シチュエーション
都心に現れた巨大ヤプールは地球人に降伏を迫った。 Aは暗殺したのだ。 Aさえいなければ地球侵略などたやすい・・・筈だった。 TACの攻撃を意に介さず破壊の限りを尽くす巨大ヤプール。 その前に光とともに現れた銀色の巨人!!。Aだ!!。 確かに姿かたちはAなのだが幾分細身であり、胸の双丘とくびれたウエスト、そして張り出したヒップは明らかにこのAが女性である事を示していた。 そして一つだけ違っていたのは、下腹部にカラータイマー状の白く輝く突起がついていた事だった。 Aの飛び蹴り一閃、倒れ伏した巨大ヤプール。 「そ、そんなバカな!!。確かにAは倒したはず・・・。」 「クソッ!!おぼえていろ!!」 捨て台詞を残して異次元へと消えていくヤプール。 ひとまず地球の平和は守られた。 −異次元ヤプール基地− 「人間であるときに倒してもAそのものは倒せないという事か・・・。」 「ではやはりAそのものを倒すしか無いな・・・。」 「しかし、体つきがこれまでとは違っていたような・・・。女性的というより女そ のものだったぞ。」 「どうも別のウルトラ戦士と考えた方が良さそうだな。」 「フフッ、女なら帰って好都合。それなりの攻め方もあろうと言うもの・・・。」 「新たな超獣を送り込んで能力を調査しよう・・・。」 −I県原子力発電所− 発電所に迫るキングザウルスIII世に対峙するA。 鋭利な角に阻まれパンチは届かない。 角を掴んで投げ飛ばそうと抱え上げた刹那、強烈な放電がAを襲った。 「フゥェアァァー!!」 仰向けに倒れたAにのしかかるキングザウルスIII世。 いつものAなら簡単に跳ね飛ばす筈なのだが、何故か攻めあぐんでいる。 「力は幾分弱いようだな」 ハンドショットを喉元に叩きつけ、ひるんだ隙に横に転がり出て苦し紛れに メタリウム光線を放つA。 角から発生したバリアで簡単に跳ね返し、発電所へと歩き出したキングザウ ルスIII世は、邪魔だと言わんばかりに放射能火炎を吐き出す。 「フゥォ、ウェアァァー!!」 転げまわるAを無視して発電所へと迫るキングザウルスIII世。 「ほほう、繰り出す技は相変わらずか・・・。」 「しかし威力は前ほどではないな・・・。」 「デヤァッ!!」 ふらつきながらようやく立ち上がったAは空高くジャンプし、回転きりもみキックでキングザウルスIII世の角をへし折った。 悶えるキングザウルスIII世にむけてバーチカルギロチンが放たれ、キングザウルスIII世は真っ二つ。戦いは終わった。 「負けたか・・・、まぁいいだろう。」 「二つ目のカラータイマーの謎が残ったままだ。引き続き調査しよう・・・。」 SS一覧に戻る メインページに戻る |