シチュエーション
![]() 部屋の奥で、織葉がうずくまっていた。 佳弥の気配に気づいてか、ゆらっ、と立ち上がる。 「…せ、ん…ぱい……」 すらりと伸びた手足も、少し細すぎる身体も、部屋を出た時の織葉と変わらない。 「なん…で…」 だが、異能の少女には容易に理解できる、その気配。 振り向く織葉。 曲がった背筋と、だらりと垂れた腕。 その容貌。 眼球は以前の2倍大に膨れあがって濁り、左右の瞳があらぬ方向を向いている。 頭皮は半ばが骨化して、まるで額から頭蓋骨が溢れ出たかの如く。 顔面上部から額にかけても皮膚が剥がれ、ひび割れた石仮面を被せた、いや内部から押し上げた様相。 佳弥が敬愛する先輩は、完全に“彼等”に取り込まれていた。 「……」 無表情に近づいてくる織葉。呆然と見つめる佳弥。 倒す事は難しくない。 だが、織葉が佳弥の心に占める割合は、あまりにも大きかった。 瞬間移動で逃げる事はできる。だが、そうなれば二度と二人が逢う事はないだろう。 相手を無力化して機会を待つ。それは難しい、”彼等”には空間転移能力がある。 織葉の時間を戻しても、憑依されていては意味がない。織葉と呼べる自我が残っているとしての話。 無造作に歩み寄る織葉に、ただ後退する佳弥。 トン。 その背中が、漆喰の壁に触れる。 追いつめられた佳弥。目の前に迫る織葉。そして。 不意に織葉は背を屈め、佳弥の唇を奪い取った。 「っせんぱっ!…っ!?」 危害を加えられることは予期していた佳弥だが、これは想定外であった。 驚きに開いた口に、織葉の舌が滑り込んでくる。 「ぅっ…くっ…ぁ…」 織葉の舌は、通常では有り得ない程伸びて佳弥の口腔内を舐め回すと、 少女の舌を、巻き付くように絡め取った。 ぐちゅっ。 唾液が交わる音がする。 そのまま舌を引き出されて、織葉よりも身長の低い少女の顔は、必然的に上を向く。 織葉…今は"彼等”に憑依されているが…は、その佳弥に覆い被さるような態勢で、 首筋を両手で抱え込み、小さな唇を音を立てて吸い上げる。 「ふぁっ…はぁっ…っ…ぁ…」 佳弥の舌を巻き込んだまま、内部を這い回る織葉のそれ。 異能故に他人を避けて生きてきた少女の短い人生に、当然キスの経験などない。 初めて唇に感じる他人の唇と、口腔を他人に嬲られる感触。 背筋に走るものは、悪寒と同時に僅かな性感。 それは、憑依されているとはいえ憧れの先輩に抱きすくめられているという意識が生み出すものか。 「……っ」 とにかく、振りほどかなければ。 佳弥は腕力では織葉に及ばず、しかも今の彼女には全く加減がない。 念動力を発現させようと精神を集中する佳弥。 「……!? 先輩?」 その時、佳弥は、唇で接触している織葉から、微かに彼女自身の心を感じた。 (まだ……心が残っている?) だが、次の瞬間にはその気配は感じ取れないほど小さくなり、全てを闇が覆う。 気のせいか、それでも佳弥は、自らを嬲る相手に敬愛する先輩の心を探す。 「んくぅっ!」 だが、それは織葉にとっては都合の良い無抵抗でしかない。 怪物の形相をした少女は、佳弥の頭部を抱きすくめ、容赦なく唇を貪っていった。 「あ…かはぁ…ぅく…せ…ん…ぱ…ぁうぁぁっ!」 敏感な歯茎や上顎の裏を舐め回される刺激に集中を乱されながらも織葉に呼びかける佳弥。 だが、巻き取られた舌を容赦なく締め上げられて心が乱れる。 「んんっ…くっ…くふぅ…」 乱した息を整え、また乱されつつ、そして、微妙に高まっていく自分の中の感覚に戸惑いながら、 先輩を救う機会を伺う少女は、織葉の両手が自分の巫女服にかかるのも、敢えて無視して集中する。 一方、織葉の、意外と器用で料理が得意な手は、佳弥を逃がさないように抱きすくめながら、 白と緋色に染め分けられた巫女装束をするすると緩めていってしまう。 「っぅ…うぅ…ぁ…ふ…っ! ぷはっ!」 そして、織葉は佳弥の舌を解放した。 酸素不足に喘ぐ佳弥の目の前から織葉の顔が離れ、下方に消える。 キスを途切らせた織葉は、すっと頭を下げる。 「はぁ…っ…先輩っ! 目を覚まし…ふぁあっ!?」 一呼吸で息を整えた佳弥の呼びかけはしかし、別な種類の刺激に中断された。 長い口犯の間に、佳弥の巫女装束は、織葉の手で服としての役割を喪失させらていた。 白衣は肩から外れかけて身体の前面が大きく開口し、 胸元を押し広げられた襦袢の間から、控えめな乳房の膨らみが露わになっている。 緋袴の結び目は前後とも解かれ、前はだらしなく身体から離れて垂れ下がり、 後が紐に引っかかることで、辛うじて滑り落ちるのを防いでいる。 そんな、無防備な状態にした佳弥の、織葉はまず乳房に吸い付いた。 「あっ、やっ」 年相応、よりも少し遠慮がちな、なだらかで柔らかな膨らみを、 寄せ集めるかのように舐め上げ、ごく薄く色づいた先端部を口に含む。 「ひゃんっ」 一瞬、身体に電流が走る。が、次の瞬間、織葉は後輩の乳首を強く噛む。 「くぁああんっ!」 僅かにのけぞった背中が今度は丸く曲がる。 相手の頭を引き剥がそうと抱えた両手が、激痛に空を掴む。 佳弥の抵抗を封じた織葉は、再び無遠慮に胸一帯を舐め回しながら、右手を襦袢の中に滑り込ませた。 「っ」 冷たい掌の感触が露出した腹部を撫で下ろし、指先は滑り降りて裾よけの上に達する。 佳弥は腰を引いて逃れようとしたが、織葉は左手を袴の脇から差し入れ抱き寄せる。 押し返そうにも、他人に密着された経験が殆どない佳弥は、相手の腕から逃れる術を知らない。 間もなく、白衣と襦袢の前はすっかり開放され、胸から臍にかけての白い肌が電灯の明かりに晒された。 「ひぅっ!」 右手が裾よけの薄い生地をまさぐり、佳弥の身体の中心線を探し当てた。 初めての感触に少女が身を硬くする。 両脚を懸命に閉じ、織葉の身体に当てていた手を、裾よけに回して下着を抑える佳弥。 だが、直後。 織葉の指は、薄い裾よけの生地を貫き、ぴったりと閉じていた少女の秘裂を割り広げ。 なんの準備もできていない、佳弥の女の部分に突き立った。 「ひぐぅぁあああああぅああああっんんんっっっ!!」 少女の悲鳴が響いた。 口と胸を侵されて多少の性感を与えられていたとはいえ、佳弥のそこは全く濡れてなどいない。 逆に触れられた緊張に固く閉ざそうとしていた入口を、強引に突破されたのだ。 その痛みは、下腹部に錐を刺されたに等しい。 「あ、ぐっぁあっ!」 痛みに耐えかねて振り回した手が、背中の壁にあたる。 白い手の甲が壁材に擦りむけて、赤い線が走る。 腰をよじると、体内に突き刺さった織葉の指が更なる激痛を発生させる。 「は、ぁぐ…だ…め…やめて…くださ……うああああうっ!」 話の通じる相手ではないのも忘れて懇願する佳弥の身体から、織葉は乱暴に指を引き抜いた。 痛みと緊張で、佳弥の女性は異物をきつく締め付けていた。 それを一気に引き抜かれる感触は、腹の内部から秘肉を引きずり出されるかのよう。 抜き出された指は、奪われた純潔の証で赤く塗られていた。 「う…あ…ぐあんんっっ!!」 体内の異物感が消える間もなく、再び突き立てられる中指。 織葉は、相手の苦痛など気にする様子もなく出し入れを繰り返す。 本来ある通路を開く作業である筈の行為も、今の少女の状態では単に肉の壁を掘り返すようなものだ。 膣口から流れた血がどろっと内股を伝い、白い下穿きに朱い染みが広がる。 「んぎぃっ! ひやぅっ! い、いやっ! あぐっ!」 