シチュエーション
![]() ディープキスをするように視線を絡め合う。色んな角度で瞳の奥を見詰め、キスという行為が無ければ・・・きっと永遠にこうしてしまうのだろう。 「あ・・・徹志・・・」 呼吸が震え、縮まる唇の距離に目を瞑る。ファーストキスみたいに緊張してしまう。 ううん、キスだけじゃない。この男と女としての状態が、私にとって初めてのようなもどかしさ。 「んん・・・、・・・・・・」 自然と割れた彼の唇に、くにくにと自分の舌を差し込んだ。徹志も応えて私の口腔に侵入してきた。 「あ、んちゅ・・・あ、ああ・・・」 背中にあった彼の手が、私の背筋をなぞって段々と腰に降りてきた。ゾクリとした感覚に背をのけ反らせ、舌ごと彼を押し上げた。 感じる。体は余すところ無く徹志を意識して、触られた所から性感帯になってゆく。 「だ、だめ・・・声を押さえきれないから・・・この先は・・・」 「この時間ならみんなぐっすり眠ってるだろ。この部屋には俺たち二人だし。それとも、嫌なのか?」 「ううん。も、もっと、徹志が欲しいくらいよ・・・あ、・・・ちゅ・・・くちゃ・・・っ」 舌先が宙で出逢う。そのまま奥へ奥へと嬲るように飲み込まれ、下す暇のない唾液が顎をつたう。 「あん・・・んはっ、んんっちゅ、れろっ・・・れはっ」 「ん・・・ちゅ、ちゅ、あ・・・んぐっ・・・れぁ・・・、んはぁ────雪香ぁ・・・」 聴覚から感じる。彼の吐息の一つ一つに耳を立て、声に胸を焦がす・・・そんな衝動感がたまらない。 そして、彼の手がたわわな胸の上に乗った。 「暖かくて、柔らかいな」 「そ、そっとね・・・」 頷いて、両手で揉みほぐしだした。ブラの上からでも充分に手の平の存在を実感する。 ──今、私の顔は真っ赤だろう。目の前で服の上から乳房を触られるというのは、なかなかの羞恥がある。それで余計に敏感に反応してしまう。 「ああっ・・・徹志、そんないやらしい触り方は、んっ!」 両指でつーっと、鎖骨から胸の頂に向かって線を引かれるように。恥ずかしくって瞼を閉めるが、かわりに体が辱められるようだった。 「ううっ・・・う、はぁ・・・あ、ダメよぉ〜」 堪え切れず、ぐずりだしてしまう私。徹志はちょっと困ったようにポリポリと頬を掻き、ぐるりと私の身体を反転させた。 「──!?」 「俺のあぐらの上に座れ。後ろからなら、そんなにでもないだろ?」 「あ・・・ありがとう・・・」 「でもその代わり・・・っ」 腕をバンザイの様に上げられ、徹志の頭の後ろで手首を縛られる。──ってこの縛り布、私の貸したハンドタオルじゃない・・・。 手を後ろにやられているせいで、胸が張られて、突き出す体制になってしまった。 「これ、更に恥ずかしいわよ〜」 「だってこれからすることに絶対抵抗するだろ、雪香は」 「な、何する気なのぉ・・・」 徹志は私の背中に手を回し、ぷちっとブラのホックを外される。服の上から。 「ストラップ無しのやつか。丁度いいな」 するっとカップが落ち、胸の素肌を隠すのはシャツだけとなる。その上から再び上下から挟むように揉み遊ばれる。 先端が目立つように持ち上げられ、私の頭の上からその浮かび上がった乳首のを観察された。注目されていると判ると、ぷっくらしていた乳輪が萎みだし、真ん中が硬くなっていった。シャツの布地を押し、ツンと形を主張する。 「すげぇ・・・感度いいんだな、雪香」 「・・・だってぇ、そんなに見られたら体が勝手にっ」 布の上から、先端をきゅっと摘まれた。 「ああんっ!・・・っ、はぁはぁ」 続いてコロコロと突起部分を転がされる。 「や、ああっっ、ああ・・・」 「そう、その声・・・もっと聞かせてくれよ」 声と息が耳にかかる。むすがゆくって身を捩ってしまう。徹志はそれを良く思い、息を執拗に掛けてきた。 「雪香・・・胸、どれくらいなんだ?」 「え、F・・・カップ・・・。ちっちゃいほうが好みだった?」 「いいや、これだけが好きだ」 そう言って手全体で乳房を鷲づかみにされる。ちょっと強引な握り方が痛かったが、それすらも気持ち良いと思ってしまった。 私は体をピクンピクンと悪戯の度に反応させた。 服の上からが終わると、直に触りたいとボタンを外される。一番下まで取られると、パサッと前を開いて、外気にさらされる。 「奇麗だ。そしてとっても可愛いな・・・」 うなじを彼の舌が這う。両手は上下と私の乳首部分をねっとり嬲られ、だんだんと先っぽだけを弄くるように動かされる。 「やぁ・・・徹志、そこが・・・」 「?ここか」 「ひゃっ、あ、あ、あ、あっ!」 親指の先で乳首を下から擦り上げられる。胸の一番感じるところを攻められ、声が一層小刻みになってしまのが自分でも分かった。 背中側だって負けてない。背筋をなぞるように下りてくる舌と唇は、所々にキスマークを付けていった。肩からシャツが落ちて、誘うように腕だけが入れられている。気付けば本当にあられもない格好で私は喘いでいた。 でも胸ばっかりされてるせいか、下の方が淋しくなってくる。私がもぞもぞと内股を擦り動かす姿を見た徹志は、お腹の上に片手すべらせ、ベルトに手をかけた。 「いいわよ。自分で────」 「いいや、今度こそ俺が全部脱がす。半脱ぎで・・・淫らな雪香の格好を拝みたいからな」 これは頑固として脱がせるつもりだ。私は大人しくされるままにされることにした。マグロになりたくないって気持ちもあるけど、ひとまず彼のしたいようにさせてあげよう。 ベルトを外してチャックを下ろすと、ブラとお揃いのシック柄のパンティーが現れた。私が腰を浮かせ、すっと両手でズボンと下着を脚から抜かれる。そして布団の傍らに除け置かれる。シャツも同様に脱がされ靴下を取られれば、私は丸裸だ。 「ねぇ、そろそろ手首の外してよ」 「ハイハイ。えーっとここが結び目だから・・・っと」 やっと手が自由になり、徹志の頭を掴んで口づけをする。唾液を交換し、歯の羅列をなぞった。私がキスに夢中になっている間、秘部に彼の指が密着して、気付いたもう次の瞬間にはクリトリスを弄ばれていた。 「んんっ・・・んにゃはっ、ちゅ、んちゅっ、あっ、ああっ!!」 「もうこんなにとろとろになって・・・そんなに胸が良かったか?」 もう一方の手で片乳首を摘まれ、きゅっと捻られる。 「あはあっ・・・!徹志の馬鹿、イジワルっ、生意気ぃ!」 「はは、そういえばまだ俺はスーツのままだったな。──なぁ、脱がしてくれ」 「わ、わたし?望むところよ・・・」 ボタンを一個ずつ丁寧に取り外して行けば、彼の胸板が目に飛び込んでくる。 「──や、やっぱり自分で脱いで!」 ・・・し、心臓に悪い。 胸間のどこかで待ち焦がれていたこの肉体。いざ前にすると、下の部分が熱くなって体が火照ってしまう。 「今更恥ずかしがるなよ。ほら」 私の手を取り、股間に当てた。立派なテントを張ったそこは、苦しそうに硬くなっている。 「これが・・・徹志の・・・」 ベルトを緩め、意を決してジーっと窓を開ける。トランクスの柄がごと重力に逆らうソレに、悔しいけど釘付けになってしまった。 ──ちょっとだけ、悪戯心が働く。 「徹志、そのままじっとしてね」 「ゆ・・・雪香、まさか・・・」 「ん〜・・・・・・言わせる気なの?」 屹立した肉棒を取り出すと、私は己の乳房を持ち上げ、その谷間に徹志のを挟んだ。ゆっくりと胸を上下させ、亀頭を口に含んだ。 「ちょ・・・ぁぁ・・・、気持ち良すぎる・・・」 なるべく谷間の奥へ。自分の胸を揉むついでのように彼の男根を胸の皮膚で擦り、包み込む。そして舌でチロチロと先端を舐めてみた。 「れろっ、はむ、あむ・・・ちゅぱっ」 「〜〜〜〜〜っ」 徹志が表情を歪めているとわかると一層ペースをあげた。さっきは私ばっかり良い思いしちゃたから、今度は徹志に気持ちよくなって欲しい。持てるだけの技術を用いて、彼に奉仕をする。 「ちゅ・・・あ、こくん・・・」 少しずつ溢れてくる先走り液を吸い取って、喉に下す。それから胸を少し引いて、硬くなった乳首の先を擦り付けてみる。そうやって試行錯誤しながら、徹志の最も敏感な部分の苛め方を自分の体に覚えさせた。 「どう?・・・きもち、いい?」 「あっ・・・ん、はぁ、反則だろそれぇ・・・」 「成る程、これが感じるんだー・・・」 硬く赤黒くなる肉棒に頬擦りをした。特にカリを下唇で構ってあげると、私の頭を押さえる彼の手に力が入る。声震え、懸命に我慢しているようだ。彼の竿がビクンと跳ねる。 「あ、ああっ・・・くっ、」 「ふう。・・・これでも我慢、できる?」 再び根元から胸ではさみ、ぬるっとした触り心地でしごく。舌のざらつきを絡め、下から上へと嬲り上げた。 「あっ、だめだ、そんな・・・ウッ・・・」 「あ、んちゅ・・・は、ああんっ・・・ちゅぱ、じゅぱ、れちゅは・・・。ねぇ、我慢しなくていいのよ?」 ──徹志のが熱い・・・抱擁するように可愛がると、その触れた部分に余熱が残った。 これが私の中に入ってくる。そう考えて、彼のビクビクと脈打つ物体を見詰めた。体全部に愛撫を受けたあの快美が蘇って、私の息が上がる。 「ああっ、あぁ・・・、っ──────」 トドメ。先端をコロコロと遊び、ちゅーっと尿道口を吸い上げる。私は上目づかいで徹志に声を掛けた。 「ちゅぁ・・・徹志の、いっぱい欲しい。・・・大好き、よ」 「──────うあッ・・・!!!」 ビクっ、ビクっ、と白濁の液が噴き上げ、私の顔や胸に降り注いだ。口にも結構な量がそそぎ込まれる。 「ああっ、はぁっ!あ、アアッ!」 徹志の腰が跳ね、次々と精液が飛び出す。絶頂の余韻からか、私が少しでも撫でるともどかしそうに竿を押しつけてきた。 「はぁぁ・・・なかなか止まらないのね。こんなになるまで、なんで・・・・・・」 「────ゆ、雪香の胸を弄くってる間、どんだけ硬くしてたと思ってんだ・・・はぁ、はぁ・・・」 「・・・馬鹿。ちょっとくらい甘えてよ、年上の立場が無いわ」 射精が落ち着くと、腹這いから起きあがって徹志と向かい合った。互いの体に汗が光り、既に一仕事終えたように呼吸を乱していた。 取り敢えず顔がベタベタなので、徹志に(私の)ハンドタオルでぬぐい取って貰う。 「はぁ・・・雪香って、ちょっとSッ気あるだろ。あれには正直参ったぞ」 「んー、アレって?」 「意地悪攻め。な〜んか愉しそうに見えた」 「あはっ、だって・・・徹志が可愛かったから。ついね」 くんと手を引っ張られ、体を引き寄せられた。 「雪香の方が可愛いよ・・・」 親指で唇をなぞられる。私は無意識にその指をしゃぶり、ねだるように徹志の顔を覗き込んだ。 「ほら、キスできないから」 親指を抜くと、変わりに顔を寄せてるくる。うっとりと目を瞑って、口づけを待った。 ──ぺろっ 「?徹志?あ、あわわ・・・っ」 唇をぺろぺろと舐められる。合わせて私も舌を重ねて、やっと口同士が触れ合った。 「大好き、大好きなの、徹志。・・・ずっとこうしていたいの」 「俺も大好きだ。愛してる。だから雪香を抱きたい」 「・・・ん。抱いて。今度こそ愛する者同士で、溺れるくらい・・・ね」 「勿論、絶対不足させないからな」 そしてどちらからともなくキスをした。本日何度目だかあやふやになってるくらい、舌を絡め合ったと思う。 キスってこんなに気持ちよく、とろけそうな行為だと思い知った。 徹志も服を脱ぎ去り、二人で全裸になった。抱きすくめられると胸がキュンと熱い。 「あ、ああぁぁっ・・・いや、は、はぁ・・・っ!」 お尻を持ち上げられて、あぐらを掻いた真ん中で屹立する男根をゆっくりと私の中に沈めていった。 侵入してくる感覚に、背中がゾワゾワして、でもそれが快感になる。 「いやはっ、徹志ぃ・・・早く動いてぇ。もう、入れられただけでイっちゃいそうだから・・・」 「じゃあ、本気で行くぞ!」 ぐいぐいっと下から棒で貫かれ、その動きの度にジュプジュプと粘着質な音が溢れた。彼の腰は私の腰にまとわりつくように動かされ、下半身が喜びの悲鳴をあげる。 これって、誘われてるのかな?耐えきれずに、秘部を擦り付けた。 「や、いやぁ、ああっ、んああっ」 深く入り、その奥で肉棒が私をまた探っている様に感じた。徹志は太ももの内側を鷲掴みにすると、私の腰を持ち上げて、ピストンを始める。ジュブ・・・ジュブ・・・っと卑猥な濡れ音がするソコに、これでもかと神経が集中した。 「────はぁっ、ああっ、あっ、声、押さえきれないよぉ・・・っ!」 「いい。そのままっ・・・喘いでくれ・・・っは!」 「んは、ひゃ、あああっぁぁぁ・・・、とろけそう、腰が溶けちゃいそうだよぉ・・・」 徹志の巧みなピストンに合わせ、私も腰を振った。肉襞が彼を飲み込んで、吐いて、パンパンッと打ち付ける音。 「あ、あ、あ、ああああっ、ふぁぁぁ・・・アアアアッ!!!!」 ビク──ビク──。 爪先まで体を強ばらせ、頭が呆然と、達したことを理解した。 膣内まで痙攣が伝わり、中にある徹志のモノに肉壁がきゅうっと絡んだ。 「はぁ・・・、あ、はぁ・・・ごめん。先に、イっちゃった・・・」 「雪香が気持ちよくなってくれたんだから、嬉しいよ。俺だってお先にイっちまった訳だし」 徹志が優しく微笑みかけてくれる。それだけで胸の内が温かくなる。 私が収まるのを待って、再びピストンが開始された。負けじと首に腕を回してしがみつき、劣情まかせに下半身を揺すった。 「雪香・・・俺に、ま、任せっ・・・!」 「病み上がりが無茶するもんじゃないわよ。それに、我慢しきれなくって・・・」 二人でおでこをくっつけ合って結合部を覗くと、徹志の肉棒が私の中をかきだしている。 「────」 タイミング外れに赤面する。私と徹志が交わっていることに、無性な嬉しさが込み上げてくる。 「・・・徹志ぃ・・・徹志ぃ」 切なげに彼の名を呼ぶ程、瞼が熱くなって涙が零れた。零れた雫を徹志が舌ですくい上げ、瞼にキスをされる。 「うん・・・嬉しいよな。実を言うと俺も感極まって・・・」 鼻を啜る音がした。 濃密な接吻。お互いの喘ぎ声を打ち消すように唇を奪い合い、より性器を交わらせた。 「・・・んっ、ちゅむ、・・・ぜはっ!ああ!あ!」 「あ、あああ・・・雪香・・・あ、く、くあああ・・・」 徹志の先端が子宮口を突くたび、力が入って、締め付けもきつくなる。 ──声が震えてる。徹志、絶頂が近いんだ・・・ 膣になけなしの力を込め、ナカで男根を絞り上げた。愛しくて、しがみつく腕に力が籠もる。 乳房と胸板がペッタリと密着し、動くたびにこすれる乳首。狂おしく擦り付けた。 「くああっ!」 私の太ももを掴む手が強くなり、彼は呼吸を乱して汗を垂らしていた。その体液が宙に跳ねる。 「はぁぁ・・・あっあっあっ」 ギリギリの様な上昇に、声を小さく絞り出す。徹志は頷いて、打ち付ける腰にスパートをかけた。容赦なく貫かれるモノが、乱暴に私を掻き回した。 「ああんっ、速いよぉ・・・!」 「んっ、もっと、グチャグチャにしてやる」 「──ん、ひはぁっ、や、や、あはぁぁっ」 今にも達しそうな動きをしているというのに、なかなかその時を迎えない。 どうしたんだろう。躍起になって腰を震うが、タイミングを合わせるつもりでいるので私も達することが出来ない。 もどかしい。徹志に満たされ、共に快楽の頂点へと誘われたい。 「てつしぃ・・・イかせてっ、イかせてっ」 「──────雪香っ、スマン!」 「!!?」 繋がったまま彼に押し倒され、座位から正上位へ。 脚をめいっぱい上げられ、でんぐり返し状態。結合部を目の前にむき出しにされた。 「くぁっ、ああっ、っっ!!」 顔の横で脚を押さえつけられ、彼の激しいピストンを揺れる胸の谷間から見詰めるしかなかった。今までとは違う素早い摩擦音で男根が出し入れされる。 力は強く、私はただ彼の欲望に犯されるまま。 「は、激し・・・ああっ、ひぁぁあっ」 「んんっ、ぜはっ、がは・・・っ!!」 ──これが無茶苦茶にされているってことなんだ。 気持ちいい・・・。そして焦れったい。 快楽を求め、動きたくて仕方ないのに、制御され、達するも否も総て徹志が握っている。 嬉しくて仕様がなかった・・・とんでもなく病み付きになりそうで、溺れてしまいそうなこの激情が。一度知ったら忘れられない、焼け付くようなこの愛が。 「もう、だめぇっ、て・・・つし・・・いやぁぁ、ああっ、ふああああっ!い、んいっ!」 「・・・っんな、止まらねぇよっ・・・!!」 「んっ、いやぁっ、あそこが壊れちゃうぅぅ・・・」 「雪香が・・・エロい声出したり、締め付けたりするから・・・っ!」 彼の声に興奮する。獣のように腰を打ち付けてくる姿も、快感で眉を歪めるその顔も。 全部、大好きだ。だから私の総てで、貴方を受け止めよう。 「ああっっ・・・ううぅぅっ・・・んああっ・・・はあ、あ、あ、」 「っく、あっ、────────っん!!」 ──あ、熱い・・・ 「ふあぁ、あっ、あっ、うぅあぁぁぁぁぁーー!!!・・・はっ、くはぁ、っ!」 「はぁ・・・あ、震えて・・・徹志のが、出てる・・・」 吐き出された液で、私の膣が満たされてゆく。2発目だというのに、充分すぎる量と勢いで徹志は射精した。 「──ふぅ・・・。ごめんな、ギリギリのところでイケなくて、つい・・・乱暴に・・・」 ぬるりと萎んだモノを抜かれ、私から手を離した。入り口からつーっと溢れてくる。 「・・・っいたぁ・・・背中が・・・」 脚を降ろそうとすると、背中に鈍痛がじわりと広がった。あの体位ではこうなるのも仕方ないだろう。 「大丈夫か?支えるから、そっと・・・」 「うん・・・」 手を借りて何とか脚を降ろすと、またもや徹志がばつが悪そうに頭をがっくりとさせていた。 「あーこんなんじゃなかったのに。もっと雪香がイイようにするつもりが・・・」 痛みをこらえて起きあがり、項垂れる彼の頭にそっと手の平を乗せた。 なでなで 「私は充分気持ちよかったわよ。で〜も、ちょっと理性がはじけ飛び過ぎたわね」 「〜〜ったく、これをネタに何て脅されるやらだ」 「ふ〜ん。そんなこと言うコは・・・」 彼の首に手を回し、ごろんと横に倒れ転がった。裸で横たわる徹志の上に、これまた裸の私が乗っかる。上を取ったり。 「ほぉら、また、指で良くしてあげる♪」 「──雪香」 「・・・後悔なんてしないで。たがが外れた徹志に、ちょっと惚れ直しちゃったんだから」 普通に口にするのが気恥ずかしくて、耳元で囁いた。 徹志はきょとんと私を見ていたが、目が合うと自然に頭に手を回してきた。 「いつだって・・・徹志は私に応えてくれたから。べたべたに甘えて欲しいの、ね?」 ちらりと耳元から徹志を見る。嬉しそうに目を細めていた。 「ありがとう、雪香。正直、『どうしてくれんだ〜』って怒られるかと思った」 「・・・・・・ばか」 そして確かめ合うようにキスをする。それは今まで以上に甘い味がして、夢中になって吸いばみ合った。 「はぁ・・・。徹志、私のお願い・・・きいてくれる?」 「当然。何でも言ってみろよ」 ぷいっと目を逸らして、コッソリと。 「・・・して、欲しいの」 「?」 「ファーストキスも、処女も、あげられてないから。せめて、その・・・後ろの・・・」 「お尻を・・・ってやつか?」 「や、別に嫌なら・・・」 うぅ・・・恥ずかしい・・・。でも、どうしても彼に貰って欲しい。それしかあげら──── 「それしかあげられないから・・・なーんて、思いこんでないだろうな?」 「!!」 「図星か。そんな後ろ向きな気持ちで、無理しなくても・・・」 「違うわよっ!」 なんで半泣きになっちゃうんだか知らないけど、必死に訴えた。 「大好きな徹志にだから・・・だから、貰ってほしいの」 「・・・雪香」 哀れみの目で私を見ないでよ。惨めで、どろどろした私が堤防を越える。 「好きなの。好きだからっ、初めては徹志がいいのっ。 お願い・・・きいてくれるって言ったじゃない。ここまで言わせないでよ。男は約束守りなさいよぉ・・・・・・」 顔を伏せて鼻を啜っていると、お尻に手が触れる感じがした。 「──駄目そうだったら直ぐ言えよ」 「・・・!?」 彼の指が私の割れ目を通った。先程の行為で依然と滑っているそこの体液を、優しく優しく・・・菊門に塗りつけてゆく。 触れるたび、入り口がヒクリと無意識に門と閉ざす。 「徹志・・・徹志・・・っ!」 「なんだ?」 「徹志が・・・欲しいよぉ・・・」 ふ、と微笑を投げかけられた。──今更ながら自分のセリフに恥ずかしさが込み上げてくる。 「欲しいだけやるよ」 「うっ・・・くぅぅぅぅ────」 程よく粘液を付けた後、私は四つん這いになって彼の肉棒をお尻の穴で受け入れた。 ぎゅうぎゅうにねじ込まれるそれに、入り口が抵抗する。同時に腸に刺激が行く。 「・・・くぅっ、だいじょうぶ・・・か?」 「────っうん。ゆっくりなら・・・」 ぐり。ぐり。腰の回転を使って、少しずつ彼のモノが侵入してきた。 初めて異物を飲む込む痛みに、ぎりぎりと歯を食いしばる。息づかいも強ばり、座薬の並じゃない怒濤の圧迫が私を襲う。 「──ん〜〜、ぜはっ・・・は・・・あうぅぅ!」 「っ、ぅく・・・・・・・・・あぁっ──凄い、締めが・・・」 ぶわっ、と全身から緊張の汗が噴き出す。 お尻の部分は刺されるような痛みで、とてもじゃないが自分から振ることなんて出来ない。ぎっちぎちに彼の男根を握り上げす感覚に、その大きさを実感した。 「徹志のって・・・こんな、こんな苦しいくらい大きいんだね・・・」 「オイ・・・小さいと思ってたんなら、流石にヘコむぞ。俺も男だ」 「そういう意味じゃっ、ないわよ。私の心の中でも大きくなっているっていうか、改めて気付いただけ」 「────あんまり俺を喜ばすこと言うなよ」 「じゃ、何度でもいってあげる」 暖かい言葉。こんなトンデモな状況でも、愉しい談笑。 段々とお尻の緊張がほぐれ、徐々にモノが入るスペースがつくられる。 「あ、ぐはぁぁぁ・・・あ、あ、入ってるぅ・・・!」 「もう──少し。もう少しで全部が・・・」 最後まで徹志が収まると、息を荒くして呻き声が漏れてしまった。 「っ!あ、う、動かさないで!!」 彼にとってそんなつもりはないのだろうが、ほんの僅かな動きでさえも抉つ痛みに変換される。 「雪香、俺・・・イきそうだ。だから少しだけ・・・力を抜いてくれないか?」 私のお尻を掴む手に力が加わっている。 ・・・そっか。徹志も、一生懸命耐えてくれているんだ。私の為に・・・ 「・・・・・・・・・いいよ」 「え・・・いいって、っ?」 「動いて、いいよ。これじゃぁ、いつまで、経っても・・・終わりそうにないから・・・」 ごくんと生唾を飲む。 徹志も同様にのど仏を蠢かし、 「すぅぅぅ・・・・・・はぁぁぁ・・・・・・。っ、やるからな」 深い深い呼吸。終わると共に、腰を揺らしだした。 「っ!!くぅっ!!は、くんんっ!!」 ──肛門をこじ開けられるその痛みに、私は苦悶の声を上げる。 「ダメだ・・・刺激が強すぎて・・・ああっ!」 「して!中に、ぶちまけて!イって、イって!!」 ズシズシと擦り込まれ、その往復が10回に満たないうちに・・・ 「ああっ・・・雪香ぁぁっ、ぐああーーーーっっ!!!っ!」 「くぁぁっ・・・ひゃ!!」 ドクンドクンと脈打ち、彼の精液が絞り出された。流石に3発目ともなれば劣るが、それでも結構な量が腸内に流れた。 「はぁ、はぁ、はあ・・・疲れたぁ・・・」 私は放心してそのまま布団の上に崩れた。 徹志も病み上がりで3発は厳しかったのか、ふらふらと隣に横たわった。 「ふぅ・・・目がショボショボするよう・・・」 「あれだけ泣けば仕方ないだろ。もう眠れよ」 瞳を見つめ合い、そのまま視界が徐々に薄れてゆく。意識が沈む際に眠気と戦いながら、か細く想いを伝える。 「・・・やだ。明日になったら、徹志と別れなくちゃいけないんだもの。まだまだ、一緒に居足りないのに・・・」 「・・・・・・・・・俺だって・・・」 ああ、もう意識が沈んでゆく。 瞼を閉じるその最後に、徹志が私を抱きすくめた。私は男らしく筋張った彼の手で髪を撫でられ、ほっぺたを包まれる。 ──安心できる彼の胸の中。広い胸に顔を埋めて。 無意識に閉ざされてゆく視界と、幸せの抱擁。悠揚な安眠が私を飲み込んで、そのまま夢の中へ。 「・・・てつ、しぃ・・・」 「──起きたときに居なかったら承知しないからな。俺も、ずっと離れたくないから・・・」 掛け布団を掛けられて、瞼の裏が白から黒に変わった。 徹志の吐息と、匂いだけが残される。この束の間の心地よさこそが彼が持つ一番の魅力なのね。 ──おやすみなさい♪ 唇に柔らかな感触。 「・・・ん、ふぅ・・・」 ああ、これは私の大好きな触感だ。恋しくて求める、愛しくて貪る、そんな本能が手を伸ばすそれ。 その暖かさが空気と入れ替わると、私はパチリと瞼を開いて彼を見つめる。 「あ、わりぃ。起こしちまったな」 「徹志・・・」 「ん?」 心の底から、 「馬鹿っ!!!」 食らえ、雪ねえの十八番、ヘッドバッド。 「っっだぁっ!」 ゴチーンと突撃の鐘が鳴り、くらくらと頭を戻した。これ己へのダメージ強すぎ・・・ 「寝起きのちゅーは私がするつもりだったのに・・・奪いやがってぇ」 「!!」 私がいじけて呟いた程度の言葉で、徹志は口元を抑えてカァァっと赤面した。 ──あらあら、まだお年頃なのねぇ・・・ 「ふふ〜ん。ちょっと自分の行いに後悔した?」 「その不適な笑いするなよ。それよりも、起きたなら早く服を着ろ」 見れば徹志は昨日脱がした服を着込んでいる。 何をこんな朝っぱらから。ここはもうちょっと寝起きの後戯を・・・、と思ってはっと気付く。 ──ここは実家だ。 「ああっ!そうよ、誰かが起こしに来る前に、何とか言い訳を考えなくちゃっ!!」 「あ〜・・・寝ている間に、下着だけは着せておいたからな」 ボカッ! 「余計なお世話よ──────────────────!!」 さて、これから私達には様々な関門が待っている。 ──それは例えば、剛兄の鋭さをかいくぐることだったり。 ──それは例えば、この関係について親族を説得することだったり。 ああ、前途多難だなぁ・・・なーんて鬱になっちゃう? ・・・ううん。どうぞ、かかってきなさいな感じよっ。 「言い忘れていたけど、徹志。」 「何だ?」 「私、来月から横浜にある出版社に派遣されることになってるから。引っ越し手伝ってね」 「へいへい・・・って、雪香、それは・・・」 「ねぇ、徹志のアパートの隣の部屋とか・・・空いてたりしない?」 悪戯っぽいニヤけ顔で彼の顔を覗き込む。 コメカミを抑えて、目を瞑って考え込んでしまった。そして絞り出た言葉は、 「・・・今よりもうちっとだけ、良い部屋探すか?」 「アパマンショップ?それとも、イイ部屋ネット?」 「ま、しばらくは俺の部屋が狭くなるな。・・・ははっ」 「──ふふっ・・・ぷ、あははっ!」 「あ〜〜笑うなよ、雪・・・雪香!」 頭をわしゃわしゃと掻き撫でられる。元々ぐちゃぐちゃだった髪が、更にむちゃむちゃに乱れてしまった。 ──うん。あさってでも、スーツケースもって徹志のアパートに突撃してやろう。 勿論本人には内緒で、ね? ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |