シチュエーション
ねえねえ……イク、ってどんな感じなの? 「あなたさまはとつぜんいったいなにをききやがりますか」 この前ユー君の部屋で見つけたビデオで、女の人が『イク!イクぅ!』って叫んで、ビクビクしてた。 「……見たんですか?」 見たよ。 「………………」 気持ちいいらしいけど、私よくわかんないの。 大事な所触ったり触られたりすると、そういう風になるとか聞いた事はあるけど。 んで、好きな人と一つになったら、もっと凄いんでしょ?気持ちよくなったりとか。 聞いた事はあるんだけど、自分でやってもよくわかんないからさ。 「……ミサキチさん……つかぬ事を伺いますが……えっと、セックス、って……知ってます?」 知らない。なにそれ? 「あなたが見たビデオの中で……その……男の人と女の人がやってた事……です。 あれが……一つになる、って事なんですよ」 それをしたらいいの?そしたらイクってどういう事なのか、わかるの? 「はい……多分、きっと……恐らく」 どういう風にするの? 「……えっと、その、ですね……最初は、ちょっと痛いです」 痛いの嫌だ。 「………………なるべく痛くないように、その……しますから……って、その……」 何? 「俺で、いいんですか?」 何が? 「その……セックス……するの」 何で? 「……ミサキチさんは知らないかもしれませんが……女の子の初めてってのは、 大切なもので……俺みたいな奴に、ホイホイあげていいものじゃ……」 問題ないよ。だって、好きな人とするのはいいんでしょ?気持ちよくなって、イクって事もわかって。 「……あの……それって……」 私、ユー君の事好きだよ。ユー君は? 「……はああ……」 ?どうしたの?ため息ついて。 「いえ……なんか、俺って情けないなぁ、って」 私の事、嫌いなの? 「……大好きだから、情けないんです、自分が……」 大好き?……それって……。 「俺もミサキチさんの事、好きですよ」 ………………。 「……どうしました?」 なんか、凄く、ホッとした。なんでだろ? 「……俺も、ですよ」 じゃあ、ユー君……セックス、しよ? 「……俺も、初めてですから、上手くないですよ?」 私も初めてだから、大丈夫。 「その根拠の無い自信はなんなんですかね……」 むー。笑うな。 「すいません。ミサキチさんが凄い可愛いから」 なら許してあげる。 「……じゃあ、まずはキスから、ですね」 口付けから?大事なところ触るのがセックスなんじゃないの? 「順番があるんですよ、何事にも」 わかった。じゃあ、キスしよう。ん。 「……よろしくお願いします、ん」 ――その口付けから、俺の悪戦苦闘が始まったわけで――続く? ……キスって、これで二回目かな?ジョンとして以来。 「……ジョンって誰ですか?外人?」 うちの犬。 「………………」 アレがいわゆるファーストキス、なのかな? 「……人間以外は、いわゆるノーカウントなんじゃないかと」 じゃあ、これが初めて、なのか。幸せかも。 「………………」 どうしたの?顔真っ赤にして。 「……あなたが可愛いこと言うからですっ!」 ?……よくわかんない。 「……舌出してください。犬にはできないキスをしましょう」 んべっ。 「……ん」 あむぅ……んふぅ……。 「……ん……んむっ……ぷはっ……どうですか?」 ……今のは? 「……えっと……大人の、キスですよ」 そう、なの? 「……多分」 なんで自信なさげなの? 「言ったでしょっ!俺も初めてなんですよっ!」 こういう事するのが? 「……キスも、です。大人のキスじゃ、ないのも」 そうなんだ。 「なんで笑うんですかっ!」 いや、なんか可愛いな、って思って。 「ぐっ……」 嘘。さっきのお返し。 「………………はぁ……で、どうでした?」 どうでした、って? 「なんかこう、ゾクッとしたとか、そういうの、なかったですか?」 ううん、特に何も。 「……そ、そうですか……」 次は?何するの? 「……マ、マアオレモハジメテダシナ、ウン……次は……その……お互いに、服を……脱ぎます」 脱ぐの?ユー君のビデオだと、着たままなんかしてたよ? 「それは着衣プレイと言って……って何言わせるんですかっ! ……そ、そういうパターンもありますけど、とりあえず、今回は……その、おーそどっくすに」 ん。わかった。全部脱ぐの? 「……そう、ですね」 ユー君も? 「……はい。俺も脱ぎます」 じゃあ……脱がせっこしよ? 「………………」 ……なんで固まるの?昔はよくお風呂の前にしてたでしょ? 「……何年前の話してるんですか!自分で脱いでください!」 ……ユー君に脱がせてもらうの、嬉しかったんだけどな。 「はいわかりました脱がせますよ脱がしてあげますよ!」 えへ。 「………………」 ……じゃあ、私も脱がせてあげるね。 「………………」 ………………。 「はい、バンザイしてください」 ん。 「……じゃあ、俺のも」 わかった……はい。 「………………」 どうしたの?じっとこっち見て。 「えっ!あ、いや、その……み、見てないですよっ!?」 見ないと、できないんじゃないの? 「それは……そうですけど、その……恥ずかしく、ないんですか、ミサキチさんは?」 まだブラはつけてるし。 「……そ、そういう問題なのかな……」 ユー君は、乳首見えてるね。 「何言ってるんですか!」 見たまま。 「……そ、そりゃそうですけど……」 じゃあ、ブラも取って。 「……はい」 ん……なんか、スースーするね。 「………………平気そう、ですね?」 ん。だって、ユー君だもん。見られても、平気。 「……それは、何というか、なんだか、ううん……」 で、どうするの?下も脱がせっこする? 「……まあいいや…………下は後です。まずは……」 まずは? 「胸、揉みます……痛かったら、言ってください」 ……わかった。 「じゃあ、行きますよ」 うん………………ん。 「……凄い、柔らかい、です」 そう、なのかな?自分であんまり触った事ないから……あっ、くすぐったいよ、そこ。 「……乳首はあんまり勃って、ないですね」 たってないと駄目なの? 「気持ちよくなると、ここが勃って膨れるんです……確か。……気持ちよく、ないですか?」 ううん、別に。 「………………」 どうしたの? 「……舐めます」 え、ちょ……きゃっ。くすぐったいよ……。 「………………」 ユー君、胸チュパチュパして、赤ちゃんみたい。 「……気持ちいいとか、そういうのは?」 ないよ。くすぐったいけど。 「………………オカシイナァ……ヤッパリオレヘタナノカナ……」 何か言った? 「え、いや、別に。じゃあ、今度は……下の、方、行きます?」 うん。下も、脱がせてね。 「……はい」 私も脱がせてあげる……うわ、なんか膨らんでるよ? 「男が……その、気持ちよかったり、興奮したりすると、こうなるんです」 ふーん……えい。 「あ、ちょっと、いきなり……」 これが、おちんちん?大きい、のかな?わかんないけど。 「……お返しです」 あ………………なんか、変な感じ……やっぱり、スース-する。 「………………」 どうしたの? 「………………綺麗、ですね……その、凄く」 綺麗?私が? 「……はい」 ……なんだか嬉しいかも。えへ。 「………………」 あ、ユー君の、膨らんでる。気持ちいいの?興奮してるの? 「……はい、興奮してます……だから、その、程ほどでお願いします、ミサキチさん……結構、限界ですから、俺」 限界って? 「我慢の、です」 我慢しなくていいのに。ユー君の好きにしていいんだよ?それでも、気持ちよくなれるんでしょ、私? 「……そういうわけには、いきません。男にも……色々とあるんですよ。……意地、とか」 ……ふーん、わかった。 「じゃあ……下の方……触ったりします……いいですか?」 いいよ。大事な所? 「そうです……痛かったら、言って下さい」 ん。 「じゃあ……行きます、よ」 ……ん…………。 「………………」 ………………。 「……えっと……気持ちよく、ならないですか?」 別にないよ。 「……オカシイナァ……コレジャダメナノカナ……」 何? 「え、いや……その……俺が下手だから、なのかなって」 初めてなんでしょ、ユー君も? 「……はい」 だったら、仕方がないんじゃないかな? 「……いや、そうは言っても……」 ……意地、って奴? 「……そうです」 ………………。 「………………」 ……私が、駄目なんだよ、きっと。 「そんな事ないですよっ!」 自分で触った事もあるけど、気持ちよくならなかったし。気持ちよく……なれないのかもね、私。 「…………ミサキチさん……」 イクって事がどういう事なのかもわからないまま、お婆ちゃんになったりして。 「ミサキチさん!」 ……もう、入れて。 「……えっ」 ここに、おちんちんが入るんだよね? 「そ、そうですけど……全然濡れてもないのに……」 大丈夫だよ、きっと。それに、入れたら……もしかしたら気持ちよくなるかも。 「……ならないですよ、そんな……」 ユー君のここ、さっきから凄く膨らんで、大きくなってる。入れたいんだよね、これって? 「………………」 だったら、入れて。私、ユー君に気持ちよくなって欲しいし。 「……駄目、ですよ……」 私はその後でいいよ。 「駄目ですよ!」 駄目じゃないよ、私は。 「俺が駄目なんです!俺は……ミサキチさんを傷つけたく……」 ……じゃあ、私が入れる。 「え、ちょ……あ、何するんで……うわっ!」 ……凄いね。仰向けになっても、こんなにまっすぐ塔みたいに……。 「やめてくださいっ!」 やだ。 「ミサキチさん……お願いですから……」 ……んしょ…………………………………………入れる、よ。 「やめ、あっ」 んぐっ………………いっ……いったぁ……痛っ! 「やめてくださ、いっ……抜いて……くだ……」 あぐ……はっ……ん………………は、入った? 「まだ半分も入って、ない……濡れて、ないのに……こんな……壊れちゃいますよ!?」 ……じゃあ……はぁ、ふぅ……一気に、いくね? 「やめてくださいって言ってぐあぁ」 いぃぃいいいっ、あ、あ、あっ…………がはっ、くふぁ……痛い……つぁっ! 「……ミサキチ……さん……」 痛い……けど……はぁ、はぁ……ユー君、は……? 「……俺も……ちょっと痛いです……」 ……なんで? 「濡れてない、んですから……壁で……先っぽが……擦れて……」 ……ごめん。 「けど……ちょっとだけ……気持ち、いいです」 ………………良かった。 「……でも、抜いて、下さい……くっ……ミサキチさんが、壊れちゃいますから……」 ……やだ。 「ミサキチさん……我侭、言わない……」 ……動くから。じっと、しててね……いっ……! 「無理ですよ!やめ……くぁっ……!」 うんっ……くっ……痛っ……んっ……ぐぅ……。 「……はぁっ……やめ……んあっ……」 ……どう、かな……?いっ……つぅ…………どんな……感じ? 「……抜いて下さい……っていうか、ホントに抜いてくださいっ!」 やだって言ってるじゃ……。 「もう出ちゃいそうなんですよ!抜いてくれないと中に……」 あは……気持ちよく……んっ……なって、くれてるんだ……? 「なってます!なってますから!だから抜いてくださいっ!?」 わかった……んっ、くぅ……ちょっと……待って……んっ。 「はやく……し……あああああっ!」 ……んっ。なんか、ビクビクしてる? 「……出ちゃい、ました」 ……出ちゃった、の? 「………………はい」 ………………………………。 「………………………………」 なんだか……お腹のとこ、あったかい。 「ミサキチさぁぁぁぁあああああんっっ!!『なんだか……お腹のとこ、あったかい』じゃないですよぉぉぉぉ!!???」 似てないよ、ユー君。 「似てる似てないの問題でもなぁぁぁあくぅ!」 んぐっ……はぁ………………抜けたよ? 「……もう、手遅れです」 いっぱい出たんだね、白いの。あそこから垂れてる。 「……そりゃもう、いっぱい我慢しましたから。えぇえぇ」 あ、血も出てるね。私の、かな?混ざってピンク色だ。 「………………………………はあ……」 今のが、男の人のイク? 「……そうです」 じゃあ、ユー君はイッたんだ? 「……はい」 ん。満足。 「………………はい?」 男の人の『イク』はわかったから、満足。痛かったけど、ユー君が気持ちよくなってくれたんだし。 「………………」 なんで頭抱えてるの? 「………………もう、俺は駄目です」 ……?駄目じゃないよ? 「駄目なんです!誰が何と言おうと、俺は男として、人として、駄目駄目なんですぅぅぅぅ!!!」 ………………駄目じゃないのに。 「……ミサキチさん」 何? 「デキちゃったら、責任は取りますから」 デキちゃったらって……赤ちゃん? 「……はい」 ……ユー君に似て、優しい子になるといいなぁ。 「………………キュウ」 あ、ユー君!?どうしたの!? ――畜生、いつか、絶対イカせてやる――続く? 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