猫と飼い主出会い(非エロ)
シチュエーション


亮介は疲れた体でオートロックを解除し、305号室へと帰宅した。
会社と家とを往復する毎日。誰もいない暗い部屋に遅くに帰るだけの一人暮らし。
しかしその日自宅のドアを開けると、そこにはなぜか猫が居た。

「にゃー」
「…」

真っ暗なはずの部屋には電気がついており、猫の着ぐるみスーツを着た女の子が床にぺったん座りをしている。
亮介の顔を見るといそいそと正座に直り、深々と礼をした。

「お家の方なのにゃ!?お帰りなさいにゃー。お邪魔させていただいてますにゃ」
「え…?君どこの子?」
「猫ですにゃ」

怪訝そうに問う亮介に猫は顔を上げて答える。スーツの顔部分の穴からから覗く素顔は、結構可愛い。

「何でウチにいるの?」
「行く場所がなくて困っていますにゃ。どうかこちらに置いてほしいにゃー」

必死にペコペコ頭を下げる猫はどうやら怪しい人物ではないようだ。小柄で細い女の子だしその気になればポイとつまみ出せるだろう。

「そう言われてもね…」
「旦那さまー、どうかお願いしますにゃ。猫は料理や掃除もできますのにゃ。お願いですにゃ〜」

そんなこんなで亮介と猫は一緒に暮らし初めた。






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