恋するキャットシーフ2nd〜フェイク・キャット〜第1話
シチュエーション


「ふにゃあああん!!!」
「……また?」
「うんっ、うんっ!だから、もっ……ひにゃあああっ!」
「だーめ、僕はまだだから。……満足するまでは、付き合ってもらうよ?悪いけど」

そう言って里緒への責めを続ける涼人。
もう10回以上達して、里緒は息も絶え絶えになっていて。

「あっ、あああああっ!!!涼人くっ、許し、にゃああああっ!!」
「……だーめ。僕の事まだ呼び捨てに出来ない仔猫さんは許してあげません」

そう言ってにやにや笑う涼人に、里緒は快感だけが原因ではなく真っ赤になる。

「ら、らって、えっ!はずかしいんだもっ、はにゃああっ!」
「僕はちゃんと里緒って呼び捨てにしてるのに、里緒は出来ないんだ、へー……」

そう、とても交わってる途中とは思えない程冷静な声で言う涼人。
そして、にゃーにゃー鳴く里緒の額に口付けると、口を開いた。

「……まあ、いいけどね。呼び捨てに出来るまで、ずーっと鳴かせ続けるだけだから♪」
「うにゃあああああっ!!!」

こうやって里緒と頻繁に交わるようになってから気付いた事だが、里緒は感じまくると猫のようになる。
にゃーにゃー鳴きまくって、背中に爪を立てて快感を受け取る。
そんな里緒がとても可愛くて、毎回毎回涼人は里緒を無茶苦茶に感じさせていた。
……涼人はまだ気付いていないが、どうやら涼人はこういうことに対してはドSらしい。

「ほら、里緒、頑張って?僕もそろそろなんだからさ」
「はひゃ、ひうううっ!」

がくがく震える里緒にそう言うと、里緒は必死で涼人にしがみつく。
その瞬間背中に軽い痛みが走って、涼人はまたみみずばれが増えるな……と苦笑しながら、

「あっ、あひっ、あー!!!」
「いく……よ……!」
「きひっ!ひはあああぁああぁあぁぁあぁあ!!!」

……絶頂に達した里緒の中に欲望を叩き込むと、里緒は追い討ちを受けて身体を目一杯反らして、
……気を失って、涼人の腕の中で脱力した。

「……里緒?里緒ー?」

ぺちぺちと里緒の頬を叩くが、里緒は反応を返さず。
涼人は顔を微かに引き攣らせると、頭を抱えた。

「……またやっちゃった……」

そのまましばらく涼人は頭を抱えていたが、やがて気を取り直す。
里緒の中から自身を抜き取り、里緒の身体を肩にもたれかからせると、涼人はその髪を撫でた。

「……うにゅ……」

すると、里緒は気持ち良さそうに身体を涼人に摺り寄せる。
そんな里緒を見て、涼人はにこにこ嬉しそうに笑った。

「……でも、本当に里緒は、恥ずかしがりやと言うか、純情と言うか……」

そう言って、涼人はその笑みを苦笑へと変える。
フランスに里緒が来てから1ヶ月。涼人はフランスに来た時からさん付けを自分からやめていた。
里緒もしようとはしているようなのだが……、どうも恥ずかしさの方が先に立っているようである。

「もうやる事はいっぱいやってるのに、変な話だよね……」

と、涼人がぼやいていると、急に部屋に備え付けの電話が鳴り出した。

「ん?」

それに気付き、涼人は里緒を起こさないようにそっと肩から外し、その場に横たわらせて近くにあったタオルケットをかける。
そして、涼人は電話機に行くと、電話を取った。
そうすると、しばらくフランス語で涼人は何事か話していたが、ふっと表情を緩めた。

「……お久しぶりです、大山のおじさん」

そう言うと、涼人はくすくす微笑む。

「俺だって知っててフランス語使うなって?すいません」

そう言って頭を掻く涼人だったが、次の大山の言葉を聞き、表情を変えた。

「小原さんが怪我を!?一体誰が……は?『レインボーキャット』が復活した?」

……しばらくして、涼人は電話を切って、険しい表情を作る。
そして、まだ眠っている里緒に歩み寄るとその身体を揺すった。

「里緒、里緒、起きて」
「うにゃあ……?」

身体を揺すられて、里緒はまるで猫のような声を上げて、くしくしと目を擦る。
そんな里緒を見て、涼人はほのかに顔を赤らめると目線を里緒から逸らした。
これ以上里緒を見ていると、また里緒を襲ってしまいそうだったから。

「里緒、ちょっと聞きたい事があるんだけど……」
「ふにゅう……?」

まだ寝ぼけているのか、ふにゃふにゃとはっきりしていない声を上げる里緒。
そんな里緒をもう少しで襲ってしまいそうになりながら、涼人は続けた。

「里緒、ひょっとして、昨日日本に行って……ないよね、昨日からずっと一緒にいたもんね」
「うん、行ってないよぉ……?」

寝ぼけっぱなしの里緒。しかし、その声を聞いて、涼人はぐっと表情を険しくする。
その顔を見て、ようやく里緒も目を覚ましたのか、はっきりとした声で聞いた。

「涼人君……?どうしたの?」
「うん、それがね……」

そう、涼人には珍しく歯切れが悪かった。それを見て、里緒は首を傾げて……、

「『レインボーキャット』が……日本に出たらしいんだ」
「!?」

涼人のその言葉に、硬直した。

「わ、私ずっと涼人君と……!」
「分かってる。……偽者が出た、って事だよ」

そう言って、涼人は首を横に振る。

「だから……、また、日本に行かなきゃいけないんだ」

「どうして?」

涼人の言葉を聞いてそう聞く里緒に、涼人は苦笑すると続けた。

「僕は、対『レインボーキャット』対策に日本に招聘されて、『レインボーキャット』が消えたからこっちに呼び戻されたんだ。
……たとえ偽者でも『レインボーキャット』が復活したらまた呼ばれるのは当然だよ」

そう言って、涼人は立ち上がり、里緒に背を向ける。
そして、きょとん、とする里緒に、言った。

「……あの、さ。だから、僕は日本に行かなきゃいけないんだ」
「う、うん」

そう言ってもまだきょとん、とし続ける里緒。そんな里緒を振り返って、涼人は思わず頭を抱えた。

「里緒……やっぱり鈍いよ……」
「ほえ?」

そう聞き返す里緒を見て、涼人は1度首を振ると、開き直ったように言った。

「だからね。僕と一緒に行って欲しいんだ、日本に!」
「……え?ええええええ!!?」

そう涼人が叫ぶと、里緒はようやく涼人が言いたい事に気付いて、飛び上がる。
そんな里緒を見て、涼人は溜息を吐くと、口を開いた。

「もう……本当に鈍すぎるって、里緒は……」
「あう……」

そう言うと、涼人は里緒を抱き寄せる。

「ふえっ!?」

急に抱き寄せられ、里緒はびっくりしたように目を見開く。
そして、我に返ると、急にわたわたと慌て始めた。

「り、涼人君!?」
「……それに、里緒は無意識で僕を煽り過ぎ」

そう言って、涼人はさらに強く里緒を抱き締めた。

「り、りりり、りょうとくん!?」
「言っておくけど、止められないよ。……止める気も無いし」

慌てふためく里緒と故意に話を合わせないようにして、涼人は里緒にかかっているタオルケットを剥ぎ取った。

「ま、ままま待って!ほ、ほら!日本行くんでしょ!?だから、じゅ、準備しなきゃ!」
「大丈夫、今からICPOに要請するって大山のおじさんは言ってたから、命令が降りるまで最低でも2、3日かかるよ。
……準備は、それから始めても全然遅くないさ」

わたわたと慌てふためいたままでそう言う里緒だったが、涼人はにっこりと笑ってそう返す。
そして、あう、と言葉に詰まった里緒に微笑みかけると、続けた。

「それに、里緒が悪いんだよ?あんなに無意識に僕煽るんだから。
……これでも我慢はしたんだよ?寝起きの声聞いた時点で襲おうかな、って思ったんだから」
「にゃううううっ!?」

その涼人の言葉を聞いて、里緒は一気に真っ赤になる。
そんな里緒を見て、涼人は里緒の耳元に唇を寄せると、囁いた。

「……だから、僕、もう我慢の限界なんだ。僕が満足するまでやるけどいいよね?
……答えは聞いてないけど、ね」
「え、やあああっ!」
「だ、か、ら、答えは聞いてないって……」

そう、真っ赤になりながら嫌がる里緒に言い放つと、涼人はにやり、と笑みを深めた。

「……それに、里緒は口では嫌々言うけれど、身体は全然嫌がらないえっちな女の子だしね♪」
「そ、そんな事ない、ふぁっ!?」

そう言う涼人に、里緒はさらに赤くなって反論する。
しかし、その瞬間涼人の指先に胸の先端を軽く弾かれ、里緒は思わず甘い声を上げた。
そんな里緒を見て、涼人はさらに笑みを深めると、口を開く。

「りーお。そんな事ないんなら、これくらいの愛撫で声上げちゃいけないよ?」
「きゃうっ!あ、ふぁ、やああっ!」

そう言いながら指先で胸の先端を軽く転がしてあげると、里緒はその動き1つ1つに敏感に反応する。
そんな里緒を見ながら、涼人は面白そうに指を動かし続けた。



……そして、完全にスイッチが入った涼人に、里緒は3回程気絶するまで鳴かされまくったのだが、これはまた別の話。






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