シチュエーション
「ラウド、だいすき!ずっとわたくしのそばにいてね」 「ユナ様が望むのならば、私はずっとお側におります」 いつものやりとり。 わたくしはラウドと一緒にいるのが一番しあわせ。 ラウドは、わたくしが幼い頃からずっとずっとそばにいてくれた。 でも、何故かしら。 最近なんだかおかしいの。 ラウドの姿を見つけるだけで胸の奥がツンとして。 ラウドが滅多にしない笑顔を見るとなんだか顔が熱くなって。 一日中ラウドのことばかり考えてしまうの。 いつからかしら? メイドのシュシュとラウドが笑顔で語り合っている姿を裏庭で見とめた時からかしら。 それからこんな風になってしまって胸がくるしいの。 前は「ラウドだいすきよ」が口癖だったくらいなのに、今はそんなこととても言えないわ。 わたくしどうしてしまったのかしら。 「ユナ様?どこにおられますか」 あ、ラウドが呼んでるわ。 お茶の用意ができたのかしら。 では、そろそろ行かなくてはね。 わたくしはひとつ息をすってつぶやいた。 「……保守」 SS一覧に戻る メインページに戻る |