シチュエーション
【前回までのあらすじ】 新体操の選手でもある美穂は、端麗な痩身に純白のレオタードを纏うスレンダーガールに変身、 果て無き激闘の末、怪人の襲撃を退ける。 そして、心身とも消耗し切った我が身を省みず、捕らわれた朱音の救出へと直ちに向かう。 しかし、そこに俟っていたのは、卑劣な敵… スレンダーガール美穂(+朱音バージョン) 1 毒 ほの暗い山窟を走り抜けると、燦燦と陽の光降り注ぐ外界。 風が吹き渡って、砂埃が立つ。 「スレンダーガール美穂!」 鈴を振るような透き通る声で、凛と名乗りを上げる。 悲壮な決意を胸に秘め、気高い純白のレオタード、清楚な佇まいに、 仄かな色香を漂わせ、薫り立つ眩しい形姿で、魔女と対峙している。 (わたしに構わず攻撃して…) 魔術によって、十字架に拘束されている朱音の悲痛な叫び。 鈍く光る濃紺の長いリボンが可憐な朱音の身体を駆け巡って、 淡い藤紫のレオタードの上から清純な胸を潰すように圧迫し、 ハイレグカットにきつく食い込んでいる。 柔肌に裸々と残る痕跡が、既に加えられた拷問の惨さを無言のうちに物語る。 2 毒〔承前〕 「朱音を返して!」 (美穂… 傷ついて、余程消耗している… わたしのために…) 「小生意気ナ…」 呪文と共に、魔女の杖から濃緑色の猛毒が噴射される。 十字架の朱音を庇い、避けることもできず、至近距離から直撃を右肩に浴びる美穂。 毒は、頬にも、鼻にも、口にも飛散して、美形が穢される。 襟元を毒が汚く染め、忽ちのうち浸透して、生身へと消えていく。 「ああっ、あうっ…」 衝撃の威に圧され、右肩を押さえたまま、セミロングの黒髪を振り乱しては、 翻弄されるかのように縺れて、膝を落としてしまう。 「苦しい…」 色蒼ざめた面長で端正な顔立ちを歪め、怠く喘いでいる。 半ば開きかけた口からは、激苦痛に、声にもならない呻きが洩れている。 切れ長の目を瞑り、意識を失いかけ、僅かに失禁してしまう… 3 ガス 「喰ラエ! ガス!」 「あっ! うっ、あっ、か、身体が痺れる」 「あっ、あっあっ、あっ! あっ!」 錆色の神経ガスをもろに浴び、しどけない喘ぎ声があがる。 美穂が嬌声をあげる度、朱音の身体も反応し、独りでに揺れてしまう。 「フッ、フッ、フッ」 「はぁ、はぁ…」 「ううっ… 目が、あああぁ…」 (危ない!) 蹌踉めき、蹲りそうになるところを、黒いマントが襲う。 いつになく、ぎこちない身ごなしで、もたつきながら辛うじて躱す。 「負けない… 朱音のためにも…」 全身の粟立ちを怺え、何とか魔女の右半身に縋り付こうとするが、 力任せに振りほどかれ、哀しくも空しく、跳ね飛ばされる。 4 ガス〔承前〕 「小癪ナ」 変幻に繰り出される邪な杖で、鳩尾を突かれて息が詰まり、受身もとれず、 堅く乾いた地面で強かに丸やかな美尻を打つ。 「うっ」 非情にも、猛毒とガスに冒され、超絶な高熱と凄惨な劇痛が、 およそ耐え難いほどに憎悪しているのである。 加えて、回転性の眩暈、極度の痺れも物凄く、立ち上がる足許も覚束ない。 「か、身体が言うことをきかない…」 敢え無く崩れ、地を転がり、レオタードと剥き出しの脚が、乾土に塗れて汚される。 憧れの美穂… その純白のレオタードが汚されていく… 朱音の目に、涙が滲む。 「あっ… ぁ…」 右肱をつき、左手で支えて、柳腰を重く振りながら、気丈に起き上がろうとするも、 素早く追いつかれ、蹴り上げられる。 「あうっ」 俯せに倒れ込んでしまい、背後から躙られて、細く締まった両足首を踏みしだかれる。 そのまま華奢な背を打ち据えられても、ただただ荒い息を怺えて、か細く喘ぐことしかできない。 (いやぁっ! 美穂が、美穂が… やめて、もうやめて!) 踏み躙じられ、杖撃たれる美穂の悲痛な姿… 胸が締め付けられる… リボンの縛りがきつい… (美穂…) 5 媚薬 足蹴にされて仰向けに転がされ、清清しい伸びやかな肢体が無防備なまま晒される。 そこに、すかさず、魔女の長身が覆い被さる。 「な…」 開きかけたピュアな唇が、どす黒い舌で容赦なく塞がれる。 (美穂の唇が…) 多量の唾液が、喉奥めがけ注ぎ込まれる。不意をつかれ、思わず嚥下してしまう。 液は、咽かえるような甘酸っぱい香りと共に即効する。 「ぅ、げほ、げほっ…」 「アタシノ唾液ノ怖ロシサガ、オ分カリカイ? オ前ノ身体ニハ、モウ、媚薬デ、廻リ始メテイル ヤガテ、オ前ハ、イクノサ、キヒヒ」 「なんてこと…」 (悪魔っ!) (そんなもの、美穂に、効かないわ) 「感ジレバ、感ジルダケ、毒ノ廻リモ、早クナルヨ、キヒヒヒ」 不覚にも、白い美貌が上気する。 はちきれそうな腿を擦り合わせて、気取られぬよう、密やかな疼きに耐える。 「ぁ… 熱い…」 「堪えなければ…」 「媚薬ノ効キ目ガ、出テキタヨウネ、イヒヒヒ…」 6 指 魔女の手を離れた杖が、生ある物のように動き、両肩を押さえる水平な枷となって、 仰向けに横たわるスレンダーな身体を地に貼り付ける。 足首に巻きつく蔦が、下肢を地に固定する。 「アタシノ体ハ、毒ノ塊 アタシガ触レタ者ハ、誰デモ堕チルノサ、キヒヒヒ…」 頃合いを見計られ、汗みずくで素肌に張り付いたレオタードの上から、 思わせ振りに、気色の悪い骨張った指でそっと撫ぜられる。 (汚らわしい! 美穂に… 美穂に触らないで!) 毅然とした素振りにも、魔女は委細構わず、肩… 腕… 腹… 繰り返し執拗に撫ぜるうち、著しい嫌悪のなか、理性とは関わりなく 微かに妖しげな感覚が… 「あ、あっ…」 びくっ 「やだっ」 「効イテキタ、効イテキタ…」 7 指〔承前〕 「く…」 腰… 尻… そして胸 レオタード越しに、腰部から臀部、胸部の辺りを、指で、掌で隠微に嬲られている。 「か、感じる」 媚薬が怖ろしいまでに効いている。最早、誰の目にも動揺は隠せない。 (感じている… 美穂が…) 均整の取れた痩身に沸き起こっている緊張と萎縮、躊躇いと恥じらいが、 朱音にも伝わってくる。 存外に確りとした腰から尻への拵えと、レオタードの瑞瑞しく蔓りとした手触りが、 朱音にも感じられる。 「コレカラダヨ、ヒヒヒ…」 巧みな指から伝道される微細な動きに、もどかしくも戸惑いを覚えている。 その度、含羞の有様で、過敏に応じてしまう。 「うっ、うぅ…」 やや小振りだが形の良い乳房が胸の膨らみの下で揺れ、薄紅色の乳首が立つ。 当惑と羞恥と怯えとが、素心を掻き乱す。 「胸が… ぁ…」 「ククク、イヤラシイ体…」 「ち、違う… くぅっ…」 撫ぜられ、触られ、嬲られているだけなのに、 美穂が… 慎み深い美穂が、恥じらいながら、あんなにも感じている… (嘘でしょ… 信じられない…) 8 視線 「い… いけない…」 筆舌に尽くし難い苦悶に、身も心も朦朧と消尽していくなか、 あろうことか、次第に、性感だけが敏感に研ぎ澄まされていく。 「お願い… 昂まらないで…」 幾重にも込み上げてくる快感を、信じ難い強固な意志で抑え込もうとする。 「こんなところを、見られては…」 「モット見セテ貰ウヨ、アノ小娘モ見ツメテイルシ、キッヒッヒ…」 「な…」 魔女の瘴気が、辺りに繁茂する草木を枯らす。不浄な燐粉が毀れ、降り注ぐ。 顔が股間に近づいてくる。 レオタードの生地越しに、柔らかな恥丘の盛り上がり、控えめな裂け目が 薄らと覗え、艶かしい。 「み、見ないで…」 嫌な呼気がかかる。匂いを嗅いでいるようだ。 鋭敏な嗅覚が、蒸れて饐えた匂いのなかから、淡く、かぐわしい香気を嗅ぎ分けている。 「そんな… ぁぁ…」 朱音が見ている… 霰もないこの姿を… そう思うだけで、これまでに無く凄まじい羞恥に、切り刻まれてしまう。 9 視線〔承前〕 哂い声が聞こえる、嘲う声が。 「や…」 ぴったりとフィットして身体に馴染んだレオタードの変身のまま、触れるともなく弄られ、 感じてしまっている。 惨めな己を曝すという屈辱に深く傷つけられ、力なく横たわったまま、 なすがままにされている。 「生意気ナ娘ガ、イカセテヤルワ」 内腿の付け根を撫でまわされ、弄ばれ、渇られ、焦らされる。 股間が悲鳴をあげて、染みはじめている。 「…んっ」 いきなり牽き上げられ、股間に食い込んだレオタードの滑らかな感触に、 仰け反るような衝撃が… 「あうっ!」 薄いレオタードを遣い、ソフトにリズミカルに、艶めかしい責めが続く。 上下に揺ら揺ら摺られる度、不慣れな身にも甘美な、しなやかな刺激で悶絶! 「ゎ… ぅぁ… やめて… ああああ…」 息を詰め、悲劇のヒロインを凝視する朱音の淡い藤紫のレオタードにも、 じっとりと汗が滲んでいる。 10 絶頂 「ソロソロ、仕上ゲヲシテ、アゲヨウネ」 朱に染まった内腿をたゆみなく撫ぜながら、長い舌がゆっくりと降りてくる。 レオタードに覆われた柔らかな下腹部を、執拗に舌が這う。 弾力のある尻を指が、嫋やかに張った腰を舌が、放埓になぞる。 生地越しの絶妙な刺激に、とても耐えられない。 「……っ」 「こ、声が…」 内心を見透かされているかのように、猶も焦らされる。 舌が、骨盤をなぞったり、刺激したりする。 「んっ…」 「声、出ちゃう…」 「っ… んぅ…」 「私… 毀れてしまう…」 細やかに苛め続けられても、およそ抗うこともできない。 倦むことなく、当て所ない陵辱に、捕らえられた生身を捩らせ、吐息を洩らし、 凄絶に悶えるだけである。 「ん… ああっ… もぅ…」 「乱れちゃう…」 「ぁ… はっ… はぁ、はぁっ…」 11 絶頂〔承前〕 漸く舌が股間に達し、染みて熟した箇所を舐めてもらえる。 狂おしいまでの渇きと、止み難い欲求が、どうしても抑えられない。 待望に、心奥までが、許されざる慎みのない悦びを哀願してしまう。 もはや恥辱を感じる遑もない。 「あ…」 レオタードに浮き出た秘裂を、生地越しに、舌がなぞる。 あまつさえ太腿との隙間から滑り込もうとする。 「あうぅ…」 清らかな処女地が、毒牙に罹り、辱められる。 唾液を使われる。硬められた舌が突き刺さる。 「あっ!」 憔悴し切ったこの身には、官能の痺れに抗う術もない。 健気に首を振ろうにも、それすらままならない。 かつて経験したことのない感度の高まりに、激しい動悸、荒い呼吸が、 いつまでも治まらない。 固く結んだ口許から、涎が幾筋流れている。 言葉にならない嗚咽が、心ならずも洩れる。 染みは少しずつ広がり、瞳が切なげに潤む。 「だ… だめ…」 「もう… 我慢できない…」 「ん… あ、あっ、あっ! あうっ! あっ、そ、そこは、そこっ! あああああっ………」 「いくっ」 12 絶頂(朱音) 「あうっ!」 「ゎ… ぅぁ… やめて… ああああ…」 (そんな… レオタードで擦られてるだけなのに…) 朱音の目の前で、正義の象徴とも言うべき清艶な美少女が、 魔女のいやらしい辱めを受け、淫らな責めに為す術も無く悶えている。 「んっ…」 「っ… んぅ…」 悩ましく喘ぐ淫声が、朱音の耳に響く。 「ん… ああっ… もぅ…」 「ぁ… はっ… はぁ、はぁっ…」 どこから、そんな声が… 美穂の痴態に、うち拉がれる朱音。 これ以上惨めに辱められる姿など、見ていられない… (美穂が悶えている… ああっ、こんなことって…) 見てはいけない… 堅く思うのに、欲求のまま許されざる悦びに堕ちまいとして苦悶する 凄絶な姿から目を逸らすことができない。 頬がほんのり染まり、身体を縛るリボンの感触が一層感じられる。 そればかりか、秘奥も、じんわり蕩け、淫靡な熱を帯び始めている。 (ど、どうして… 高揚してる…) 何時しか自分を美穂に摩り替えて、倒錯の激しい昂ぶりを覚えていることに気づく。 (そんな… わたし… 美穂が酷い目に遭わされているのに…) (こんなときに欲情するなんて……) 「だ… だめ……」 「もう… 我慢できない…」 (辱められ、悶えまくる美穂を見て… わたし… わたし… 感じてる…) 「ん… あ、あっ、あっ! あうっ! あっ、そ、そこは、そこっ! あああああっ………」 美穂が悲しい絶頂を迎えたとき、朱音も小刻みに腰を蠢かし、アンダーショーツを濡らしてしまう。 (いく…) 13 脚 「いくっ」 遂に、めくるめく刹那の快感に身を委ねてしまう美穂。 あまりの良さに、双眸から溜まった涙液が流れている。 過敏なまでに高められた性感、絶頂の波に、未だ震えが止まらない。 その妖艶さに、堪りかねて心奪われる朱音。 (ああ、美穂… わたし、ぎゅっと抱きしめてあげる… 優しく慰めてあげる…) 美穂のレオタードに広がる濃い染みからは、なおも淫らな愛液が糸を引いて垂れ落ちている。 朱音もアンダーショーツを濡らし続けて、あえかに呻いている。 (濡れてる…) 蜜に飽いた魔女は、再度体を重ねて縋り付き、胸を弄り、首筋を貪る。 だらしなく開いた美穂の両腿の間には、枯れ枝のような右脚をこじ入れてくる。 その右脚の動きに合わせ、柔らかな下腹部を端なく擦りつけそうになる。 「もう、だめ… 私、だめ… おかしくなってしまう…」 渾身の力を振り絞った美穂が、脆弱な下半身と左腕とで、辛うじて腰を使う。 緩く押しつけられ、細動している魔女の右脚に、濡れそぼつ秘所を布地諸共、一気に滑らせる。 「す、擦る…」 「い… いい…」 14 失禁 「い… いい…」 膣が痙攣する。太腿が微動する。下半身が脱力し、括約筋が弛緩する。 理性を掻き集めようとしても、決壊を抑えられない。 下腹部が震え、赴くままに、堪らず失禁してしまう。 「ぁ…」 溢れた尿が、纏ったレオタードを鈍い色に変えながら、剥き出しの内腿を、 包まれた尻を傳って、夥しく濡らす。 滴り落ちた雫が、地に溜りを作る。 「あ、ああっ… ぃ… あああ…」 美穂の失禁を目の当たりに、被虐の官能に浸る朱音。 (凄い…) 身動ぐと、レオタード越しに食い込むリボンの感触と、 アンダーショーツの端ない濡れがはっきりと感じられる。 (美穂が… あの気高く麗しい美穂が、善がって漏らすなんて…) (わたしの所為…) 我が身を省みず、捕らわれた朱音を救おうとする美穂… 朱音の前で貶められ、辱められ、晒されている美穂… 愛しさに、堪らず胸が張り裂けてしまう… 15 爆裂 「…美穂」 程近くから声がする、求めて呼んでいる声が。 「美穂、美穂!」 (…朱音) 快楽と絶望の深淵、辛うじて我を取り戻す。 (私が… 救わなければ…) 奇矯を察し、魔女が惑う。瞬時、堅い戒めが僅かに緩む。 機を逃さず、組み伏せられたまま、下から頸に手をかける。 「オヤメ、何ヲスルノ」 (うぅ… よくも… ゅ、許さない…) 爪を立て、もがく魔女に、情念の怒を籠め、限りを尽くしてウェーブを叩き込む。 (えいっ!) 戦慄に打ち克ち、掠れた声を震わせる。 「ェアーッ!」 長い断末魔の叫びと共に、耳を劈く爆音。弾き飛ばされ、宙高く燃え尽きる魔女。 同時に、過大なエネルギーの反動が、創痍の美穂に還ってくる。 とても受け止めきれない… 16 エピローグ 「美穂! しっかりして!」 主を失った杖を退け、足に絡む蔦を千切り、形振り構わず生脚を投げ出して、無様に蜿き、のたうち回る。 無意識のうち、淫らな姿態を庇うよう、のめった体勢で伏してしまう。 傍らに、魔女の術から解放され、如何にか駈け寄ってくる朱音の定まらない気配がする。 「酷い…」 その場に、へたり込んだ朱音が、無残に陵辱され、変わり果てた華奢な身体を抱きかかえる。 (見ないで…) 媚薬の名残が… 絶頂の余韻が… 鮮烈に蘇る。 〔………止まらない震えに、端正な顔立ちを歪めて、しどけなく喘ぎ、端なく霰もなく、唆る痩身を捩る。〕 〔激しい動悸、荒い呼吸に、やや小振りだが形の良い乳房が胸の膨らみの下で揺れ、薄紅色の乳首が立つ。〕 〔ぐしょ濡れの生地越しに、柔らかな恥丘の盛り上がり、控えめな裂け目が艶かしく覗える。〕 〔レオタードに広がる濃い染みからは、なおも淫らな愛液が糸を引いて垂れ落ちている………〕 「癒してあげる…」 濡れたクロッチを嘗めるように、朱音が接吻する。 (だめ…) 遣りきれない程の切なさに、白い美貌が儚げに身悶える。 綺麗な瞳から頬に、ひと筋の涙が零れている。 SS一覧に戻る メインページに戻る |