ユウジとユミ
シチュエーション


言葉が見つからない。
といっても、
今この状態に、ぴったりの言葉なんてないよね、たぶん。
キーでドアを開けて、スリッパに履きかえて、
目に入ったのは、ドーンと大きなベッド。
ちゃんと覚悟はしてきたつもりだったけど、
恥ずかしい。やっぱり。


ほんの1ヶ月前、
ユウジに、私の部屋に来てもらった時のこと、思いだす。

ユウジを案内して部屋に入るとき、最終点検。
よし、ちゃんとパジャマも片付いてる、問題なし。

「女の子の部屋に入った感想は?」なんて、
お決まりのこと聞こうとして振り向いたら、
突然しっかり両腕つかまれて。

いたい!って言うひまもなく、
気づくとユウジの顔が大接近中だった。
あ、初めてのキスだ、これって。
知らないうちに目つぶってた。

頭の中が、白くなっていく。
腕と唇に全ての感覚が集まってる。
それ以外は空っぽ。
すごく変。でも、とっても気持ちいい。

唇が離れたとき、
私のひざが、ガクって曲がって、崩れ落ちそうになった。
あわててユウジが私の体を支える。

「だいじょうぶか、ユミ?」
「うん」

って言ったけど、全然だいじょうぶじゃない。
まだ全身が麻痺してるみたい。力が入らない。
ユウジが手を離したら、多分そのまま床にすわりこんじゃう。
私の気持ちが伝わったみたいで、
そのまま、静かにベッドの上に座らせてくれた。

自分の心臓の音がすごく早いのがわかる。
なんとか息を整えなくちゃ。

(今思うと、なんでそう考えたのかわからないけど)

ユウジが、いつのまにか私の隣に座って肩を抱いてくれていた。
空いたほうの手で私のあごを持ち上げて、
もう一回キス。
あっ、また頭の中が白くなってく。
そのままベッドに押し倒された。

私、知らないうちに両腕をユウジの背中に回してた。
ユウジも同じようにしてた。
きつくて息が出来ないんだけど、とっても落ち着くのが不思議。

気づくと、ユウジの体が少し離れてた。
私の胸にユウジの大きな手が置かれてるのが見えた。
その手は、ゆっくりと回転しながら、
私のふくらみを確認するように動いてる。
とても恥ずかしくて、目をそらしてしまう。

ブラとブラウスの上からなのに、
胸から来る感覚が、背筋を伝わって、
スッと下半身へと走り抜ける。電気みたいに。
決して嫌な感じじゃない。
そうじゃなくて、逆になんか……気持ちいい?

ユウジの手が離れた。
おねがい、やめないで。もっと続けて……
……なんで私こんなこと考えてるんだろう……

胸の谷間に、圧迫感があった。
目を開けたら、
ユウジがブラウスのボタンを外そうとしてた。

とっさに言葉が出てしまう。

「……やめて」
「えっ?」

沈黙が続く。
ユウジが固まってる。

「どうして? 
 俺はユミが大好きだし、ユミも俺のこと好きだろ?」
「うん……」
「じゃ。どうして?」

だって、ここまでのこと全然考えてなかったし、
さっきみたいに、
頭の中が真っ白になったり、
もっと続けて欲しいって思ったり、
私、自分自身がわからなくて怖い。
でもどうやってユウジに伝えたらいいのか。

「ん〜〜〜〜。わかった。今日はここまで」
「えっ!」

目の前ににユウジの笑顔があった。

「強気のユミも、やっぱり女の子だったんだなって、
 わかったから、これだけでも収穫だよ」

おでこにチユッってキスしてくれた。

「強気の……」は正直言って余計だと思ったけど、
私の気持ちを大事にしてくれてるんだってことは、
痛いほど感じた。

そうおもったら突然涙が出てきた。
ばか、場違いだぞって自分を叱っても、全然止まってくれない。

「なんで、ユミ泣いてるんだ?」
「………………」
「そっか。じゃ抱っこしてあげましょう」

そういってユウジは私を強く抱きしめた。
私、馬鹿みたいにぽろぽろ涙流しながら、
ユウジの胸にしがみついてた。

帰りぎわ、

「ごめんね、わがままばっかで」
「たいしたことないよ、ユミが可愛いからノープロブレム……
 てのは表向き。
 俺、昔からさ、おいしい料理は最後に食べるのが好きで」
「スケベ!」
「真っ赤になってるユミも可愛いな〜」
「ばか!」


ショーツ、一番お気に入りの。でも、あまり派手じゃないの。
ブラ、はずしやすいフロントホックでパッド少ないやつ。
だって「20%増量(当社比)」がばれちゃうシチュエーションだから。ね?
はい、すべての準備完了。
気持ちのほうも、OK。
いいんだ、あとは全部あいつにまかせれば。

で、フロントでキー貰って部屋にはいって。
やっぱり凍っちゃった。

「こっち向いてご覧」っていわれて
凍ったまま向き直った私は、突然抱え上げられた。
やっぱ、男だから力あるんだ。変なこと感心してた。
そのまま運ばれて、ベッドの上に。
でもその前に、足でベッドカバー、はぐってる。
器用なんだ。

横になった私の上に重なって、キスしてくる。
舌が入ってくる。長い時間のような気がした。

唇が離れた。
胸のボタンが外される。
ブラのホックも。
今、とってもすごいカッコのはず。
とても目を開ける勇気なんて無い。
それに、どんな顔を彼に見せればいいのかわからない。

すごく鋭い衝撃があって、体がビクンってなった。
右の胸、吸われた。
ユウジの唇がその辺をついばんでる。
時々舌で、下のほうから乳首をなめ上げる。
この間のときより、もっと鋭い感覚が体の中を走る。
どうしたらいいのか分からなくて、
おもわずユウジの頭を両手でおさえていた。

左のふくらみには手がのせられてる。
さわられてる。こんなふうに男の人の手に……
乳首を指ではさまれた。
思わず「痛い」って言った。

「ごめん」

それからは、とてもやさしくしてくれた。

あれ?なんだろうこの感じは?って思ったら。
さわるかさわらないぐらいで彼の手が通りすぎていく。
胸、腰、首筋、お尻、太もも、私のからだのいろんなとこ。
ちょっとくすぐったいけど、
それだけじゃない甘い刺激が一緒に押し寄せてくる。

胸のほうの唇の刺激が来るかな、って待ってると、
太ももの外側のうぶ毛をかすめて、
手のひらが通過していく。
私、そのたびにビクンと反応しちゃう。声が出ちゃう。

さっきから、
なんか、あそこのあたりが変。
ちょっと、そう、おりものが多いときのような違和感。
もしかして………濡れてる?

くるくる円を描くように、舌が乳首を刺激してる。
そのうち、右と左の乳首を行ったり来たり。
そんなの駄目……
もうだめ、全部の刺激が、あそこにつながってるのが分かる。
多分、あそこ、すごいことになってる。
誰ともこんなことしてないのに。初めてなのに。

ユウジが私の服を、ショーツを残して全て脱がせる。
電気をかなり暗くしてくれた。
さっきからそうして欲しかったけど、
このあいだのわがままがあったから、言えなかった。
裸になったユウジが隣に入ってくる。
あったかい。なんてあったかいんだろ。

ショーツに手を掛けてきた。
そのまま脱がそうとしてお尻にひっかかった。
ちょっと腰を浮かして、協力する。

太ももに置かれた彼の手が、
あそこに向かってゆっくり移動している。
太ももの内側に来た。
もう、すぐそば。
さわられてしまう……そして濡れてるのがわかってしまう。
どうしよう?

期待と不安をはぐらかすように、
彼の指は、あそこのまわりをゆっくりと円を描いて動いている。
じらされてる?
そう思ったら、あそこの中が急に熱くなった。
なにかが、さっきよりもっと溢れてくるのがわかる。

二本の指が、あそこの二つのひだを広げようとしてる。
わざとなのか、初めてで難しいのか、
なかなかすっと開いてくれない。
やっと……

その瞬間、中にたまっていた液体が、
外に向かってあふれ出たのがわかった。
そして彼の指にからんだだろうことも。

「ユミ、おまえ、これ………?」
「知らない!」

あそこの中のいろんなところを、
彼の指が、ゆっくり触れていく。
恥ずかしすぎるよ。ユウジ。もういいよ……

「おねがい……来て」
「うん」

ユウジ突然ベッドから抜け出して、
なにかガサゴソしてる。
すぐにベッドに入ってきて私を抱きしめる。

「心配要らないよ、コンドーム付けたから」
「……ありがと」

あそこの入り口に、ユウジの固いものが触れてる。
「痛かったら言うんだよ」

彼がグッと力を入れてきたとき、
思わず「痛い!」って言葉が出た。

「大丈夫?」
「うん……」
「もっと時間掛けたほうがいい?」
「ううん、早くひとつになりたい。
 続けて……」

髪をなでてくれて、キスを繰り返して、

「大丈夫だよ、力抜いて……」

と耳元でささやいてくれる。
私の呼吸とタイミングを合わせるように、
少しずつユウジが私の中に入ってくる。
そして奥まで入ったとき、
ジンジンするような痛みはあったけど、私、とてもうれしかった。
ユウジの背中に回した手で、力いっぱい体にしがみついた。

「動くよ」
「うん」
「なるべく早く終わらせるからね」

少しずつ動き始めて、
そのうちに早くなったかと思ったら、
突然ユウジの全身がこわばって、
痛みの感覚の中で、
私の中でユウジのが、ピクッピクッてうごいたの、わかった。
あ、ユウジ気持ちよくなったんだ、って思った。

「とってもよかったよ、ユミ」

そんなこと、耳元で言われて、
私、恥ずかしくてユウジの胸に顔を埋めてしまった。

ユウジ。
大好きだよ。
私は心の中でつぶやいた。

「ん?俺のこと好きだって?」

いけない。声に出してたみたい。
それわかってて聞いてくるなんて……。

「いじわる……」






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