シチュエーション
![]() あ、あ、あ。 月の下に姿態が映える。 白い素肌が水音と共にしっとりと湿気て、なんとも艶かしい。 「……お前……こんな。……こんなことをして。決して許しませぬよ」 真珠色に光る小さな八重歯を喰いしばりながら、 迫り来る快感に堪え震える姿はたいそう淫靡である。 ぱちゃん。女の向こうで金魚が跳ねた。 夜目にも赤い、金魚である。 女が何故か気に入って、日ごろ愛でている、小さな金魚である。 その水飛沫にさえ目を細めて喘いでいる。 「……御簾中様」 地べたに身体を押さえつけ、自身を静かに沈めながら、 女へ顔を近づけて武士は耳元へ囁いた。 「埋め」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |