シチュエーション
「ああんっ!!」 冷たい石畳の床に、女の華奢な身体が転がった。 薄暗がりではっきりとは見えないが、たいまつの灯りだけでも、その女の美しさがわかる。 歳の頃は二十代半ばくらいだろうか。 床に広がって波打つ黒髪は闇に溶けたように艶やかである。髪に半ば隠れた顔には苦悶が浮かん でいるが、それがむしろ、ぞくりとするような色気を与えていた。 黒いドレスに包まれた肢体は完璧なプロポーションを誇り、露わな腕や胸元の肌の白さに思わず 視線が吸い寄せられてしまう。 だが、少年は眉も動かさず、冷たく告げた。 「追い詰めたぞ。もう終わりだ、魔女め」 手の剣が峻烈な光を放ち、女へと向けられる。 魔王の部下として、参謀として、闇に暗躍してきた魔女マリス。それが目の前の美女の正体だっ た。 その美貌と魔法によって、多くの人間を惑わせ、騙し、陥れてきた。 彼女によって殺されたり不幸になった人々は数知れない。 魔王の侵略活動も、彼女が作戦を立てていたと言われている。 世界征服を企む魔王を補佐し、支えてきた悪人。だが、それも終わりだ。 少年―――ジャックは、その勇敢さと正義の心を聖剣に選ばれた、勇者だった。 弱冠16歳にして、魔王の軍勢に立ち向かい、打ち破ってきた。 勇者とその仲間たちによって魔王の部下は既にほとんどが倒され、残るは魔女マリスだけである。 「ねぇ、お願い、許して。今までやったことは謝るわ。反省してる」 マリスが身を起こして言う。 「私だって好きでやってたわけじゃないの。魔王に脅されて・・・・・・ね、信じて」 「う、うるさい、黙れ!」 上目遣いに訴えるその表情にどきっとして、ジャックは剣を握る手を震わせた。 魔女との戦いは、最初からジャックの優勢だった。森の女神に祝福され、どんな魔法でも跳ね返 す鎧と盾をもらっている。ここまでの数々の試練で、マリスの使う幻覚魔術にも耐えられる程に 彼の心は鍛えられていた。そして、魔法のバリアを打ち破る聖剣。 勇者は万全の装備で魔女に挑んでいた。 あとは、とどめをさすだけなのだ。 「お願い・・・・・・私の知っていることならなんでも話すわ。魔王の弱点だって、教えてあげる・・・ ・・・だから、命だけは・・・・・・」 (ダメだ、こいつの眼を見るな!) ジャックにとって、マリスは魔王よりも憎い敵だった。 彼女の策略により親友を失っているのだ。 他の仲間を置いて一人で来たのも、自分の手で仇を討ちたいという思いからである。 断じて許すわけにはいかない。 強く心に念じて、ジャックはマリスの憂いを帯びた瞳から目をそらした。 しかし、魔女の色香は、年若い勇者を逃がさなかった。 「ぁ・・・・・・・・・」 ため息が洩れる。 さっき、身体を起こした拍子に露わになったのだろうか。 腰まで切れ上がった深いスリットから、白い脚がこぼれていた。 ムッチリと肉感的な太股。きゅっと引き締まった脹脛。 たいまつの灯りに、白くきめ細かな肌が妖しく照り映えている。少年はもう、目をそらすことは できなかった。 漆黒のドレスとのコントラストが肌の白さ、美しさを際立たせている。 スラリとのびる脚線美、その奥にドレスの陰となっている部分、まだ女を知らぬ少年は胸を高鳴 らせた。 ジャックに、脚に対する偏執的な嗜好があったわけではない。 ようやく仇敵を追い詰めたという達成感が気の緩みを生んだのだ。戦いの最中にあっては揺らぎ もしなかった彼の意志が、妖艶な女の術中に堕ちようとしている。 相手は魔王の片腕と呼ばれるマリス。その容姿と手管で、世の権力者、猛者たちを虜にし、意の ままに操ってきた稀代の魔女なのである。それに対して勇者は、あまりに無力だった。 (あぁ・・・・・・あの太股・・・・・・柔らかそうで、それでいて、張りがあって・・・・・・撫でたらどうなる んだろう?舐めたら?あの脚に思う様に抱きついてみたい!しゃぶりついてみたい!) 妄想が頭の中を支配し始める。 自分でも気づかぬうちに、聖剣を構える腕は下ろされていた。 代わりに、肉欲に飢えた『聖剣』が頭をもたげ、ズボンの前を膨らませている。 『フフフ・・・・・・・・・』 女の声が、少年の頭に甘く響いた。 『ほぉら、もっとよく見て・・・・・・もっと近づいて、奥まで覗いていいのよ・・・・・・』 「あ、ああぁ・・・・・・」 ふらふらと無防備に歩み寄るジャック。 その目はマリスの美脚に釘付けで、口も涎が垂れそうなくらいだらしなく半開きになっていた。 『・・・・・・来て、ジャック。私の脚、きれいでしょう?でも、中はもっとすごいのよ・・・・・・』 頭蓋を蕩かしていく甘い声音。 ドレスの裾が捲れ上がり、白い美尻がちらりとのぞいた。 完全に露わになった太股が、ジャックを誘うようにゆっくりと左右に開かれていく。 少年はその暗がりの奥にあるものを見ようとして、懸命に凝視していた。 甘く淫らな蜜の匂いが鼻を酔わせる。 『クスクス・・・・・・あなたが必死で見ようとするから、濡れてきちゃった・・・・・・』 (ああ!もう、焦らさないで・・・・・・中を、その中を見せてくれよぅ・・・・・・) 初めての女の秘部への期待感を裏切るように、太股とドレスの裾に隠れてその奥ははっきりと 見えない。 焦燥にかられ、ジャックは目を血走らせる。 『そんなに見たいの?私のア・ソ・コ・・・・・・』 「見たい!見たいよ・・・・・・もう我慢できない・・・・・・」 『仕方のない子ね。だったら、私の言うこと、ちゃんと聞ける?』 悪魔の誘惑。しかし、魔女の言葉は母親の腕のように少年を抱き締め、その心を溶かしていく。 「聞くよ・・・・・・言われたこと、何でもする。・・・・・・だ、だから・・・・・・」 『そう・・・・・・・・・だったら、まず、その聖剣を捨てなさい』 「えっ?・・・・・・」 『どうしたの?私の言うこと聞いてくれるんでしょう?そんな刃物をもった子には危なくて見せ られないわ。女の大事なところなんですもの・・・・・・』 ジャックは抜き身の刃に目を向ける。聖剣の清廉な輝きは、彼に誘惑から冷めるよう訴えかけて いるようだった。 数百年前、ドワーフの長が打ち、勇者に与えられたという聖なる剣。どんな固いものを斬っても 刃こぼれ一つせず、大きな魔力を帯びて強力な一撃を放つのだ。 その反面、聖剣は使い手を選ぶ。勇気、優しさ、欲望に負けない強い意志、正義の心。ジャック は神殿で、聖剣に試され、そして認められたのだった。 聖剣が、邪悪な誘惑に負け、肉欲に屈していく少年に警告を発していた。 (あれ・・・・・・俺は、何を・・・・・・?) もやがかかったような頭の中が、すっと晴れていくのを感じる。 (そうだ・・・・・・俺は魔女を倒そうとして、それで・・・・・・) 『お願い、その剣を捨てて・・・・・・ちゃんと捨てられたら、ご褒美をあげる・・・・・・』 「え・・・・・・あ、あぁ・・・・・・」 『触ってみたいんでしょう?それとも舐めてみる?』 魔女の、甘い、甘いささやきがジャックの心を再び侵し始める。 『私の女の部分、味わってみたくなぁい?』 「や、やめて・・・・・・そんな、そんなこと・・・・・・」 『フフ・・・・・・もしかして、挿入れてみたいのかしら?』 「え?」 『あなたの股間の聖剣、もう辛抱できないって訴えてるわよ。挿入れたい、射精したいって』 ギンギンに勃起した肉棒がびくんと震える。まるで、魔女の誘いに応えるように。 『あなたが望むなら、いつでも挿入れさせてあげる・・・・・・じっと見つめられて、もう濡れちゃっ てるの・・・・・・あなたの聖剣で、私のオマンコをぐちょぐちょに掻き回して・・・・・・・・・』 卑猥な言葉がジャックの心に浸み込んでいく。 「あ、あ、ああぁ・・・・・・ああ、あああああ・・・・・・・・・」 『ほら、そんな古びた剣なんて捨てて、私と楽しみましょう・・・・・・』 「あああああああああ・・・・・・・・・」 からん 金属質の涼やかな音が響く。しかし、それすらも、もう勇者の耳には届かなかった。 『フフ、いい子ね。もし触って怪我するといけないから、見えないところまで蹴飛ばしてしまい なさい』 「は、はい・・・・・・」 ジャックは魔女の言いなりだった。 抜き身の聖剣が石畳の床を滑っていく。最後まで使い手を案ずるように寂しげな輝きを放ってい たが、それも闇に飲み込まれてしまった。 『よくできました。じゃあ、鎧も脱ぎなさい。そんなゴツゴツしたものを着ていたら、動きにく いでしょう・・・・・・』 「はい・・・・・・」 森の女神から賜った聖なる鎧。ジャックは躊躇いもなく脱ぎ捨てていた。 『その指輪も外して。そんなものをつけてたら、傷がついちゃう・・・・・・」 「はい」 エルフの姫からプレゼントされた指輪だった。ジャックのために、と姫自らつくり、別れの際に 渡されたのだ。 けれど、今のジャックには些末事である。 そうして、勇者は身につけていた全ての装備を捨ててしまった。 マリスは艶然とした微笑を浮かべた。 「よく言った通りにできたわね。いい子よ、坊や。ご褒美に、たっぷり可愛がってあげるわ」 「あ、ああぁ・・・・・・ありがとうございます・・・・・・」 マリスの言葉に、ジャックは天にも昇らんばかりの喜びを覚えた。そして、もう抑えきれない欲 望の衝動に駆られていた。 だが、そんな少年の様子に気づいていないかのように、マリスは立ち上がると背を向けた。 「ついて来なさい」 「は、はいっ」 振り向くことなく歩き出すマリスに置いていかれてしまう恐怖を感じ、ジャックは慌てて付き従 う。 そこは、寝室だった。 さっきの部屋とは違って立派なカーペットが敷かれ、贅を尽くした家具が並ぶ。 (ここで、マリス様が寝ている・・・・・・?) 天蓋つきのベッドだった。ジャックは興奮に生唾を飲んだ。 マリスがパチンと指を鳴らすと暖炉に火がつき、部屋を暖めていった。 「そこに座りなさい」 冷たい声音。 振り返れば、マリスはソファに深々と腰掛けていた。ゆったりと組んだ脚がドレスのスリットか ら露わになっている。 ジャックは惜しげもなく晒された美脚に見惚れながら、彼女の前に跪いた。 明るいところで見ると、マリスは更に美しかった。 切れ長の瞳に見下ろされ、少年は何もかも奉げてしまいたい気持ちになっていた。 もはや、魔王と戦う勇者の使命も、魔女への憎しみも、仲間が待っているという考えも、どこか へ行ってしまった。 「あなたのせいで脚が汚れてしまったわ。舐めて、綺麗にして」 マリスはそう言って、スラリとのびた右足を突き出した。 「ほら、早く」 「・・・・・・・・・は、はい」 ご褒美をくれるんじゃなかったのだろうか。 マリスの手のひらを反したような態度を不満に思いつつも、少年の中で既に彼女の言葉は絶対の ものとなっていた。 おずおずとマリスの右足を両手で抱え、舌をのばす。 「あら、なかなか上手いじゃない。剣を持って戦っているよりも、よっぽどこっちの方がお似合 いよ」 犬のように足を舐めているジャックを見下ろし、マリスは微笑んだ。 丁寧に足の指を舐めしゃぶり、足の裏へ舌を這わせる。つま先から踵まで、余すことなく舐めと っていく。 そして、脛の方に舌をのばしたときだった。 (・・・・・・あ、あぁ・・・・・・・・・) ジャックの目が一点に止まる。 ムッチリした太股の間から垣間見えるソレに、ジャックは胸を高鳴らせた。 (あ、ああぁ・・・・・・あれが、あれがオマンコ・・・・・・) 薄い茂みに隠れたピンク色の花弁。生々しく、淫らな肉の花びらは蜜に濡れて、その美しさを増 していた。恥毛や太股の付け根にも愛液が滴り、ジャックは右足を舐めながら、あまりに淫猥な その光景に釘付けになっていた。 ジャックの舌がくすぐったかったのか、マリスは時折身を捩じらせた。その度に、肉ビラはうね うねと蠢くのだ。 (ああっ、あんなのの中に挿入れたら、どうなってしまうんだろう・・・・・・) 「・・・・・・ック、ジャック、聞いてるの?」 頭上から降ってきたマリスの声に、少年は妄想を遮られる。 「は、はいっ・・・・・・すいません」 秘部に夢中になって、ジャックはほとんど聞こえていなかった。 「左足もお願いしようと思ったんだけど・・・・・・それより、あなた、どこを見ていたの?」 「えっ・・・・・・・・・」 「随分と熱心に見てたわよね。私の声も聞こえないくらい」 マリスは意地悪な笑みを浮かべていた。 「そ、それは・・・・・・」 「答えなさい。あなたはどこを見ていて、ここをこんなにカタくしてしまったのかしら?」 「あっ、あああっ!」 少年は悲鳴のような喘ぎを洩らしてしまった。 ズボン越しに弄られる男根。彼がさっきまで舐めしゃぶっていた右足が、股間を踏みつけていた。 「ああ、や、やめっ、やめてえ!」 固く勃起した肉棒をぐりぐりと踏みにじられ、ジャックは情けない声をあげながら身悶えた。 「やめて欲しかったらちゃんと答えなさい。どこをそんなに真剣に見ていたの?」 このまま足で弄られ続ければ、何かがおかしくなってしまう。 恐怖に駆られたジャックに、羞恥はなくなっていた。 「オ、オマンコですっ、マリス様の、オマンコを見ていました!」 だが、右足の虐めは止まらない。 「ふぅん、私は見ていいって言ったかしら?」 「い、あふぅ、言って、ません、ああっ、見ていいって、言われてないですっ」 「そうよね。私の許しも得ず、勝手に盗み見するような子にはオシオキが必要ね」 意地悪く、しかし、楽しげに、魔女が微笑んだ。 「んっ、あああ、あああああああ!!」 一層の激しさで少年の股間を蹂躙する右足。ズボン越しであるのに、亀頭から竿、玉袋へと執拗 に責め弄る。 「ああっ、あん、ぁんっ、やめてぇ、やめ、や、あああっ!」 「オシオキなんだから、やめるわけないでしょう?それより、こっちも舐めなさい」 悶え狂うジャックの前に、マリスは左足を突き出した。 「ちゃんと舐めれたら、許してあげてもいいわよ」 しかし、足の裏に舌を這わせるだけで精一杯、ガクガクと股間を踏みにじられては足舐めに集中 することなどできるはずもなかった。 「があっ・・・・・・く、うわああっ、あ、あ、ぐああっ」 少年は自らの変化に気づかなかった。 肉棒を踏みつけられる刺激に、快楽を感じ始めていることを。 そして、喘ぎ声にもどこか艶っぽい嬌声が混じってきたことを。 「ほらほら、どうしたの?舌がおろそかになっているじゃない」 巧みに右足を動かしながらマリスが言う。電気あんまの要領で脚を震わせ、ジャックを狂わせて いる。 「フフッ、ちゃんと舐めないと、やめてあげないわよ?」 残酷で、意地悪な魔女。 それがマリスだった。 そして、彼女の誘惑に負け、屈した以上、その玩具となって弄ばれるしかない。 「あっ、がああ!あがぁぁっ!!」 悲鳴とともに、ジャックは絶頂した。 SS一覧に戻る メインページに戻る |