シチュエーション
![]() また見られてる。 もう全く気にしてないけど、最初は戸惑った。というか、恥ずかしかった。 でも大分慣れてしまったな。 コイツは私が化粧するのを見てるのが好きらしい。一緒に暮らす前から知ってたけど。 いつだったか理由を聞いた時、私は軽くショックを受けた。 『なんか見てるうちに、だんだん見覚えのある顔になってくのが楽しくて』 本っ当に失礼な奴だ。笑いながらこんな事を言う。 おまけに人の気も知らずにマイペース。 「このマニキュア良い色だねぇ、借りて良い?」 また始まった。どうせ趣味のプラモ作りに使う気だ。 私は、使ってみたいの?とは訊かず、何を塗るの?と訊く。 「ガンダムの白い部分がパールで光ってたら格好良くね?」 格好良いかどうかはさておき、この狭い部屋にまたガンダムを増やす気か。 私は部屋の隅に置いてある飾り棚に目を遣る。 コイツのお陰で無駄に名を憶えてしまったロボットが6体、戦車が3台、バイクが4台並んでいる。 「ダメ、高いんだからね。ってか、これ以上増やすんなら古いのヤフオクで売っちゃえば?」 「だねー、合計で20個になったら古いのから順に売っちゃうか」 絶対売る気ないな、これは。 確か、会社のデスクにも1体飾ってると言っていた。ザクレロとか云うふざけたデザインのロボ。 よく上司に怒られないもんだ。 彼は化粧ポーチからアイシャドウを一つ取り出して 「ケイさ、この色あまり使わないよね。全然減ってないし」 赤系のシャドウ。買ってみたは良いけど、私にはあまり似合わなかった。 と言うか、妖艶さを強調したくて頑張ってみました的な印象を感じ、買った事を後悔した色だった。 「なーんか大袈裟な感じになっちゃうから、それ」 簡潔に理由を説明すると、彼はふーんなんて解っているのかいないのか、会話の上では納得したよう な返事をしていた。 珍しい。これまで化粧する私を見てるだけで、マニキュア以外の化粧品に興味を示す事は無かったのに。 今度は口紅を取り出していた。 「これもあまり使ったとこ見た事ないよねぇ」 薔薇のようにやや暗めな赤のそれも、赤系のシャドウと同じような理由でほとんど使ってない。 「どしたの?塗ってみたい?」 何気なく訊いてみただけの言葉だが、反応が面白かった。 「え?いや、別にそうじゃなくてさ。ポーチん中ぎゅうぎゅうだから、どんなの入ってるのかなーって 思って。女装願望とか別に無いし、ってか化粧似合うようなツラ構えじゃないしさ」 少し慌ててる。何?そういう趣味あるの? 確かに化粧映えする顔じゃないと思う。男らしい顔ってわけでもないけど、中性的なわけでもないし ぶっちゃけカッコイイわけでもないしね。好きだけどさ。 けど、悪戯を見破られた子供みたいな目で、無駄に饒舌になっちゃってる彼の言葉は私の中のスイッチ を入れた。 私は自分の口紅もそこそこに彼に紅筆を向ける。 「ちょっ、まっ、出掛けるんだろ?こんなんしてる時間ないだろ」 「どこか予約してるわけでもないんだから良いじゃん、ちょっとだけやってみようよ、ね?」 今日は別に何処に行くかを決めた日でもない。ただ土曜日だから、二人でどこかでご飯を食べて、映画 でも見に行こうとだけ決めていた日。だから多少予定がずれたところで困らない。と言うか、元々ちゃん とした予定なんか無いんだから。 この人が口紅を差して、アイシャドウを塗って、チークを入れたら、どんな風になるんだろう? 絶対に綺麗や可愛いなんて結果にはならないのだけはわかる。でもしてみたい。きっと馬鹿笑い出来る。 にじり寄る私にじりじりと後退りしていたが、彼の背中はすぐに壁に止められる。狭い部屋だから、 逃げるスペースも数十センチしか無い。 やめて、とか、まじでまじで、なんて言ってたけど、すぐに彼は観念した。 大した抵抗を受けなかったところを見ると、少しは興味があったんだろう。 絶対似合わないけど、それを知っているからこそ照れている。わかりやす過ぎて笑えてくる。 普段リップクリームすら塗らないカサカサの唇を紅筆でなぞる。が、元々綺麗にしてあげる気なんか無 い私は、筆を口紅そのものに持ち替えて豪快に塗り始める。 最初だけ、ほんの最初だけは唇の輪郭に沿って塗ってあげようと思っていた。 しかし、思いの外似合わない。いや、似合わないだろうとは思っていたけど、予想を遙かに超えた似合 わなさ。 正直、同情を禁じ得ないほどだ。 私は即座に予定を変更し、思い切って唇をはみ出したラインを描き始めた。 ギャグにしてあげなきゃ可哀想なくらい似合ってなかったのだ。 しかし明らかに唇をはみ出して塗り広げられている状況に彼も気付かないわけが無かった。 「お前っ、ふざけっ……やめっ!やめれっ!」 耐えきれずヒクヒクしだした彼の腹筋に釣られて私も笑い出す。 「オバQだ。オバQが出たっ」 笑いながら言い、なおも口紅を塗り続ける私に抑えつけられながらも、彼は腕を伸ばしていた。 化粧ポーチに。 ポーチの中から手探りで一本のアイブロウペンシルを取り出した彼の反撃が始まった。 「お前を残虐超人にしてやるっ」 彼は私の額に何かを書き始めた。多分「中」の文字だろう。 バトル開始のゴングが頭の中に鳴り響く。 私は壁に凭れた彼のマウントポジションを取り、鼻の穴に口紅の先を突っ込んでそのまま下に引いた。 ざまぁみろ、鼻血を出させてやった。が、彼も負けじと私の頬に何か書いている。また文字だろうか? 私は得物を奴と同じくペンシル型のアイライナーに持ち替えて応戦する。 額に「肉」、頬に「バカ」と書き入れてやったが、彼も私もそろそろ限界を迎えつつあった。 主に腹筋の。 「あー、笑い死ぬ。終わり終わり」 ペンシルを放り投げ、彼が私を抱きしめる。 まだ腹筋がヒクヒクと痙攣してる。私もだけど。 「あー面白かった。てかこれじゃ出掛けらんないね」 「まだ昼前だし、後でそこのダイ○ーでも行って買い物してこよう。すき焼きとか食べたくね?」 昼からすき焼き?という問いかけを彼の唇が遮る。 腰に回した手に力が込められるのを感じると、私は自然と舌をのばしていた。 もう条件反射かもしれない。コイツにこんな風に抱きしめられるとすぐにスイッチが切り替わる。 おふざけモードから一転、いちゃいちゃエッチモードだ。 ぬるぬると舌が絡み合う。んんーなんて言いながら私の口の中で遊び回る彼。 その鼻に抜けるような「んんー」が色っぽいというか、可愛いというか。きっとコイツは解った上で 言ってるんだ。私がその声に反応する事を充分に知ってるから、わざとそうしてるんだ。 良いよ。何度でもその手に乗ってあげる。 彼の舌を吸いながら、絡まって私のか彼のかもう区別が付かない唾液をこそぐように口を離していく。 舌先を手放す際にちゅぽんと音を立て、すぐさま彼の首筋に唇を這わす。 ちゅっちゅと音を立てて首を登っていき、耳朶に到達すると、彼はいつも通りほんのちょっとだけ震え て、はぁ、と力無く漏れる吐息が私の耳に当たる。 この瞬間が大好きだ。本当に可愛くて、絶対誰にも渡したくないと思う。 きっと誰も欲しがらない、ただのガノタなのにね。 耳の中に尖らせた舌先を入れると足が震えだして、座っていた場所が硬くなり私のお尻を持ち上げようとする。 すでに準備を整えた彼が愛おしくて、もう一度キスをしようと耳朶から口を離すと 「ぶっ」 そうだった。お互い落書きだらけの顔だった。 「ヒロの顔……ひゃはははは」 「おまえの顔だって……くくくくっ」 二人で笑い合っているうちに、彼が硬さを失っていくのを感じる。 すこし寂しい。 「顔洗ってさ……続きしよっか」 私は頷いて軽いキスをした。 服を脱ぎ、この部屋に相応しく狭いバスルームに二人で入る。 私はそこで初めて鏡を、落書きされた自分の顔見た。 案の定額には「中」と書かれており、右の頬には「バカ」の文字。 そして左の頬には「オレの」と書かれていた。 ああ、参った。これだからこの男は油断ならない。久しぶりにキた。ずっきゅぅーんだ。 鼻の下にバカボンパパのような髭まで書かれていたが、それはまあ良いよ。 どうしようもなく昂ぶった気持ちは、私の隣で「まじオバQじゃんこれ」なんて言ってる男にぶつける事にする。 まだお湯も浴びずに肌寒さで全身鳥肌状態のまま抱きついてやる。 ぎゅーの刑だ。 「なになに、どうした。まずシャワー浴びようよ」 いけしゃあしゃあと、どうした、だって?なんなんだこの色男め。 相手の顔にどれだけ面白い落書きをしようかって戦いの最中、お前は私の顔に「オレの」なんて書いたんだぞ。 相撲の取り組みを終えて、控え室でまわしを取ったら、中に対戦相手からのラブレターがねじ込まれていた、 みたいなもんじゃないか。ウホッやな喩え。 あーもうどうでも良い。とにかくキスさせろ。 むちゅーっと唇を押しつけて、舌で無理矢理に彼の口をこじ開ける。 舌を入れたまま大好きと言ってみるが 「あいふひ」 としか聞こえない。まぁ、伝われば良いのよ。 胸に彼の手が触れる。下からむにっと持ち上げられ、大きい手の平に包まれる。 あ、少しだけはみ出す感じね。そんなに小さくはないから。 むにゅっと掴まれたまま人差し指と中指で先っちょを摘まれると、表面じゃなく、胸の中をぎゅーっと されてるような気分になる。 「すっげぴんこ立ち」 違う。寒いからだ。 でも別に良い。私がもうバリバリに感じて発情してると彼が勘違いして、それで燃え上がってくれるなら、 訂正する事に意味なんか無い。 私も彼のに手を伸ばして、お返しに言ってやる。 「ヒロもぴんこ立ち」 彼も恥ずかしがる事無く、うむ。なんて言ってる。 でも目が合うとやっぱりお互い落書き顔。 とりあえず顔洗っちゃおうか、とクレンジングオイルを彼の手に絞り出す。 「これ、普通に顔洗うみたいにしていいの?」 「うん。あまり目をぎゅーっとつむってると……あ、大丈夫か、目の回り描いてないから」 言うが早いか、彼はオイルの付いた両手の平で顔をごしごしと擦りだした。 「なんかぬるぬるだな、これ」 「いやまぁ、オイルだし、そりゃぬるぬるでしょ」 と答えてひらめいた。けけけ。 私は自分の手に必要以上のクレンジングオイルを絞り出し、しゃがみ込んで彼のを握った。 オイルまみれで目が開けられない彼を犯してるような気分。 「なっ……何してんの」 彼は半笑いで言うが、語尾は僅かに色っぽい。 いけるっぽいね、これ。 「ぬるぬるで気持ちいくない?」 私はそれ全体にオイルを塗り広げてから右手できゅっと握り、ゆっくりと上下に扱き始めた。 「やばい、気持ちいいけど、目ぇあけらんないからなんか怖い」 怖いとは言ってるけど、まだ声が笑ってる。それに少し喜んでるっぽい。 親指の腹で先っちょをくるくると刺激し、左手でたまたまさんを下から撫でてみた。 「あ……」 彼は肩を震わせ、色っぽい声を漏らした。 これだ。 「たまたまさん気持ちいい?」 おっと、我ながら意外と大胆。滅多にこんな事言わないのに。 「ん……。すごい良い。足震えてきた」 ほんとだ。太股あたりがふるふるしてて切なそう。 透明なのもいっぱい出てる。 色々と撫で方を試してみたが、触れるか触れないかくらいでたまたまさんを撫でると足の震えが大きくなるみたい。 「んっ……ケイ……が、我慢出来なく…なっちゃうよ」 でた、『なっちゃうよ』。攻められて気持ちが昂ぶってくると、彼はちょっと乙女モードに入る。 『なっちゃうよ』とか『もっとして』とか、そんな言葉が多くなるのだ。 愛い奴め。 そんな可愛い乙女の先っちょを舐めてあげる。 鈴口をちょんちょんと舌先で突っついて、傘の部分をくるーっとなぞる。 オイルと彼のが混じり合って変な味。 「あ……んっ……。い、いくかも」 かもって何よ。 彼の言葉通り、左手で撫でていたたまたまさんがくぅーっと上がっていって、限界付近だと教えてくれる。 「うん?ヒロくんいっちゃうの?」 わざと作った甘ったるい声で子供に話しかけるように言ってから、私は彼の亀頭をぱくっとくわえ込んだ。 歯を当てないように注意しながら、口の中で彼を撫で回す。 先端から溢れるおつゆを舌で亀頭全体に塗り込めるよう愛撫し、一旦口を離すと舌全体を密着させるよう にして根本からゆっくり舐めあげる。 彼はこの攻撃に弱い。 お尻にきゅっと力が入り、舌の上の彼がぴくっと跳ねた。 逃がさないわよ、ともう一度口の中へご招待し、括れた部分をチロチロと撫でる。 「んっ、いく」 と切ない声の後に、口の中の彼はぴくんぴくんと痙攣しながら、精液を放出した。 このまま飲んでしまっても良いかな、とも思ったが、毎回それを期待されては困るのでやめておく。 排水溝に向かって、音を出さないよう気をつけつつ口の中の精液を吐き出した。 ぺっぺ、なんて音を立てたら、いくら彼でもきっと良い気はしないだろう。 シャワーヘッドをフックから取り、蛇口をひねってお湯を出す。 「流すよー」 手で湯温を確かめてから、彼の顔を流してあげる。 「ヒロ……、気持ちよかった?」 やっと目を開けた彼にちょっと色っぽい声で聞いてみる。が 「うはっ、俺こんな顔した奴にしゃぶられていっちまったのか」 笑いながら酷い返事。 ……吐き出さずに口移ししてやりゃ良かったかな。 「すぐいっちゃったクセにぃ」 少し語尾を伸ばして拗ねましたよのサイン。我ながらきもいが、コイツの前だから少しくらいかわいこ ぶっても良いだろう。 さして慌てもぜずに、気持ちよかったよ、と私の背中を抱きしめてフォローする彼を無視してシャワーを フックに戻し、自分の顔を洗い始める。 目の周りを丁寧に洗っていると、ものすごくぬるぬるしたものが内腿に触れて、背中がぞくっとした。 それが彼の指だとわかるまで3秒くらい掛かったと思う。 先刻の仕返しかお返しか純粋なスケベ心かはわからないが、彼の悪戯が始まったらしい。 毛の部分を撫でられてシャワシャワと泡立っていく感覚で、彼の指のぬるぬるがボディソープによるものだ とわかる。 アッという間に泡は股付近一帯に塗り広げられ、ぬるつく太股を割って彼の手が私に触れる。 彼のを舐めながら充分に反応していたそこは、大いなる期待を持って彼の指を迎えた。 別に普通だよね。好きな人のあそこを舐めてたらそうなっちゃうもんだよね。 意地悪な言葉に拗ねたふりをしていた私は出来るだけ声を押し殺してやろうと我慢していたが、一番敏感な 突起に指が到達した瞬間に 「んっ……あっ……」 簡単に負けてしまった。我ながら情けない。でも気持ちいい。 「気持ちいい?」 小声で聞いてくる彼の声が頭の中でぐわんぐわん響く。 元々風呂場に居るんだから、多少エコーの掛かった声なのかもしれないが、目を開けられない状況で与えら れる気持ちよさが、私の耳にカラオケマイク並のエフェクト機能をもたらしている。 「気持ちよくない?」 返答を待ちきれない彼は片手を私の胸に当てて来た。 それはまずいって、そんなぬるぬるの手で触られたら1秒掛からずにツンツンになる自信あるって。 あっ―――ほらね……。 「気持ちよくない?なんかアッという間に乳首立ったけど」 訊きながら彼は、ぬるぬるの指で乳首をゆっくりと緩く摘んではつるんと逃がす攻撃を繰り返していた。 「あ…んっ……気持ちいい…よ」 もう足は一寸前の彼以上に震えてる。後ろから支えてくれてる彼のおかげでやっと立ってられる感じ。 なのに次の瞬間、彼はシャワーのお湯で泡まみれのそこを流してしまった。 あれ?もうおしまいなの?でもなんで胸の方は流さないの? 素朴な疑問と少しの残念さを感じている間に、ぬめりを失った指が再び私のそこに触れた。 さっきまでやたら攻め立てていた場所よりもうちょっと下の、入り口付近に近づく。 恥ずかしい事に表面の泡を流されても中はまだ自前のぬるぬるでいっぱいになっていて、私は彼の侵入を 簡単に許してしまった。 付き合い始めの頃に洗いっこをしてて、石鹸で中まで洗われると後でぴりぴりするから、と彼の悪戯を諫 めた事があったのを思い出した。 ああ、この人は私が言った事をちゃんと憶えてくれてるんだ、と嬉しくなってしまう。 やっぱり単純なんだな、私って。 なんて、約1年前のエピソードでまったりした気分に浸る暇もなく、彼は私の中で指をくいっと曲げて 最近開発されてしまったポイントをくにくにと刺激しだした。 指を曲げたまま引っかけるように往復されて、真っ暗なはずの目の前がどんどん白く霞んでいく。 「目かくしされてるみたいだろ?」 「あっ、あっ、んっ……あふっ」 耳元で囁かれるが、もう返事なんか出来ない。 「可愛いよ、ケイ」 きっとこういう時の可愛いって言葉は信用してはいけないんだと思う。 乱れてる様子を見て「そそるぜ」とか「エロいな」って言葉を聞こえの良い「可愛い」に置き換えてるだ けだと……頭じゃ理解してるんだけどね。 理解してても、さっき思い出したエピソードや頬に書かれた「オレの」のおかげで私は好き好きモードに 入っちゃってるし、乳首は相変わらずぬるぬるの指でぴんこ立ちにされたまんまだし、目が開けられなくて なんだか普段よりイケナイ事してるような感覚だし、そこで「可愛いよ」なんて言われたらもう、ね。 「ああっ、だめっ……だめ、もうっ……」 なんとか言葉を絞り出した私に 「いいよ」 と答えた彼は、ほらいけっ、と言わんばかりに私の右耳をついっと舐めあげた。 「ああっ…いっ、いくっ……ああああっ」 舐められた耳から右の乳首まで一気に鳥肌が立つような感覚に襲われ、絶頂を迎える。 「ああっ……ああっ……ああっ」 一定のリズムであそこが痙攣してるような感覚が、目を開けずとも自分の身体が今どうなっているのかを 解らせる。 くじらさん状態。 曲げた指で攻められると、こうなってしまう。 きっと彼の手には生温かい飛沫がたくさん掛かっているんだろう。気持ちいいけど非常に恥ずかしい。 「んー、可愛かった」 痙攣が収まるのを見届けた彼が頬にキスをくれた。 まだオイル流してないのに。早く目を開けたい。 「ほれ、流すよー」 という言葉の前にちゅぽという音が聞こえた。 嬉しさと恥ずかしさで一気に顔が熱くなる………それは舐めちゃだめって言ってるのに。 オイルとボディソープを流してもらって、数分ぶりに光を得た私は、シャワーヘッドを持ってえっち くさい笑みを浮かべたままのヒロの唇に思い切りえっちなキスをした。 好き好きモードをなめるなよ、こんなんじゃまだ満足しないんだからね。 私は先に言われてしまう前にどうしても自分から言いたかった言葉を彼に伝える。 「ベッド行って続きしよっ」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |