シチュエーション
![]() 「フフ……ごめんね」 (何か今日の泉さん、いつもと雰囲気が違うよ…) 頬をほのかに上気させて微笑む由香里は、綺麗というよりも妖艶といったほうが正しいだろう。まだ女性を知らない湊は、由香里から醸し出される女の色香に完全に翻弄されていた。 再び問題に取り掛かり始めた湊をからかうように、由香里の手が太腿に触れてくる。 「ふふっ、ほら……もう一度イッちゃえ!」 「泉さん、あああああっ、はぁ、ひっ!!」 豪華なマンションの一室、さらにその浴室で男女の淫らな声が響き渡っていた。 長い髪の美少女・泉由香里に背中を抱きしめられた男子・原田湊が大きくのけぞりながら快感に耐え続けていた。 あれから少なくとも三回、湊は由香里の指先に踊らされながら絶頂した。 女性経験など今までの人生には皆無であった湊にとって、連続射精などもちろん未体験。 その甘く危険な快楽地獄は、湊の心を徐々に桃色に染め上げていく。 憧れの女性である由香里と体を密着しているだけで、彼の平常心は既に崩壊しているというのに彼女は容赦なく湊の想像を絶する快楽を与え続けた。 「ここから先はベッドで……ね?」 湊の耳元で天使がささやいた。 既に何度も射精させられて足腰が立たなくなりかけた彼を抱きしめながらも由香里は微笑を浮かべている。 「泉さん……ダメだよ、もう僕……」 「ダメなのは原田君でしょ。私はお風呂で体を洗ってあげてただけなんだけどな」 「うっ、あれは……」 少し冷たい口調で由香里は突き放した。 確かに彼女の言うとおりだった。 学校の中、電車の中で自分の欲望を抑えられずパンツの中で暴発させてしまったのが全ての原因なのだ。 自分の節操のなさを責めながら、湊は何も言い返せずに下を向いて黙り込んだ。 「あんなにおねだりして来るんだもん。私は仕方なく変態の原田君に付き合っただけよ?」 由香里の一言が湊の心にグサリと突き刺さった。 (僕が変態……) 彼女に喘がされながら何度も自分の口から出た言葉がよみがえる。 憧れの女性に淫らな欲望をぶつけて、こともあろうに彼女のマンションにまで上がりこんでしまった。 純情な湊は由香里の甘い罠にはまってしまったことなど気付く由もない。 「私、男の人にあんな風にしたことないのに……」 「えっ……」 由香里は湊の様子を伺いながらさらに追い討ちをかけた。 彼の顔が上がった瞬間、由香里は下を向いて突然両手で顔を覆った。 「原田君に汚されちゃった……うっ、うぅぅ」 由香里の言葉の最後は消え入りそうな声だった。 湊は彼女が嘘泣きをしているなどとはもちろん思わない。 「ご、ごめんなさい……」 湊は混乱した。密かに思いを寄せている女性が目の前で泣き崩れている。 そしてその原因は彼自身にあるのだ。少なくとも湊はそう思い込んだ。 自分ではどうしたらいいかもうわからない。 「ぼ、僕はどうすればいいの?泉さん」 不安そうに由香里の様子を伺う湊だったが、彼女の表情は長い髪に隠れて見えない。 しかしすすり泣きだけは収まったようだ。 「私の言うこと聞いてくれたら原田君が変態だってこと、皆には内緒にしてあげる」 その言葉に湊は安堵した。由香里は下を向いたまま湊の腕を掴んだ。 そしてクルリと振り返ると彼の手を引いて浴室のドアを開けた。 「じゃあこっちにきて」 由香里は湊を手招きで寝室へと誘う。 それはとても大きなベッドで、二人で寝てもまだずいぶん余裕がある。 「泉さん……」 彼女に言われるがままにベッドに上がる。その彼の背中を由香里が軽く押し倒した。 「いい子にしててね」 由香里はベッドの四隅からロープを取り出した。 それぞれのロープの先端は丸くなっており、ちょうど手首や足首が入る大きさだった。 「な、なにを……!?」 その穴に湊の手足を素早く通してから、由香里は丸くなっている部分の上についているストッパーで彼の四肢を固定する。 「ちょっと動いてみて、原田君」 湊は彼女に言われるまでもなくベッドの上でもがいた。 いくらなんでもこれは酷すぎる。 「くっ、全然……抜け出せないっ」 逃げ出すつもりで手足を動かしてみたものの、まったくびくともしない。 もはや手遅れだった。 湊の体は完全にベッドに固定されてしまった! 「これじゃ動けないよ、泉さん……」 「うん?何でも私の言うことを聞いてくれるんでしょう?」 「それはそうだけど……」 有無を言わさぬ由香里のまなざしに飲まれながらも湊は抗弁した。 しかしまったく受け付けてもらえない。 それどころか由香里は薄笑いを浮かべている。 「じゃあはじめましょう」 湊はすでに全裸にされたままだが、由香里はバスタオルを体に巻いたままだった。 小ぶりだが形の良さそうなバストはタオルの下で窮屈そうに締め付けられている。 「な、なんで泉さんはバスタオルをつけたままなの……」 「だって……こういう方が興奮しない?」 湊の質問に由香里は淀みなく答えた。 そしてロープの張り具合を見てから彼に背を向けるようにしてベッドに腰をかけた。 振り返った由香里が言った。 「それとも私のハダカ……見たいの?」 湊に見えないようにバスタオルの前をはだけさせる由香里。 しかし、その角度では彼女の体が見えない。 こちらを向いてほしいという言葉をなんとか飲み込んだ湊だったが、ペニスだけは先ほどまでよりも元気になっていた。 「くすっ、まだダメよ」 湊の顔と股間を見つめながら、由香里は楽しそうな笑みを浮かべた。 そしてバスタオルをしっかり締めなおすと、まったく身動きの取れない湊に馬乗りになった。 ゆっくりと湊に向かって体を押し倒す由香里。 (奪ってあげる……) うっすらと微笑みながら、彼女の唇がそう告げた。 端正な顔立ちの由香里がだんだん自分に近づいてくるというだけで、湊のペニスはズキズキと痛みを増してきた。 「い、泉さん……んっ、くはっ、んんん〜〜〜!」 軽い粘着音を伴って由香里の小さな唇が湊の口をふさいだ。 「ふふ……」 いったん唇を離し、今度は舌先をねじ込む。 トロトロと甘い唾液を流し込みながら、湊の口の中を蹂躙する彼女の舌先。 はじめは控えめだったキスの音が、だんだん激しさを増してきた。 貪り食うような熱いキスが確実に湊の理性を削り取っていく。 特に舌先を硬くして、由香里が湊の唇にズプズプと突き刺す様子は淫らの一言に尽きる。 由香里の唇は湊を確実に犯していた。 「本当にかわいいね、原田君」 「はぁっ、はぁ……泉さん……」 「もっと素敵な声で鳴かせてあげる」 いったん解放された湊ではあったが、すぐに由香里に唇を奪われてしまう。 今度は彼女の白い両手が湊の頬をしっかりと固定する形で……。 (泉さ……ん……) 由香里に体の自由を奪われながら、湊はキスをされ続けた。 恍惚感が彼を包み込み、彼は完全に骨抜きにされつつあった。 「フフフ……そろそろいいかな?」 由香里は甘いキスを重ねながらも、ゆっくりと右手を彼の体に沿って移動させた。 やがてほっそりとした白い指先が亀頭にたどり着いた。 「かはっ、はぁああああぁぁ!!」 まどろむような恍惚感を切り裂いて、更なる快感が湊に与えられた。 今まではキスを通じてじわじわと高められていたものが、直接的な愛撫によって一気に弾けそうになる。 魚が水面で跳ね上がるように、彼の腰もビクンと大きく震えた。 「もう……こんなに硬くしちゃってる。本当にエッチだね、原田君」 すでにヌルヌルになっている湊のペニスを優しく弄びながら由香里は問いかけた。 あまりの恥ずかしさに湊は唇を食いしばって目をそむけている。 「エッチで変態で……真面目なフリをしていつも女の子の体ばかり考えてるんでしょう?」 憧れの女性には聞かれたくない質問だった。 湊だって健全な男子である。どんどん可愛くなっていく年頃の女の子に対して無関心でいられるわけがない。 「ち、ちがうよぉ……」 「じゃあなんでこんなになってるの?」 必死で否定する湊を、由香里は容赦なく追い詰める。 純情な男の精神を突き崩し、自分色に染める過程が由香里には楽しくて仕方ないのだ。ペニスを射精させないように手加減しながら愛撫し続けると、彼の息遣いがますます荒くなる。 (さっきまでの寸止めを思い出しているのかしら?) 彼に見えない角度で口の端をゆがめながら、由香里は湊を嬲り続ける。 「フフッ、いつもは誰のことを考えてオナニーしてるの?」 「…………えっ!」 ここで彼が黙り込むことも計算のうちだった。 もはや彼女にとって湊はカゴの中の鳥にすぎない。 あとはゆっくりと理性の羽根をもぎ取っていくだけだった。 「ふーん、そう。教えてくれないんだぁ……」 湊の股間からすぅーっと指先が離れる。 思わず物ほしそうな顔で湊は由香里の顔を見つめた。 すると、由香里の表情がどこか突き放すような冷たさを見せた。 「じゃあバラしちゃおう。こんな姿でエッチで変態な原田君のこと。熟や学校のみんなにバラしちゃおう」 「ちょ、ちょっと!泉さん、それはやめて……」 湊は慌てた。ここで彼女の機嫌を損ねてはどうにもならない。 クールな表情のまま湊を見下す由香里。 「じゃあ教えて。原田君のオナネタ♪」 「それは……」 湊はとうとう覚悟を決めた。口ごもりながらも由香里の質問に答える。 「なぁに?よく聞こえないわ」 「……みさん」 「うん?」 「いずみさん……のこと……」 少しだけ大きな声で由香里の名を告げたとき、湊はぎゅっと目を瞑ってしまった。 こんな形で告白することになるなんて……! 「え…………ヤダ……原田君」 チラリと視線を上げると、由香里の当惑した顔が見えた。 やはり言うべきではなかった……湊は後悔し始めていた。 その悔しそうな表情は、由香里にとっても計算のうちだった。 「うふふ、ありがとう。お世辞でも嬉しいわ」 しかし由香里はあえて素知らぬふりをした。 こうすることで、さらに彼の心を嬲ることができる。 (良かった……でも……) 自分の気持ちが彼女にうまく伝わらなかった事にほっとする反面、どこかやるせない気持ちが湊の中に生まれた。 (お世辞じゃないのに……) その言葉を口にすることが出来ず、湊は押し黙るしかなかった。 もちろん由香里は充分わかっている。湊が自分に好意を持っていることを。 そして彼女が湊に対して淫らな振る舞いをすることで、彼がますます困惑することも……。 「でも、そうやってごまかそうとした悪い子にはお仕置きが必要だよね」 「えっ……?べ、別にごまかしたわけじゃ……!」 由香里はベッドの下に手を伸ばすと、何かを取り出して彼に見せ付けた。 それはプラスチック製のバイブ……しかも男性用のリングローターだった! 「湊くんにエッチなお仕置きしてあげる。この丸いところでトロトロにしてあげるよ」 はじめてみる物に対して湊は恐怖を感じていた。 由香里が手にしているそれが、いったいどうやって『お仕置き』に使われるのか見当が付かない。 彼にとってエッチという行為自体がほとんど未体験なのだから。 「はじめは弱くしてあげるね」 輪になっている部分を由香里はペニスの先端にかぶせた。 (ぐぅ……!) 怪しげな道具を、棹の真ん中あたりまでねじ込まれた。 今のところ痛みはない。 しかし、由香里がコードの先についているスイッチをいじった瞬間、カチッという音とともにリングローターが震えだした! 「んあああぁぁっ……」 ビリビリとした弱い振動がペニスを包みこむ。 湊にとっては初めての刺激だったが、先ほどまでの由香里の手コキと比べれば耐えられないほどではなかった。 「このままだと我慢できちゃうかなぁ?じゃあ、こうされたらどうかしら?」 由香里は彼に添い寝をするような体勢になった。 ちょうど湊の右腕に腕枕をするような体勢で、由香里は右足をゆっくり上げた。 (きれいな足だ……) それは思わず見とれてしまうほどの美脚だった。 芸術品ともいえる由香里の脚が、ゆっくりとペニスの先端に触れようとしていた。 「えっ、あっ、あああぁぁぁ」 「フフフ……興奮してきた?」 由香里のふくらはぎが軽い粘着音とともに亀頭に触れた。 その瞬間、手コキの感覚が一気によみがえってきた! (すご……い!……肌がつるつるで気持ちいいよ……) さらにふくらはぎから膝裏、そして太ももの内側に亀頭がこすり付けられると湊のペニスから大量の我慢汁があふれ出した。 由香里の肌に触れた興奮がリングローターの刺激を倍増させる。 じわじわとした快感を永遠に紡ぎだすローターと、ほのかに暖かい由香里の太ももの相乗効果は、容易に湊を射精直前まで追い詰めてしまった。 「はああぁぁっ!」 「ふふっ、もうすぐ出ちゃう?」 いたずらっぽい笑みを浮かべながら、由香里は小刻みに太ももを揺らしてきた。 元々なめらかな由香里の肌が、ヌルついたペニスに絡みつく刺激は天国としかいいようがなかった。 「原田君、イっちゃえ!!」 カチカチっとスイッチが入る音がした。由香里がローターのスイッチをいじったのだ。急にペニスへの刺激が膨れ上がる!! 「うっ、うがあああぁぁ!あううっ!!」 考えるより速く、湊の精液が玉袋から棹を駆け上がっていく。 「お手伝いしてあげる」 硬くなったペニスがふわふわの太ももで押しつぶされた。 由香里の太ももが我慢汁でぬめりながらさらにグリグリと裏スジを刺激してくる。 「あああああああぁぁっっ、もうイく!!!!」 もう限界だった。湊は憧れの由香里の脚の魅力に屈してしまった。 数秒間だけ体を硬直させていたが、とうとう射精させられてしまった!! ドピュルルルル、ドブッ、ドピュウウウ〜〜〜〜〜〜 拘束された体を弓なりにしならせて、湊は射精した。 由香里はその様子を満足げに眺めながら、ゆっくりと彼の股間の間に座り込んだ。 (まだまだ……逃がさないよ、原田君) そしてそのまま上体を倒して彼のペニスを口に含む。 生暖かい口内に射精直後の敏感なペニスが捕獲された……。 ジュルッ、ジュプジュプジュプッウ!! 由香里は容赦なくペニスに吸い付き、激しく舐めまわした。 棹の中に残っている精液を、一滴残さず吸い取ろうとしていた。 「あああぁぁ!またっ!!止まらないよ、はああぁぁっ!」 「んふ……♪」 首をブンブン横に振って抵抗する湊をがっちりと抑え込んだまま、由香里はさらに責めを強くした。 (抜け出せないように、もっと抜いてあげる。お仕置きだもん) 舌先だけの動きでなく、ペニスを中心に首を動かして徹底的に愛撫を続ける。 時折フェラを中断して、ニチャニチャと手コキを開始する。 「あああぁぁっ、泉さんっ!!」 彼の鳴き声を聞きつつ、棹をしごいてから亀頭を何度も撫で回す。 しごく速度にも緩急をつける。 ゆっくりと亀頭を撫で回されると、湊の口から情けない喘ぎ声が漏れた。 「もっと気持ちよくなろうね?原田くん……」 由香里は口の中に溜めた唾液をペニスの真上から垂らした。 そしてゆっくりと唇をかぶせ、再びフェラでヌルヌルに戻した。 その動作を交互に何度か繰り返すと、湊は涙を浮かべながら由香里に許しを請い始めた。 「も、もう許してっ!そこばかり触らないで、泉さん……あうううぅぅ!!」 「ダーメ、まだまだ気持ちよくしてあげる」 由香里がさらに亀頭責めを続けると、漏れ出すように湊のペニスから精液が搾り取られる。 口で果てた後はそのままフェラで、指先に溺れたときは精液まみれの指先で……何度も何度も快感に腰を揺らされる。 「僕、おかしく……おかしくなっちゃうよおぉぉぉ!!!」 「ふふっ、なればいいじゃない。私の腕の中で原田君のことを溶かしてあげる」 細い由香里の腕が湊の太ももを抱きしめ、強制的にM字開脚をさせる。 下半身の力を抜き取られたような脱力感と、由香里に征服された屈辱感が湊の中で渦巻いていた。 「もっともっといいことしよ?原田君……」 少し汗ばんだ由香里がにっこりと笑った。 「くううぅぅう!!」 その表情に見惚れる暇もなく、湊は再び絶頂に押し上げられる。 (め、目の前が真っ白で……) 度重なる愛撫に溺れ、ついに湊は気絶しかけていた。 下半身にまとわりつく粘着質の水音。由香里の責めは湊が気を失ってからも続いた。 ――その後。 中村塾第六回全国統一模試結果 1位白鷺薫子499点聖ルシフェル学園 ・ ・ ・ 5位泉由香里478点西海学園 ・ ・ ・ ・ 101位原田湊 401点西海学園 「そ、そんな……」 張り出された試験結果を見て湊は愕然とした。 前回一位を取った自分が、こんな無残な結果を残すことになるとは。 試験の最中から今回の出来が悪いことは薄々は感じていたが、これほどまでに順位を落とすとは予想できなかった。 「今回は残念だったね、原田君」 落ち込む湊の後ろで女性の声がした。振り返るとそこには由香里がいた。 少し心配そうな表情で湊を見つめながら由香里は髪をかきあげた。 長い髪がフワリと揺れてキラキラ輝いて見える。 「う、うん……でも……」 「問題も難しかったもんね。仕方ないよ」 由香里の優しい慰めの言葉がますます彼を惨めにした。 こんな結果では憧れの彼女に合わせる顔がない。 それに…… 「ねぇ、なんでこんなことになっちゃったの?原田君」 彼の顔を覗き込む由香里をみて、湊はますます黙り込むしかなかった。 由香里との情事のあと、机に向かうたびに彼女の顔が頭の中をよぎって集中できなかったなんて言えない。 それどころか、毎日のように由香里にされたことを思い出してはオナニーしまくっていたことなど……。 模試の結果が良くなかった言い訳として最低だ。 まともに目を合わせない湊にそっとかぶさるように、彼の耳元に由香里は顔を近づけた。 (哀れな湊君……慰めてあげるよ) 急に名前で呼ばれて、思わずビクンと肩が震えてしまった。 その拍子に湊は背中に何かを感じた。 他の生徒にはわからないように由香里は湊の背中に胸を押し当てていた。 ふいに訪れた柔らかい弾力と温もり……それらのせいで、あの夜のことが湊の脳裏によみがえる。 「またあなたの可愛い顔、見せてね」 「えっ……」 さらに湊は自分の耳を疑った。 勉強しかとりえのない自分は、今回のことで由香里ともう口をきいてもらえなくなると思っていたのだ。 試験の結果などどうでもいい……湊は心からそう思っていた。 (私の部屋でまた調教してあげる) 由香里は湊のズボンのポケットにそっと手を忍ばせた。 体を硬直させて湊はその刺激に耐えようとした、が…… (ああっ……) 由香里の指技でペニスを弄ばれるまでもなく、湊は軽く射精してしまった。 妖しく微笑んだ由香里の表情を見ただけで、体が無条件で反応してしまう。 あの夜の調教を通じて、湊は完全に由香里の虜になっていた。 ベッドの上でも、試験結果でも由香里に差を付けられた……湊はもう彼女に逆らうことなど出来そうになかった。 この後、湊が大学受験をするまでに何度か模擬試験が行われた。 しかしその度に彼は少しずつ順位を落としていったという。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |