしてて。

正直イイな、と思ってたから、告ってこなかったらこっちから告ってたと思う。
というかホワイトデーに告ってほしかった、と後で教えたら頭抱えてたっけ。
バカ、そんなことで何ヶ月も悩むなっての。何のための本命チョコだと思ってたのやら。
前にゲームの話をしてくれたときに、「常に相手の先を読んで手を打っておいてから攻め込むんだ」なんて言ってたけど、考えすぎも時と場合によるってば。

『え? 仕事? あぁ、調子いいよ。修羅場は先週で終わったしさ。大丈夫。来週の土日はあいてるから』

大学を卒業して、篤志は遠い街で就職した。
離れ離れになってどうなっちゃうか不安だったけど、うまくやってる。
むしろ近くにいたときの方が喧嘩してたかも。
ううん、今別に遠慮してるとかじゃなくて。

月に1度しか会えなくて正直寂しい。おしゃべりは、こうして電話でできるけど、手もつなげない、ましてHもできないのが寂しい。
こう言うと飢えてるようでヤだけど、これも篤志が悪い。
あげちゃったのは高校のとき。若葉マーク同士でおっかなびっくりだったっけ。
でも、いつの間にかあいつってばあたしのこと知り尽くしちゃって、身体中どこが弱いかまで把握されてた。
あたしがエッチになったのは篤志のせいだ、っていつも言ってやってる。

「今度どこ行こうか?」
『久々に○○ランド行く?』
「や! 並んでるだけでつまんない!」

遠くから来てくれる篤志と一緒にいられる時間はほんの少し。一泊二日って本当に短い。
だから、あんな並んでるだけのところに行きたくない。
そりゃ、二人で一緒に並んでる間のおしゃべりだって楽しいんだけど、だけど、他にできることがあると思う。

そんな風に話してるうち、二人の声がちょっと躊躇いがちになる。
お互い何かを期待してて、でもそれを言い出せない雰囲気。
でも、このあとの言葉は、いつも篤志のほうが切り出してくれる。

『今何着てる?』
「ん? パジャマ」
『ふーん、前みたいにタオルだけじゃないんだ」
「もう!」

帰宅が遅くなって、いつもより遅い時間にシャワーを浴びて髪を乾かしてたら電話が鳴った。
慌てて出たからもちろんそんな格好だった。
篤志ったら、『TV電話だったらなぁ』なんて本気で言ってた。
その後、電話ごしに脱がされた。変な言い方だけど、篤志の言うなりにタオルを取っちゃって、ヌードでベッドに入った。
「ちょっと寒い」なんて言ったら、『温めてあげる』なんて言い出すの。
何をしてくるかと思ったら、いつもベッドの中で囁いてくれるような言葉を電話越しに。
そりゃもう恥ずかしくて真っ赤。確かに温まったけど。
こっちもヌード、という特殊な状況だったせいもあって盛り上がっちゃって。
あんなことしたい、こんなことしたいって篤志の妄想につきあって、テレホンSEXってのを始めて経験しちゃた。
それ以来ときどきこうしてる。そして今夜も。

『じゃ、こっち来て』
「ん」

これがゲーム開始の合図。ここで私が拒否すればそこまで。
気分の乗らないときには無理にしてこないのが嬉しい。
時々、襲ってほしいだなんて思うことが少しだけあるけど、恥ずかしくて口にしたことないし。
篤志って優しいから、無理強いってのはしてこないだろうな。

『聡美』
「うん」

二人同時に「チュッ」ってキスの音。
さすがにその後音だけじゃなんだから、言葉に出してやりとり。冷静に考えると凄く恥ずかしいことやってるんだけど、『その気』になってると気にならない。
一人で…その、する時と違って篤志が聞いてると思うとドキドキするし、そのぶん感じるみたい。

『唇、あけて』
「ん…」
『舌…いれるから』
「んんっ…」
『聡美、美味しい』
「やんっ」
『胸、触るよ』
「うん…どっち?」
『左』

篤志は右利きだから、右手で自分の左胸を撫でる。いつも篤志がしてくれるみたいに、服の上からソフトに。
じれったいくらい時間かけて愛撫されて、いつもこっちから「して」って言わされちゃう。
今日も、なかなかパジャマのボタンを外そうともしない。
ボタンを1つずつ外して、胸をはだけさせられる頃には、あたしはすっかり出来上がってる。

『胸に頬ずりしていい?』
「うん」

あたしのさほど大きくない胸にいつも頬ずりする篤志。そのうち舌を伸ばしてあたしのことを舐めてくる。
前にベッドの中で「大きい方がいいの?」って尋ねたら、「敏感なほうがいい。だから聡美は100点」なんて言われて反射的に叩いちゃった。
片手でもう一方の胸を揉みながら、先っぽにキスしてくる。

『乳首美味しい』
「やだぁ」

もちろん、本当にベッドインする時にはこんなこと面と向かって言うような篤志じゃない。
電話越しだからってのは解ってる。でも、乳首、とか露骨に言われるとやっぱり恥ずかしい。
前にそう言ったら、凄く遠まわしな言い方された。官能小説風言い回し、とか言ってたけど、笑えちゃって崎が続かなかった。
だからこんな風に、ストレートに言わせてる。
受話器から漏れる声が、耳元で囁くようだからすごく恥ずかしい。
だってそうじゃない。本当に篤志に抱かれてるのなら今は胸のあたりから声がするはずなのに、耳元にくるんだもん。
なんか二人がかりでされてるみたいに妄想しちゃうことがある。
篤志の『手』がわき腹を撫でて、ヒップを通って太股に伸びる。肝心なトコロを敢えて迂回されて、こっちも期待が高まってくる。
内股を上下に撫でられて喘ぐ。篤志って意地悪だからこの時点じゃ絶対に触ってこない。

『じゃ、ズボン脱がすよ』

ズボンのゴムに手をかけられて、引き下ろされる。誰も見てないと解ってても恥ずかしくなる。
おかしいよね。いつも着替えるときは平気だし、面倒なときはシャワー浴びてバスタオル一枚でうろうろしているのに。
ショーツの上から撫でられる。篤志って、女物の下着やパンストの感触が好きなんだって。いつもこんな風に撫でてくる。
「履いてみる?」って訊いてみたいけど、返事を聞くのが怖くて試してない。

「あ…ん……」
『凄い、もうぐっしょり』
「やぁ…」

あたしがどんな風になっているか篤志もわかってるんだと思う。ショーツごしでも、そこが洪水だってわかっちゃう。
それを塗り広げるようにして指を上下に使われる。

『クリちゃん、見つけた』
「やああっ」
『だってほら、プックラしてる』
「ああっ」

指先一つで弄ばれるあたし。受話器の向こうの篤志の思うままに乱れて、声を漏らす。
ここで激しくされたらそれだけで達しちゃう。でも意地悪だから、そこまでしてくれない。

『じゃ、脱がすから…』
「うん…」

ショーツに手をかけて引き下ろす。ヘアも、お尻も、あそこも剥き出し。

「見える?」
『おいおい』
「ふ〜ん、せっかく脚開いてあげたのに」

TV電話じゃなくてよかった。ううん、少しだけ残念な気もするけど。
まさかカメラつきのケータイってこういうことに使ってる人いるのかしら。

『それじゃそのまま、脚を広げちゃおうかな』
「え? え?」

たぶんあれだと思う。私の脚をM字型にして広げて…って、一人じゃこの姿勢辛いよ。
ちょっとズルして膝立ての姿勢で許して。

『じゃ、大事なところにキス』
「あ」

恥ずかしいくらいに濡れているそこにキスされるイメージ。舌を伸ばしてディープキスしてくる。
恥ずかしい、恥ずかしい、気持ちいい、恥ずかしい、気持ちいい。
頭の中がぐるぐるしてくる。

『ん、おいし』
「やだ…あ…」

どんな風に舐めているか、舌の使い方を耳元で囁かれながら、そのとおりに指でなぞる。
手で広げられて真ん中を舐められたりすると、首をかしげて受話器を固定して、両手でしなくちゃいけない。
ハンズフリーの電話買おうかな。でも、耳元で囁かれるの気持ちいいし、ちょっと複雑。

「あ、あ、あ」

篤志って、いつもあたしの漏らしたおツユを飲み干そうとするくらいに舐めまわしてくる。今もそんな感じで責められてる。
下から上に舌を使ってくる。丁寧に、優しく、じれったいくらい何度も何度も。
またクリトリスにキスの雨。受話器越しに『チュ、チュ、チュ』なんてやってくる。
ああ、もう駄目。耐えられない。手だけじゃなくて腰も動き出してる。

「あ、ア、ね…お、おねが、い」
『なに?』
「い、いかせ、て」

『イきたいの?』
「うン…ああ…は、はやくぅ…」
『何でもする?』
「する、するの、ああっ、ア」
『それじゃクリちゃんの皮を剥いて…』
「イ、ア、アアッ』
『噛んじゃえ!』
「アアアーーーッ!」

指先でキュ、とそこを摘み上げた瞬間、きつく閉じた目の奥でパシパシッと何かが閃いた。
曲げたままの膝がベッドにつくくらいに仰け反って、あたしは果てた。

「あ…ン…」
『可愛いよ。聡美』

耳元でキスの音がする。
私、イかされちゃったんだ。篤志に全部聞かれながら。
時間が経つに連れて恥ずかしさが襲い掛かってくる。
さっきまでとは違う意味で真っ赤になっちゃう。

「今度は私の番だからね」
『オーライ。聡美様』

「篤志はどんな格好?」
『ジーンズとトランクスだけ』
「上は?」
『ハダカ』
「だらしなーい」

そんな格好をしている篤志を想像する。中肉中背。太ってもいないし痩せてもいない。
学生時代に比べて少し筋肉が減った気もするけど、デスクワークの仕事だと仕方ないよね。
「ムキムキになる気はないからいいよ」とか言ってた。「聡美のこと『お姫様抱き』できるだけの筋肉があればいいよ」だなんて。
初めてされた時は正直驚いちゃった。そういうことするタイプと思ってなかったから。
でも、たったあれだけのことだけどされた時は嬉しかったな。
特に「これ以上太るなよ」なんて禁句を口にしなかったあたりは評価に値するゾ。

「キスマークなんてついてないよね?」
『どこに誰がつけるんだよ』

受話器の向こうの呆れた声。

「本当かなぁ…チェックしちゃうから」
『へいへい』
「じゃ、首筋ね。指で撫でて順に見てく」

きっと受話器の向こうでは、篤志、自分の首筋に指を滑らせてる。

『くすぐったいってば』
「だーめ」

首筋を隅々までチェック。合格。

「じゃ、合格のしるし。チュ」

首筋にキスしてあげる。他の女のキスマークは許さないけど、あたしのならいくらでもつけてあげる。

「それじゃ、次は右胸。うふふ」

仰向けに寝ている篤志の胸に顔を埋めるようにして頬ずりする。

「頬ずりしちゃうから」
『だからくすぐったいよ』
「だーめ」

さっきはあんなにあたしのこと弄んだくせに。

「乳首のまわり、重点的にチェック」
『えー』
「くすぐったくてもするの!」

篤志って結構ビンカンというか、くすぐったがりやなの。
だから、ベッドの中でこうして抱きついて頬ずりしたりしてあげると可愛い声出すのよね。
それが楽しくてついついいじめちゃう。

「合格かなあ…」
『そりゃそうだって』
「じゃ、合格。うふふ。チュ」

軽くキスだけじゃなくて、舌を使ってレロレロ舐めちゃう。
いいよね? いつもあたしがされてるんだから。
でも篤志の乳首って勃たないからつまんない。勃ったらもっといじめがいがあるのに。
もう片方の乳首もチェック。その間、あたしの片手は篤志の股間へと伸びていく。

「ジーンズの上から撫でちゃうぞー」
『あ、うん』
「もう勃ってる?」
『まぁね』
「どれくらい?」
『んー、8割』
「ふーん、じゃ、もっと勃たせてあげる」

乳首をしゃぶりながら、ごわごわしたジーンズごしに篤志の先っぽのあたりを撫でてあげる。
自分がクリちゃんを攻められる時のこと想像しながら。
うふ、実はあたしも今、ベッドの中でクリちゃん撫でてる。
篤志にバレないように、声を出さなくて済む程度のソフトな愛撫だけど。

『勃ってきた?』
「ん」
『もしかして窮屈?』
「ま、まぁね」

そりゃジーンズの中じゃキツいよね。少し楽にしてあげようかな。

『それじゃ、ファスナーを開けちゃいまーす』
「う、うん」
『まだ出しちゃだめだぞ。こっちから侵入していくからねぇ〜』

なんか痴女にでもなった気分。男の人の履いてるズボンの前を開けて、中に手を潜り込ませて。
満員電車の中で篤志にシテあげたら喜ぶかな? 今度電車の中で触らせてあげる代わりに頼んでみよ。うふふ。

「もう勃ってるよね?」
『100%』
「先っぽ濡れてる?」
『…少し』

よしよし、もっと濡らしてあげるからね。

「トランクごしに掴んじゃうぞ」
『うん』
「堅い?」
『…カチカチ』

ちょっと恥ずかしいのか、篤志の声に間がある。あたしだっていつも恥ずかしいもんね。おあいこおあいこ。

「そーっと撫でてあげる」
『ん…あ…』
「篤志のっていつも元気だよね」
『いつもってわけじゃないぞ』
「そう?」

こうして手で触ってあげるときはいつも元気一杯。そんな篤志が大好きだから、優しく名で撫でしてあげたくなる。

「直に触ってあげようか?」
『お願い』

うんうん、素直が一番だぞ。

こんな風に篤志を少しずつひん剥きながら愛してあげる。
男の人って回数に制限があるじゃない? だから1回1回をじっくり楽しませてあげるのがいい、って本に書いてあった。
でも女だって何回もしたら疲れちゃうけどね。

『あ…う……ん』
「そろそろいかせてあげようかな?」
『うん』
「このまま手がいい? それとも…」

恥ずかしいからこの先は言えない。だけどいつも、挿れさせてあげて中で出させてあげる。
電話越しだからゴムなんて要らないし、何回でも中で許してあげる。

『…お願い、していい?』
「なに?」
『…口で…駄目?』
「え、えええっ!?」

そんなそんなそんな、だってそれって前に駄目って意って、それ以来求めてもこなかったのに。

男の人のが不潔、って思ったから断ったわけじゃなかった。
フェラチオって、男は気持ちいいけど女はそうでもないよね、なんか一方的に奉仕させられているみたいで屈辱的って思ったから、だから応じなかった。

『駄目?』
「…でも…」

そりゃ、電話越しだし。本当にするわけじゃないけど。
でも考えてみたら、乳首舐めるのだって別にこっちが気持ちいいわけじゃないのよね。
恥ずかしがったりくすぐったがったりする声が可愛いからしてあげるんだし。
そう思うと、電話越しならしてあげてもいいかな、って気が少ししてきた。

「どうしてもしてほしいの?」
『うん』
「う〜ん、どーしよっかなぁ…」

それとなくその気があることを匂わせてみる。迷ってるそぶりでそう感じてくれるよね。

「さっき、何でもするって言っちゃったしね…」
『そうそう』

あ、こいつなんかワクワクしてる。電話の向こうでちんちんピクピクさせてるとこまで想像できちゃった。
そんなに嬉しいのかなぁ…あたしなんて別に舐められたって…そう思った瞬間、『ボッ』って感じで真っ赤になっちゃった。
そう言えばあたし、クンニされるのって大好きだったっけ。

「それじゃ、さ」
『うんうん』
「今度のデート…サービスしてくれる?」
『そりゃもう! 腰が立たなくなるまでご奉仕いたしますとも』

あーっ、そう来るか。こ、腰が立たなくなるまでって本気ぃ?
ま、いいや。その代わり、いい声聞かせてくれなきゃ、2度目はないゾ。

「じゃ…してあげる」
『やったぁ』

…電話越しなのにそんなに喜ぶなって。
でも、ああいうことを口に出して言うのもなんか恥ずかしい。口に出して言うこっちの方が恥ずかしいよ。
だから、ちょっと逃げの一手。

「前を開いて出しちゃうぞ…元気だよね?」
『もちろん!』
「じゃ…最初にどうして欲しい?」
『え?』
「だから、したこと無いじゃない。どんな風にしてほしいのかな、って」

篤志がどんなふうにして欲しいのか、欲望とか妄想とかこの際聞きだしちゃお。

『それじゃ…キスして。先っぽ』

いきなりそう来るかぁ!

「いいよ…先っぽ、気持ちいいって言ってたよね」
『うん』
「じゃ…ちゅ」
『んっ』

は、は、恥ずかしいっ。
でも篤志の声が可愛いからいいかな。続けて2回、3回とキスしてあげる。

『それじゃ、舌伸ばして…先っぽ全体を舐めて…』
「…うん…じゃ…先っちょだけ。れろっ、とか」
『あ…』
「続けて舐めてあげるね」
『うん…あ…』

篤志のそれを、先っぽの剥けてるところだけ重点的に舐め続ける。アススクリームを舐める感じかな。
本当にこうしたら喜んでくれるのかな…。

最初の一線を越えちゃったらあとは私もダイタンになってきた。
篤志のリクエストに応えてあげる。
先っぽを咥えてあげたり、シャフトを根元から舐め上げてあげたり。
アドリブで、袋の方を揉んであげたり。

『あ、そ、それ、いい』
「今度は先っぽ吸ってあげる。カウパー全部吸い出しちゃおうかな」
『あああああああ』

悶えてる悶えてる。その声がとても可愛い。
この時、なんとなくわかった。自分か奉仕させられると思うから嫌だったけど、こうして可愛がってあげてると思うとフェラって楽しい。
あたしが楽しくて、篤志が気落ちイイならそれって素敵なことだと思う。

『ご、ごめん、聡美,俺、もう…』

なんかいつもより早いぞ? んん?

「そんなにイイ?」
『たまんない』
「じゃ、イかせてあげる」
『えっと…あのさ…』

篤志が何を言いたいかなんとなくわかっちゃった。
でも、こっちから言うのも恥ずかしいから、篤志に言わせちゃう。

「なに?」
『あ、あの、聡美の…中で出したい』
「なかって、アソコ?」

うふふ、イジワルイジワル。

『そうじゃなくて、その、聡美の、く、口の中』
「くちぃ〜?」

キターって感じ。でもって飲んで欲しいんだ、男ってさぁ。
なんか申し訳なさそうに言うのがおかしくて、これ以上虐めるのはやめにした。どうせ電話越しだしね。

「いいよ。口に出して。…飲んであげる」
『聡美?』
「えへへ、ぱくっ、って咥えちゃったからもう返事できないよ〜」

あとはひたすら、吸って、舐めて、篤志を喘がせてやった。
篤志ったら可愛い声上げて、あたしの口の中でイッちゃった。

さすがにお互いダイタンすぎたのか、急に恥ずかしくなってきちゃった。

「じゃ、じゃあ、そろそろ切るね」
『あ、うん』
「じゃ、今度の土日、楽しみにしてるから」
『へいへい』
「サービス、忘れないでね」
『了解』
「じゃ。お休み」
『お休み』
「『ちゅ』」

プツ。
電話を切る。半裸のままベッドに横たわるあたし。
フェラチオ、か…。
今度、ってのは急だけど、いつかシてあげてもいいかな。うん、今夜以上に可愛い声で鳴かせてあげたらいいんだ。
えへへ。
サービス…かぁ…何してくれるのかな…腰が立たなくなるって,何だろ?
もしソレが凄かったら、うーん、大盤振る舞いで、ゴムごしで咥えてあげようかな。
うふふ。

そんなことを思いながら、あたしは眠りについた。






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