ほしゅ(非エロ)
シチュエーション


「お嬢ー、もう起きないとー」
「ん゙〜…」
「お嬢ー、起きて下さ〜い」
「うるさ〜い…」

体をゆすっても耳元で呼んでも起きない少女に呆れ混じりの溜め息をつき、ふにふにと彼女の頬を指でつつく。

「お嬢ー、起きてくれないとオレが怒られるんすけどー」
「……くー…」

駄目だ。きっと何回やっても同じだろう。
いい加減この寝起きの悪さを改善してくれないだろうかと青年は思い悩む。
時計はもうすぐ6で重なり合う。
後30分寝かせておく許可を取りに行こうと座っていた枕元から立ち上がる。
が、歩き出せなかった。

「……」

少女の手が、青年のズボンの裾を掴んでいた。
青年はそっと微笑むと、優しくその手を外して手の甲に口づけ、布団の中に入れた。

「お休みお嬢、後30分程いい夢を」

部屋を暗くすると、音もなく青年は部屋を後にした。
残ったのは、幸せそうに微笑みながら眠る少女。
彼女の口が、モゴモゴと動いた。
「ん…むにゃ…」




「ほしゅ」






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