変身少女戦士サクリファイサー4
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シチュエーション


「さ、残りも根元まで全部入れるよ」
「あうっ!」

牛が太い両腕を、あたしのそれぞれの膝の裏に回し、あたしの身体を持ち上げた。
脚を広げた状態で抱きかかえられる……小さい子がおしっこさせられるような格好だ。

「……う……ぐっ!」

そうなると牛のソレに貫かれたお尻の穴に自分の体重がかかってしまう。
……変身すると自分の体重なんか感じないほど身体が軽く感じられるのに、この瞬間は別だった。
あたしの全体重が、今一番身体の中で苦しんでる小さな穴にかかって、ずぶずぶとさらに奥まで牛のものに貫かれていく。

「い……ぎゃっ!!あぎっ……あぁあああっ!!」
「うわ……こいつの尻の穴全部シワなくなってるよ……ホントよく裂けないな」

見られている。牛のアレをお尻の穴に入れられてる所を……馬に見られてる……
想像もしたくないとんでもなく恥ずかしい光景なんだろうけど、お尻の痛みと苦しみの前にもう恥ずかしいと思う余裕すらない……
もうやだ、これ以上奥は嫌だ!
苦しい、痛い、気持ち悪い……

「……も、もう入らないってば……やめて……」

今度こそムリだ。絶対ムリだ。牛のアレの先っぽが……あたしの内臓の壁に食い込んでいる。
これ以上奥に無理矢理入れられるってことは内臓が突き破られるってことだ。

「いえいえ、直腸の奥のカーブした所にはもう一つお尻の穴みたいな部分があるんだよ、そこを今からぼくのでこじ開けてあげる。S字抜きってやつだよ」

何を言ってるのかよくわからなかった。でも、それがあたしにとって好ましくないことは理解できた。
……そして、それが襲ってきた。

「……んぐっ……ん……??……っっ!!いやぁっ……あっ……あぎっ!!!あぁああぁあああ……!!」

何コレ……!?
お尻の奥で……何か違う場所が……開かれる!?

「や……やめっ!やめて……うぐっ!!……うぉっ……おぉぉ……ぉ……ぉ……!!」

凄まじい抵抗とともに……牛が言っていたように、お尻の奥でもう一回お尻の穴が拡がる様な、不快で不自然で不思議な感触が拡がる。

「あ……っっ!!あーーーーっ!!あぁああああっっ!!」

そして……お腹の中で本来そっち側から開けてはいけない場所が……ぐぱっとこじ開けられた。

「……かっ……かは……あ…………あぁ……あ……!」

お尻というよりお腹の中に何かを入れられたような感覚。
ただ単に痛くて苦しいだけじゃなく……何か体にとんでもないことをされたような恐怖がこみあげる。

「おめでとう……S字抜き開通だよ。人間の脆い内臓じゃ真っ直ぐ直腸を突き破っちゃうから出来なかったけど、流石」

全身の毛穴からぶわっと嫌な汗がふき出るのを感じた。
どうなってるの……?あたしのお尻とお腹……どうなっちゃったの?

「さぁ、奥まで全部いれるよ……ふんっ!!」
「もう……もうやめ……てぇ……うぁああああっ!!」

……そしてとうとう牛のおちんちんがずぶりと根元まで、あたしのお尻の穴の奥まで入ってしまう。

「おっ……おごっ……おぉぉぉぉおおおお……」

あたしは白目を剥きかけながら、内臓がはちきれそうな苦しみに呻くしかなった。

「うご……がないで……うぎっ……がっ!!!」

入れられてるだけで死ぬほど苦しくて、お尻の穴の中に入れられたものが十分の一ミリ動くだけで内臓が引き裂かれそうな感じだ。

「ぼくじゃなくて、キミが動くんですよ、ほら」

牛はあたしの膝の裏に回した両手を動かし、あたしの身体を一緒に動かしてきた。

「ぐぎゃああああ……っっ!!」

身体が上に持ち上げられて牛のがずるずる抜けていくと……お中の奥からお尻の入り口まで、内臓が引っこ抜かれてくみたいな痛みに襲われる。

「うぐぅぅううう……っっ!!」

身体を下に降ろされて牛のを奥まで突き入れられると……今度はお尻の入り口からお腹の奥まで、身体が破裂しそうな苦しみに襲われる。

「ぐぎゃあっ!!うぐぅっ……ぐぎゃあっ!!うぐぅぅ……!!」

あたしは身体を上下に振られて、お尻の穴から棒を抜き差しされて、それに合わせて惨めな悲鳴を出し続けるしかなかった……

「しかしエロいな、あんなに出したってのに興奮してまた立ってきちまったよ」

正面からあたしと牛が繋がっているのを見ていた馬野郎が近づいてくる。
さっきあたしの口の中を汚したおちんちんを、また大きくして。

「…………えっ!?」

そして、あたしのむき出しの股間にそれをあてがう。
待って……まさか……!!今そっちにも入れる気!!

「や……やめて……!!」

無理、無理だよ!!同時なんて無理……!!お尻だけでも苦しくてたまらないのに……死んじゃう!!

「だめっ!!……絶対ダメっ!!……や……ぁっ…………んああああっ!!」

静止は完全に無視され、さっきまで牛のを入れられていたアソコに、今度は馬のものが入ってきた。

「いっ!!いだっ……ひぃっ……ぎぃ……きつい……」

ただでさえお尻の穴の奥にまで太いものが入れられて、近くの穴であるそこは押しつぶされて、物を入れる余裕なんかない感じなのに
よりによって自分の腕のように太いものが入れられ、お腹が破裂しそうに感じる。

「口も良かったけど、やっぱこっちに入れなきゃ……やった気しないよな……っおぉうっ!!」
「…………っっ!!!!あぎゃあああああーーーーーーっっ!!」

馬が思い切り腰を突き入れられると、恐ろしく太いそれが一気に狭いあたしの中を強引にこじ開け埋め尽くしてきた。

「い……いだいっ……あぐっ……うぐ……が……!!」

元々どちらか片方だけでも死ぬほど苦しいのに、近い二つの穴に太い棒が突き入れられて、お互いの穴への負担は増す。
アソコとお尻の穴が裂けて一つになってしまうんじゃないかとすら思う。

「……う、うそっ!!……いやぁあああっ!!」

あたしは霞む視線でふと自分のお腹を見下ろして愕然とする。
あたしのお腹にぷっくりと、身体の中に入れられた牛の巨大なソレの形が浮き上がっていたのだ。

「ぎゃっ!!……あぐ……まって……うごか……いだい……っ!!」

そして、そのショックが覚めやらないうちに、牛と馬が腰を揺すり、あたしの身体から出し入れを始めた。
牛と馬に前後から挟まれる形で、あたしはアソコとお尻の穴を同時に犯される。

「うっ!あぐっ!!……うぶっ……!!うぐっ……!!」

太いもので埋め尽くされた下半身の穴の苦しみはもちろん
背中側とお腹側からそれぞれあたしの倍はある巨体の怪物に押しつぶされて獣の匂いにまみれながらあたしは呻く。
遠目からにはあたしの身体は怪物たちに埋もれて、巨体の怪物同士が相撲でもとっているかのような光景に見えるかもしれない。
こんなの……こんなのもはや、レイプだとか、犯されてるって表現でも生ぬるい。
もう滅茶苦茶。あたしの心と身体が滅茶苦茶にされている。

「うあっ……あぎっ……うあぁぁぁぁ……っっ!!」

下半身への激しい刺激と苦しみのあまり、あたしはおしっこを漏らしてしまった。
すると、目の前で密着している馬の身体を液体が伝って
あたしはお腹と胸の全面から顔まで自分のおしっこ塗れになってしまう。

「うぶっ!!……けほっ!うっ……うぅ……ぅ……」

自分の出したもののしょっぱいアンモニア臭にむせ返りながらも、もはや恥ずかしいとか汚いとか、そんなこと考える力もなくなって
ただただ、苦しみに気を失いそうだった。
っていうか早く気絶したい……
助けて……もう一人のあたし……

「ううっ……出るよっ!!ぼくのミルク、たっぷりお尻にお浣腸してあげるよっ!」

薄れ掛けていた意識が……耳元で叫ぶ牛野郎の気持ち悪い声で呼び戻される。

「…………っっ!?……やだっ!!出さないでっ……!!」

無駄だとわかっていてもそう叫ばずにいられなかった。そして、その直後お尻の中……というよりお腹の中に生暖かく気色悪い感触が広がる。

「……っっっ!!いやぁああーーーーーっ!!」

どくどくとさっき口に出されたのと同じ、汚らわしい液体が直にお尻の穴からお腹の中にどんどん注がれていくのを感じる。

「あ……うぐっ……うくっ……」

牛のそれはなかなか止まらず、ただでさえもうお腹がはちきれそうと思っている所に
口から逆流するんじゃないかってほど、大量の牛の体液があたしの中に溜まっていく。

「いっ……ぐ……あ……」

内臓が引き裂かれそうな凄いお腹の痛みが襲ってきて……トイレに行きたくなる。
苦しい……お腹が破れる……

「はぁぁぁ……気持ちいいぃぃぃ……」

耳元で聞こえる、牛野郎の幸せそうな声に、あたしは改めて憎しみが芽生えた。
あたしはどれだけ苦しくて気持ち悪い思いをしてると思ってるんだ……!!
でも、苦しみから解放されるためにあたしはこいつに恨み言よりもお願いをしなければならなかった。

「ううっ……!!お腹痛い……く、苦しい……抜いて……抜いてよぉ……」

抜かれたらどうなるかはわかる。お腹の中にたっぷり入れられた牛のドロドロした体液を、あたしはお尻の穴から噴出すことになるだろう。
それがどんなに恥ずかしくて、情けなくて……想像もしたくない死にたくなるほど酷い光景になるかはわかってるけど、もう耐えられない。

「ダメダメ、もっとしっかりぼくのミルクを味わってから。たっぷり腸から吸収してもらうよ」

殺したいほど憎い相手に、死ぬほど恥ずかしい姿を晒すことを覚悟してお願いしたのに帰ってきた答えは残酷だった。

「……っっ!!??……いやぁっ!!出させてっ!!出させてーーーーーっ!!」

お腹が痛くて苦しいだけじゃない。こんな奴のおぞましい液体を自分の身体が吸収しちゃうとか……絶対に嫌!
その言葉を聴いた直後、肉体的なのか精神的なのか……おそらく両方であたしは耐え切れない吐き気を覚えた。

「……うぶっ!!……!!うげぇえええっっ!!」

そしてガマンしきれず、そのまま吐いてしまった。

「うわっ!きったね……ションベンの次はまたゲロかよ」
「ごほっ……けほっ……けほっ……」

自分の胃液のすっぱい味と、さっき吐き出しきれなかった馬の精液の苦い味がまざりあったものが口いっぱいに広がり、あたしはむせた。
まだ気持ち悪い……お腹も痛い、苦しい……

「吐いてんじゃねーよ!このガキっ!」
「……うぐぅっ!!」

お腹が痛くて苦しくて気絶しそうなあたしに容赦なく馬が腰を突き上げてくる。
途切れそうになっていた意識がその強烈な刺激で呼び起こされた。
同時にお腹の中に注がれた大量の牛の体液があたしの身体の中でシェイクされ、さらなる苦しみを呼ぶ。

「……あっ……がぁ……あ……」

死ぬ……もう死んじゃう……

「そろそろ限界かな?……気絶されても面白くないし。抜いてあげよう、んっ」

そう言って、牛があたしの体を少し持ち上げながら腰を引くと、ずるずると牛のおちんちんが抜けていく。

「うっ……うぎっ!!……ひぃいいいいいいいっっ!!!」

凄まじい刺激と引き換えに、お尻の穴がようやく開放された。

「う…………うぉおおおおあああぁああああああっっっ!!!」

そして、開放感とともにこれが自分の声かと疑いたくなるような声が出る。
同時に、ぶしゅうううう……っとまるで水道を全開にしたような音があたしのお尻の穴から聞こえて、出てきたものがビチャビチャビチャと地面に叩きつけられ。
自分が出したそれらの音を聞いた時は死ぬほど恥ずかしかったけれど、でももう我慢なんかできない。

「うーーーーーーーーーーっ!!うぅーーーーーーっ!!!うあぁあああああっっ!!」

自分からお尻とお腹に力を入れて、中に注がれた大量のものを自分の中から追い出していく。
……正直な話、滅茶苦茶気持ちいい。でもソレがつらい。
こんなトイレでもない場所で、見られながら……犯されながら……お漏らしして気持ちよくなるなんて……
違う、これは入れられたものを出してるだけだ……あたしのじゃない、あたしのじゃない……

「おー!マンコがよく締まってこいつが必死にきばってんのがよくわかるぞ」
「お尻の穴がすっごく広がって、もの凄い勢いでぼくのミルクが飛び出してる」
「………………っっ!!」

なんでそんなこと言うの?どこまであたしを辱めれば気が済むの?せめて黙っててくれる情けとかないの……?

「うぅーーーーーーーーーーーっっ!!うううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!」

もうあたしはヤケクソになって、歯を食いしばって泣きながら息んでお腹のものを吐き出し続けた。
苦しくて、惨めで、恥ずかしくて、なのに気持ちいいとかも思ってて……自分が世界一不幸な気分だった……

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ!!」

それからあたしは時間をかけて、お腹の中のものをあらかた出し終えた。
その間もずっと馬とは繋がったままで、一部始終を牛に見られていた。

「うふふ……あんな小さくて可愛かったお尻の穴が……すっかり拡がったままになっちゃったねぇ、中まで丸見えのままだよ?」
「はぁ……っはぁっ……はぁっ……」

そんなことを言われてももはや何も言い返す気力がない。
恥ずかしい……それ以上にあたしのお尻の穴どうなっちゃってるのか気になる……
もう痛いとか通り越して感覚がないよ……

「さて……これ以上ゲロとかションベン出されちゃかなわないから、こっち向きでやるか……こいつのケツ穴どうなってるか気になるしな」
「あぐううっ!!」

突然、馬が串刺しにしたままのあたしの身体を、ぐるんと180度回した。
あたしは地面にうつ伏せでお尻を高く挙げた状態で馬に後ろから犯される形になる。

「おらっ!……おらっ!おらっ!!」
「うぐっ……!!!うっ!うっ!うっ!!」

そして馬が腰を激しく振るのを再開し、連続で激しく突かれた。
激しい衝撃があたしのアソコだけに留まらず全身に伝わり、縛られた胸が激しく揺れてぶつかり合う。
え…………揺れて?
待って……あたしのおっぱいって揺れるほどあった?
もう半分途切れそうな意識の中に、自分の身体に対する疑問符が湧き、ふと自分の胸に目を落とすと……

「……ひっ!?」

え……?あたしのおっぱいが大きくなってる……?
綱に縛られて絞られたからじゃない、明らかに膨らんでる。大人みたいに、ううん、大人にしても大きいかも……
しかもまだ……膨らんで、何これっ!?苦しい!!

「うっ……うううっっ!!??」
「うしし……効果があらわれてきたね」

戸惑い、苦しむあたしの様子を見てとったのか、横からあたしが犯されるのを眺めていた牛が口を開いた。

「ボクのミルクを雌が身体に吸収するとねぇ……女性ホルモンが刺激されて、その子もミルクが出るようになっちゃうの」
「…………っっ!?」

なんだその……何の意味があるのかわからない、ふざけた……おぞましすぎる特徴!!

「胸が張って苦しいでしょう?今ミルク絞ってあげるからね」

大きな手が胸に伸びてきてあたしは身を固くする。

「さ……さわるなっ……あっ!!」

そしてそこを揉まれると胸を触られた嫌悪感とともに、胸の張りが和らぐ開放感に包まれた。
その開放感の正体は……あたしの乳首の先から白い液体がぴゅーーっと飛び出して来たから。

「……なっ!?」

うそっ!……うそだ……あたしからおっぱいが出てる……ありえない……

「おおっ……すげぇ、ホントに出たよ」

背後からもう一本手が伸びてきて馬の手が反対の乳房を牛より若干力強く揉んでくる。

「いたっ!!……んああっ!!」

軽い痛みと同時に……またしても白い液体が飛び出し、汗をかくのやおしっこをするのと似ているようでどこか違う
……でも開放感のともなう気持ちよさが襲ってくる。

「ほーら気持ちいいだろ?」
「んあっ!!あーーーー!!」

大きくなった胸を牛と馬に片方ずつ揉まれると、その度に白い液体が飛び出す。
違う……気持ちいいんじゃない。さっきと同じ!胸が張って苦しいのが和らいで楽になってるだけなんだから……
こんな……牛たちに搾乳されるなんて屈辱、気持ちいいわけがない……っ!!

「どぉれ、ちょっと味を見せて貰いますよ」
「……っっいやっ!!」

揉むだけで飽き足らずに、牛があたしの乳首にしゃぶりついてきた。

「いやぁあああっ!!やめろっ!!ひうっ!!……吸うなぁっ!!」

牛の舌があたしの乳首を嘗め回し……そして吸い上げてくる。
気持ち悪いのに……気持ちいい……

「ぷはーーーっ!あまぁーーーーい!!」

牛の台詞に今日何度目になるかわからない怖気が走る。
牛と馬に縛られ犯された上に搾乳されてそれを飲まれた?
もう恥ずかしいとか屈辱とかそういう段階じゃないかも、あたし自身の人間性が否定された気分。
何コレ?夢なの?だとしたらなんという悪夢。
夢だってこんなのトラウマになりそうだ。現実だとしたらなんで自分はまだマトモでいられるんだろう。

「キミにも飲ませてあげるね」

そう言うと牛が口から白い液体を垂らしながらあたしの口に自分の口を近づけてきた。

「や……うぶっ……んっ……」

そして背けようとした顔を掴まれ、無理矢理口移しで生暖かい液体を口の中に流し込まれる。

「……んぷっ!!」

……甘い……ちょっと生臭い……これ、あたしの母乳?
あたしが出したのを?
飲んだ?
自分で出したの飲んだ?
自分のおっぱい飲んだ……!?

「あ……あぁ……あ……あ……」

その瞬間、ずっとあたしの中で張り詰めていた何かが切れた。
そして、あたしは叫んだ。

「う…………うあぁあああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!!!!!!!」

もう嫌だ!!もう嫌だ!
このままじゃ頭がおかしくなる!!!!
殺して!もういっそ殺してよ……!!

「あああああああああああぁああああぁあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!!」
「あああああぁぁあああぁあああああああああああああああぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」

とにかく叫んだ。意味もなく叫んだ。わけが判らず叫んだ。
心が崩れ落ちるのをなんとかごまかすかのように叫んだ。
でも、無駄かもしれない。あたしの心はもうどっち道もう限界だと思う。

「あれ?壊れたか?」
「ちょっとやりすぎたかねぇ。身体は丈夫でも精神が耐えられなかったのかも」

馬と牛が他人事のようにつぶやくのが聞こえる。
ちょっと?……ちょっとやりすぎ!?
やりすぎに決まってるだろ!!
こんな目に逢わされて耐えられる女の子がいるもんか。
むしろ何で今まで冷静でいられたのか不思議だよ。
もうダメ!もう限界!無理です。
……あたしもう無理ですっ!!

もうどうでもいい、なにもかもどうでもいい。あーもう全部めちゃくちゃになればいい。
思考回路はショート終了。
あたしもめちゃくちゃ、みんなめちゃくちゃ。

と、あたしがもう考えるのすら止めようとした時、今更ながら、本当に今更ながら、頭の中に声が聞こえてきた。
……もう一人のあたしの声が聞こえてきた。

(サクリ……サクリ……落ち着いて)

もう何もかも投げ出そうとしてた時なのに……

「え……?え!?あたし?……な、何してたの今までぇっ!!」

出てこられちゃったら、もう苦しみや悲しみを全部受け入れつつ……この状況を乗り切るしかなくなってしまった。

「あたし……!あたしずっと死にそうだったんだよ!!うぁああああああっっ!!」

(…………それは判る、貴女の精神状態が発狂寸前になっているからこそ、本来あなたの意識下にないはずの私が貴女の意識に現れることが出来た)

「それは判ったから早く助けてっ!!もう、本当にもう無理!気が狂っちゃう!!早く早く早く!!!」
本当はもう一人のあたしが何を言ってるか良くわからなかったし、どうでもよかった。とにかくこの地獄から助かりたいだけだ。

「……おい相棒、このガキなんか独り言言いはじめたぞ、マジでやべぇかも」
「恥ずかしがったり、悔しがったりする顔も可愛かったんだけどねぇ。まぁ壊れちゃっても締まりさえよければいいよ」

(この前教えたでしょう……剣は使えなかったの?)

「一番最初にやろうとしたよっ!!……でも出ないよ……出ないんだよ」
「いやいや、出てるよ?おっぱいこんなに出てるよ?」

牛野郎は黙ってろ!!

(……集中の問題。おそらく前回は助かりたいという気持ちの強さと苦しさのあまり他の雑念が無かったから成功したんだと思う)

「っっ!!集中なんてできないよっ!!……もう頭ヘンになりそうだよぉ……」
「お前はただの穴だから適度に締め付けてさえくりれりゃ別にヘンになろうが知ったこっちゃねーよ!おうっ!」

あんたに言ってんじゃないよ馬鹿馬!

(……わかった。剣は出さなくてもいい、普通に殴ってたおせばいい)

「今は……そんなことできる状態じゃない!……っていうかできたらもうやって……あぐぅっ!!」

あたしともう一人のやりとりを邪魔するかのように、馬が思い切りあたしに腰を打ちつけた。

「よっしゃ!本日二発目だ……!たっぷり味わえ!」
「……やっ!!うああああぁあぁあーーーーーっ!!!」

馬に中に出されたのと同時に、あたしのおっぱいから、ぴゅーっとミルクが飛ぶ。
まるで馬の出したものが直接そこから出てきたみたいな錯覚を覚え、あたしは嫌悪感に包まれる。

「あああああっ!!……ぐすっ!また……中に出されたっ!!もうヤダっ!もうヤダぁぁぁ……」

生暖かい大量のドロドロした液体がまた身体の中に広がって、絶望的な気持ちに襲われる。
なんでこんな目に逢わなきゃいけないんだろう。なんで誰も助けてくれないんだろう……

(貴女はもう諦めて随分前から無抵抗になっていない?……今力を出せば、剣を出さずとも勝てる)

「だから……ムリだってば……ううっ!……こいつらあたしより力強い……し、うぐっ……切れない綱で……縛られ……てるしっ……」

(本当?それを最後に試みたのはいつ?今のこいつらは雑魚……貴女以上に弱っている)

「意味がわかんない……あたしもう……死にそうで……何も出来ない」

(私を信じてとにかくやってみて……今の貴女には酷かもしれないけれど、それ以外貴女が助かる道は無い……がんばって)

はっきり言ってもう何がなんだかわかんない……でも、もうやるしかない……
あたしはもう一人の自分の声を信じる……というかそうするしかなくて、残った体力と気力を振り絞るように全身に力を入れた。

「……んんっ……!」

ぶちぶちっ……

えっ……!?
今よりずっと元気な時に、どんなに力を入れても千切れなかったはずの全身を縛っていた綱が一瞬にして千切れとんだ。
……あたし強くなった?……いや、ひょっとしてこいつらの綱の力が弱まった?

そして牛と馬は、突然怯えだす。

「や、やべぇ!!あ、相棒!回復しているか!?」
「まだだよ兄弟……ひぃぃ……」

まだ二対一……しかもあたしはもう身も心もボロボロだっていうのになんでこいつらはこんなに慌てているの。
やはり、もう一人のあたしが言ったようにこいつらは弱っていて、それを自覚してる?
あたしは綱から開放されたとはいえ正直もうその場に倒れこみたい気分だったけど
こうなったらもう戸惑わず、馬野郎の顔面に自由になった手でパンチをお見舞いする。

「うぼっ!」

すると馬野郎の馬面があっさり潰れて、血を噴出して後ろに倒れた。

「へ……?」

あたしは自分でもあまりのあっけなさに驚いてしまう。
……そして残った牛の方を向く。

「ひ、ひぃっ!許し……許して……」

牛野郎が情けない声を出してそう言ったけど、あたしにとっては逆効果だった。
ふざけんな。お前に殺された人たちもみんなそう思ってたんだよ。
あたしは怒りが再燃して、牛にそのまま殴りかかる。

「うひぃーーーっ!!」

牛野郎はあのバカ力は見る影もなくなり、もともとスローだった動きはそれこそ目もあてられなくなってあたしに殴られ、蹴られるままだった。

「このっ……このっ!!」

あたしは怒りに任せて牛を殴り続けた。溜まりに溜まったフラストレーションのおかげか、散々嬲られた身体の痛みや疲労はあまり感じなくなっていた。
でも、弱くなってもタフさだけは残ってて、殴るたびにうめき声をあげて、蹴るたびに悲鳴をあげるけれどなかなか……死なない。
あっちで倒れてる馬野郎もまだ生きてる、トドメをささなきゃいけない。

「ごめんなさい!ゆるじっ!ひぃっ!!……いだいよっ!!……ひぃーーーーー!!」

力を入れて牛を殴ったり蹴ったりするたびに、あたしのアソコから、お尻の穴から、おっぱいから、白い液体が未だぴゅっと漏れてくる。
その度にあたしは耐え難い嫌悪感と屈辱を感じて、圧倒的優位に立った今も逆にこいつらを許せない気持ちになる。

「ゆるじでっ!!いだいよっ!!いのちだけわーーー!!」

情けない牛の声を聞くたびに、こんな奴に何人も人が殺され、あたしもあれだけ酷い目に逢わされたという怒りが沸いてくる。
沸いてくる……んだけど。

「………………〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!」

あたしは振り上げた拳を……振り下ろすことが出来なくなった。

ダメ……もう殴れない。
わかってる、こいつらは何人も人間を殺して、これからもそれを何とも思わず続けようとしていた奴らだ。
あたしだって今凄く酷いことされた……何度もこいつらをぶっ殺したいと思った。
今だってこいつらが許せない。
でもムリだ……自分より弱いこいつらを嬲り殺しにするなんてできない。
理屈じゃない。ムリだ。
あたしにはできない。

なにコレ……最初からあたしは、こいつらに勝てるわけ無かったんじゃん。
正義の味方のつもりでいたけど、悪にトドメすら刺せないんじゃん。
だからってどうするの……こいつらを逃がす?
自分がどうしようもない甘ちゃんだってのは今わかったけど、こいつらに人を殺さないって約束なんかさせて解決しようなんて考えるほど
おめでたい頭はしてない。
どうすればいいどうすればいいどうすればいい……!


「ぐぎゃああっ」


え……?
突然野太い悲鳴が聞こえたかと思うと目の前に牛の首が転がってきた。

「……っ!?きゃああああっ!!」

あたしは悲鳴をあげて、思わずその場に尻餅をついてしまう。
……なんで?なんで殺せないとおもったこいつが、殺されてるの……?
あたしがやったんじゃない。……誰が……?
牛の生首と思い切り目が合ってしまってあたしはしばらく目をつぶってガクガクと震えた。

「……っっ」

そして下を見ないように顔を上げて、おそるおそる目を開いてみると……

「……!?」

いつの間にか目の前に子供が立っていた。
10歳ぐらいの、男の子、女の子……?よくわからないけど猫を連想させるかわいい顔だ。
でも、なんか、あたしも人のことは言えないけど……ヘンな格好。
まるで猫、いや尻尾の感じはライオンみたいな……ん、ひょっとしてこれはこれは服じゃなくて本人の毛?

……ひょっとしてこの子も、怪人の仲間!?

「だ、誰……!?」

あたしの問いかけに、目の前の子供は年相応の中性的な高い声で応えた。

「ぼくの名はレオ、最強の四人の一人……一応あいつらの仲間、まぁルール違反したから殺してやったけど」
「……きゃあっ!」

そう言ってそのレオと名乗った子供が指差した先には……頭を潰された馬の死体があった。
……また嫌なもの見ちゃった……
それより今こいつらの仲間って言った?
も、もう今度こそあたしに戦う力なんて残されてないよ……
やだよ、これ以上なんかされたら本当に死んじゃうよ……

「安心してよ、ぼくはまだお姉ちゃんとは遊ばないから。ぼくもルール違反になっちゃうしね」

怯えるあたしに、子供はなだめる様にそう話しかける。
……さっきも言ってたような気がするけど、ルールって何?

「……それにしてもお姉ちゃんかわいいね。今はちょっとばっちいけど」

今のあたしはその言葉を褒め言葉とも貶されたとも受け取る余裕は無かった。

「いやー、簡単には死なないってだけでブスだったらどうしようかと思ったけど良かった」

あたしの方は正直、こんな目に逢うぐらいならブスの方が良かったかもと思う。

「あー!今すぐ遊びたいなー、でもルールだしなー、どっしよっかなー」

急に子供の目が輝きだした。
その瞳の中に、あたしは猫がいたぶる獲物を見つけたときのような残酷さを感じ、血の気が引く。

「うーん、やっぱガマンしよっと。あいつらの食べ残し……みたいのは嫌だし」

……その言葉を聞いて、あたしは胸を撫で下ろした。
命拾い……したんだろうか。

「じゃあね、お姉ちゃん♪……今度逢った時はいっぱい遊ぼうね」

最後まで無言だったあたしに、無邪気な表情でそう言うと、その子供はあっという間にその場から姿を消し
その場には散々汚されたあたしと、あたしを散々汚した化け物二頭の死体だけが残る。

あたしはこの日初めて気を失うことなく、戦いを終わらせた。
でもその結果得たのは、またしても化け物に犯されたという辛い実感と
……自分は決して勝つことなんかできないという絶望だけだった。






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