不自由なる女神
-2-
シチュエーション


絢葉は抵抗しかけ、しかし石間と目が合った瞬間にその細い身体から力を抜いた。

「おいおい……冗談じゃねえぞ!!」
「何敵のいいなりになってんだよ、しっかりしてくれよ絢葉!!」
「誰よあれ!あんな破廉恥女一人、死んだっていいじゃない!!」
「助けてよ、このままじゃアタシら全員殺されちゃう!!」

各地のモニターの下では絶望の声が上がっていた。
先ほどの基地でのやり取りは、全て街全域に流れている。
絢葉が乗り込んだ時は祭りのようであった民衆も、今は絢葉を非難する声で埋め尽くされていた。
それを嘲笑うかのように見下ろすモニターは、また新たな情景を写しはじめていた。


絢葉は裸に剥かれ、仰向けで尻を突き出す格好を取らされていた。
肩を地面につけてブリッジをするように腰を浮かせている。
そして秘裂を石間に晒したまま、後ろの孔には自らの指を挿し入れていた。

「ほぉら、もっと勢いよくずぷずぷしたらどうだい。カマトトぶってるんじゃないよ」

石間に唆され、絢葉は指の繰りを深める。第二間接までを嵌めこんで抜き差しを続けた。

「しっかし、いい脚してやがんなぁ。太腿と脹脛はむちむちしてて、膝裏と足首だけ締まってるなんて…都合のいい形だぜ」
「全くだな。ずっと拘束服で解らなかったが、乳も相当でけぇし。…っといけね、出ちまった」

化け物の一人が手のひらに大量の精液を噴出した。彼はそれをにやけながらこね回し、絢葉に近づく。

「お待ちかね、潤滑剤の補充だぜ」

彼はまず絢葉の股の間に顔をうずめ、少女の花園の匂いをいっぱいに吸い込んで何とも言えぬ顔をする。
そして精液のねっとりと絡んだ指をおもむろに慎ましい蕾へと挿し入れる。

「んくっ!」
「おお、すげぇ。俺の指をきゅんきゅん締め付けてくるじゃねぇか。気に入ったのか?」

化け物は気をよくして指を出し入れする。しまる、しまると呟いている。

「おい、いい加減にしとけ。あくまで嬢ちゃんのアナルオナニーなんだぜ」
「だってよ、この穴すげえ締め付けてきやがるんだ。ぜってぇ気持ちいいんだぜこれ」
「バーカ、おめぇの指は嬢ちゃんの何倍もあるから痛くて締めるってだけだろ」

仲間に諭され、化け物は名残惜しそうに指を抜く。

「あー、気持ちよかったなぁ」

すっかり薄まった精液のついた指先を撫でながら、彼は一人呟いた。

つらいのは精液をたっぷりとすり込まれた絢葉だ。
彼女は石間に急かされ、再び後孔に指を潜り込ませる。そして中をかき回しているとき、
絢葉は眉を寄せて斜め上に視線を投げ、先ほどとはまた違った表情をみせていた。
その妙な表情のわけはすぐに解る。

びすっ

絢葉が何度目かに直腸を弄り回していた時、小さな破裂音がした。絢葉の肩が震える。
放屁だ。中途半端に白濁が入り、肛門に空気が堪ってしまったらしい。

「おやおや、正義のヒロインが尻の孔ほじっておならするんじゃないよ」

石間のなじりで笑いが起きる。絢葉は耳まで赤くする。
モニターの向こうでも苦笑が起きている事だろう。

「続けな」

石間の言葉で絢葉は再び指を出し入れする。ぶすっ、ぶうっ、ぶちっ。音が続いて笑いが起きる。

「ちょいと鳴らしすぎじゃないのかい。この分じゃあ、中身もたんと詰まってると見たね。
そこのお前、一度指の匂いを嗅いでやんな。あの匂いがしないか、ね」

石間が言い、絢葉が顔を強張らせる。しかし逆らえない。
絢葉はゆっくりと尻穴から指を抜いた。ぐちゅりと音がする。音の通り、白濁した糸が細い指に纏いついていた。

「ったく、しょうがねぇな」

隣にいた犬の化け物が絢葉の小さな手をとり、鼻へ近づける。

「ん〜?んん〜??」

遠くから匂いを嗅ぎながら、いやらしく絢葉の瞳を覗き込む。
顔を赤くした絢葉はその視線をさけるように目を閉じた。
そして犬男がいざ直接手のひらを嗅ぎ、

「う、ぐえほぇほげけほ、うおっううぇっ!!!」

思いっきり噎せ返った。犬の嗅覚なのだから当然だ。

「うええ、臭せぇ!すげえ匂いさせてやがる。溜まってる以前に、女がさせて良い匂いじゃねぇぜ!」

犬男は半ば本気で噎せ、半ば茶化しながらわめく。

「う……ううっ…!!」

絢葉は片手を嗅ぎ回られながら唇を噛み締めた。

「よっぽどなんだろうねぇ。さあこれで、中が詰まってる事は解ったわけだ。
正義の味方様が中に不浄を溜めたままじゃあ格好つかないからね、すっきり出させてやるよ」

石間がそう言いながら手に持ったのは、彼女の腰ほどもある長い長いゼリー状の軟体生物だった。
絢葉が恐ろしそうに見上げる。

「さぁ、かわいい尻を持ち上げな」

石間が命じた。

「うああっ!ああっ!!」

尻を高く掲げながら軟体生物を入れられ、絢葉の腰は激しくうねっていた。

「ふふ、随分暴れるだろうこいつは。美少女の腸に入れて喜んでんのさ。
…いい事を教えてやろう。こいつはね、元は人間だったんだ。
軍の女子トイレをいつも覗いてて軍法会議になる所だったのを、うちが引き取ったのさ。
まさかこんな軟体生物にされるとは思ってなかったろうが、今は人生の至福だろうね」

石間の言葉を証明するかのように、軟体生物は鰻のように暴れ周り、半分ほどが入ったところでつるんと中へ潜り込んでしまった。

「うあああぁーあ!!」

あまり声を出さないようにしている絢葉が叫んだほどだから、それはおぞましい感覚だったのだろう。

「石間様、軟体生物の浣腸たぁ面白い趣向ですね。でも、こっからどうするんです?」
膨れた腹に唖然とする絢葉を尻目に、一人が聞いた。石間は機嫌よく笑う。
「とりえあず、どうもしないさ。これはそのまま放置しとくのが一番面白いんだ。
まぁ一応、手だけは封じときな」

石間の命で絢葉は後ろ手に戒められる。

そこからは地獄の放置が続いた。モニターも尻穴に軟体生物を迎え入れた少女の苦悶を延々と流していた。
最も多い構図は、寝る時のように横臥した絢葉を真上から撮ったものだった。
一見すると動きは少ないが、絢葉は確実に反応していた。
三角座りのような基本形から、ある時は「ん!」と小さく叫んで乳房を押しつぶすように両膝を上げ、ある時は脚を少し休ませるように下げ。
上下の移動が止んだと思うと、今度は左右の太腿をこすり付けるようにし始める。
モニターでは『オナニーしたいんだ』と指摘されたが、絢葉の手は後ろで拘束されているため真相はわからない。

また次に多かったのが、正座するように座らされた構図だ。
この時は絢葉の腹筋越しに軟体動物ののたくるのが見え、モニターで悲鳴のような歓声が上がった。
また絢葉の恥じらいの部分が繊毛だけとはいえ覗いていた。
絢葉は正座のまま、歳の割に豊かな乳房を弄ばれた。2人の化け物に左右一つずつの乳房を掴まれ、乳房と乳首を延々と弄られた。
乳房を揉みあげられ、乳首をこりこりと扱き上げられると、絢葉は声こそ出さないが目を細めて本当に気持ち良さそうにした。
モニターで見ていた女性のひとりは、その乳責めを見て語る。

『あれね、気持ち良さそうだけど地獄だよ。あそこまで徹底的に乳嬲られると、普通ならあそこ触ってって叫んじゃう。
それから考えたらあの子、心がすごく強いね』

しかし、乳責めはそこでは終わらなかった。
化け物2匹が執拗に乳責めを行ったのは、絢葉を心地よくするためではない。
彼らはアリクイと蝶の器官を模した化け物であり、その真の目的は絢葉の母乳を飲むことだったのだ。
結論から言えば、蝶は飲めた。アリクイの方は失敗した。
蝶怪人の口は極めて細かったが、アリクイのものは乳管への挿入には太すぎたのだ。
そのため最終的には、右の乳首に蝶の口を差し込まれて母乳を溢れさせ、一方の左乳房からは何も出ない、という情景になった。

「ふぁ、ふぁ、だめ、あう吸っちゃだめ、ふぁあ、ぁああ……!!」

絢葉は右の乳ばかりを強烈に吸われ、涎を垂らしながらどくどくと母乳を溢れさせた。
そのせいか乳責め後、仰向けに転がった彼女の胸は、右の乳房が若干左より小さくなっているのが見て取れた。

軟体生物が腸内に入れられてから10時間ほど経っただろうか。
突然絢葉が強烈な排泄欲を訴え始めた。

「はやくはやく早く、トイレに、トッ…トイレにいかせて、お願い!!」

絢葉の腹部では凄まじい蠢きが見て取れた。だが石間はそれを許さない。

「駄目だ、もっと踏ん張りな」

尻穴から軟体生物が顔を覗かせると、そこをライターの火で炙ってまた腸内に戻す。
そこから絢葉は30分、我慢させられた。

「うぐぐ…っ、ぐ、ぐひっ……う、う〜っ…あ、はぁっ!」

汗をびっしょりとかき、唇を噛んで俯き、弾けるように天を仰ぎ、何かを払うように首を振る。
そうやって散々に苦しんだ後、ついに石間が許可を出した。

「よし、良いだろう。ひり出せ」

2人の化け物に絢葉の腕を掴ませ、四股を踏んだような格好で立たせる。
絢葉は一瞬その恥辱の格好に不満そうな顔をしたが、すぐに排泄一色の表情になる。

「う、ううぅ……っ!!!」

絢葉が息んだ瞬間、それは凄まじい音を立てて溢れ出した。

ぶびびっ、ぶうちゅっ!…みちみち、ぶり、ぶり!ぶりいいっ!!

思わず耳を塞ぎたくなるような破裂音と粘っこい音が交差する。
絢葉の可愛らしい菊の花は目いっぱいに開き、中から湯気を立てた軟体生物が流れ出てくる。
それは最初に比べて随分と太さを増していた。

「くく、あーはっはっはは。見なよ、中に山のように詰まってたんじゃないか。
一体何日の便秘だったんだい、女神様!!」

石間が笑い、排泄を終えて喘ぐ絢葉に軟体生物を見せ付ける。絢葉は表情を凍らせた。
軟体生物の巨大化した理由。それは絢葉の腸内にあった排泄物を、ゼリーのような自分の身体で包んだからだった。
赤いゼリー体に包まれた自らの排泄物を前に、絢葉は下を向いたまま黙りこくる。

「ふん、そう落ち込むんじゃないよ。可愛い女神様も、所詮人間ってことだね。
そうだいっその事、とことん堕ちてみちゃあどうだい?」

石間はそう言うと、一匹の化け物を手招きした。馬の化け物だ。

「く…臭いっ!!」

その化け物のあまりの臭気に絢葉が顔を背ける。
しかしその直後、信じられない物をみたという表情で顔を戻した。

「気付いたかい?これほどのものにはお目にかかった事もないだろう。
本物の馬にしちゃあ小さめだが、こんなのをお尻に入るたら、もう人として失格だね」

石間は面白そうに言う。

「い…いや……」

絢葉は首を振った。馬の化け物は特に野生的なのか、猛然と絢葉の上に圧し掛かり、
大量排泄で開いている蕾に逸物の先を宛がった。

「やめてえええっ!!!」

絢葉の叫びと共に、みちみちと逸物がめり込んでいく。

いつしか部屋には絢葉と馬の化け物だけになっていた。
昂ぶるたびに臭気を増す馬に他の者が耐え切れず、絢葉だけを置いていったのだ。
哀れな絢葉は、胡坐をかいた化け物の上に乗せられ、背後から強烈に突き上げられていた。

「いや、くさいっ、くさいっ、くさいっ、くさいいっっ!!!」

絢葉は泣きながら叫んだ。耐え難い悪臭だった。
目は真っ赤に充血し、鼻孔は開ききって鼻水を垂れ流している。喉の奥がひどく痛む。
まるで毒ガスを吸い込まされたようだ。
匂いも強烈なら、その突き込みも痛烈だった。
馬の逸物は凄まじく大きく、太さは骨盤が割れそうなほどだったし、長さは腸の奥底まで至ってもまだ余っているほどだ。
それほどの質量が腰を掴まれたまま叩き込まれるのだから、堪ったものではなかった。

胡坐をかいた姿勢で腰を掴み上下させられると、自分が相手の備品になったような気がしてくる。
それが怖くて貫かれながら脚をばたつかせるが、勢いよく最奥を貫かれると、足の指を曲げたまま脚を縮こめるしかない。

どちゅっ…どちゅっ…どちゅっ…

自らの重みも加わって深く長く抉られているのが解る。ストロークの爽快感はこれが一番だ。
馬の怪物が掴む場所を腰から太腿にかえてきた。これはより激しく抽迭する証だ。
腰を両手で挟まれて上下されるのもいいが、太腿を手のひらでがっぷりと掴まれて叩きつけられるのも爽快だ。
腿を鷲掴みする掌の大きさ、掴まれる腿の細さ、その対比が否応無く男女を意識させる。
絢葉は自分がそのような考えで興奮するとは思っていなかった。むしろ男を従える方だと思っていたのに。
しかし事実、絢葉はその犯されている自分を実感して興奮していた。
一度、二度、三度と突き上げが来て四度目。
この大一番で絢葉は黒髪を相手の胸に預けるようにしながら天を仰ぐ。

「あああっ!!!!」

尻穴の奥深くから脳天までが剛直で貫かれたような間隔に、絢葉は思わず声を上げた。
仮に彼女達の交わりを正面から映しているものがあったなら、開かれた脚の中心で花弁の疼いた事が解るだろう。

いきたい…  いきたい……よ

誰にも聴こえないほどの小声で、絢葉は言ってみる。頭の中がそれで詰まっており、少し漏らさざるを得ないのだ。
もし周囲に聞かれれば嘲笑われるだろうし、馬の怪物に言っても理解はできまい。
だが偶然だろうか、馬は突然絢葉を持ち上げて四つん這いにすると、今度は後背位で交わり始めた。

「う…!うっ……!うっ……!!」

絢葉は後背位で貫かれながら、歯を食いしばって耐えていた。
今度もたまらない。ただでさえ獣じみた恥辱のスタイルだというのに、後ろ手に縛られた今はさらに征服感が強い。
胸が床に擦れ、膝頭がじんと痛む。
しかしそれらを遥かに凌駕する、腸の奥の奥まで届く突き込み。
前のめりになったこの状態だと子宮が上がり、より腸の深さが広がるようだ。
馬の怪物もそれが解るのだろう、絢葉の下腹に手を回して一気にスパートをかけた。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅずんずんずん、ぬちゅぐちゅっぎちゅっ
尻穴から粘液の攪拌される淫靡な音が漏れる。

 (この音…っきもちいい……っ!)

絢葉はその音に背徳感を感じながら性感に浸った。太腿がずりずりと動いてしまう。
いつの間にか怪物の体臭が気にならなくなっていた。
いやむしろ、その匂いがどうしようもない強烈なホルモンとなって自分の身体からも立ち昇っている感じさえする。
繋がってるんだ…絢葉はそう感じて腰をうねらせた。その時、馬の怪物が絶頂に達する。

「ウオオオオオオオォォッ!!!!!」

叫びながら強烈に突き込み、腸の一番奥へ擦り付けるようにして射精する。
その射精量も半端ではなかった。ヒトの10倍、20倍、そのぐらいは悠にありそうな量を「なみなみと」注ぎ入れる。

 (こ…これっ……絶対結腸の奥行っちゃってるよ………)

少しぐらい外に出して欲しい絢葉は腰を蠢かすが、それがかえって刺激になるのか馬の化け物は二度目の射精を始めた。
そしてそれが終わると、尚も硬さを持続したままの逸物を再び叩き込み始めるのだ。
まさに獣じみた性欲だ。だが、それは絢葉にとって好都合だった。
絢葉も後もう少しで達する、という所まできているのだ。ここで終わりにされては、それこそ堪らない。

ごじゅっ…ごりゅう…ごりゅっ…!!

抽迭が再び始まる。スプレー缶のような大きさの逸物が抜けるたび、開ききった後孔から白濁が溢れ出す。

(いくっいくっいくっいくっ…!!)

絢葉は頭の中を絶頂の事で満たされながら、祈るように念じた。
奥底を剛直が叩く度に腰が跳ね上がり、喉が鳴る。気持ちよくて抑えが利かない。
もっと突いて、と尻を突き出すと、馬の化け物は応えるようにズドンと突き入れてくる。

(うぁ、深い……こんなの、もうたまらない、たまらないよっ!!!)

絢葉は頭を地に擦りつけながら悶えた。
視界の向こうに開いた脚が見える。その間を雫がぽたぽたと垂れている。
それは垂れるだろう、こんなにも気持ちいいんだから。絢葉はそう納得した。
気持ちいい、ほんとうに気持ちいい。絶頂はもうすぐそこだ。

「あ゛っ…あっ…あ、あ゛っ……!」

極限まで昂ぶっているからか、喘ぐ声が濁ってしまう。馬も荒々しい息を耳元に吹きかけてくる。
馬の怪物は最期に四つん這いから身を起こし、中腰に近い姿勢で犯し始めた。
正面からは尻穴に剛直が叩き込まれるところは勿論、その上でひくつく花弁、さらには剥けきったクリトリスまでもが見えるはずだ。
そして絢葉はその何も無いはずの空間に、確かに山のような視線を感じた。
これまで自分を慕ってくれていた人間達が、蔑み、絶望しながら見つめてくる怨嗟の視線。
それに気付いた瞬間、絢葉はこれまでにない痛烈な快感を感じた。
腸奥から子宮を巻き込み、脊髄をゆっくりと走り抜けていく電流を。

「あ、あ……お、おお゛お゛イグッッ!!!!!!」

絢葉は今までに出した事のない腹の底からのうめきを上げ、ついに体中を弛緩させた。
びゅ、びゅっと潮を噴いているのがわかる。潮は何度も噴き上げ、最後に尿のように止め処なく迸り始めた。



「おやお前達、まだやってたのかい」

扉を開け、石間は呆れたようにいう。
その視線の先ではアネッサが延々と絢葉の尻穴を貫き続けていた。
アネッサにはペニスが生えていた。カークの物を移植したのだ。
アネッサと絢葉はそれが手に入って以来、しばらく泣きながら求め合っていた。
しかししばらく経ってみてみれば、もう何もかもを忘れたように喘ぎまわっている。
友の死を乗り越えたのか、誤魔化したのかはわからない。
ただそこにいるのはただの獣だ。
石間は絢葉の前に歩み寄り、尻穴を突かれてだらしなく開いた花弁をくじる。

「ふぁっ…」

絢葉はだらしない声を上げた。

「おやごめんよ、感じちゃったのかい。
正義の女神様ともあろうものが、まさかうんちの穴で感じてるなんて思わなかったからね」

石間が辱めの言葉をかけても、絢葉はただ遠い目をするだけだった。
アネッサはもとより突きこみ射精することしか考えていない。

石間は溜息をついた。

「軍の機密を邪魔してくれる厄介者だったけど……今思えば、あの頃は楽しかったね」

そう呟き、床に落ちていた拘束具を拾い上げると、傍らのゴミ箱へ投げ込んだ。
そして扉を閉める。


『自由なる女神』


厚い漆黒の扉には、そう記されていた。






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