日頃は冷静な佳弥も、続けざまに与えられる激しすぎる感覚に、身をよじって取り乱す。 ショートカットの柔らかそうな髪が、首を振る度に頭から外れそうなほど揺れる。 一方、上半身への責めも止むことはない。 右から左、左から右へと、織葉の顔が佳弥の胸を移動して、未成熟な乳房を舐め回す。 大量の唾液が、生き物のように少女の肌を伝う。 それらは重力に引かれて落ちながら、意志を持つかのように蠢いた。 佳弥は唾液が伝う箇所に、微弱な振動と、肌に浸透しようとするかのような感覚を覚える。 先ほどまで嬲られていた口腔内の唾液も、自らのものとは明らかな異質感を保って存在している。 「う…ぷっ」 それに気がついた佳弥は、生理的な嫌悪感に唾液を吐き出そうとするが、 織葉の体液はそれを拒絶し、逆に奥に入り込んでしまう。 「ひゃんっ」 胸から腹部を流れる唾液の川が臍に流れ込む。 吸われていない側の乳首にも唾液が絡みつき、微弱な電流のような刺激を加える。 まるで何枚もの舌に同時に身体中を舐め回されているような錯覚。 「うぅ…ぁはぁ…はぁ…はぁ…」 秘所への苛烈な刺激はしつこく続いていたが、 それでも、何度も往復を繰り返すうちに多少動きが滑らかになったのか、 或いは痛みに慣らされたか、少しだけ佳弥の呼吸が落ち着いてきた。 嬲られながら、徐々に体勢を変えて背中を壁から外す。 「あくぅ…ふぁ…はぁ…ん…はっ!」 佳弥は、織葉の指が浅くなった瞬間を狙って、後方に跳躍した。 一瞬、目標を見失って動きを止める織葉。 「ぐっ!」 飛び退った動きにより、傷つけられた部位に再び激痛が走る。 落ちそうになった腰をなんとか立て直して、姿勢を正した佳弥。 「はぁ…はぁ…!?」 その背中を、何者かの腕が捕らえた。 「あ、茜先輩っ!?」 後ろを振り仰いだ佳弥の眼に映ったのは、織葉が迎えに行った筈の茜。 それは既に、のんびり屋で脳天気な明るい先輩ではなかった。 濁った瞳。石化した皮膚。真っ直ぐで長い黒髪は、前半分が抜け落ちている。 彼女もまた“彼等”に憑依されていたのだ。 「あがっぅぁっ!」 抗う暇もなく茜の左手が、今度は佳弥の口に突っ込まれる。 舌を押し分け、無理矢理喉の奥に指が入り込む。 「がっ……うぐ……げ」 右手で佳弥を抱きすくめながら、更に奥まで手を差し込む茜。 「うえっ、うぷぅぁあぐっっっ!」 咽頭部を指で掻き回されれば嘔吐感を発するのは人間の反射である。 がぼっと少女の喉から、体の中身が逆流する。 茜が手を引き抜いた。 「げえっ! …けほっ、けぼっ、がっ」 身体をくの字に折り曲げて、佳弥は嘔吐した。 胃の内容物が、畳の上にボタボタと溢れ落ちる。 「けほっ……ふぁっ!?」 茜は苦悶する佳弥の下半身に手を伸ばした。 外れかけた緋袴の脇から、破瓜の血に濡れた内股に手を掛ける。 「っ、たっ」 結果として、足を掬うような形になった。前傾していた佳弥の身体は容易くバランスを崩す。 崩れ落ちる佳弥。 茜は、倒れる佳弥の白衣の襟首をつかんで引き寄せようとしたが、 織葉の手で緩められきった白衣は、もはや少女の身体を支えられない。 するりと衣擦れの音がして、白い身体が、衣から抜け落ちる。 白衣と襦袢は陵辱者の手に残り、畳に崩れ落ちた少女の上半身は、生まれたままの姿で俯せた。 蛍光灯の白い光に、なだらかな肩と、美しい背中の稜線が映える。 普通の男なら、そういう趣味がなくとも息を飲むであろう、幼くも美しい裸体。 しかし茜は、なんの感慨も表情に浮かべないまま、佳弥の背中にかがみ込む。 無造作に袴の後ろに手をかけて、佳弥の足方に引っ張り降ろすと、 半ば以上脱げかけていた緋色の行灯袴が、簡単に脚から抜け落ちてくる。右の草履が、巻き添えで脱げる。 薄い裾よけの生地は、少女の腰のラインをかえって浮き上がらせ、 割れた布の間から覗く白い太股。そこに流れる、数筋の鮮血。 その裾よけも、茜の手ですぐに捲り上げられ、 厚みはないが丸い形の良いお尻が露わになる。 茜は双丘を乱暴に掴むと、割れ目をめいっぱいに広げた。 「あっ……や……」 小さく震える菊門に、他人の指が触れる感触。 佳弥は先輩の手から逃れようとして、 「あぐっ!」 髪を掴まれて呻く。 いつのまにか、織葉も側に近づいてきていた。 ツインテールの少女は、佳弥の頭を一度引っ張り上げると、そのまま畳に押しつける。 「ん……んんっ……」 自分がついさっき戻した嘔吐物に顔を埋められる佳弥。 鼻をつく胃酸の匂いと共に、微かに感じるガーリック。 30分ほど前に織葉と食べた菓子パンの耳が、僅かに固形と留めていた。 (……やっぱり、バタートーストが良かったです……) 挫けた少女の心に、ちらりとそんな感想が浮かんだ。 無論その間も、茜は手を休めない。 両手で尻をもみほぐしながら、親指で閉じた肛門を弄ぶ。 同時に身を乗り出すように覆い被さり、綺麗な背筋に舌を這わせた。 「んあぁ…かはっ…」 織葉はというと、嘔吐の溜まりから佳弥の顔を引き上げて、 汚物にまみれた少女の顔を舐め上げる。 「う…くぅ…」 苦痛と嫌悪感に眼を細める佳弥。 だが、織葉はその頬に手を掛け、指で瞼をこじ開けた。 「ぐっ……うあぁ?」 目の前に迫った織葉の、今や醜悪な塊と化した瞳。 そして織葉は、佳弥の眼球を舐め上げた。 「ひぃぁっ!」 金色の左瞳に、紺碧の右瞳。 美しい宝石を掬い取るかのように、織葉の舌が這い回る。唾液が眼窩に流れ込む。 そのおぞましくも妖しい感触に、佳弥は身を震わせた。 どこまでも滑らかな背中の皮膚が、今は鳥肌に粟立つ。 それらを舐め取るように、背筋には茜が舌を這わせる。 右手は佳弥の排泄器官を捉えたまま、左手を胴に回して蛇のように巻き付く。 「あぁ…だめ…いやぁ…」 二人がかりで陵辱される少女の抵抗は、もはや弱々しい。 たっぷりと佳弥の眼を味わった織葉は、鼻筋をひと舐めした後、再び佳弥の口元を狙う。 「んむ……くぅぁぅ」 唇を結んで拒絶する佳弥だが、抱きつく茜に体重を掛けられたまま、 首が折れそうなほどに顔を反らされては堪らず口が開く。 待ちかねたように、織葉は唇を唇で塞いだ。 「んくっ!」 口腔内の攻防は、簡単に決着した。 再び、織葉の舌が佳弥のそれを捕らえて振り回す。 そのまま、通常では有り得ない長さに伸びきった舌に嬲られる佳弥。 口内に残っていた嘔吐物が舐め取られ、代わりに他人の唾液が注入される。 「くぷっ、かはぁ…」 織葉の唾液は、またも独立した生物のように腔内を動き回る。 背中を舐め回す茜の口から溢れる体液もまた、同様である。 織葉の右手が、佳弥の乳房に伸びる。 同時に、茜の右手は菊門から佳弥の身体の前方に移動してくる。 「ふああっ!?」 上下の敏感な部分を同時に触られ、佳弥は悲鳴をあげる。 特に、茜に責められている下半身からは、指を突き立てられた時のような痛みではないが、 敏感な肉壁を嬲られる強烈な刺激が伝わってくる。 「ああ…あぅ……ぅうんっ…はぁっ…」 織葉に口を塞がれながらもなお止まらない喘ぎに、甘い色が混じり始め、 破瓜の血に染まった体の奥からは、血とは違う液体が染み出しつつあった。 力が抜けてきたのを見て取って、二人は佳弥の身体を引っ繰り返す。 腰をわずかに覆っていた裾よけが、はらりと体から離れる。 少女が身につけているものは、白足袋と草履の片方だけになった。 「は、あ、…や…」 仰向けにされたことで羞恥心を刺激された佳弥は、 足を閉じ、両手で胸を隠そうとするが、織葉が手を、茜が両脚を押さえつける。 そのまま織葉は佳弥に天から口づけ、茜は少女股間に顔を埋めた。 畳の上で、半ば大の字に裸体を開かされ、口唇と秘唇を吸い上げられる佳弥。 「くぅんぅあっ!」 これでは異能の力を発現する精神集中など望むべくもない。 為す術もなく、刺激に身をよじらせた。 織葉と茜の唾液は、少女の神経を刺激しながら、体の奥深くに潜り込んでゆく。 口腔から流し込まれる織葉の唾液が、度の強い酒のように喉を焼き、 秘裂を嬲る茜の唇から溢れ出たそれは、肉襞を伝い、差し込まれた舌と共に佳弥の膣内に進入する。 「んんっ、ぁあっ、あんっ!」 先刻、織葉の指によって傷つけられたその部分に茜の体液が染み入ると、じんっ、と痺れに似た感覚が走った。 下腹部がかあっと熱くなり、無理矢理に窄孔された激痛が徐々に麻痺していく。 それは佳弥の苦痛を和らげると同時に、性感を高める障害を取り除く事になった。 「あっ、ふあっ、ひゃふっ、んんっ!」 佳弥の内部に大量に唾液を流し込んでおいて、今度は少女の裂け目を舐め回す茜。 膣口から尿道口へ、探るように小刻みに舌が這い回る。 明らかに快楽が混じった喘ぎ声を漏らす佳弥。 そして、茜の舌は、度重なる刺激に充血していた淫核を探り当て、 「ぅゃううんんんっ!」 唇を貪っていた織葉の顔が外れるほど、佳弥の身体が反り返った。 「うぁ…や…ぇ…はぁ…ぁ…?」 一時的に織葉の唇から解放され、開けた佳弥の視界に、黒っぽい影が映った。 「……」 他の二人と同様に濁った目で、佳弥を無表情に見下ろしているのは。 「……ひいらぎ、くん……」 織葉の弟、柊和刃。 こうなった以上、予想して然るべき事態ではある。 が、佳弥が目一杯の笑顔で挨拶しても、拗ねたようにそっぽを向いてばかりだった和刃。 織葉つながりで少しだけ親しい同級生の惨状は、彼女に衝撃を加えた。 その和刃は、今は淡々と、佳弥の裸体を見つめて近づいてくる。 「や……やぁ……」 織葉と茜にさんざん辱められ、また憑依されている時点で性別など意味はないにも関わらず、 異性に裸を見られている事を、佳弥は意識してしまう。 体を隠すこともできず羞恥に身を染める少女の傍らで、和刃は学生服のベルトに手をかけた。 「!」 和刃の行為を予測して、この場で唯一の男性から背けようとした佳弥の顔を織葉が両手で挟み込む。 親指が瞼にかかり、閉じたい筈の目も大きく開かされる。 「うぅんっ!」 二度目。 偏執的とも言える眼球への愛撫。 織葉の唾液に揺れる佳弥の視界のなかで、少年が服を脱いでいく。 すとっ、とズボンと下着が同時に落ちると、和刃のソレは既にそそり立っていた。 「あ、ひゃうぅっ!」 敏感な肉芽をひとつ強く吸ってから、茜は体をずらす。 空いたスペース、佳弥の足の間に、和刃が滑り込む。 「んんっ」 体を捻る少女。 茜はその左脚を抱えると、佳弥の横に添い寝するように体を倒し、 少女の脚を左腕に引っかけたまま、その手を乳房に這わせた。 結果、佳弥の左脚は膝を胸につけるストレッチのような姿勢を強いられる。 和刃は、広く空いた佳弥の両足の間に半膝で座り、 左手で同級生の右脚を持ち上げて自分の太ももに乗せる。 「こ…んな…」 おしめを替える赤ん坊のようなポーズで、 しかし秘所に近づいてくる男性器を目の当たりにする佳弥。 その視界を、織葉が遮った。 「ふあぅ!」 佳弥の両手を押さえつけたまま、上から覆い被さり、右の乳首に吸い付く。 茜も指と口の両方で、左胸への愛撫を開始する。 「く…ふぅ…ぁん…、んんんん!」 懸命に堪えても、堪えきれない嬌声。 二人の動きに形を変える小さな膨らみの先端で、ぷっくりと自己主張を行う突起物。 ぐっ。 上半身を責め立てる二人に妨げられて見えない部分に、佳弥はそれを感じた。 「いやぁっ!」 必死で逃れようとしたつもりが、何の抵抗にもなっていない。 大きく開かされた両脚はびくとも動かず、その付け根に裂けた割れ目を、指で押し広げられる感触。 そして、その部分を二人の先輩に散々弄り回された佳弥には、 「あ…ぁあ……」 クラスメートのものであろう硬い感触が、自分のどこに押し当てられているのかも、はっきりと自覚できた。 「ひ、ひいら…く…や…うああああっ!」 ゆっくりと、確かめるように、佳弥にめりこんでくる肉棒。 その太さは、織葉の指の数本分に相当する。 「くはぁっんっ!」 織葉に掻き回された傷口が開き、茜の体液によって麻痺していた痛みがぶり返す。 和刃の挿入は激しくはなかったが、それは別に佳弥を気遣ったものではない。 少年の欲望は遠慮なく少女の膣内を埋めていき、指では届かない最深部にまで到達した。 「あぐぅっ…」 行き止まりを突かれる感覚。佳弥の顔がゆがむ。 ずいっ。 「うあぅぐぅっ!」 不意打ちで引き抜かれる男根。 胎内の肉が引きずり出されるような悪寒。 ずぶっ。 「がっ!」 今度は、一気に突き込まれた。織葉と茜の体重を跳ね除けて、少女の体が弾ける。 「ひぅっ、あんっ、ぐっ、つぅっ! あああうううっ! んあんっ!」 二度の往復で進路を確保した和刃は、腰の動きを連続させる。 翻弄される佳弥。 肉の壁に打ち込まれる杭のような男性器。 茜が、乳房への愛撫は右手で継続しながら、その結合部に顔を寄せてきた。 「あ、くっ、ふぇっ? ひぃぅっ!」 少女の、女の裂け目の上端から舌を這わせ、挨拶代わりにクリトリスにキスひとつ。 そして茜は、和刃が掘り返すのも気にせずに、少女の小陰唇を舐め回し始めた。 「うぅ? あっ、くっ、うっ!」 男の動きは止まらない。 茜の舌は、時に和刃の肉棒にも巻き付き、血を舐め取って膣内に唾液を送り込む。 内側を掘り返されると同時に、外側を舌に嬲られる強烈な刺激群。 やがて茜の体液の効果か、穿孔の痛みはオブラート越しのようにぼんやりしてきて、 対照的に、敏感な部分を擦られる刺激は、直接脳に伝わって感覚を支配し始める。 「あ…あうっ、んんっ、くふぅっ! ふあっ、ああんっ!」 くちゅっ、くちゅっと、結合部から音がする。 破瓜の血でも、茜の唾液でもない液体が、佳弥の体から分泌されていた。 「あっ、ああっ、こん…なっ、やっ、はぁっ、だめっ」 茜の指と織葉の唇による両の乳首への刺激も続いていたが、 今の佳弥は女の部分を和刃に蹂躙される感覚に支配されていた。 そこは既に充分に潤い、奥の壁に先端を突き立てられる痛みすら快感に変わる。 「あふぅっ、うあ…、いや、やめ、うぅ…せんぱ…ひい…く…あか…ねせん…んんっ」 動きを早める和刃の腰と、合わせるようにピッチをあげる織葉の唇、茜の指先と舌。 「おり…ん…は…せん、いっ、あっ!あっ、あ…か…ねっ…んぱ…ひいらぎ、くぅんんっ」 何を呼びかけるのか、懇願なのか、陵辱者達の名を唱える少女。 三人は意に介さず、それぞれの行為を強める。 「きゃふっ、んっ、そこはっ!、あんんっ!どうしてっ、や、こんなっ」 和刃は往復の幅を狭めて佳弥の特定の場所を擦り、織葉は乳首を甘噛みしながら舌を小刻みに動かす。 「んああ…、あっ、はあっ、あ、あん、あ、な、あ、ああ…あ…あ…」 そして茜が、少女の神経が最も集中する肉芽を舐め上げた。 「ひあああああっっんんんんんっ!!」 少女が、初めて経験する快感の頂に到達するのと同時、和刃は佳弥の最深部に白濁を解き放った。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |