シチュエーション
「ふにゃあああん!!!」 「……また?」 「うんっ、うんっ!だから、もっ……ひにゃあああっ!」 「だーめ、僕はまだだから。……満足するまでは、付き合ってもらうよ?悪いけど」 そう言って里緒への責めを続ける涼人。 もう10回以上達して、里緒は息も絶え絶えになっていて。 「あっ、あああああっ!!!涼人くっ、許し、にゃああああっ!!」 「……だーめ。僕の事まだ呼び捨てに出来ない仔猫さんは許してあげません」 そう言ってにやにや笑う涼人に、里緒は快感だけが原因ではなく真っ赤になる。 「ら、らって、えっ!はずかしいんだもっ、はにゃああっ!」 「僕はちゃんと里緒って呼び捨てにしてるのに、里緒は出来ないんだ、へー……」 そう、とても交わってる途中とは思えない程冷静な声で言う涼人。 そして、にゃーにゃー鳴く里緒の額に口付けると、口を開いた。 「……まあ、いいけどね。呼び捨てに出来るまで、ずーっと鳴かせ続けるだけだから♪」 「うにゃあああああっ!!!」 こうやって里緒と頻繁に交わるようになってから気付いた事だが、里緒は感じまくると猫のようになる。 にゃーにゃー鳴きまくって、背中に爪を立てて快感を受け取る。 そんな里緒がとても可愛くて、毎回毎回涼人は里緒を無茶苦茶に感じさせていた。 ……涼人はまだ気付いていないが、どうやら涼人はこういうことに対してはドSらしい。 「ほら、里緒、頑張って?僕もそろそろなんだからさ」 「はひゃ、ひうううっ!」 がくがく震える里緒にそう言うと、里緒は必死で涼人にしがみつく。 その瞬間背中に軽い痛みが走って、涼人はまたみみずばれが増えるな……と苦笑しながら、 「あっ、あひっ、あー!!!」 「いく……よ……!」 「きひっ!ひはあああぁああぁあぁぁあぁあ!!!」 ……絶頂に達した里緒の中に欲望を叩き込むと、里緒は追い討ちを受けて身体を目一杯反らして、 ……気を失って、涼人の腕の中で脱力した。 「……里緒?里緒ー?」 ぺちぺちと里緒の頬を叩くが、里緒は反応を返さず。 涼人は顔を微かに引き攣らせると、頭を抱えた。 「……またやっちゃった……」 そのまましばらく涼人は頭を抱えていたが、やがて気を取り直す。 里緒の中から自身を抜き取り、里緒の身体を肩にもたれかからせると、涼人はその髪を撫でた。 「……うにゅ……」 すると、里緒は気持ち良さそうに身体を涼人に摺り寄せる。 そんな里緒を見て、涼人はにこにこ嬉しそうに笑った。 「……でも、本当に里緒は、恥ずかしがりやと言うか、純情と言うか……」 そう言って、涼人はその笑みを苦笑へと変える。 フランスに里緒が来てから1ヶ月。涼人はフランスに来た時からさん付けを自分からやめていた。 里緒もしようとはしているようなのだが……、どうも恥ずかしさの方が先に立っているようである。 「もうやる事はいっぱいやってるのに、変な話だよね……」 と、涼人がぼやいていると、急に部屋に備え付けの電話が鳴り出した。 「ん?」 それに気付き、涼人は里緒を起こさないようにそっと肩から外し、その場に横たわらせて近くにあったタオルケットをかける。 そして、涼人は電話機に行くと、電話を取った。 そうすると、しばらくフランス語で涼人は何事か話していたが、ふっと表情を緩めた。 「……お久しぶりです、大山のおじさん」 そう言うと、涼人はくすくす微笑む。 「俺だって知っててフランス語使うなって?すいません」 そう言って頭を掻く涼人だったが、次の大山の言葉を聞き、表情を変えた。 「小原さんが怪我を!?一体誰が……は?『レインボーキャット』が復活した?」 ……しばらくして、涼人は電話を切って、険しい表情を作る。 そして、まだ眠っている里緒に歩み寄るとその身体を揺すった。 「里緒、里緒、起きて」 「うにゃあ……?」 身体を揺すられて、里緒はまるで猫のような声を上げて、くしくしと目を擦る。 そんな里緒を見て、涼人はほのかに顔を赤らめると目線を里緒から逸らした。 これ以上里緒を見ていると、また里緒を襲ってしまいそうだったから。 「里緒、ちょっと聞きたい事があるんだけど……」 「ふにゅう……?」 まだ寝ぼけているのか、ふにゃふにゃとはっきりしていない声を上げる里緒。 そんな里緒をもう少しで襲ってしまいそうになりながら、涼人は続けた。 「里緒、ひょっとして、昨日日本に行って……ないよね、昨日からずっと一緒にいたもんね」 「うん、行ってないよぉ……?」 寝ぼけっぱなしの里緒。しかし、その声を聞いて、涼人はぐっと表情を険しくする。 その顔を見て、ようやく里緒も目を覚ましたのか、はっきりとした声で聞いた。 「涼人君……?どうしたの?」 「うん、それがね……」 そう、涼人には珍しく歯切れが悪かった。それを見て、里緒は首を傾げて……、 「『レインボーキャット』が……日本に出たらしいんだ」 「!?」 涼人のその言葉に、硬直した。 「わ、私ずっと涼人君と……!」 「分かってる。……偽者が出た、って事だよ」 そう言って、涼人は首を横に振る。 「だから……、また、日本に行かなきゃいけないんだ」 「どうして?」 涼人の言葉を聞いてそう聞く里緒に、涼人は苦笑すると続けた。 「僕は、対『レインボーキャット』対策に日本に招聘されて、『レインボーキャット』が消えたからこっちに呼び戻されたんだ。 ……たとえ偽者でも『レインボーキャット』が復活したらまた呼ばれるのは当然だよ」 そう言って、涼人は立ち上がり、里緒に背を向ける。 そして、きょとん、とする里緒に、言った。 「……あの、さ。だから、僕は日本に行かなきゃいけないんだ」 「う、うん」 そう言ってもまだきょとん、とし続ける里緒。そんな里緒を振り返って、涼人は思わず頭を抱えた。 「里緒……やっぱり鈍いよ……」 「ほえ?」 そう聞き返す里緒を見て、涼人は1度首を振ると、開き直ったように言った。 「だからね。僕と一緒に行って欲しいんだ、日本に!」 「……え?ええええええ!!?」 そう涼人が叫ぶと、里緒はようやく涼人が言いたい事に気付いて、飛び上がる。 そんな里緒を見て、涼人は溜息を吐くと、口を開いた。 「もう……本当に鈍すぎるって、里緒は……」 「あう……」 そう言うと、涼人は里緒を抱き寄せる。 「ふえっ!?」 急に抱き寄せられ、里緒はびっくりしたように目を見開く。 そして、我に返ると、急にわたわたと慌て始めた。 「り、涼人君!?」 「……それに、里緒は無意識で僕を煽り過ぎ」 そう言って、涼人はさらに強く里緒を抱き締めた。 「り、りりり、りょうとくん!?」 「言っておくけど、止められないよ。……止める気も無いし」 慌てふためく里緒と故意に話を合わせないようにして、涼人は里緒にかかっているタオルケットを剥ぎ取った。 「ま、ままま待って!ほ、ほら!日本行くんでしょ!?だから、じゅ、準備しなきゃ!」 「大丈夫、今からICPOに要請するって大山のおじさんは言ってたから、命令が降りるまで最低でも2、3日かかるよ。 ……準備は、それから始めても全然遅くないさ」 わたわたと慌てふためいたままでそう言う里緒だったが、涼人はにっこりと笑ってそう返す。 そして、あう、と言葉に詰まった里緒に微笑みかけると、続けた。 「それに、里緒が悪いんだよ?あんなに無意識に僕煽るんだから。 ……これでも我慢はしたんだよ?寝起きの声聞いた時点で襲おうかな、って思ったんだから」 「にゃううううっ!?」 その涼人の言葉を聞いて、里緒は一気に真っ赤になる。 そんな里緒を見て、涼人は里緒の耳元に唇を寄せると、囁いた。 「……だから、僕、もう我慢の限界なんだ。僕が満足するまでやるけどいいよね? ……答えは聞いてないけど、ね」 「え、やあああっ!」 「だ、か、ら、答えは聞いてないって……」 そう、真っ赤になりながら嫌がる里緒に言い放つと、涼人はにやり、と笑みを深めた。 「……それに、里緒は口では嫌々言うけれど、身体は全然嫌がらないえっちな女の子だしね♪」 「そ、そんな事ない、ふぁっ!?」 そう言う涼人に、里緒はさらに赤くなって反論する。 しかし、その瞬間涼人の指先に胸の先端を軽く弾かれ、里緒は思わず甘い声を上げた。 そんな里緒を見て、涼人はさらに笑みを深めると、口を開く。 「りーお。そんな事ないんなら、これくらいの愛撫で声上げちゃいけないよ?」 「きゃうっ!あ、ふぁ、やああっ!」 そう言いながら指先で胸の先端を軽く転がしてあげると、里緒はその動き1つ1つに敏感に反応する。 そんな里緒を見ながら、涼人は面白そうに指を動かし続けた。 ……そして、完全にスイッチが入った涼人に、里緒は3回程気絶するまで鳴かされまくったのだが、これはまた別の話。 SS一覧に戻る メインページに戻る |