シチュエーション
![]() ある日いつもの時間にいつものように公園を横切って自宅への近道を歩く途中、ブランコの近くで誰かがもみあっているようなののしりあいと蠢く人影を見かけ、いつもと違う公園の雰囲気にオレは立ち止まった。 「立てオラァッ」 と叫ぶのは女の声。そして肉のぶつかる音。ん?女がケンカしてんのかな? 興味をそそられて近づいてみる。あたりはすっかり暗くなり、はっきり言って超静かだ。なのにオレの近づく足音なんてかき消されてしまう程の罵倒するセリフは全て女の声だった。 「ふざけやがって」 「思い知れ」 「再起不能にしてやる」 「この○○○男」 おいおい女の吐くセリフじゃないだろ・・・ やられているのは男のようだ。 なんだ・・・痴話喧嘩かぁ バカらしくなって帰ろうと思った瞬間に、男の怒号が反撃の狼煙をあげる。 「この暴力女!黙ってりゃいい気になりやがって!」 飛びかかる男。 女も負けてない。 「何ぃ〜?もいっぺん言ってみろゴルァ!弱弱蛆虫のくせにやられてやってるだとぉ〜冗談も休み休み言えオルァ!」 弱弱蛆虫かよ・・・すげー言い草だな。 面白くなってきたオレはしばらく傍観することにした。 女の吐く罵倒から察するに、二股かけられたことを怒っているらしく結婚の約束もした のにとかなんとか・・・・ そりゃ男がいけね〜な。 バレるような浮気するやつは浮気する資格無いってのがオレの持論だ。 それにしても女の繰り出すパンチはなかなか腰が入っててうまい。 カラテかなんかやってんだろーな。 反撃する男も負けてはいなかったが、どっちが押していると聞かれれば間違いなく女の方が押していた。 それにしても男の奴情けね〜な・・・ 女に手を上げようとすること自体情けね〜けど、それが見事にかわされてるもんな。 明らかに劣勢と言わざるをえない男は、とうとう女の長い髪をつかんだ。 「いたっ!!」 髪を引っ張られた女は引きずり倒された。 そして男に腕や背中をガツガツと蹴られ始める。 やれやれ。男終わってんナ。 オレが止めに入ろうと広場に出たところで、女の怒号が再び聞こえた。 「ウルァ!!!くたばれ!!!」 しなやかに振り上げる足。 「ぐああぁぁっ!!!」 体勢から察するに金的(股間)を蹴り上げられたと見た。 男はバッタリと倒れてのびている。 泡噴いてるかもしれないが、多分あれくらいじゃ死ぬまい。 佇んでいた俺に気づいた女は、公園内の頼り無い灯りだけでも 美人だとはっきりわかるような顔立ちだった。 息を弾ませてオレをきっとにらむ。 「警察呼ぶ?」 美しい瞳。 それは獰猛で美しくて強く光っていた。 厳しい自然を生き抜いた野生動物のような・・・。 オレは息を呑んで答える。 「そんなんでいちいち呼ばねぇよ。それより腕大丈夫か?」 男に蹴られた剥きだしのほっそりした二の腕は、黒くなっていた。 よく見るとあちこちに擦り傷やら青タンができている。 「これぐらい何ともない」 フンと顔をそむける女は、落ちていたカバンを拾い上げた。 いまどき珍しい女だな・・・ オレの中の興味という風船はどんどん膨らんでいく。 近寄ると、女は随分と長身だった。 185cmのオレからすれば小さいが、多分170cm以上あるだろうな。 顔をそむけた女の視線は、伸びている男を捕らえた。 暫く見つめ、そして小刻みに肩を震わせている。 ・・・・もしかして泣いてるのか? ちょっと信じがたかったが、本当に泣いていた。 嗚咽も何も漏らさずに歯を食いしばり、にらむように男を見ながら静かに涙を流している。 「ヤケ酒するならつきあおうか?」 女は振り返りザマにオレへこぶしを飛ばした。 「バカにするな!」 危ない所だったが、なんとかよけたオレはその手をつかむ。 「冗談だよ。ホラ、ここすげ〜血が出てんぞ。手当てしてやるから家にこい」 自分がそんな親切なことを言うなんてびっくりした。 女は訝しげにオレを見る。計っているような目つき。 「何にもしねぇよ。おっかね〜女だかんな」 「何だと?もういっぺん言って見やがれ」 「オラ。とっととこい。家はすぐそこだ」 歩き出したオレに女は黙ってついてくる。 黙ってりゃいい女なんだがな〜 オレは女の不自然な足音を背中で聞きながら気づいて振り返った。 足も痛めているのか・・・・ 仕方なく女を担ぎ上げた。いきなり。 「何するんだ!下ろせ!」 背後から罵倒し、俺の肩の上で暴れる女。 バタバタする足も擦り傷だらけだった。 ミニのワンピースでケンカなんかするからだ。 しかも相手は自分の恋人だろ。 「お前足も怪我してんだろ。すぐそこだから大人しくしてろ」 以外にも大人しくなった女を肩に担いで 破けたストッキング越しの太ももを視界の端で眺めながら自分のマンションにたどり着く。 「よっこらせ」 女を玄関に下ろしてかけさせると、女は妙に大人しくなっていた。 オレが救急箱を取りに言って戻ってくると、足についた砂を落としている所だった。 たったそれだけの仕草なのに、優雅で目を奪われる。 カモシカが自分の傷ついた身体を舐めているような光景。 見なかった振りをして女の隣に腰を下ろしたオレは、女の手をつかんで 「少ししみるぞ」 と消毒液を浸した脱脂綿を傷口に押し付けた。 女は眉ひとつひそめないで、それをじっと見ている。 「痛くないのか?」 「痛い」 「なのに顔色1つ変えないんだな」 「ほっとけ」 口の悪い女だ。 「お前・・・名前は?」 女はしばしの沈黙の後答える。 「アスカ」 「苗字は?」 「言いたくない」 なんとなく察しがつく。 もうすぐ旧姓になると思っていた苗字にまた戻るんだ。 こいつなりに複雑な心境なんだろう。 「オレはコータローだ」 女はオレに興味なさそうに顔をそむける。 かわいげのない奴。 「手を洗え。傷口からバイキンが入ったら面倒だ」 「洗面所は?」 「その廊下の突き当たりだ。あとストッキング脱いどけ。足も消毒するぞ」 女は躊躇なく靴を脱いで少し足を引きずりながら歩いていった。 警戒しているそぶりがないのは、この家の広さからオレが一人暮らしとは思わなかったからだろう。 家の電気を全部つけながらグラスにアイスを転がしてブランデーを注いで一気にあおる。 はらわたに染みるような熱さを心地よく感じながら、たまっていたFAXに目を通していると ヒタヒタという軽い足音が背後に近づいてきた。 「お前も飲むか?」 アイスを転がしたにグラスにブランデーを注いで差し出すと 片手に脱いだストッキングを持ったままアスカは一息で飲み干した。 いい飲みっぷりだ。 「なんか食うか?」 「いらない」 「じゃあもっと飲むか?」 「いらない」 必要最低限の言葉しか発しないアスカは、まるで昔拾ってきた野良猫のようだった。 オレに心を開かず、かといって離れようともしない。 「まぁ座れ。立ってると落ちつかねぇ」 「何するかわからないから?」 「そーじゃねぇよ。お前ぐらいが暴れたって大した事はねぇ」 実際そう思っていったセリフだったが、アスカは気に入らなかったらしい。 いきなり廻し蹴りをお見舞いされた。 グラスを片手にしていたオレは、とっさに受けることしかできなかった。 「あぶねーな。ブランデーがこぼれる所だった」 「たいした事はねぇんだろ?」 「お前ホントに口が減らないな。あの彼氏にもそんな態度だったのか?」 「あんなのもう彼氏じゃない」 「じゃあオレが次に立候補するかな」 つい本音が出てしまう。 ちょっと手口が汚いがこいつをなんとなく気に入ってしまったんだから仕方がない。 アスカは時が止まったように動きを止め、そしてかすれた声で言った。 「私より強かったらいいよ」 オレは内心笑いそうになった。 まだそんな事言ってられるなんてな。 多分並の男には余裕で勝って来たのだろう。 その自信がありありとうかがえる。 「さっきの男はお前より強かったのか?」 「昔は」 「お前が強くなったのか?」 「相手も弱くなった」 「何をやっている」 「話す義務はない」 「その減らず口がいつまで続くかな」 言いながらブランデーの入ったグラスを置いた。 それを合図に大したことないアスカの暴れっぷりは全開になり、オレは予想以上に苦戦する。 普段ならば何ともない蹴りが、繰り出される時にちらつく 剥きだしの股間から見えるピンク色に目を奪われてしまう為よけきれない。 アホかオレは! と思いながらも目がそっちにいってしまう。 ミニスカートはいてるくせに大また広げて蹴り入れてくんなよ。大体足怪我してるはずだ。 心の中で毒づく。 案の定「ビッッ」という音を立てて、スカートのサイドスリットが避けた。 見えそうで見えないギリギリまでスリットが食い込んでいる。 おいしい眺めだ・・・。 頂いてしまおう。 遊びはこの辺で終わっとけ。 飛んできた廻し蹴りを受け止め、そのまま足をかけて倒した。 倒れながら両手首を掴んで制し、むりやり唇を奪いながら側に落ちていたストッキングで後ろ手に縛り上げた。 「んん」 舌を入れた瞬間に、アスカの全身の力は風船の空気のように抜けていく。 いやいやをするように顔をそむけようとしてきたが逃がさない。 キレイなラインを作っていた眉毛がハの字にひそまり、オレはその反応の仕方に燃え上がった。 こいつは・・・・もしかして・・・・ 後ろ手に縛り上げて空いた胸元のボタンを手早く外した。 おあつらえむきに、上から下までボタンが連なっている。 足をオレに割られた格好のまま、ワンピースだった布はアスカの肌から落ちて広がる。 所々擦り傷のついた白い肌。 ピンク色のブラジャーをずりあげると、胸にも傷を負っていた。 「消毒してやろうか」 その意味を瞬時に理解したアスカは頭を振って激しく抵抗する。 「やめろ!!殺すぞ!!」 だが、その威勢のよさはオレの唇が触れるまでの短い間だけだった。 胸元にある血の滲んだ擦り傷を舐めると、途端に身体が震え上がる。 声はさすがに我慢したようだが、この反応のよさではそう持つまい。 オレは心が躍った。 カワイイとこあんじゃねーか。 次々と新しい傷口を舐めるたびに全身を硬直させ、歯を食いしばって堪えている。 いい感度だ。 胸も腹も背中も舐めまわし、ピンクの布を乗り越えて腿へ唇を移動しようとする頃 アスカはもう全身の骨が抜けてしまったように惚けていた。 だが内腿を舐め上げたときの反応もまた最高で、オレは昂ぶりを抑えきれない。 ピンクの布の中央は既にシミを広げてオレをねだっている。 両サイドの蝶々結びを解き、床に落とした。 オレの目の前で姿を見せた股間は滴りそうなほど潤っていた。 「お前・・・すげー濡れてるぞ」 アスカは赤くなってプイっと横を向く。 まだこんな余裕があるのか・・・。 いつまでそうやってられるかな。 オレは再度足を割り、ゆっくりと自分を潤いへ挿し込んでいった。 挿し込みながら、さっきは避けていた乳首を口に含んで転がす。 「あああっ」 とうとう声をあげたアスカは、また身体を震わせる。 「いい声じゃねーか。もっと鳴いていいぞ」 そういいながらまた乳首を舌で転がし、甘噛みしながら腰を動かし始めた。 「ああっ・・・・んんん・・・やっ・・・やめっ・・・」 「ん?やめて欲しいのか?そうじゃないだろ」 オレはわざと激しさを増す。 「はぁぁっ!ああんん・・・あっあっあっあっっ・・・」 オレをぐいぐいと締め付けてきながら反応はどんどんと上昇気流に乗ってくる。 もしかしてイクか・・・? こんなに早く?と思いつつも、その反応の仕方はそれ以外考えられない。 「イッてもいいんだぞ」 囁いて激しく腰を打ちつけた。 「やぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 いっきにのぼりつめてきた。 オレはものすごい締め付けにあい、その良さに危うく自分も巻き込まれそうになった。 あぶねーあぶねー。 コイツの中はすげーな。 まだビクビクと痙攣を続ける膣から抜けないように、アスカの身体を1/4回転させた。 オレに対して左向きに寝るアスカの上側の足を肩に引っ掛けて、また打ち付ける。 同時にしどけなく開いた股間に指を伸ばして嬲った。 「ああぁっ!はああん」 甘い嬌声が鼓膜をくすぐる。 なんてやらしい身体なんだ。 オレは溺れそうだった。 白く汗の光る肌はきめ細かくて柔らかく キズを舐めただけで身体を震わせ抜群の感度を示す艶やかな喘ぎ声、 ボディラインは申し分なく美しく どれをとってもオレのツボをついてくる。 あんなに気がつえーのに、組み敷いた途端マゾのにおいをプンプンさせてやがるしな。 そんなことを考えながら没頭している間に、アスカは何度頂点を飛び越えたかわからない。 「気持ちいいだろ?」 今更わざと言ってみる。 どこまでオレに服従するか試してみたくなった。 アスカはプイと目を瞑って横を向くが、すぐに押し寄せる快楽に耐え切れず声を漏らし始める。 「んんんっっ」 「こんだけイッといて気持ち良くないわけないよなー」 オレはわざと大きな声で言ってやる。 潤んだ瞳は少しだけ悔しそうにオレをにらむが、何も言い返してこない。 「気持ちいいって正直に言わねーともっと気持ちよくしちゃうぞ」 半分からかうように言って、オレは芽を嬲る左手をそのままに 空いた右手で反対側の窄まりの上をそろりと触る。 途端にビクッっと大きな反応を見せるアスカ。 オレはニヤリと笑って言った。 「気持ちいいか?」 オレを見るアスカの目は、既に支配された者の目になってきてはいたが まだ素直に従ってこない。 強情な奴だ。 どこまで我慢できるかな。 動きを止めて溢れるぬめりを指に絡め、人差し指の第一間接だけ窄まりへ埋めると 女体は弓なりに反り返ってオレを締め上げた。 「やああああぁぁっ」 これはいいぞ。 ゆるゆると腰を動かし、両手とも動かさないでおく。 左は芽を押しつぶしたまま、右は窄まりを塞いだまま。 「やめてやめて。おかしくなりそう」 泣き叫ぶような悲鳴。 「気持ちいいっていったらやめてやるよ」 オレは勝ち誇ったように告げながら腰を止めない。 まただんだんと締まりがきつくなってきた。 イキそうだな。 「ホラ。正直に言ってみろ」 「・・・・・・・・・・・」 「気持ちいいって言ってみろ」 打ち付ける腰を強くした。 「ああっ・・・・あ・・き・・・・気持ち・・いい・・・・」 アスカはそのまま溶けるように表情を崩していった。 オレは満足して指を抜き、両手で腰を掴んでとどめを挿す。 勢いをつけて最も奥まで突き上げ 登りつめたアスカの締め上げる力に危うく中出ししそうになりながら くびれたウエストに向かって吐き出した。 横向きだからすぐに垂れてきそうだ。 息が上がったままオレは手早くアスカの縛めを解き 脱ぎ掛けだった衣類を全部取り払って抱き上げ、バスルームへ直行した。 アスカは何も抵抗を見せない。 ぐったりと気だるそうにしている。 だが、オレに対する警戒心というものが微塵もなくなった。 頭をオレの肩に預け、オレの鼓動を聞いているかのように目を閉じている。 その表情に欲情したオレは、シャワーしながら再度睦みあい それからベッドへ場所を替えて翌朝まで狂ったように抱きあった。 拾ってきた野良猫はそれからいつのまにかオレの家へ居座り オレが目を覚ましたとき、隣で丸くなって寝息を立てている飼い猫となる。 ときどき引っかかれたりはするが、ベッドの上では常に従順なイイ猫だ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |