夏の終わりの…
シチュエーション


思い切り足首を捻った。転がっていたスプレーペイントの缶を踏んでしまったのだ。
全くもう、文化祭直前の校内は、普段そんなところにあるはずの無い物がゴロゴロしている。今日はこの後出かける予定だし、腫れあがる前に湿布をしておきたいけど、職員室の救急箱に湿布薬は入っていたっけ?
悔しいことに、しょぼい救急箱には小さい絆創膏と包帯しか入ってない。やっぱり夏休み中は備品が整わないよね。仕方ない、ちょっと遠いけど保健室まで行こう。
そう思ってキーボックスを見たら、保健室の鍵がなかった。誰か使ってるのかな? こないだみたいに体育の先生がうっかり持ち帰ってしまったんじゃないといいんだけど。
とにかく湿布はしたいので、私は捻った足首を庇いながら保健室に向かう。

ウチの学校は9月に文化祭をやるから、夏休みの終わりはそれぞれの展示物の制作追い込みで生徒たちが沢山来ている。
しかし下校時刻を過ぎたこの時間はさすがに残っている生徒はいなくて、校内は妙に空っぽな感じがする。
文化部と違って運動部は外で活動するところが多いから、体育館の手前にある保健室へ向かうにつれてどんどん寂れてゆく感じ。
こういうとき、出校当番に当たっているのがもの悲しく感じるのよね。それに新米教師の頃とは違って、3年目ともなると一人でやらされることも増えてくるし。

保健室からは明かりが漏れていた。良かった、開いているんだ。

「あれ? 先生どうしたんですか?」

コンコンとノックをしてドアを開けたら、中に居たのは私が副担任をしているクラスの田口崇だった。
上下とも藍色の剣道の格好をしている。久しぶりに見ると、1学期の終わりより随分背が伸びているみたい。

「田口君こそどうしたの、剣道部は文化祭当日の招待試合だけでしょう?」
「ああ、これ? 俺、今度、昇段審査を受けるんで、自主特訓」

そう言えば顧問の先生が言ってたっけ、3年生で田口だけが3段を受けるって。

「ああ、受験資格があるんですって?」
「そうなんですよ。俺、中学の内に2段取ってるから。それはそうと、先生、脚をどうかしたんですか?」
「ええ、捻っちゃったの。湿布しといた方が良いかと思って」
「判りました。診せて下さい」

へ?

「なんで田口君が……」

「先生はあまり保健室に縁が無いでしょう? 俺なんか、打ち身捻挫は剣道の友ですからね。どこに何があるか、どんな手当てが必要か、大体知ってるんです」

納得して良いのか悪いのか、とにかく田口の指し示す壁際の丸椅子に座る。
この子って委員長タイプじゃないし騒ぐタイプでもないけど、なぜかクラスのみんなに一目於かれてるのよね。
こういう風に、有無を言わせず納得させられちゃうところがあるからかしら。

その間にも田口は迷わずに引き出しを開けたり閉めたりして、湿布薬、ガーゼ、包帯を用意している。

「手際が良いのね」
「慣れてますから、それより先生、言いにくいんですけど、ストッキングを脱いで下さいよ」

あ、ああ、そうか。ストッキングの上からじゃ湿布は出来ない、けどさ。そういうこと普通に言う? 男子校の3年生って。

「いいわよ、田口君。私自分でやれるから」

私の言葉に田口はキッと睨んできた。

「先生、足首の捻挫は軽く見ると後で響きますよ。それに俺、慣れてますから」
「捻挫の手当てに?」
「じゃなくて女の人の脚を診るのに」

ど、どういうこと!?

私の内心の動揺に頓着せず田口は私の前に座って脚をつんつんする。

「俺の家は、姉3人、母一人、祖母一人、父一人、の女系家族ですからね。女の人の生足だの風呂上がりの生乳だの見ても、今更びくともしませんて。はい、脚」
「判ったから、後ろ向いててよ。私は見られるのになんて慣れてないの」

言ってから、こっちも後ろを向いて捻った方の脚からストッキングを抜き取る。

「先生、パンストじゃないんだ」

片方だけ素足になった私を見て最初のセリフがそれ。まったく、この子は! どうしてそういうところに気が回るかなあ。
そう言えば下ネタをいやらしくなくさらっと言えるの、以前からなぜだろうって思ってたけど、そうか、女に慣れてるんだ。
私の前の床に座ると、足を膝の上に乗せて足首の痛いところを確かめながら、田口は手際よく湿布して包帯を巻いてくれた。

「有り難う、助かったわ田口君が居てくれて」

お世辞じゃなく御礼を言う。本当にきれいにピタッと巻いてくれたんだもの。
立ち上がって、ストッキングをはこうかどうか少し考える。田口の目の前で穿くのはちょっとアレだし、片方だけ素足で職員室に戻るのも誰かに見られたら嫌だし。それより、ねえ、ちょっと。

「田口君……、あの、……離れて」 

一緒に立ち上がった田口は160センチの私が見上げるほどに背が伸びていた。1学期はこんなじゃなかったのに。

「嫌です」

嫌ですって、ねえ、あの・・・。

「千載一遇のチャンスだと判断したんですよね。これを逃したら男じゃない」

千載一遇って、なに?

「先生、ヴァージンじゃないんでしょ? 教えてよ、俺に……」

な、何を言い出すんだ、仮にもここは学校で、私は教師であんたは生徒。ちゃんと判ってる?
それにヴァージンじゃないけど、卒業するときに郷里に戻る彼と別れてから3年間、男っ気無しなのよ。他人様にお教えできるのは現国だけなの。
それに7つも下の男の子の手ほどきなんてしたことあるわけ無いじゃないの。
それに、えぇーと、そうだ映画を観に行くの!

「俺の童貞を奪って下さい」

田口、目が真剣すぎ。顔の横の壁に片手をつかれただけなのに私は動けない。何か言って気を逸らさなきゃと思うのに、その時私が考えてたのは、今着けてる下着はどういうのだったっけということだった。

「逃げないんですか?」 

逃げたら、逃げたらあんたが怖かったって認めるようなものじゃない。

「俺これ以上自分を抑えられないですよ」

田口、それこんなに身体を密着させて、唇と唇の距離が10センチ切ってる状態で言うセリフじゃないよ
そこまで迫っておきながら、最後の一歩を踏み出さない田口に私の方がじれた。

「田口くん……」

呼びながら頬に手を掛ける。そのまま顔を引き寄せて唇を重ねた。

田口の肩が強ばる。
何度か啄むように口づけを繰り返し、離れるたびに少しずつ唇を開いていって息を吹き込む。何度目かで田口の唇をぺろっと舐めた。

「口を開いて……」

素直に半開きにした口の中に舌を滑り込ませる。
唇の裏側の濡れてるところをちろちろ刺激してから、歯茎を舐める。
ようやく田口の方からも唇を押しつけてきた。
不器用に動く舌を擽るように舐めてやる。大胆になってきた田口の舌が私の口の中に侵入してくる。
キスなんてものすごく久しぶり。
いつの間にか田口の手が私の腰を掴んでる。もう片方の手が背中をさすり上げる。
なんで? 不器用なディープキスをして身体を抱きしめられるだけでこんなに気持ちいい。
私はキスに夢中になっていた。田口のキスはどんどん柔らかく大胆になってきて、二人の息づかいが荒くなってくる。固く抱き合って唇を貪り合うキス。

「駄目!」

先に音を上げたのは私の方だった。
田口の胸に手を当てて身体を押し離す。でも田口の方が力が強い。

「教えてよ、先生」
「だって、誰かが……」

言った瞬間、墓穴を掘ったことに気づいた。誰も来ないのなら「いい」って言ったも同然じゃない。
黙って私から離れると、田口は窓のカーテンを閉めた。
私が机の上に目をやっているのに気づいて、そこを見る。
机の上には「保健室」と青い札のついた鍵。
この部屋を外から開けるための鍵。
何も言わず、田口は扉のラッチ錠を掛ける。
ついでにドア横のスイッチを押して明かりを消した。夏の夕方はまだ外が明るいけど、カーテンを閉めた北向きの保健室は薄闇に包まれる。

「誰もいないはずの部屋に明かりがついてちゃ怪しまれますものね」

冷静すぎない? あんたって。

私の表情を読んだのか、田口が照れくさそうに笑った。

「言ったでしょ、千載一遇のチャンスだって」
「どんな風によ」
「人気のない学校、教室から離れた保健室に、入学したときから気になっていた女教師と二人きり。鍵がある。ベッドがある。ついでにこういう物も」

田口の手にあるのは銀色の平らな四角い袋だった。
いくらなんでもそれはないでしょう。

「な、なんでこんなものを持ってるの」
「保健の篠崎せんせがね、高校生は不純異性交遊をするには早いなんてお伽噺より、きちんと避妊できる男を教育すべきだって、引き出しに入れてあるのを見たことがあるんだ」

ふっくらした肝っ玉母さんの篠崎先生。保健医の鑑かも。
田口が私を抱きすくめて唇を求めてくる。
私も田口に背中に手を回す。
二人とも躊躇わずに舌を絡め合う。

「ずっと考えてた。先生が入ってきたときから。色んな可能性を考えてた。これを見つけたのが最後の一押し、かな? 千載一遇、こういう使い方であってるでしょ?」
「田口くん……」

「先生、俺、これでもういっぱいいっぱいなんだ。この後どうするのか教えてよ」

教え、られるか? 私に。ええと・・・。

「脱がせて」

白衣はボタンを掛けずに羽織っているだけだった。
田口が慎重な手つきで白衣を肩から落とす。
その下は薄いピンクのシルクのキャミソール。ストラップレスのブラ。
キャミの細い紐が肩から落ちる。こうして肩を剥き出しにされる感じって身体が火照る。
田口の大きな手が乱暴に胸元を引き下げブラを剥き出しにする。
白いレースのついたハーフカップのブラジャーも押し下げて乳房がぷるんと零れ出る。

「さわってもいい?」

返事の代わりに田口の方へ向かって胸を突き出す。
おそるおそると言う感じで田口の手が乳房を包んだ。ひんやりした手と長い指先の感触。

「してみたいようにして」

田口の手がこわごわと乳房を揉む。

「柔らかい。なのに押すと元に戻っちゃうんだ」
「先っぽ、摘んでみて」

言われるままに乳首を親指と人指し指で摘む。まだ柔らかいままのそれを押し込んだり擦ったりして感触を試している。暫く夢中になって弄っている内に、不意にぱくっと口に含んだ。

「あっんっ」

気持ちいいっ。この感覚。

一気に堅く立った乳首に田口は夢中になった。舐めたり吸ったり一所懸命にむしゃぶりついてくる。
田口のさらさらした髪の毛に手を絡ませながら、私はもう立っているのが辛くなっていた。

「ね、ベッドに行きましょう……」

二人でもつれるようにベッドに向かう。3つ並んだ中の一番奥のベッドに辿りつくと、田口がベッドカーテンを閉めた。
途端に薄暗い親密な密室が出来上がる。
ベッドに腰を下ろした体勢でそのまま仰向けにのしかかられる。
田口の体重を半分感じて、相手の大きさと重さに改めて気づいた。
この年頃の男の子の2年半の成長はすごいんだ。
左右の乳房に夢中になっている田口がたまらなく愛おしい。おっぱいが出るなら飲ませたいくらい。

「全部脱がせて」

言われて田口は我に返ったらしい。

「ごめん、俺、夢中になっちゃった。姉貴たちのおっぱいと全然違うんだもん」

もう! こんなときに例えお姉さんでも他の女と比べたりしないでよ。

キャミソールを頭の上から抜き、ブラジャーのホックを少し苦労して外す。
スカートのホックを探す田口に手を貸してやると、ファスナーは簡単におろしてそのまま太股に押し下げた。
田口が息を呑むのが判った。今日のストッキングはガーターベルトで吊るタイプだったので、スカートをおろすとあとはブラとおそろいの白いレースのショーツ、そしておそろいのガーターベルトだけなのだ。股間から愛液が溢れてクロッチ部分を濡らしているのは判っていた。

「これ…も……?」
「貴方が脱がせて」

田口の冷たい指が腰にかかる。ショーツのサイドに手を掛けてこわごわ引き下ろしてゆく。
私のアソコはこの子の目にどう映るんだろう。
スカートと一緒にショーツを脚から抜く。

「もっと明るいところで見たかったなあ」

何かを堪えるみたいな囁き声の田口にちょっと感動しちゃった。

「貴方も、脱いで」
「脱がせてよ」

体を起こして、ベッドの縁で向かい合う。
剣道の胴着、紐だらけなんだもの。
蝶結びの胴着の紐を解くと内側にもう一つ紐結びがあった。それも解くが、裾が袴できっちり締められてるから簡単には脱がせられない。取り敢えず前で結んである帯を解こうとしたけど、どう結んであるのか判らない。

「どうなってるの? これ」

田口が笑って自分で解いてくれた。袴の紐を解いたところで胴着の隙間に手を滑り込ませ、胴着を肩から落とす。日に焼けて筋肉のついた、でもどこかほっそりしてる上半身が現れた。

「下も脱がせられる?」

からかうような口調で至近距離で囁く。
我慢できなくなって唇を塞ぎながら手で下着を脱がせようとしたのに、あれ? 何? これ?

「田口君、ふんどしなの?」

いちいちこっちの予想を超えたヤツ。

「稽古着の時だけだよ。解き方判る?」

わかんない。わかんないけど田口の物がものすごく太くて堅くなってることだけは判る。
こんなにしちゃって、この子は・・・。
解けないって言うのが悔しくて、薄い晒しの布越しに田口のペニスを頭から加えた。
独特の汗くささと藍染めの胴着の匂いがする。

「! せっ、先生!!」

うろたえたって駄ぁ目。
唾をたっぷり乗せて布を湿らせるようにして堅くなってる物をしごく。脇の隙間から指を滑り込ませて、ペニスに引っぱられて堅く引き連れてる袋を弄ぶ。

「ぅわっ」

妙に幼い声を出して田口は射精した。

布の中に出しちゃって気持ち悪いよね。
紐の解き方は判らなかったけど、脇からペニスを取り出して、舐めてきれいにしてあげる。
まだびゅくびゅく出ている精子を口で受け止める。
どうしてこんな事やっているんだろう。前の男の精子なんて飲んだことはなかったのに。
思いがけず先に口で挨拶しちゃった田口のペニスは、充分に大きくて太くてまだ堅さも失っていない。でもまだ全然使いこんでいない、滑らかなきれいなピンクをしている。
全然おいしくない、なま暖かくて粘つく精液を飲み下し、私はそのまま田口のペニスにフェラを続ける。
一回出したくらいじゃびくともしないみたい。私の舌で大きさと堅さを取り戻してくる。

「先生…駄目だ、気持ちよすぎて……」

私は咄嗟にペニスの根本を押さえる。

「ベッドにはいろう?」

そういって、私はガーターベルトとストッキングを脱いだ。田口の目の前で。
田口も真っ白なふんどしの紐を外す。良く日に焼けた肌に白が映えていたけど、下着に隠されていた部分は焼けていない白い肌と、黒々とした茂みと、屹立するペニスだった。

自分でも馬鹿だと思う。
ものすごく久しぶりに男の裸を見て、不意に私は我に返った。
ここまで成り行きと勢いと教師根性で突っ走ってきたけど、何をしてるの? 
学校の保健室で、生徒と二人きりで、裸で。
いつの間にか手で胸と脚の間を覆っていて、多分顔も真っ赤になってる。
田口が私を見てにっこりしてる。

「先生、今パニクってるでしょ」

な、なんでわかるの。

「先生が元気よく仕事をしてて、突然途方に暮れて戸惑ってるところをよく見てるから。
そういうのを見て、可愛いなあって思ってたから」

田口の手が肩に掛かる、顔がゆっくり近づいてくる。
手で胸と股間を隠したまま、私はキスを受けていた。

田口のキス。さっきより上手くなってる。
私が逃げないのを確認して、一杯に抱きしめて舌を絡ませてくる。くちゅくちゅと私の口の中を掻き混ぜて、吸い上げたり息を吹き込んだり。
いつの間にかベッドの上に重なって、私は田口の下で思い通りに弄られていた。
なんどもキスを繰り返しながら片手で胸を揉んでくる。乳首の先っぽに指を当てて、くにくに弄る。
あ、どうしよう。変な気分になって来ちゃった。

「固くなってる」
「そこはとっても感じやすい所なの」

田口の頭が私の胸の上に移動する。
固く尖った先端を、嬉しそうに口に含む。
すぐに田口は乳首の攻め方も上達した。唇で夾んだり、舌先で転がすように細かく刺激してきたり。

「あ…なた、本…当に…初めて?」
「そう…」

あんっ、気持ちいいっ。

固くて小さな枕の上で、私は頭を振り立てる。
田口の手と口が全身を這い回って、くすぐったいんだか気持ちが良いんだか判らない。
でも暖かくて、体中覆い尽くされて、人と肌を合わせるのがこんなに嬉しくて安心することだって忘れかけてた。
田口の手が脚の間に入ってきた。

「あ・・・」

思わず怯えた声を出してしまう。少しだけ開いて、手が動きやすいようにしてあげる。

田口の掌が熱かった。くちゅりと音がして、その音で興奮して来ちゃう。

「濡れてる、先生…、こんなに」
「あ、駄目。強すぎて痛い」

田口が闇雲に擦り立ててくる。

「先生、さわってるところがどうなってるのか判らないんだ。見たいよ」

えぇー? 恥ずかしい、自分でも見たことなんかないのに。
でも・・・。

「判った。見て……でもグロテスクかも知れないわよ」

汚かったらどうしよう。がっかりされたらどうしよう。
自分を励ましながら膝を立てて開くと、田口が脚の間に顔を寄せた。

「そこがクリトリス」
「よく見えない」
「感じるとそこがふくらんで剥けてくるらしいけど、私はどうなってるのか自分で見たことは無いの」
「彼氏には見せた?」
「知らないっ」

見せたっけ?、元カレ。
田口は好奇心一杯に研究中。

「ここ、この合わさってる奥にヴァギナがあるんですか?」
「そう、そこの、間……」
「こんなふうに、ヒダヒダになってるんだあ」

だんだん性教育らしくなってきたかも。

多分人指し指。初めは真っ直ぐに入れようとしたけど、すぐに膣の形に添うように曲げてきた。
そこに何かが入れられるのは3年ぶりになるんだ。こんな感じだったっけ? 受け入れる感覚。
違う、なんか違う・・・。こんなに興奮したことなかった気がする。

「そっと、ゆっくりお願い」

久しぶりの挿入に、やっぱり私、怯えてる。

「人指し指一本で一杯だよ、先生、ここにホントにおちんちんが入るの?」
「大丈夫…、あ、ひゃんっ」

いきなり――、いきなり顔を突っこまれた。

「駄目、田口君、シャワー浴びてないの、汚いよ」
「汚くなんか無い。きれいなピンク色してて、ひくひく動いてて、べちょべちょに濡れてる」

舐められてる。強い力で舐めまわされてる。どうしたらいいのか判らない。

ものすごく卑猥な音を立てて田口がすすり上げた。

「おいしいよ、先生」

顔を上げてこっちを向いた田口の口元が私の愛液で濡れていた。
それを見た私、きっとすごくイヤらしい顔をしてる。
堪らなくなって体を起こすと田口の唇にむしゃぶりついた。
田口が余裕で返してくる。
二人して口を開いて、舌を思い切り突き出して絡ませ合って。
キスがおいしいの。田口、貴方のキスが好きなの。

「もう我慢できない。中に入らせて」
「うん、来て。あれつけてね」

田口は暫くごそごそしていたけど改めて私の上に身体を寄せてきた。
ペニスだけで入り口を探そうとするのであちこち突かれて笑いたくなっちゃう。

「ここ……」

自分でペニスを支えさせて、私は入り口を開いてあげて、ようやく先っぽが潜り込んできた。
大きくて熱い。男のペニスってこういうものだったっけ。

「あああっん」
「すごくきつい、先生、本当に経験者?」

自分でも確信が持てなくなってきた。経験したことがあるのと慣れてるのとは違うのよね。

「そう思ったから迫ったんでしょ?」
「あれはただの口実だから」

――ちょっと! じゃあ、経験者ぶって頑張ってた私って・・・

「あんん、田口君、気持ちいい」

そんなことどうでも良くなってくる。夢中で田口にしがみつく。

「すごい、俺も、あったかくって……」

少しずつ前後運動を繰り返しながら奥へと進んでくる田口のペニスに、私はこんなに気持ちの良いことがあったのを忘れていた自分が少し悲しかった。24歳にして、女、捨てかけてたかも。

息が上がってきてる。

「全部、はいった?」
「ううん、きつくて狭くてこれ以上無理みたい」

嘘、入るよ、私の中、貴方のおちんちん、こんなに欲しがってるのに。

「もっと欲しい、もっと奥まで突いて、ねえ、頂戴」

なんだか18歳相手にものすごく卑猥なことを口走っている。ああ、動き始めてくれた。

あ、いい、なんだか、すごく、早い、直線だけなのに、奥まで、深い、ああんっ、田口、しがみついて、離さないで、もっと、頂戴、頂戴、頂戴!!!

「ぐぅぅっ」

食いしばった歯の隙間から声を出して、田口が私の上に倒れ込んだ。
背中に手を回して体中で抱き留める。
全身汗ばんで、短い息づかいで、私の肩に顔を埋める。
どうしよう。ものすごく可愛くてものすごく大切な男に思えて来ちゃう。

「ごめん、すぐに、終わっちゃった。2回も、出しちゃったし」

体育祭の400メートルリレーの後みたいに息を切らしてる。

「初めてだもの。仕方がないわ」

田口が先に終わったことで、少し余裕が出てきた。
頭を抱いて上から見下ろすと、端正な顔が下から見上げてくる。
そのままどちらからともなくキス。
身体をせり上げてきて、私の身体は田口にくるみ込むように抱きしめられた。

力任せに抱かれて、激しく舌を絡ませ合う。
乳房を大きく揉み上げられる。指で乳首を挟んで擦ってくる。
田口の脚が私の脚を割る。すらりと伸びた太股に、自分からあそこを擦りつけた。
乳首を交互に口に含んでくる。

「気持ちいいの、田口君、すごく気持ちいい」
「先生…、もう一度したい」

アレを、って言いかけたけど、止めた。今日は安全日だったし、この流れを止めたくない。生のペニスが欲しい。

「いい、そのまま来て」

間髪入れずに田口が入ってくる。
熱くて滑らかで大きくて、おなかが一杯になりそう。

「先生っ、気持ちいいよ、さっきと全然違うっ」
「田口君こそ、すごいっ、すごいの」

3回目の田口はとても長く保った。

気がついたのは、多分10分くらい経ってから。
外はまだ薄明るいけど、校舎の中は静まりかえっている。
田口の腕枕ですっかり眠っちゃってた。私の動きに気づいたのだろう、きゅっと抱きしめてくれる。

「起きていたの?」
「貴女の寝顔を見ていた」

や、やだ。どんな顔して眠っていたんだろう。

「もう帰らないと」

照れ隠しに2番目の願望を口にする。

「そうですね、本当は朝までこうしていたかったけど」

田口が私の1番目の願望を口にする。
自分が真っ赤になったのが判った。なんなのよ、この反応は。
そうね、ここが学校じゃなかったら、きっと・・・。

それから二人、妙に気まずくなってお互いに後ろを向いて服を身につけた。

「ベッドを整えておかなくちゃ」
「このシーツ、このままじゃまずいですよ」
「いいわ、持って帰ってクリーニングに出すから」

そこで予備のシーツを出して(場所は田口が知っていた)ベッドメイク。
周りを見回して何の痕跡も残っていないことを確かめ、ドアの前まで来て、二人して足が止まった。

「また、こうして欲しいと言ったら怒りますか?」
「怒るわよ」
「彼氏にばれたら困るから?」
「じゃなくて、貴方が今やらなきゃいけないことは何か、判ってるでしょ?」
「教師みたいなことを言うんですね」
「教師だもの。貴方のクラスの副担任だし」
「それから初体験の先生でもあるし」

言いながら抱きしめられた。唇を求められると抗えない。
初体験の先生なんかじゃなかった。ただ相手をするのに精一杯だった。貴方に抱かれるだけで夢中だった。
これが最後だと思うから、とても長くてとてもディープなキスをする。
ようやく口を離したときには、まるで漫画みたいだけど、二人の間に透明な糸の橋が架かった。

まだ糸で繋がったまま

「先生、今、彼氏なんていないんでしょ」

ばれてる?

「貴方には関係ないでしょ」

精一杯いきがったのに、また顔が近づいてきた。

「この次は? またしたい」

至近距離で囁く田口に

「貴方がちゃんと志望校に受かったらね」

至近距離で囁き返す。
な、なにを口走った? 私。

「約束だよ」

そのまま唇を塞がれる。駄目、完全に田口にリードを許してる。思い切り抱きしめられて、田口のキスを受け入れるだけでもう限界。

「約束の条件が、ほんとうの教師(せんせい)みたいだ」
「教師だもの。滑り止めじゃなくて、本命に受かりなさいよ」

あああ、やせ我慢も限界だわ。

「すごいモチベーションをもらっちゃったな」

にやりと笑って田口が言う。
言ってから私のおでこにちゅっとキスを落とした。

「お先にどうぞ」

そう言ってドアを開けてくれる。
そして二人で外に出て、青い札の付いた鍵でドアを閉じた。二人だけの親密な経験と一緒に。

鍵は私が職員室に戻す。田口は運動部の部室に向かう。それだけ。
保健室のドアの前で左右に分かれて歩いてゆく。肩が震えたけど振り向くのは我慢した。
田口、入試と昇段審査、頑張ってね。
卒業式が済むまで、期待して待ってるから。






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