シチュエーション
![]() いつも感じる、背中に突き刺さるような視線。 思わず振り返れば鋭い目付きの男性が資料を読み進めている男。 あぁ、まただ。また見られていた。 気にせずに、作業を再開するのにやっぱり気になってしまう。 スカートのポケットに入れていたケータイのバイブが振動する。 深夜のオフィスで全裸になったあたしの胸を揉みしだきながら、あそこに入れた指を動かす。 十分にされた愛撫に蜜がどんどん溢れ出てくる。 次第に音が大きくなる水音に身体がもっと火照っていく。 もっとして……下さい。 恥ずかしくて口にはしない言葉。 けど、この人は察してくれるようでいつも気持ち良くしてくれる。 指の出し入れが早くなっていくよ。 乳首も痛いぐらいに沢山摘んでくれて声が抑えられない。 あ……指引き抜かないで。もう少しでイキそうだったのに。 机の上に押し倒されて両脚を開かされて、何かが触れる。 やだ、今度は貴方ので感じさせてくれるの? 時間をかけてからしてくれるのに、なんだか切羽詰っているみたい。 昨日も一昨日もしたのにあたしがそんなに欲しいのだ。 昼にはあんなに厳しい目線を送っているのに、夜はこんなに優しくしてくれる。 スーツをばっちり着こなして髪の毛も整えているのにね。 今はジャケットを脱いでネクタイは外している。オールバックの前髪が額に垂れているよ。 乱れた彼の姿を見ているのはここで働く人は知らない。そう、あたしだけしか知らない。 は、入ってくるぅ。ゴム越しなのに熱くて、凄く硬いの。 ゆっくり、そう、ゆっくり入れて。 奥まで届いてそんなに慣れていないから苦しいや。 動くの? いっぱいしてもいいよ、夜景に照らされた貴方の表情を見つめていたい。 すごいや……初めっから激しいなんて。 グチュグチュって音大きいし、あたし濡れすぎ。 「やだ、熱い」 「お前の中はそれ以上に凄いけど? エロい表情もそそるし」 お互いに見つめ合って微笑む。 そして、舌を絡ませるキス。 ホント、こんなの彼誰にも教えたくないよ。 いっぱいピストン運動されて吐息が漏れていく。 大丈夫、ただの吐息だから。警備員さんに見つかるわけがない。 癖ついちゃったね、ホテルとかでしている時にうまく喘ぎ声出せるかな? 頭がボーっとして全身がビリビリ痺れていくような感覚。 やばい。さっき中途半端に指でされていたからイッちゃうかも。 って、突き上げるように動いてこないで。一緒にイキたいのに。 だ、ダメ。本当に、イッちゃう! イ……くぅ……。 ゴム越しに彼のも痙攣して、熱いのを放った。 なんだ、結局一緒にイッちゃった。 彼は後処理をし、あたしは服を着てから、ふと思った。 セックスしているのばれたら彼、クビにされるし。 あたしはインターシップだから大学に報告されちゃって、下手すれば退学かも。 今更だけど彼の家でした方が安全じゃない。あたし、気が付くの遅い。 「ここでするのは止めない?」 「何で?」 「警備員さんにばれたら会社、クビにされるよ」 「そうかもな。でも、昼と夜の態度の違いが楽しめるからここでしたい」 ……あはは、思わず顔が引きずるような答えを出したよ。 ま、いいけど。 翌日、いつも通りの雑用が続く。 と、やっぱりあの視線を背後から感じ取れた。 昨晩と今日とのギャップがあまりにも激しすぎて、口元が緩んでしまう。 あたしは冷たすぎる視線を浴びながら、今晩も行うだろう熱すぎる情事に胸が高鳴った。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |