スレンダーガール美穂 Vol.2
シチュエーション


1 由加里と美穂(光線)

鮮やかなイエローのレオタードの上にブラックのオーバータイツを穿いた由加里が、
朱音を人質にとられ、早朝の人気の無い駐車場に、為す術なく立ち竦んでいる。

「由加里さん! 危ない!」

咄嗟にスプレンダーガールに変身、由加里に抱きついて庇い、体勢を入れ替える美穂。

「ああっ! うあっ!」

怪光線の連発に胸を撃ち抜かれ、踊るように縺れ、耐え切れず崩れ落ちる。

そこに、これまでの報復とばかり、怪人の念力が発動。

「うわあっ! ああっ…」

宙高く、二回、三回と、上下に浮遊させられる。

「いやぁぁぁ!」

加速をつけて落下させられ、コンクリート舗装の路面に、背中から叩きつけられる。
変身していなければ致命傷にも及ぶ程の衝撃!

哂い声だけを残し、怪人は人質の朱音と共に雲散霧消している。
仰向けに倒れ、起き上がれない美穂に、慌てて由加里が駆け寄る。
撃たれた胸部が、妖しく発光している。


1−2 由加里と美穂(衝撃)

「美穂!」

左腕で胸を押さえ、霰もなく藻掻き、のたうつ美穂。
清楚な美穂が… そんな… 妖艶な仕草に、思わず見惚れてしまう…

伸縮性に秀れた極薄で純白のレオタードが、靭やかな躰の線を耽美に描いている。
引き締まった脚から柔らかな美尻へと続く艶かしいラインに唖然とする。
女性らしい丸みを残した腹部から坦らかに隆起して、胸の頂点で生地が慎ましく張っている。
霰もなく開かれた太腿に弾かれて、恥丘の柔らかい膨らみが浮かび上がっている。
タイトなレオタードに切れ目の皺が寄り、影となり光沢となって、妄想を掻き立てる。
背徳の淫靡さに、レオタードから陰唇が覗いているような気さえする…

はっと正気づいた由加里が、美穂の右肩と腰の辺りに手を置き、身体を揺する。

「しっかりして!」

早く、早くヒールを発動して、治療しなければ…
倒れたスレンダーガールを背中から抱え起こし、華奢な背に癒しの手を回す。
慈しむように撫で摩る、まるで愛撫のように。
ゆっくり腰から尻の方へと手が降り、躰の感度を増してゆく。
弾性に沿ってレオタードが沈み込む。
丸やかな尻の線を撫でられ、目を閉じたままの美穂が、思わず息を呑む。
忽ちのうちに、項から耳までが朱に染まる。
傍目には何処となく如何わしい淫らな行為を感じさせるものがある。
レオタードに包まれた薄い胸の膨らみに、由加里がそっと掌を添える。
敏感な部分に触れるのを感じる。

ま、待って…

「ああっ!」

怪光線の残映か、胸の発光に触れた刹那、比類なき震撼が美穂を襲う! 意識が飛ぶ………
一方で、触れた由加里の様子がおかしい…


1−3 由加里と美穂(嫉妬)

上品な口元、長い睫毛の輝瞳、緑の黒髪、端正な容貌、清純な素顔…
基目細やかな肌、長い腕脚、均整のとれた痩身、柔軟で強靭な筋肉…
まさに、新体操をやるために生まれてきたような美少女…
対し、早熟の天才と言われていたのに、二十歳を迎え、どれだけ鍛錬を積んで精進を重ねても、
除除に緩みがとれなくなってきている自分…

持ち前の表現力の豊かさに加え、誰しも上手くできないような高難度の技にも挑む美穂。
採点競技の妙もあり、国内でこそ譲ってはいないが、逆に国際大会では既に抜かれて水を開けられている。
由加里が美穂に国際大会で敗れたその夜、由加里は美穂を想って激しく自慰した。
羨望と憎悪による未曾有の興奮を投影し、白い美貌を限りなく陵辱することだけを願った。

美穂ならば、東欧の妖精たちに互して競っていけるかもしれない。
全身にレオタードを纏って、裸身のヴィーナスが華麗に舞い降りる如き演技が…
もし、そうなったとき、わたしは…

駄目っ、いけない。
嫉妬は、見苦しいわ…
しかし、時既に遅かった。
由加里の心は、魔女の見えざる手に確りと掴まれていた。






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