エリカと秘密の城3(非エロ)
シチュエーション


シャンデリアの煌めきの下、純白のテーブルクロスが一条の雪道を描く。
その長大なテーブルの席に着くのはエリカ一人だ。
母の居ない食卓は落ち着かず、エリカは誰も居ない左右の席をキョロキョロと見ていた。

ルイ´‐`リ (今日からエリカ一人でお食事するのかな…)

エリカが顔を曇らせていると、一人のメイドが料理を運んで現れた。

ζソ 'ヮ'レ 「白身魚の焙りとハーブのサラダでございます」

ルイ*・д・リ (きれいなメイドさん…)

ほっそりとした手がエリカの前に次々と皿を並べていく。
各メニューはエリカに合わせ少なめに、オードブルのように可愛いらしく盛られていた。

ルイ・∀・リっ-∈「いただきまーす」

ルイ・〜・リモグモグ

ルイ´。〜`リ=uおいしいな」

料理はとても美味だった。
緑と水に恵まれたのどかな土地が、この城に新鮮な食材を運んでくれるらしい。
エリカは銀のフォークとナイフを休まずに動かし、朝食を残さずたいらげた。

ルイ´。∀`リ=3 「ごちそうさまでした」

ζソ 'ν'レ 「紅茶をお持ちしますわ。お嬢様は茶葉は何がお好きでしょうか」

ルイ・。д・リ 「?…ミルクティーかな?」

ζソ´ヮ`レ 「ではミルクティーをご用意しますわね。…あら、お嬢様、お口にパンが…」

ルイ・。◇・リ 「?」

二人のやり取りを、壁際に控えた執事が静かに見守る。

(:○_ゝ=)

c□~

ウバの香りが鮮やかにけぶる中で、小さな唇をミルクティーに濡らすエリカ。
エリカが無邪気に笑う度、執事の陶器の面のような冷たい貌が、微かにほどけた。

やがて、頃合いを見計らい執事がエリカに声を掛けた。

(:○_ゝ-) 「お嬢様。これよりお目通しのため使用人達が参ります」

ルイ・А・リ 「は、はい」

エリカは緊張して居住まいを正す。
元の屋敷ではメイドだけでも十人以上抱えていた。
ましてや城で働く人間となればどれほどの数になるのか、エリカには想像がつかない。

「失礼します」

λλ...スタスタ

室内に二人の男が通された。
メイドも給仕の手を止め、彼らと共に一列に並ぶ。

ルイ・д・リ (…?)

それきり入室の流れが途絶えたため、エリカは食堂の入り口を見た。

(:○_ゝ-) ボソ(これで全員です)

ルイ;゜ω゜リ

慌てて三人に向き直る。
一瞬言葉に詰まったが、両親に習った通りきちんと挨拶をした。

ルイ・д・リ 「エリカです。今年十歳になります。これからよろしくお願いします」

ΩΩΩ <よろしくお願い致します。エリカお嬢様。

―エリカの前に居るのは、

[ヽ´⊇`] 年老いた庭師

ζソ 'ヮ'レ 給仕をしていたメイド

( ^c_^  ) ずんぐりとしたコック

そして、片眼鏡の執事(:○_ゝ-)

それがこの城にいる全員だった。
エリカはしばらく呆然と瞬いていたが、ふっと緊張が抜けたように微笑んだ。

ルイ ´ー`リ (不思議…。こんなに大きなお城なのに、少しの人しかいないのね)

( ^c_^  ) 「お食事はお口に合いましたか?」

ルイ・∀・リ 「うん。ハーブのいいにおいがしてとってもおいしかったの」

( ^c_^  ) 「それはようございました。お城特製のハーブですからね」

ルイ・д・リ 「お城特製?」

[ヽ´⊇`] 「お城の庭に様々な薬草が生えておるのです」

ルイ*・∀・リ ホー…



√ト~ ̄~フ
∞ノ ハ ハリ
ルイ・ν・リ
oゞ∞ヾo
.~u―u~

エリカはボンネットを被り直し、ポシェットを斜めに掛けて身支度を整えた。

(:○_ゝ-) 「行ってらっしゃいませ。お気を付けて」

ルイ´∀`リ 「いってきまーす」

ルイ*´ν`リノシ

(:○_ゝ=) (良かった…すっかりお元気になられて…)


(ё) チュンチュン…ピチチ…

門を抜け、石造りのアーチをくぐると、目の前には一面の緑が広がっていた。
踏みしめる芝生は力強く萌え、高原の清らかな風が庭木の枝葉を揺らす。

.+ルイ*゜∀゜リ.+

まるでエメラルドの宝石箱に飛び込んだようだ。
街で生まれ育ったエリカにとって、自然のままのこの庭園はどんな遊園地よりも眩しく見えた。

ルイ*´∀`リ ワーイ!

,○
≡大 テテテッ

エリカはポシェットを揺らし、庭へと駆け出した。






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