シチュエーション
![]() 凄いものを手に入れてしまった。手の中にある小さな束を握りしめ、俺は高鳴る鼓動をどうにか押さえようとしていた。 手の中にある束は、一見するとただのシールのようである。真っ白な付箋のようで、至ってシンプルなデザインだ。しかし、これにはとんでもない力が隠されていたのだ。 「あんたの部屋に入るのも久しぶりね」 肩にかかるふんわりとしたウェーブをかきあげて、綾子さんが笑った。ベッドにちょこんと腰掛け、彼女は俺の部屋を珍しそうに見回している。 綾子さんは俺の従姉妹であり、現在俺の家に下宿している。なんでも大学に通うのに便利なのだそうだ。 身内の俺が言うのもおかしな話だが、綾子さんはとても綺麗だ。マシュマロみたいに真っ白な肌や長い睫毛、ぷっくりとした桜色の唇が物凄く色っぽい。 可憐な容姿ながらはきはきと活発な彼女は、大学でも相当モテているらしい。確かに姐御肌な綾子さんは、従兄弟の俺から見ても本当に魅力的なのだ。 「で、急に呼び出したわけは?」 ニイッと悪戯っぽく笑った綾子さんに、俺の心臓は破裂寸前だ。シールを握る手にも汗が滲む。 しかし、これさえあれば憧れの綾子さんと― 「えーっと、ちょっとした実験なんだけど」 なるべく心の中を悟られぬように、朗らかに笑いながら俺は綾子さんの手にシールの一枚を貼付けた。 「ん?シール?」 「うん、ちょっとそのままでいて」 シールを触ろうとした綾子さんを制し、俺は彼女に貼付けたシールに文字を書き込む。 「なんて書いたか分かる?」 俺の質問に返事が返ってくることはなかった。 不思議そうな表情で手に貼りついたシールを見つめたまま、綾子さんは人形のように固まっているのだ。試しに目の前で手を振ってみるが、綾子さんは瞬きひとつしないまま茫洋と視線をさ迷わせている。 彼女の姿勢の先にあるシールには「マネキン」と書き込まれていた。 そう、これがシールの能力だ。このシールに文字を書いて対象に貼れば、対象はそのシールに書かれた通りの状態になるのだ。 例えば犬と書けば犬になりきるし、マネキンと書けばこの通り人形になってしまう。 「綾子さん…」 俺の呼びかけにも気付かずに、綾子さんはベッドの上に腰掛けたままお人形さんになりきっている。 たまらずに押し倒せば、硬直したままの綾子さんが脚をくの字に曲げたままゴトリと仰向いた。 フリルがあしらわれた可愛らしいワンピースを思い切り捲り、ブラジャーの下の柔らかい膨らみを堪能する。無遠慮な愛撫にも文句を言わず、彼女はなすがままになっている。 普段の彼女は絶対にしないであろう、脚をだらし無く開いた体勢。しかも本人は気付いていないと来たものだ。 抑え切れず、俺はもう片手を秘所に這わせてショーツ越しにくりくりと刺激する。勿論マネキンに感覚はないため、綾子さんは一切反応しない。 「…人形もいいけど、このままだと入らないよなぁ」 濡れる気配を見せない秘所を眺め、俺はふと思い付く。相変わらず手に貼られたままのシールに新たに書き込みを加えると、俺は再び綾子さんへの愛撫を再開する。 「……あ…」 静かな部屋に、小さく声が響いた。相変わらず硬直したままの綾子さんだが、小さく開かれた口から声が漏れたのだ。 シールには「喘ぎ有り、快感増大」と新たに書き加えた。早くも効き目が現れたようだ。 その反応に気を良くした俺は、ふるふると震える胸に舌を這わせ、桜色の乳首をちろちろと吸い上げる。 そのたびに綾子さんは切なそうに声を上げた。表情は固められた時のまま、一切変化せずに。 くちゅくちゅと淫らな水音が、やけに大きく響き渡った。限界を感じた俺は、我慢出来ずに取り出した自身で綾子さんを貫いた。 「はうっ…ん、あぁぁ…あぁ!」 年下の従兄弟に犯されていることにさえ気付かず、綾子さんは一際高い嬌声で快感を告げた。ぱんぱんと腰を早めれば、俺の動きに綾子さんもガクガク揺れる。 やがて迫り上がる欲望を感じると、俺は自身を引き抜いて綾子さんの顔に向ける。 どくどくと熱い白濁が、綾子さんの顔をなまめかしく染め上げた。 「ふぅ…よかったよ、綾子さん」 相変わらず手を見つめたまま時を止めた綾子さんは、綺麗な体をだらし無く晒したまま白濁に塗れている。 普段の快活で綺麗な姉貴分は、ここにはいないのだ。 「これからも世話になるぜ、相棒」 シールに声をかけ、俺はこれからの生活に思いを馳せるのだった。 薄暗い部屋で、俺はほぅと息を漏らす。 白濁に塗れた綾子さんを清めていたら、日はすっかり落ちてしまった。ベッドに腰掛けた俺の傍らには、相変わらずマネキンになっている綾子さんが転がっている。 この家の主である俺の父は現在海外出張中だし、母は父の付き添いで一ヶ月ほど家を留守にしている。 おまけに綾子さんは春休み中で大学に行く必要もないため、まだまだ俺はこのお人形さんでじっくりと楽しめるわけだ。 マネキンとなっている綾子さんは、シールを剥がさない限りずっとこのままだ。 シールに書き込んだ内容次第では、今の綾子さんには食べ物もいらなければ排泄も必要ない。 つまりは気が済むまで、この憧れの親戚は俺の玩具になってくれるわけだ。 「綾子さん、ちょっと遊んでみようか」 ブラジャー越しに綾子さんの胸を突いて俺は話し掛ける。 現在、綾子さんは新しい下着(これは綾子さんのタンスから拝借した)を付けた以外は何も着ていない。 出るところはしっかり出ている見事なプロポーションを惜し気もなく晒したまま、股を大きく開いた無防備なポーズを取っている。 そんな綾子さんに、俺は新たに文字を書き込んだシールを貼付けた。 シールには『右胸→マネキンスイッチ、左胸→マネキン解除スイッチ』と書き込んである。 「さ、綾子さん。起きようか」 ブラジャーを取り払うと、ぷるんと音を立てそうな勢いで豊かな双丘がこぼれ落ちた。そのまま俺は、遠慮なく左胸をもみあげる。 「…え?」 その瞬間、何をされても微動だにしなかった綾子さんの時間が動き出す。 「あ……何!?嫌ぁぁぁぁ!!」 己の体勢と服装に気付いた綾子さんが、悲鳴をあげながら胸を庇った。そのまま怯えるように俺から距離を取る。 「何、何?どうなってるの?私、なんでこんな格好なの?!」 混乱したように叫ぶ綾子さんに、俺は微笑みながら近づいた。俺の意図を計りかねて、綾子さんは涙を湛えた目で俺を見上げた。 「ちょっと遊んでみたくなってさ」 そう言うと、俺は素早く綾子さんの右胸を揉む。柔らかい感触を乱暴に掴んだ瞬間、悲鳴をあげかけた表情のまま綾子さんは再び動きを止めた。 不安定な姿勢のまま硬直した綾子さんが、体勢を保てずにトスンと倒れる。受け身さえ取らず、まるでただの物のように彼女は横たわっている。 そのギャップが面白く、俺は綾子さんの胸を交互にもみしだいていった。 「いや!……んあ!……なんで!!」 止まったり動いたりを面白いくらいに繰り返しながら、綾子さんがいやらしくうごめく。その様子にちょっぴり嗜虐心がくすぐられた俺は、机の中から玩具を取り出した。 男性器を象った、いやらしい玩具。 友人からネタでプレゼントされたバイブを、今や泣き出した表情のままマネキンになってしまっている綾子さんに容赦なく押し込む。 更にシールに『快感10倍』と書き込むと、バイブの振動をMAXに引き上げた。 ヴヴヴ…という低い振動に揺られ、綾子さんの瞳に溜まった涙がこぼれ落ちた。 そっとその涙を嘗めとってやると、綾子さんの剥き出しの胸にぞわっと鳥肌が立つ。 マネキンとなった綾子さんは、自覚さえできないまま硬直した体の内に爆発寸前の快感を留めているのだ。 かわいらしい桜色の乳首も、今では痛いくらいに自己主張している。 「さ、綾子さん。イッちゃおうか」 そう囁いて、俺は綾子さんの左胸を掴んだ。 「…っ!?やだ!何?だめぇぇぇ!?」 訳の分からぬまま一度に快感から解き放たれ、綾子さんが折れそうなくらいに体を反らせる。 「んあああ!ふぁぁ…あ…!!」 ぷっくりとした唇から悩ましい喘ぎを漏らし、秘所で未だに暴れるバイブに翻弄されている。 溢れんばかりの蜜を滴らせて動物のように鳴く綾子さんは、いつもの面影さえ感じさせない。 その淫靡な表情を留めようと右胸を揉むと、快感を表情に刻んだまま綾子さんはマネキンに戻った。 すっかり暗くなってしまった部屋で、俺はいやらしいマネキンの体をそっとまさぐる。 この愛らしい人形にはまだまだ飽きそうにない。 このシールの更なる使い道について、俺は期待に胸を膨らませるのだった。 硬直を解かれた綾子さんが、そっと俺にしだれかかってきた。 潤んだ目で俺を見上げ、裸体を隠すかのように胸元にタオルを抱き寄せている。 シールに『恋人』と書かれた綾子さんは、ついさっきまで泣き叫んでいたことも忘れて今では俺の恋人になりきっている。甘えるように擦り寄る綾子さんを、俺は優しく押し倒した。 先程抜き去ったバイブを再び秘所に押し当てると、彼女は切なそうに吐息を漏らした。快感を押し殺すように胸元のタオルケットをぎゅっと握り締めている。 シールに書いた『快感10倍』の文字は未だ消えていない。 そのせいだろう。綾子さんは快感を声に出すまいと必死になっているが、反り返ってヒクヒク震える身体が早くも絶頂を迎えようとしていることを物語っている。 さっきは散々悲鳴に近いくらいに喘ぎ声をもらしていたのに、恋人の前では清廉さを崩すまいとしている。 わざとゆっくりとバイブを沈めていくと、綾子さんの身体が大きく跳ねた。 「あうぅ…そこ…だ…めぇ…っ!!」 シールの効力によってもたらされた、呆気ないほどの陥落。 もどかし気に腰を揺らし、たがが外れたように綾子さんがよがり狂う。秘所からは蜜が溢れ、小さな突起はピンと自己主張している。 その突起に一瞬だけ触れてやると、綾子さんはねだるように腰を突き出してきた。 そんな綾子さんから逃げるように、俺は肉芯に小さく触れては止め、突起を弾きかけては止めを繰り返す。 その間も秘所ではバイブが動き回り、綾子さんはまるで陸に打ち上げられた魚のように苦しげに身体を波打たせた。 「ね…意地悪しないでぇ…」 もはや理性も限界なのだろう。絶頂をねだり、彼女は興奮を滲ませた表情で俺を見上げる。 いつも姐御肌な綾子さんも、体を重ねた男の前ではこんなにも乱れるのか。 リクエストに応えて、俺はバイブの出力をMAXにして肉芯を摘みあげてやった。 「あぁ…!んあぁぁぁぁぁ!」 ビクンと跳ね上がり、綾子さんは瞬く間に絶頂を迎える。全身を紅潮させ、いやらしくバイブをくわえ込んだまま彼女は喘ぎ泣いた。 「ああ!!く…んっ…ぁ………………」 身体を弓なりにしならせて嬌声をあげていた綾子さんが、突如声を止めた。身体もピンと反り返ったままぴくりとも動かない。 不思議に思って綾子さんを見遣ると、俺は納得して思わず笑ってしまう。 綾子さんの右手が、彼女の右胸を覆っていた。絶頂の間際、綾子さんは自身の右胸も同時に揉みあげてしまったのだ。 右胸がマネキンスイッチになるという文字も未だ消えていない。より激しい快楽を貪ろうとした結果、綾子さんは文字通り自らの手でマネキンとなってしまったのだ。 頬を真っ赤に染め、大きく開かれた目はぼんやりとくもっている。右胸にそえられた手はしっかりと胸を掴み、人差し指で自らの乳首を弾こうとした瞬間のまま止まっている。 左手も左胸に伸ばしかけ、たっぷりとした膨らみを掴もうと開かれたまま動きを止めていた。 「綾子さん、見た目によらず淫乱なんだねぇ」 声をかけてやるが、綾子さんは絶頂の瞬間のままマネキンとなっている。 俺の言葉さえ耳に入らず、彼女は自身を慰めるいやらしいオブジェと化していた。 まるで板のように固まっている綾子さんを抱き起こすと、大きな胸がふるんと揺れた。 柔らかいその身体を堪能しながら、俺は殺風景な自身の部屋を見渡す。 ふと思い付くと、俺は綾子さんに貼付けたシールに新たな文字を書き込んだ。 翌朝、俺は学校に行くために重い体を起こした。 昨晩は遅くまで綾子さんで遊んでしまったため、なんだか体が怠い。 しかし大学生の綾子さんとは違い、高校生の俺はまだ春休みには入らない。今週いっぱいは学校に通わなくてはならないのだ。 目覚めきらない頭を無理矢理覚醒させ、俺は『ポールハンガー』にかけてある制服に手を伸ばす。ふと顔をあげると、ぼんやりと虚ろな表情をした綾子さんと目が合った。 綾子さんのシールに新しく書かれた文字、それは『ポールハンガー』である。 美しいプロポーションを誇るかのように立ち、横に腕を広げ掌を上に向けたまま綾子さんは硬直している。 現在、綾子さんはピンクのレースの下着とニーソックスを付けた以外は何も着ていない。 マシュマロ肌を惜しみなく晒したまま、彼女は俺の部屋のインテリアとなっているのだ。 彼女の細い腕は、しかし制服やら俺の重いスクールバッグやらを掛けてもびくともしない。 しっかりと『ポールハンガー』になりきっている彼女に、俺はバイブを装着して電源をいれる。彼女の中でそれは低い振動音を立て、彼女も小刻みに震え出した。 そんな彼女のブラジャーに無遠慮に手を突っ込むと、そっと乳首を摘む。 「ん…あ…あっ…」 その瞬間、綾子さんから小さく喘ぎ声が漏れだす。 シールに散々書き込んだ結果、彼女は乳首のスイッチでポールハンガーと化したまま快感を感じるようになっている。 表情すら変えず、無感動なくせにどこか艶っぽい声を漏らしながら綾子さんは『ポールハンガー』の役目を果たしつづける。 「じゃ、俺が帰るまでお仕事頑張ってね」 喘ぎ続ける家具の声に見送られ、俺は部屋のドアを閉める。 さあ、今日はシールでどんな子と遊ぼうか。 清々しい朝日に照らされ、俺は学校への道のりを急ぐのだった。 喧騒に包まれた教室を、俺は静かに眺め回した。 春休みも間近なせいか、教室の空気もいつもに増して浮足立っているように感じる。 取り分け女子は、皆一様にきゃっきゃっとはしゃぎながら長期休暇の予定を話し合っている。その様子を横目に、俺は次のターゲットを探していた。 俺のクラスの女子はなかなかレベルが高く、それぞれが年相応の魅力を持っている。この中からひとまず一人だけ選ぶとなると、かなり悩んでしまうのだ。 短いスカートから伸びる少女達の脚を堪能しながら、俺はようやく一人の女子に目を付けた。 近くの女子と談笑しているその少女は、安藤ひかりである。 高めに結わえたツインテールに、勝ち気そうな大きな目。艶やかな黒髪とは対象的な白い肌が印象に残る。 ひかりはクラスでも中心的な存在である。ツンツンしている部分もあるが根はいい奴で、愛らしい容姿も相俟って校内ではなかなかの人気を誇っている。 ひかりなら、シールの獲物として充分満足出来る。 頭の中で素早く計画を立てると、俺は放課後を待った。 放課後、俺は保健室のベッドの中で機を伺っていた。 この保健室の主である養護教諭の安藤紗耶香は、ひかりの姉である。彼女らは仲睦まじい姉妹であるらしく、紗耶香が残業でない限りは毎日一緒に帰っているようだ。 現に今も、ひかりは紗耶香の仕事が終わるまで保健室で待機している。ちなみに紗耶香は部活の顧問を受け持っているため、今は留守にしている。 つまりシールを使うなら今がチャンスなのだ。 そっとベッドからはい出ると、俺はシールを一枚剥がし取った。文字はもう既に書いてある。 俺に背を向けているひかりは、忍び寄る危険に気付かず退屈そうに携帯電話を弄っている。瞬時に距離を詰めると、ひかりが振り返る時間さえ与えずにシールを貼付けた。 うなじにたたき付けるように貼付けたため、ひかりの身体はがくんと椅子の上で大きく傾ぐ。その反動だろう。カツン、と硬質な音を立ててひかりの携帯電話が手から滑り落ちた。 落とした携帯電話を拾おうともせず、急に現れた俺の存在にも驚くこともなく、ひかりは未だこちらに背を向けたまま動かない。 彼女の座っている回転椅子をグイッと動かすと、ひかりもゆっくりと椅子の回転と共にこちらを向いた。 眉を少しだけしかめ、目を見開いたひかりと目が合う。しかし、その瞳には力がこもっていなかった。 恐らくは直前に気配に気付いたのだろうか、疑問を浮かべかけた表情のままひかりは一切の動きを止めていたのだ。 ひかりのうなじに貼られたシールには、綾子さんと同じく『マネキン』と書かれていた。俺の存在を認識する間もなく、可憐な少女は呆気なく人形と化したのだ。 「…ひとまずは成功かな」 意思を持たぬまま、ただ椅子に身を沈めているひかりを眺めながら、俺は安堵した。キャンキャン騒がしいひかりに見つかっていたら、きっと大声を出されていたに違いないから。 さて、家に持ち帰るためにはマネキンのままでは無理がある。シールに新たに文字を書き込もうとしたその瞬間だった。 がらり、と。唐突にドアが開かれた。 隠れる暇もなく、俺は入ってきた人物と正面から向かい合ってしまった。 「あら、君はどうしたの?」 キョトンとした様子で俺を見つめたのは、ひかりの姉の紗耶香だった。部活が早く終わったのだろうか、予想外の遭遇に俺の心臓は早鐘を打つ。 不測の事態に狼狽する俺を余所に、彼女の視線が横で硬直しているひかりを捉えた。姉の視線にも気付かず、ひかりは未だに茫洋とした虚ろな視線をさ迷わせている。 俺の人生、終わった。 パニックになりながらも、俺は最悪の事態を覚悟した。 じきに紗耶香は妹のただならぬ様子に気づき、人を呼ぶだろう。勿論犯人は一緒にいた俺だ。この状況ではもはや言い逃れも出来まい。 しかし、そんな俺にかけられた言葉は意外なものだった。 「あら、なあに?このマネキン」 紗耶香はこちらに近づくと、ひかりを覗き込んでそう言ったのだ。 「…え?」 意味が理解できずに聞き返すと、紗耶香がふんわりと笑いながら付け足す。 「もしかして君が持ち込んだの?ダメじゃない、こんなのどこから持ってきたの?」 現状の把握に頭が追いつかない俺だったが、やがてあるひとつの推論にたどり着いた。 …シールに書いた文字は第三者にも作用するのか?今の紗耶香の目には、自分の妹がマネキンに写っているというのか。 試しに俺はひかりのシールに新たに文字を書き込むと、紗耶香の様子を伺った。 「あらやだ。よく見たらマネキンじゃなくて椅子じゃない」 ぺたぺたと珍しそうにひかりに触れていた紗耶香が、驚きの声をあげた。 その声に応えるように、今まで微動にしなかったひかりが突然動き出した。相変わらず虚ろな表情のままひかりは椅子から下り、何の躊躇いもなく床の上に四つん這いになったのだ。 尻をくいっと高く突き上げているせいで、スカートの中のパンツが丸見えである。そんな自身の痴態にも、『椅子』であるひかりは気付かないようだ。 その体制のまま、再びひかりは一切の動きを止めた。 「疲れてるのかしら、見間違えちゃったのね」 恥ずかしそうに笑いながら、紗耶香は四つん這いのひかりの上に腰掛けた。まるで自分の椅子に座るかのように、あまりにも自然な動作でだ。 どうみても、ふざけているようには見えない。 ひかりはこちらにパンツを剥き出しにした体制のまま、易々と姉の体重を受け止めている。 張り詰めていた緊張感が、ふっと解けた。 思いがけないシールの効果のおかげで、どうやら最悪の事態は免れたようだ。一度安心すると、俺の中で新たな欲望が顔をもたげた。 予定外だが俺を驚かせた罰だ、ついでに紗耶香にもシールの餌食になってもらおう。 顔のつくりはひかりと似ているが、柔らかな雰囲気を持つ紗耶香は妹とは違う魅力を持っている。この美しい養護教諭もお持ち帰り決定だ。 シールに文字を書き込むと、俺は目の前の『椅子』に腰掛けている紗耶香に躊躇いなく貼付けた。 「きゃっ、何こ………」 突然貼られたシールに紗耶香が抗議の声をあげたが、次の瞬間には顔からすとんと険が抜け落ちた。続いて、椅子から立ち上がると恭しく俺を仰ぎ見た。 「紗耶香、車を出せ」 生徒である俺の尊大な口利きにも文句を言わず、紗耶香は楚々と頭を下げた。 彼女に貼られたシールには『専属ドライバー』と書いてある。 まずは彼女の車で安藤姉妹を運ぶことにしよう。あとは家に帰ってゆっくりと楽しめばいい。 思わぬ形で手に入れた獲物を見ながら、俺は満足するのだった。 とにもかくにも、新スレおめでとうございました! テンプレの関連サイトはとりあえず睡眠スレだけにしましたが、次回からはフェチ板のも貼ったほうがいいですかね? 部屋のドアを開けると、モーター音と共に嬌声が響いた。 部屋の中ではポールハンガー、もとい綾子さんが未だに小刻みに振動を続けており、長い脚に大量の愛液を絡み付かせていた。 ショーツは既に色が変わるほどに濡れており、内側でうごめく玩具がうっすら透けて見えていた。 「ん………あぅ……」 相変わらず綾子さんは虚ろな表情だが、小さく喘ぎながら全身は真っ赤に上気している。ブラジャーを外してみると、双丘の先端が痛いくらいに自己主張していた。 ブラジャーを外す際の布擦れにも、綾子さんは悩ましい声をあげた。もはや感度は最高潮に達しているのだ。 「お疲れ様」 頭を撫でてやりながら剥き出しの乳首を摘むと、綾子さんの嬌声がぴたりと止んだ。 スイッチのオフで、綾子さんは再び何も感じないただのポールハンガーへと戻ったのだ。 秘所から玩具を抜き取ってやっても、綾子さんは声ひとつあげずに虚空を見つめていた。 「紗耶香もこっち来いよ」 未だ椅子になりきっているひかりを部屋に運び込むと、俺は静かにドアの前で待機する紗耶香に声を掛けてやった。 遠慮がちにこちらに近づいてくる紗耶香を抱きすくめると、俺は一気にベッドに押し倒した。紗耶香は小さく悲鳴をあげると、身じろいで抵抗をする。 どうやら『専属ドライバー』の彼女にいやらしい行為を強要するのは骨が折れそうだ。 24歳の若々しい身体は、未だ固さを残すひかりとは対象的に柔らかく熟れている。ゆっくりと胸を揉んでやると、彼女はふんと悩ましげに鼻を鳴らした。 なかなか大きな胸だ。 ひかりも高校生にしては大きい方だが、さすがは姉といったところだ。たっぷりとしたボリュームを持っている。 「あ、あの!…ふっ…困り…ます…やめ…」 ふにふにと感触を楽しむ俺を、紗耶香は困ったように押しのけようとする。優しく組み伏せようとする俺から逃れようと、紗耶香はいやいやと首を振った。 ふと、愛液濡れになっている綾子さんが視界に入った。やはり嫌がる女を組み伏せるよりは、こうして人間としての意識を奪ったほうがこちらも楽しめる。 俺は必死に身をよじらせる紗耶香を押さえ付けると、シールに素早く文字を書き込んだ。 びくんと身体を大きく震わせると、紗耶香は一切の抵抗を止めて静かになった。 湯煙が立ち込めるバスルームには、俺を含めて四人もひしめき合っている。 風呂好きな両親のおかげで割と広めに設計されたバスルームだが、それでも四人もいるとなると若干窮屈である。しかし、それは『人間』が四人いる場合だ。 『椅子』に腰掛けた俺は、愛液で汚れてしまった綾子さんを洗うべく『スポンジ』を泡立てている。 このシールは不思議なもので、俺が意識して剥がさない限りどうやっても剥がれない。水を当ててもびくともしないため、安心して水場でもシールが使えるのだ。 『スポンジ』の大きな膨らみにボディソープを取ると、俺はその豊かな双丘を揉み合わせてやる。 先程までは触れられることにさえ抵抗していた紗耶香だが、『スポンジ』となった今では大人しくされるがままになっているのだ。 柔らかな膨らみに程よく泡が乗ったのを確認すると、俺は『スポンジ』に『自動洗浄機能付き』と書き加えた。 シールの効果を受けて動き出した紗耶香は、床に転がっている綾子さんに覆いかぶさると身体を擦り寄せ始めた。ぼんやりと意思のない表情で、自身の大きな胸を巧みに使いながら紗耶香は妖しくうごめいた。 傍目から見ると、まるで美女が無抵抗なこれまた美女を襲っているように見える。その様子を眺めながら、俺は腰掛けている『椅子』にそっと手を這わせた。 四つん這いのひかりは、姉には劣るもののやはり立派な胸を重そうに下げている。 下から掬い上げるようにして揉んでやれば、タプタプと柔らかい感触を返してくれる。持ち上げた尻を無遠慮に撫で回し指を秘所に突き立てても、『椅子』のひかりは文句ひとつ言わずに俺を支えている。 ぼんやりとどこか遠くを見つめているひかりは、普段の活発な面影が微塵にも感じられない。 不意に、柔らかい感触が俺の身体を包んだ。顔をあげると、紗耶香が俺の身体に身体をこすりつけていた。 既に綺麗に洗われた綾子さんは、床に転がったまま天井を見つめている。 たぷんと音を立てそうな勢いで、紗耶香が俺の体に豊満な胸を擦り寄せた。そのまま、俺の胸板にこすりつける。 度重なる胸への刺激のせいか、紗耶香の乳首が立ち上がっている。その感触が、俺の理性も一気に溶かしていった。 我慢出来ずに、俺は今度こそとばかりに紗耶香を床に押し倒す。己の身に起きようとしている事態にも気付かず、紗耶香は健気にも『スポンジ』の役目を果たそうと両手で自身の胸を揉んで泡を起こそうとしていた。 虚ろな表情のまま俺の下で自分を慰めるかのような動きをする紗耶香からは、とてつもなくエロスを感じる。 そっと紗耶香の秘所に指を這わせ、俺は彼女の奥を押し広げる。 なかなかいい具合に解れている。これならば入れても大丈夫だろう。 そそり立つ自身を遠慮なく突き立てると、内壁の吸い付くような感触に頭が真っ白になりそうになる。綾子さんも気持ち良かったが、紗耶香はかなりの名器だ。 本人には性交しているという自覚さえないくせに、絞り上げ、柔らかくくわえ込み、俺を翻弄する。 グッグッと何度も腰を動かす俺に、紗耶香は未だに胸を擦り寄せつづける。二重の快感に耐え切れずにあっという間に欲望を放てば、ようやく俺を洗浄したと認識したらしい紗耶香が動きを止めた。 ひかりに似てきめ細かい陶器肌が、白濁と絡み合ってテラテラと光った。 シャワーを浴びて汗を流す俺の横で、可愛らしい喘ぎ声があがった。 「んっ…!お…ねぇちゃっ…」 四つん這いのまま『椅子』の体制を続けるひかりの身体を、紗耶香が機械的にまさぐっているのだ。 現在のひかりは、自身が椅子であるということを自覚している。しかし、今までの記憶もしっかり持っている。 つまり、『安藤ひかり』という自我を持ちながら『椅子』であることを強制的に納得させられているのである。 「ひっ…そこ…んっ!だめぇ!」 妹を淡々と清める紗耶香の指使いに翻弄され、ひかりが苦しげに喘いだ。しかし、俺の視線に気付くとキッとこちらを睨み付けてくる。 「あんた…私達に…きゃんっ!何…したの…よ」 「いちいち気にすんなよ、ひかりはただの椅子なんだから」 「そりゃ…私は……あんたの…椅子…椅子なの?………えぇ、…椅子、だけど…ふぁ!」 自身を納得させるように呟くと、ひかりはこれ以上俺に食ってかかることなく姉の指に悩ましげな声をあげる。 言葉とは裏腹に、蕩けた表情がこの上なくいやらしい。 ますます楽しくなってきた。 風呂からあがったら第二ラウンドと洒落込もうと、俺は姉妹の痴態を尻目にシャワーを終えたのだった。 「…あとで覚えていなさいよ」 尻の下で悔しそうな唸り声が聞こえた。 その言葉に答えるようにわざとドッカリと座り直してやれば、彼女のツインテールがピョコンと揺れた。そのくせ、俺の全体重を受けても彼女の華奢な身体はびくともしない。 シールの能力は精神だけではなく身体にも作用する。 『椅子』であるひかりにとって、標準体重の俺を支えるくらいどうということはないのだ。 現在、ひかりは四つん這いの姿勢をとっている。湯上がりなのにも関わらず制服姿なのは、着衣を乱すことにエロスを感じる俺の趣味だ。 下着を見せ付けるかのように尻をあげているひかりが、屈辱に顔を歪める。 「早くどきなさいよ!」 「無理だな」 俺の答えに、しかしひかりはそれ以上言い返すことはない。 俺が許可しない限り、彼女はシールの力によって身も心も俺の『椅子』としてあり続けなければならないのだ。 通常、椅子は持ち主に歯向かうわけがない。会話上は普段通りでいることを許可されているが、ひかりはあくまで俺の椅子なのである。 スカートを強めになぞり、ひかりの形のよい尻を楽しむ。割れ目を押し広げるたびに、ひかりは情けない声をあげた。 無駄な肉のない引き締まった尻の感触は、それはそれで触り心地がいい。 スカートをぺろりと捲ってやれば、無防備なショーツの全てが丸見えになる。 そろそろと指を秘所にずらして撫であげると、ひかりが小さく呻いた。 「もう…やだぁ…止めて」 先程の姉との痴態の名残だろう、切なそうな吐息が彼女の高ぶりを伝えていた。 もし身体が自由ならば、彼女は腰でも振ってねだるだろうか。徐々に固さを帯びはじめた秘芯に軽く触れるだけで、ひかりは苦しげに息をついた。いい感度だ。 「ひかり、次は『ベンチ』」 彼女からひょいと尻を退かして、俺はひかりに言い放つ。一瞬キョトンとした表情で俺を見上げた彼女だが、次の瞬間にはくたりと俯せのまま床に転がり、気をつけの姿勢をとった。 まるで一枚の板のように、彼女の身体はそのままピンと硬直したのだ。 「よいしょ、と」 その姿勢のまま動かない彼女を、ころりと仰向けに裏返してやる。まるでまな板の上の魚のように、ひかりは俺のなすがままだ。 キョトンとした表情はすでに抜け落ち、ひかりは意思を感じさせない瞳をぼんやりと宙にさ迷わせていた。 少しだけ開かれた唇から漏れる呼吸だけが、彼女が人形ではないことを示しているようだ。 スカートの中に手を這わせて再び秘芯を刺激してみるが、今のひかりは何ひとつ反応しない。 「綾子さん、安藤先生」 隅に控えていた二人に声をかければ、今までマネキンとなって動きを止めていた綾子さんと紗耶香が俺の傍へとやって来た。 もはや俺とシールは同化しつつあるのだろうか。簡単なことならば、わざわざ書き込まなくてもシールの能力は発揮される。 現在の彼女達は例えるならばマリオネットだ。俺の言葉が糸となり、彼女達を思うがままに動かすことが出来る。虚ろな表情をしている彼女たちには、当然ながら意思はない。 「今から二人は『台座』だよ」 そう言ってやると、二人は直ぐに立て膝をついて向かい合った。綾子さんの手を何かを支えるかのような形に調節し、俺はピンと硬直しているひかりを抱え上げる。 綾子さんには頭を、紗耶香には足を持たせるようにしてひかりを寝かせると、そこには立派なベンチが出来上がった。 試しにひかりの腹に腰掛けてみるが、頭と足を支えられただけにも関わらず彼女はびくともしない。 支えている二人も、一切身じろぎせずにただただ『台座』としての役目を果たしていた。 無表情かつ無意識のまま、彼女達は人間だった自分を忘れてベンチになりきっている。胸を触ろうが唇を奪おうが、その表情はなにひとつ変わらない。 美女三人からなる人間椅子の出来に、俺は大いに満足した。どんなに威勢がよくても、このシールの前では無力なのだ。 虚ろな表情のひかりを撫でてやるうちに、俺はちょっとした遊びを思い付いた。 「ひかり、起きていいよ」 瞬きさえせずに天井を見つめていたひかりだが、俺の声で目に意思が灯った。 「ん…今度は…なに?」 状況を把握できずにぼんやりとしているひかりを尻目に、俺は彼女のブレザーをはだき、ブラウスのボタンに手をかける。 「いやぁ!何してるのよ!」 「椅子のカバーを外しているだけだ」 「…カバー?」 「そう。お前は椅子でこれはカバーだろ?」 悪びれもなく答えた俺は、一気に第三ボタンまで弾きブラジャーに包まれた彼女の胸をあらわにする。 「いやぁ!」 涙を流してひかりは抵抗しようとするが、残念ながら椅子は自ら動くことはない。綾子さんと紗耶香に支えられ、ひかりはただ板のように固まっていることしか出来ないのだ。 「何がいやなんだよ」 ブラジャーの上からやわやわと胸を揉み上げ、俺は意地悪く聞いてやる。柔らかい膨らみが、手の中で面白いくらいに形を変えて心地よい。 「だってぇ…うぅ、やだぁ…」 「ひかり、お前は椅子だろ」 「そう…だけど…」 「椅子に羞恥心なんてある訳無いだろ」 その言葉に、ひかりの泣き顔が少しずつ和らいでいった。 彼女の意識なんて、シールの力を使えば一瞬で書き換えることが出来る。しかし、こうやって少しずつ彼女を書き換えるのも楽しいものだ。 「私…椅子で…恥ずかしくない…?そうね、椅子は…恥ずかしいことなんて…」 「椅子になりきれないお前は椅子失格か?」 「…っ!違うもん!恥ずかしいわけないでしょ!」 もはや完全に普段の勝ち気さを取り戻した彼女が、勢いよく言い放った。 「私は、れっきとした椅子よ」 自らの言葉に何ひとつ疑いを持たず、ひかりはそう断言した。先程まで嫌がっていた彼女がまるで嘘のように、その表情は晴れ晴れとしていた。 「そうか。ならせいぜい椅子らしくするんだな」 俺の言葉に、ひかりは再び目から光りを消す。今度は自分の意思で、ひかりは椅子になるべく自らの意識を閉ざしたのだ。 再びただの椅子と化したひかりは、もはや俺の愛撫にもなにひとつ文句を言わないただの人形だ。 そんな彼女を眺めながら、俺は自分にサディストの気があっただろうかと苦笑してしまう。 なんにせよ、このシールがある限り俺の生活は退屈しそうにない。可愛い家具に囲まれ、俺はこれからも様々な快楽を見出だすだろう。 これから続く楽しみに心を躍らせ、俺は『椅子』の『カバー』を勢いよく剥ぎ取ったのだった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |